アーチャーを極めよ!

文責:石川

 

 

 武器の歴史は、長距離化の歴史でもあった。

 素手の殴り合いから始まった闘争の歴史は、石や棒きれ、そして槍や弓を使った戦いへと発展し、やがて火薬の発明にともなって火器や火砲、現代では地球の裏側まで届くミサイルへと進化していった。戦国時代の風雲児として有名な織田信長も、雑兵に従来の2倍の長さの槍を持たせ、あるいはそれまでにない長距離兵器、鉄砲を大量配備し、当時の最強兵種であった騎馬隊をうち破ったという。

 では、なぜ武器を長距離化するのか?

 自分が傷つかずに、敵だけを傷つけたいからである。

 あらゆる戦術や戦法は、「自分が傷つくことなく敵を殺す」ために存在している。その究極たる大陸間弾道核ミサイルは、いまや使用者がテーブルに付いたままで敵国を崩壊たらしめることが可能ではないか。

 そして、ファンタジー世界に置いても、それは同じことなのである。

 

ジャック氏のリクエストを受け、今回のCDS:PE転職ガイドは「アーチャーを極める」をテーマにお送りします。

これまで当コラムは「クラス/プレステージクラスを極める」という記事をお送りしてきましたが、今回は「アーチャー」という「キャラクタータイプ」を極めてみようと思います。ただ、ある特定タイプのキャラクターを極める、となるとレベルや使用ルールにより、その内容ががらっと変わってしまうので、今回は低レベル域(6〜9レベル)と高レベル域(16レベル以上)の二つに限定して話を進めようと思います。

 


 

さて、当のアーチャーをここでは3タイプに分けようと思う。

一つは汎用性に重点を置き、コンスタントな攻撃力を求めた「シャープシューター」

一つは対人戦に重点を置き、一撃必殺性に重点を置いた「スナイパー」

そしてもう一つは魔法とのコンビネーションによって強大な破壊力を追求した「ヘビーガンナー」

 この3タイプについて、今回はレビューしてみよう。

 

Bonus Track>

 パラディン呪文を利用してevilの敵への破壊力を最大限に生かした 「ブーステッドガンナー」 

 

 

<基本レギュレーション>

・使用ルールはPHB、DMG、各種クラスガイドブック(+α)のみ

・他者の援護(パーティの仲間からの呪文など)、マジックアイテムの使用を前提としない

・現行ルール範囲内ならキャラクター的にあり得ないチキンな組み合わせでも目をつぶる(笑)

・サンプルキャラは全能力値16(+種族修正)でレベルによる能力値上昇は計算に含めない