DMはじめの一歩
Since 031204
文責・編 石川
”犠牲 サクリファイス”
ストーンリバー・スティーブ・O
ダイスの転がる音で俺は気合の塊になる
ジャンキーと同じかもしれない
プレイヤーの前に飛び出していく
その興奮の中毒になってるんだ
俺にとってマスタリングとは
”エナジードレインでも喰らえ かなくそにしてやるぜ”
だだっ広いダンジョンで、PCを殺しまくるのが俺の仕事
DMをしてる日は最高だ
プレイヤーを言いくるめるのに時間がかかるようになったら
俺はDM業から身を引く
俺にとってはグリーンローニンもマングースもすべて価値あるもんだ
クソサプリなんて呼べるものは何もねえ
全部愛してるからな
DM----ダンジョンマスター。
それは数奇なる職業。
どんなプレイヤーより多額の投資と、長期に渡る準備が必要であるにもかかわらず、PCを一人でも殺せばクソマスター呼ばわりされ(おお、PCたちはDMが丹誠込めて作り上げたキャラクターを殺し放題だというのに!)、ちょっと宝を出し渋っただけでアイルランド人よりも吝嗇だと罵られ(自分たちはロープ一本切られただけで大仰に非難の声を上げるくせに!)、あげく敵の強さに相応な経験値を与えれば声高に「PCを不等に弱いままにしておきたがるマンチキンマスター」と喧伝されることになる職業(その悪評を逃れるべく多量に経験値を与え、そして与えすぎた経験値を調整しようとワイトやヴァンパイアを出せば今度は人間のクズ呼ばわりされることになるのだ)。
そんな嫌われ者であるにもかかわらず、1卓に最低一人は必要で、しかもなりたがるものが後を絶たない不可思議な職業。
それがDMなのである。
本稿は、そんなDMをこれからやってみようという、よほどの物好きないしマゾヒストあるいは変(以下略)な人が、PCの暴虐に耐え、罵詈雑言をやり過ごし、何とかセッションを維持出来る立派なDMになれるよう手助けしよう、という趣旨の元に作成された。
D&Dというゲームは非常に膨大なルールを使いこなさなければならないゲームである。
しかしながら、そのルールを使いこなさんとする努力に見合うだけのおもしろさを持ったゲームなのだ。
本稿が、これからDMを始めようとする人、あるいはすでにDMをしたことがある人のマスタリングに幾ばくかの助けにならんことを。
第二歩 うろうろしてるヤツらと冒険者と
第三歩 市販シナリオを使おう!