DMはじめの一歩
040310
170,000hit記念
第2歩目 うろうろしてるヤツらと冒険者と
DMとは大変な仕事である。
PC達の無軌道で刹那的かつ破壊的な行動を管理しながら、そのPC達を迎え撃つダンジョンを、そしてそこに配置する罠やモンスターをも管理しなければならないのだから。
今回は、そうしたDMの準備物の一つであるエンカウントについて考えてみよう。
エンカウントとは、ゲーム中における『遭遇』の総称である。遭遇する相手はおなじみゴブリンやオークといった怪物達であったり、NPCグループ(PC達のような冒険者である場合もあるだろうし、道に迷った狩人や木こりのような一般人であるかもしれない)であったりするわけだが、こうしたエンカウントはどのように管理すべきなのだろうか。
今回は、中でもランダムエンカウントについて触れてみよう。
さあ、ルールブックはそろえたし、シナリオもばっちり だ。
ダイスもマスタースクリーンもそろえたし、お茶もお茶菓子も準備した。
DMとして出来る限りの準備を終えた君は、わくわくしながらプレイヤーを待つ。
プレイヤー達には9000xpでキャラクターを作ってくるよう指示してある。プレイ中にレベルアップしてもらってレベルアップの悦びを味わってもらおうっ
て寸法だ。
もちろんレベル3キャラクターに対応したシナリオ調整にもぬかりない。
さあ、きょうは楽しい一 日にするぞ!
やがてやってきたプレイヤー達は自分のキャラクターシートとPHBを出すと、なにやら小声で話し合いを始める。
「・・・・・だろ?あと1000だからさ・・・・」「だな、2回くらいじゃねえ?」「うん。いざとなりゃ呪
文で逃げれば・・・」
ん?何の話だ?
やがてリーダー格のパラディンのPLが厳かに宣言する。
「DM。じゃあ今日はまずそこらへんをうろつき回ってワンダリングモンスター狩りから始めることにするよ」
な、なんですと?
「だって、いま9000xpでしょ?ワンダリングモンスター2,3回ボコればレベル上がりそうじゃん」
「そうそ。レベルが低い状態でダンジョン行くよりは、そっちのが安全だし」
「やっぱり術者はレベル1つ違うと全然違うよなー」
「それに俺のキャラ、《追跡》持ってるし。ちょっと稼ぎたいよな」
い、いや。今日はダンジョンから・・・・・。
「えー?ダンジョン行く途中で敵に会わないの?」
「そりゃあり得ないだろ。」
う・・・そりゃまあそうだけど・・・・・・
ワンダリングモンスター表なんて用意してないよ。
「しょうがねえなあ。DMGに載ってるのがあるからそれ使ったら?」
・・・・・・・まあ、君らがそれでいいんなら。
そしてDMGp136「暗闇山脈」のエンカウント表で判定を行った彼らは、1時間おきにドラゴンとメドゥサとジャイアントの襲撃を受け、一人残らず天に召されることになる
のである。
もちろん、誰一人としてDMの用意したダンジョンにたどり着いたものはいない。そもそもPCの誰ひとりとしてダンジョンの情報すら得ようとしていなかったのだが。
そして君は一斉にPL達の罵詈雑言を浴びることになる。
「「「「このくそマスター!!!!」」」」
・・・・・・・・・・なんでこんなことになっちゃったんだろ?
そもそもの問題は、野外用のワンダリングモンスター表が無いことに尽きるんだよな実際のところ。
DMGにはp133表4-36に「どのくらいの確率でワンダリングモンスターに出会うか」の表があるにもかかわらず、どんなクリーチャーがどのくらいの確率で出現するかについてはほ
とんど何も書かれていない。一応「こんな地形ではこんなクリーチャーが出ますよ」という表だけはあるものの、どのくらいの率で出てくるかがわからない以上この問題の解決には成り得ない。ダンジョンで出会うクリーチャーについてはレベル20までしっかり表になってはいるけど、かといってこの表を野外の敵として使うってのもちょっとねえ。だってゼラチナスキューブとか平
原歩きまわってたりしないっしょ。
では、これまでのD&Dウォーリアー達はどのようにしてこの問題を解決してきたか?
多くのDMはフォーゴットンレルムダンジョンマスタースクリーン(FRMS)を使用してきた。より正確に言えば、このスクリーン付属のランダムエンカ
ウンター表を利用してきた。
このエンカウンター表はFR世界の様々な気候・地形区分別にエンカウントが記されているばかりでなく、地方特有のクリーチャーやNPCグループに着いてまで言及されてお
り、FR世界でプレイするDMには非常に使い勝手の良い逸品である。
が、だ。
普通のD&D者が使うには、残念ながらいくつかの欠点がある。
一つは、当然の事ながらかの表が英語版しかない、という点である。
まあ表しか使用しないんだから英語でもいいじゃん、と言う話もあるんだが、じゃあ君はAthachってカタカナに直せる?アタッチ?アザック?残 念「アハッハ」なんだなコレが(ウソつけ!といいたい気持ちはよくわかる。俺も同じ事を考えてる最中だ)。つまり、君はAthachが出てくるたびに日本語版MMのページを右往左往し、ページを繰る指ももどかしげに鼻を垂らしながら苦悶しなければならないのである。この問題は英語版のMMを購入するだけで解決するじゃないか、という人もいるかも知れないけど、でも今度はそのモンスターの記述を英語で読まなきゃいけないとか、毎回英語版と日本語版両
方持って歩かなきゃとか、それはそれで困ったことになることうけあいである。うーむこまった。
もう一つはワンダリング表がフォーゴットンレルム世界準拠で書かれている点だ。フォーゴットンレルム世界の生態系を反映する形で作成されてい
るということは、フォーゴットンレルム世界にしかいないクリーチャーがざくざく出てくるということだ。ん?「別にいいじゃん」だって?ああ、君がフォー
ゴットンレルムキャンペーンセッティング(FRCS)とかモンスターオブフェイルーン(Mo.oF)を持ってるんならそれでもいいかも知れない。で
も、普通の日本語版プレイヤーってこの2冊を買ってることは少ないんじゃないかなあ、とか思うわけさ。
しかも、この2冊を持ってるものにとっても面倒は未だつきまとう。かのエンカウント表を使っている限り、そのDMはプレイのたびにMMとFRCSと
MooFの三冊を持って歩かなきゃ行けなくなる、ということだ。ただでさえいろんなものを持って歩かなきゃいけないDMにとって、そのめんどくささはすさま
じいものになるだろう。
そこで、である。
いしかわはFRMS付属のエンカウント表を元に、日本語版MMのみでプレイ可能なエンカウント表を作成した。これさえあればMM一冊だけで、さしあたりすべてのエンカウントをコントロールできるのである。
おお、素晴らしい。あのクソ重たい荷物から(一部ながら)解放されるなんて!
さあ!使うがいいさ!
【pdf版】
【元版】
注)内容はどっちも一緒です。
なお、今回の表作成に関しては当HP掲示板H・Forum常連であらせられるくにたか氏ご製作のモンスター一覧表(なんとMM所載のクリーチャーすべてのCR、クリーチャー分類、生息地そして掲載ページが一覧になっている!)が無ければまったく持って作成不可能でした。
また、めんどくさがりのいしかわに代わってchakak氏をはじめとしたD20板の皆さんが表中の誤植・エラーを訂正し、さらにはpdf化に際しても尽力して下さいました。彼らの活躍無くしてこの表はかくも立派なものに仕上がってはいなかったでしょう。
この場を借りて皆様に御礼申し上げます。 ありがとう!ありがとう!
さて、表がダウンロードできたはいいが、なにやらごちゃごちゃと詰まった表がくっついてる。
なんじゃこりゃ。ミスプリか?
あいや待たれい。
そのページはこの表の中で唯一のオリジナル要素なので、出来れば捨てないで欲しい。
一番使いみちが少ない可能性があるものの、そこをぬかしちゃうとぎゃざ誌掲載のとほとんど差が無くなってしまうのでどうか捨てずに取っておいていただきたい。
いや取っておくだけじゃ仕方がないよな。
使い方についてもちょっと触れておこう。
[NPC・エンカウントチャートの使い方]
まず、DMである君は今PCが歩いているところがどこかを決定する。
ここでいう「どこ」は、出来ればエンカウント表にある地形を選んで欲しい。つまりは「開けた土地」とか「平地」とか「森」とかである。え?表にないところにした?・・・・・・・・んじゃ暗闇山脈でも使ってろ!
このとき、もしPCが慣れていないなら村人NPCの口を介して『森とか山とかは入っちゃダメだ!死ぬぞ!』ということを伝えておいてほしい。いや、ちょっとエンカウント表を見ていただけばわかることだが、森とか山のエンカウントはガチで危ない。なんか平気でエティンとかハグとか出て来ちゃうし。ちょっとした3レベル7人のパーティがあっさり散りぢりになっちゃうくらいのことは普通に発生する。シナリオにはいる前に全滅なんて事もざらにあるので特にストーリー派のDMは気を付けよう【経験者は語る】(*1)。
でまあ、どこか決定したら、同時にそこがどんなところなのかを表2−1に沿って決定する。基本的には最初に決定した地形と、街(など)の距離から判断すればいい。街道沿いなら「交通量の多い土地」、辺境の草原のど真ん中なら「辺境」か「荒れた土地」を使うといいだろう。
ここで決定した<地形>は敵との遭遇確率に関わってくる。表2−1にあるように、人の手の入った土地であるほど遭遇率が上がるようだ。PCが警戒して歩いている時には遭遇率が約1/2に、また就寝時などに火を消してじっと伏せている場合には約1/5になったりもするが、なんにせよ1時間に一回、DMは%(d100)ロールを行い、「遭遇が発生するか否か」を決定する。
ちなみにルール上は1時間に1回、すなわち1日に24回チェックすることになっているが、コレがめんどくさいということで、4時間とか6時間に1回だけしかチェックしないDMもいる。この場合、単純に遭遇確率を4倍ないし6倍してチェックを行うので、例えば「交通量の多い土地」だとスゴイ効率で遭遇が発生したりする。しかし、例えば6時間の間に本来なら(ごく希にではあるが)6回連続でエンカウントが発生することだってあるわけで、この方法だと1回しか遭遇が発生しないからPCにはむしろ安全だとする説もある(そしてそれが許せないからと1日24回チェックする鬼畜DMも多い)。
さて、遭遇確率に従ってチェックを行ってエンカウントが発生したとしよう。そうしたら今度は表2−2,2−3を使って遭遇距離と方向を決定しよう(*2)。
表2−2遭遇距離を決定するには、周囲の環境を決定しなければならない。表にある状況のどれが当てはまるかを時間と地形に応じて決定しよう。例えば山間で早朝であれば朝もや(霧)がかかっているかも知れない。また夜ならたいていは「暗闇」とみなされることだろう(この場合、光源(*3)の有無や敵の特殊視覚(暗視・夜目など)に注意)。どれに当たるかを決定したら、「距離」欄にある計算式に従って遭遇距離を決定する。
表2−3相手の向き・方向はd8とd20を同時に振って決定する。d20は遭遇方向(パーティから見てどちら向きにいるか)、d8は相手がどちらを向いているかを決定する。例えばd20で14、d8で5が出ていたとするなら、相手はPCたちの右側を、PCとは逆向きの方角に歩いている、という事になる。向きのない3eでそんなもの決めて意味があるのかとお思いの方もいるかも知れないが、戦闘開始時の隊列は戦況に大きな影響を与える場合がある。単独行しているドラゴンなどなら向きはどこでも関係ないだろうが、例えばいろいろなユニットで構成されたゴブリンウォーバンドなどであれば移動方向は大きな意味を持つだろう。
ここまで決まってはじめてその遭遇相手が何であるかを決定する。各地形のランダムエンカウント表を見て欲しい。左側に「昼d%」「夜d%」とある。つまり、昼夜で出現するクリーチャーが変化する、ということだ。その時間にあったエンカウント表を参照しつつd%を振ってくれ。
クリーチャー種類が決定したら、そしてそれがいわゆるモンスターの類であったら、まず「MMページ」欄の記述に従いそのクリーチャーの掲載されているページを開きたまえ。そのクリーチャーの大きさとおおざっぱな能力、そしてたいていのクリーチャーには〈視認〉技能値が記されているのでそれをチェックするのを忘れずに。
#NPCの場合はちょっと手順が変わるので後述する。
さあ、では、互いが相手に気付くかどうかをチェックしよう。
このチェックは〈視認〉 チェックと呼ばれているが、通常の〈視認〉 チェックとは異なり、距離によるペナルティを使用しない。ここでは基本難易度を20とし、各種修正を加えた目標値に対して全員が〈視認〉チェックを行うのである。
ちなみにこのへんの修正の求め方はDMGp59にトロルの例が書かれているのでざっと紹介してみよう。
4人の冒険者パーティがまばらな森の中を進んでいるときに8体のトロルと遭遇した。遭遇距離は「まばらな森」なので3d6x10フィート:ここでは120フィートになった。
トロルを視認するための難易度:基本20-4(大型)-2(六体以上いるから)=14
トロルがPCを視認するための難易度:基本20のみ=20
ちなみにトロルは〈視認〉+5。つまり8体がそれぞれd20して15以上が出ればPCを発見することになる。
なお、このとき隠れているグループは半分の速度でしか移動できないし、自らも〈視認〉 に-2のペナルティを受けるものの、自分が発見されるときの難易度を[25+隠れている者の〈隠れ身〉修正値]でチェックできる(パーティ単位で考えるならもっとも〈隠れ身〉値の小さいものを使うことになるだろう)。また、例えば森の中で緑色の布をかぶっているとか、動いていないとかいったことでも発見されにくくなるので、特に歩哨などのチェックの際は気を付けよう。
どちらかのグループが相手を発見すれば、そこからエンカウントが開始される。DMGp61「一方が先に気付く」に従ってラウンド進行を行うこと。
しかし、時には(というか低レベル時には頻繁に)両者とも相手に気付かない場合がある。
その場合には以下のオプションを選択して欲しい。
1)DMGに忠実に:求めた遭遇距離を半分にして、全員が相手に気付く→通常通り戦闘ラウンド開始
2)ちょっと改変:求めた遭遇距離を半分にして再度〈視認〉チェック。どちらかが相手を発見するまで繰り返す。
3)ちょびっとリアル指向:表2-3で決定した向き・方角に沿って相手が1R分(移動力分)移動。移動後の距離・方角を求め、再度〈視認〉チェック。
一番面倒がないのは当然1)である。2)は「気が付いたら相手が30ftのところに!」などというナゾの現象が起こったりする事があるがそれがドキドキして楽しい。3)は計算が面倒だがせっかく決めた向きとか方角とかが反映され、思わぬ方角での戦闘に発展したりするので楽しい。時々「お互いに相手に気付かずエンカウント終了」なんて事が起きることもあるが。ドンマイ。
まあどれを選んでも大きくは変わらないと思うので、DMが好みで決定して良いと思う。いしかわ的には楽しいので3)をオススメするが。
で、めでたく相手を発見できた側は(選択ルールを採用しているなら)「不意打ちラウンド」を獲得し、場合によっては隠れつつ敵に肉薄して、立ちすくみ状態の相手グループに襲いかかることが出来るというわけだ。当然ながら知恵のある生き物は工夫を凝らして相手の不意を打とうと努力するだろう。ここがDMの腕の見せ所だと言っても過言ではない。地形や状況を最大限に利用してがんばってPCを皆殺しに野外の脅威を演出して欲しい。
なお、こうした流れは遭遇決定法の最上段にまとめて書かれているのでプレイの際は参照していただきたい。
さて、相手がクリーチャーの時は「うなり声を上げて襲いかかってきた」とか「ゴブリンたちは君のパラディンの乗騎であるゴールドドラゴンを見ると血相を変えて逃げ出した」とかさほど考えずに話が進められるのだが、どのエンカウント表にも含まれる「NPC」が出ると処理が少々めんどくさい。NPCということは一応話が通じる相手ということなので、戦闘しないで済んじゃう場合も多々あるしね。
ぶっちゃけNPCパーティはちょっとした会話程度ならともかく、商談や交渉、ましてや戦闘なんぞはじめられると相当に煩雑になる。なので、時間がないとかめんどくさいというDMは「NPCたちはすれ違いざまに『やあ』と挨拶するとそのまま通り過ぎていった」などといいながら遭遇を無視するとか、d%を振り直して新しいグループを選ぶ事にしても良いと思う。もともとDMGでの扱いもなんだかぞんざいだしね。
とはいえ、NPCがどんな連中か決めたいときもあるだろう。そんなわがままDMのためのNPC決定の手順は「遭遇決定表」の左側「NPCジェネレータ」最上段のチャートにあるとおりだ。順を追って見てみよう。
まず、その地形によって出てくるNPCの質が変わるので、表1−1で地形修正を確認する。これは、例えば沼地のような危険な生き物だらけのところで出会うNPCレベルは高いだろうとか人数も多いだろう、なんて修正するための表だ。
この結果を基に、表1−2でNPCの人数を決定しよう。チェック時に「人数修正」をd%に加算してロールするのを忘れずに。このとき合計が96以上になったらその場で2回d%ロールし、人数を合計する(ただし最大でも2回分までしか加算しない。3回以上振った場合はその内人数の多い2回分だけを加算する。よって、ここでのNPCグループの最大人数は12人となる)
次いで表1−3、1−4をロールしよう(これらは1パーティにつき1回で良い・面倒でなければ全員分振ってもかまわないが)。表1−3ではそのNPC(グループ)の属性が、表1-4ではそのパーティの平均レベルが決定する。
で、これらの結果を基に、各NPCのクラスを決定しよう。表1-2で決定した人数分だけ、表1−3で決めた属性に基づき、表1−5で職業を決定するのである。そして、個々のレベルは表1−4にあるランダムな値に表1−1の「レベル修正」を加えて決定するのである。
こうして決まったNPCは、どんな能力を持っているのか?DMGp49以降を見よう。各クラスの典型的なNPCが記載されている。例によってウィザードがかたくなに《追加hp》 を修得していたり、呪文や巻物、所持アイテムの選択が微妙だったりもするが、まあ自分で一人ずつ作ってるとNPCエンカウントだけで日が暮れてしまうのでここは黙ってありがたく使うことにしよう。DMにゃあ大人になることも必要なときがあるって事さ。
こうして人数・クラス・属性・レベルまで決定したNPCは、通常PCたちに対して「中立」の態度で接すると考えて良い。が、状況によってはそれが変わってくる場合もあるだろう。例えばNPCにパラディンが混ざっているとき、PCに悪のものがいれば中立よりは非友好的な態度をとりそうだ。逆にPCが教会からの任務を遂行中である、なんて事になれば、友好的、ヘタをすれば協力的にさえなることもあるだろう。それぞれの態度がどんな反応として表現されるかに付いては表左下「NPCの最初の態度」を参照のこと。
こうした態度にさらに変化を付けるための表を【おまけ】として右下部に付記しておく。そのNPCたちが何のためにそこをうろうろしているかがランダムに決定できるので、PCたちと会話したり、交渉するときの「話の種」に出来るだろう(「暇つぶし」している「悪」の高レベルNPCパーティが、善のPCパーティに出会ったらどんな会話を交わすことになるか、ちょっと楽しみじゃないか?)
使い方はご理解いただけたろうか。
もしなんかイマイチわかんねえ、ということであれば、プレイ前に何度かエンカウントの練習をしてみるといいだろう。特にRAINBOWオリジナル要素を入れると遭遇距離決定などの面で煩雑になる。
暇を見つけて適当にダイスを振りながら、出現表の内容をメモったりしつつニヤニヤしたりしてみて欲しい。
そして、思いを馳せてみて欲しい。君の卓のPCが山や沼のランダムエンカウンターに蹂躙され、絶望のうめきを上げる姿を。明らかにPCの実力を12周りほども上回るクリーチャーが三時のおやつにPCを囓る姿を。そしてもうやってられるかとばかりにキャラクターシートを破り捨て、さっさと別のゲームのルールブックを開きはじめるプレイヤーの姿を!!(*4)
・・・・・・あー、まあ、なんだ。
いつの世もやりすぎは健康に良くない。
ランダムエンカウンターのご利用は計画的に!
【根本的に不可能です】
*1:まあ、ぎゃざ誌にも書いてあるようにあまりに危険なエンカウントになったときには「無かったこと」にして振り直すなどしても良いとは思うが。え?俺?こないだ2レベルパーティにエティンぶつけましたが何か?いや、だって出ちゃったし(笑)。
*2:表2−3方向決定表はRAINBOWオリジナルなので、オフィシャルにこだわる向きは使用しないでくれ。ちなみに向きを決定しない場合には、エンカウントは常に真正面から、相手と向かい合う形で発生する。
*3:ちなみに光源は可照範囲の20倍の距離まで〈視認〉可能だという裁定がFRサプリメントUnderdarkに示されている。つまり、たき火が松明程度の明かり(半径20ftを照らす)と考えると、なんと400ft先の相手に一方的に見つかる危険があるということだ。また、同ルールは[光源の可照範囲の10倍までは薄暗がりDimLightとみなし、「星明かり」または「月明かり」と同じ明るさとみなす・この範囲内にいるものは、光源に対する〈視認〉に自動的に成功する ]などとある。ただしこのルールは3.5e版の裁定なので参考まで。
*4:前述しているが、せめて危険地帯に向かおうとするPLにはその地形がどのくらい危険を孕んでいるかについて注意を促すくらいのことはしよう。低レベルだと「戦闘をするまでもなく死亡確定」と言えるくらいのエンカウントも平然と混入されているので。