TOPはじめの一歩3.5


 番外編

2歩目:サンプルキャラクターを成長させてみよう!        

080402

 

 

 

 先頁ではハーフオークのバーバリアン ヴァルダを作成してもらった。
 生を受けた彼はやけに多いhpとあふれる【筋力】を駆使してなんとか冒険を生き延び、最初の冒険で1500xpを獲得した。
 1レベルのキャラクターは1000xpを獲得すると2レベルに成長できる。
 つまり、ヴァルダよ。
 喜べ! 君は晴れて2レベルキャラクターだ!



 というわけで、この項ではヴァルダ君を成長させてみよう。
 ヴァルダ君の成長を前回同様書き込むところを追いつつ記入していくことで、「レベルアップ時には何を書けばよいか」を覚えてもらおうって寸法だ。
 なあに大丈夫、キャラクター作成に比べればずっと少ない手順でレベルは上げられる。

 さあ、まずは1歩目で作った1レベルのヴァルダを準備しつつ、鉛筆と消しゴムの用意をしよう。
 また、例によって記入箇所見本を用意したのでこの辺も
ダウンロードして欲しい
 ちなみに文中
Aなどとあるのは例によって書く「場所」を大まかに示す記号である。念のため。

 さて、レベルアップは次の手順を踏んで行われる。
 レベルアップについてはPHBp58に以下のように書かれている。

1.クラスの選択
2.基本攻撃ボーナス
3.基本セーヴ・ボーナス
4.能力値
5.ヒット・ポイント
6.技能ポイント
7.特技
8.呪文
9.クラスの特徴
 

 この順は「どうでもいいじゃん」と思いがちだが、上級クラスを取る際の条件を満たすか否かについて重要なポイントになったりもするので注意※1
 
 おっと、このプロセスの前に「経験値を記入する」って段階があるね。
 というわけで、まずは経験値の記入欄Aに前述の通り1500xpと記入しよう。

 さてこっからは上記の手順通りに。

1.クラスの選択
 レベルアップをするには次のクラスを何にするかを決めなければならない。
 このままバーバリアンを上げて直感回避をとるのもいいが、ここは渋くレンジャーで決めよう。
  【深夜のコンビニで弁当を選んでる形相で】
 クラス欄Hにこれまでの「バーバリアン1」に書き加える形で「バーバリアン1/レンジャー1」と記入しよう

 さてこれで、ヴァルダはレンジャーとして成長を遂げることが決まったわけだ。
 この場合、レンジャー1レベルで取得できる能力が得られることになる。つまりはレンジャーの能力がわからないとレベルアップができないということになる。
 ということで、PHBp52を開いてレンジャーの1レベル時の能力を確認しよう。
 表3-16には基本攻撃ボーナスや各種セーヴ、特徴などが書かれている。
 ということで次の手順に進もう。


2.基本攻撃ボーナス
 レンジャー1レベルの表を見ると「+1」とある。すなわち、レンジャー1レベルの修得により、ヴァルダは基本攻撃ボーナスがさらに+1できるということだ。B
 バーバリアン1レベルで得た基本攻撃ボーナス+1にこの値を加算して+2にしよう。
 また、Bの左斜め上の欄にも「基本攻撃ボーナス」を記入する欄があるので、ボーナス値と、それに伴う命中合計値の変動を記載しておこう


3.基本セーヴ・ボーナス
 それが済んだら同様にセーヴ・ボーナスを加算する。
 表3-16にあるように、レンジャー1レベルでは頑健+2、反応+2できる。
 もともとヴァルダはバーバリアンとして上から順に +2/+0/+0 のセーブを持っていたわけだが、上記の値もこれに加算できる。
 すなわち、ヴァルダの基本セーヴは合計で+4/+2/+0となる。また、実際にはこれに能力値修正なども加えられる。これらはすべてCまとめて記載しておこう(実際にはここでは能力値などが変わることはないので、「基本セーブ」欄と合計欄だけ書き換えるような形になるだろう)。


4.能力値
 PHBp22 表3-2にあるように、各キャラクターは4レベル毎にどれか好きな能力値を1上げることができる。
 2レベルキャラクターであるところのヴァルダにはまだ関係のない話だが。
 ちなみに能力値が増え、能力値ボーナスが変動したら、技能や命中などの値に加えられている各種ボーナスも変更になる点に注意。


5.ヒット・ポイント
 さて、p52-53に戻って「ヒット・ダイスの種類」を見ると”d8”と書いてある。
 1レベル時には「ヒットダイスは自動的に最大値」だったものが、2レベル以降はダイスロールによって追加ヒットポイントを決める必要がある。
 よって、ここでは私がヒット・ダイスであるところの8面体を振って・・・・お、4がでた。
 ということで、4に【耐久力】ボーナスである+1を加え、ヒットポイントを5増加するD。よって、合計最大ヒットポイントは18となる。


6.技能ポイント
 今度は技能だ。
 なにげに技能系キャラに分類されるレンジャーはp53によれば毎レベル6+【知力】ボーナス分の技能ポイントが得られ、またかなり幅広い技能が修得できる。p53右の記述を見ると「1レベルでの技能ポイント (6+【知】修正値)x4」なんて書いてあるが、これは「キャラクターレベルが1の時のポイント」であって、「クラスレベルが1の時のポイント」ではない点に注意。この「キャラクターレベル」と「クラスレベル」は混同しやすいので気をつけよう。
 よって、ここではヴァルダは計7ポイントの技能ポイントを得る。
 そこで、ここではクラス技能を中心に〈聞き耳〉〈騎乗〉 〈視認〉 〈知識(次元界)〉〈知識(ダンジョン探索)〉にそれぞれ1ポイント、〈知識(地域)〉のみ2ポイント割り振ったE
  

7.特技
 続いて特技。
 特技はキャラクター・レベルが1レベル時の他、3の倍数の時1つずつ降ってくる。よって、今キャラクターレベルが2レベルであるヴァルダにはこれは関係ない。
 しかし、一部のクラスはそのクラス・レベルに応じて特技を与えてくれる。
 そして、おお、p52 表3-16:レンジャーを見てみよう。そう、今回ヴァルダが選んだレンジャーも、1レベル目でボーナス特技として《追跡》 が得られるではないか。
 というわけで、いそいそとFに書き込もう。この際、このキャラクターシートは「キャラクターレベルでもらえる特技を書き込む欄」と「クラスレベルでもらえる特技を書き込む欄」に分かれているので、ここでは後者に書き込むこと。具体的には数値の書いていない欄に、”レンジャー1  《追跡》 ”と記入しよう
 

8.呪文
 レンジャーは1レベルでは使用できる呪文はない。のでここではやることナシ。 
 なお、レンジャーは1レベルの時点で使用可能な呪文リストを持っているとみなされるので、ワンドを使う能力は有している※2。つまりぼくらの救急箱キュアライトウーンズワンドが使えるってことだ。
 ただし、【判断力】が11である彼は1レベルまでの呪文しか使用できない点を忘れずに。
 詳しくはp54 レンジャーの能力解説中「呪文」欄を参照のこと。


9.クラスの特徴
 いよいよ最後、クラスの特徴である。ここは各クラスの一覧を見れば手っ取り早く調べられる。
 というわけで再度p52 表3-16を参照しよう。
 おお、1レベルの欄には燦然と「得意な敵(1つめ)、《追跡》、野生動物との共感」とあるではないか。

 このうち《追跡》は先の8.で既に記録済みなので、 残りの2つを記入しようG
 各能力の概要についてはp53以降の説明をお読みいただくとして、まずは記入だ
 先にバーバリアン能力を書き込んだのに続く形で”レンジャー1 得意な敵””レンジャー1 野生動物との共感”と書き込もう。
 おっと、説明によれば「得意な敵」はクリーチャータイプをひとつ選ぶ必要があるようだ。というわけで、ヴァルダはこれから出会う機会の多そうな巨人を選択して記入することにしよう。




***



これでレベルアップに伴う全工程は終了となる。
おつかれさまー。 



では、ここに回答例()を示すので、再び書き改めたキャラクターシートと見比べてみよう。
先の「作成」に比べると項目も少ないし、なにげにそう手間でもないっぺえ、ということがおわかりいただけたろうか。


ん? なに? それでも面倒だって?
「今は1レベルだけだからいいけど、6レベルスタートで作るとなったらめんどくさくて死ぬ」?
じゃあ死ね。 大丈夫! 

そんなあなた達のために、狂ったようにD&Dをやり続けた猛者たちキャラクタージェネレータを作って配布しているのだ。



とはいえ、一見さんがこれいきなり使えいわれても少々しんどいところがあるのも確かな話。

ということで、次回(最終回)はこのキャラクタージェネレータを使ってみることにしよう。





3歩目:キャラクタージェネレータを使おう!


※1:
例えば3レベルになると特技を修得できるが、それはクラスレベルを選択したあとでもらえるように順番が決まっている。
つまり、3レベルで取れる特技が上級クラスになる条件だとしたら、他の条件を満たしていたとしても3レベル時にはその上級クラスは取れないのだ。他のことは能力値や技能についても言える点に注意。


※2:
まえに「ワンドと巻物」と書きましたが巻物は呪文投射能力がないと使えないので、レンジャー4レベルになるまで無理でした。正直スマンかった&盾さんありがとう!