TOP13忍者プレイリポート>第16話 タリスマンの謎

CDS:PE&レインボー合同
D&Dサード プレイリポート企画
13NinjaTitle

第16話 タリスマンの謎


2006/03/05
by B.M(びいえむ)

【スタッフ】
マスター:“エンターテイメント業界一痺れる優しいDM”ことB.M (びいえむ)
本文イラスト:だいすけ
プレイヤー(使用キャラ):だいすけ、ヤモン、ジェック、ダンナ




**市販シナリオ「夜牙塔の心臓」の**
**ネタバレが微小にありますので**
**あなたのDMに相談してから**
**お読みください**






【目次】
§16−0 あらすじ&キャラクター紹介
§16−1 緊急通信
§16−2 ゾンビの群れ
§16−3 自然とは






【本文】

§16 −0 あらすじ&キャラクター紹介


 ……いろいろあった。すごーく。

 いや、二度同じ手はマズイか(笑)
 あれから、なんだかんだで“やが君”の捜索を進めた一行。
 ほんとにいろいろあったんだよなー。
 うーーん。
 まぁ、その辺は完z(ry

◆幹部登場
 まず、大きいところでは13忍者幹部ザトゥール(魔術師)との遭遇。
 カットして良いのかなコレ(笑)

「望むなら、元の世界へ帰してやろう」

 という申し出をパーティは拒否。
 そのまま塔の探索を再開する……筈だったのですが、ここでザトゥ−ルがウエストに向って、

「そこの魔法使い。
 ……力が欲しいのならば、私の元に来ないか?」


 ……と、驚きの提案!
 迷っていたウエストでしたが、

「60の夏の知識はこちらに有る。
 お前の欲しがっている魔道書も、ここにある ぞ?」


 との申し出に陥落。
 ザトゥールの元へと飛んで行ってしまいます。
 しかし、ヴァロックはこれを『13 忍者の内部を探るウエストの作戦』であると強固に主張。
 ガロウズ、ブリッツはヴァロックの説に納得。
 アブロは大人な表情、ミーポは泣き叫ぶ。
 割と大変な事態に……。


◆四つの鍵
 塔の中央部に入るには、四つの鍵を組み合わせる必要が有るという事実が発覚。
 「RPGみたいだ!!」
 などと失礼な事を言いながら塔内をハック&スラッシュ。
 三つのパーツを発見し、残りの鍵は、あと一つ。


◆ラインガルト兄さん!
 残り鍵パーツ1つのところで、ノインガム生き別れの兄が登場!
 なんと、13忍者に入って『世界自然化計画』を進行していたのだ。
 彼の行動原理は単純明快。
 自然!
 その一言に尽きる。

 ノインガムに向い、

「弟よ、諦めろ。あと三日で儀式は完了する。
 そうなれば、“自然”な世界がやって来る のだ!」


 ……と、衝撃の告知。
 もちろん諦めることなど無い強気なパーティですが、あと三日というのが本当ならば、困ったことになります。
 パーツはまだ一つしか見つかっていませんし、塔の奥にはまだまだ未探索の部分が……。

 と、ここでグロガの気候が激変。いつのまにか雪が降っており、塔の周辺では猛吹雪が。
 その分内部のクリーチャーも凍っており、若干探索が楽になった気もしつつ(笑)
 エンデュア・エレメンツで寒さを凌ぎ、一行は探索を続けま す。



キャラクター
※画像をクリックすると説明(古いものも有りますが)が見られます。

アブロ
アブロ
〜偉大なる小悪党〜
人間
ローグ7/シャドウダンサー4


51hp;AC19

【筋】14
【敏】16
【耐】12
【知】13
【判】10
【魅】9


 ローグならではのスキルでパーティを牽引する案内役……とはいえ、広いダンジョンは苦手のようだ(笑) 扉が少ないと「俺の 存在意義が無い」と怒り、扉 が多いと「メェェェェリケェェーーーン!!」と怒る。……つまりワガママ?

 シャドウダンサーとして修行を積み、シャドウのジェダを相棒にしている。どうやらジェダは女性らしい。……シャドウに性別あるのか?)
 

 最近はエロさに磨きがかかり、読 者サービス供給キャラになってきている。ちなみに、それはあくまでもアブロのキャラクターということで、プレイヤーとは関係無いことをここ に断言しておく。氏の名誉の為にも! マジ関係ないんで! そこんとこヨロシク! ここんとこご無沙汰!

 必殺技:〈Spot/視認〉
 それはもうとにかく〈Spot/視認〉が大得意。
 ライフワークと言える。アブロ流〈視認〉 術の創始者。3.5版になって《クイックリコニッター/早視認》を修得し、ますますエロさに磨きがかかった。

 口癖は当然『〈Spot/視認〉!!』

中の人:だいすけ
 アブロのエロさに磨きがかかってきていますが、中の人はエロくないと、ここにもう一度繰り返しておきます。アブロがエロいだけだと! ……つまりプレイ ヤーの深層心理が漏洩しているだけだと!byフロイト(嘘)
 『ラブコメは苦手』と言いつつ、ラブコメシーンでは変に嬉しそうなのが謎(笑)

 突如として、
『なんでこんなエロキャラになったんだろう』
 ……と、首を捻って見せるお茶目さん。
ジェダ
ジェダ
〜掟破りのボクキャラ〜
シャドウ
女性?
 アブロの“相棒”であるシャドウ。一人称は『ボ ク』。
 弱気なところが有り、偵察や斥候を嫌がる(笑)
 虚弱体質なのでいたしかたなし?
中の人:NPC
 中の人などいない!!
ヴァロック
シスコン
〜シスコン僧侶〜
人間
“デルソフィ”を信仰する
クレリック8/ソーマタージスト4


71hp;AC21

【筋】10
【敏】16
【耐】14
【知】9
【判】19
【魅】15

 3.5 版の変更を受け、レアを守るためにソーマタージストになった僧侶。全般的に高い能力値を持つため後 衛の防御戦闘も行える優秀な駒である。 〈Spot/視認〉や〈Listen/聞き耳〉が苦手で大事なことに気付かなかったりするのが困りもの。
 ……問題は常にかぶっているグレートヘルムか……

 〈Speak Language/言語〉が得意(???)。レベルが上がるたびに貴重なスキルポイントを〈Speak Language/言語〉に注ぎ込んでいる言語マニア。誰か止めてくれ。無理だけど。ついに専用キャラクターシートまで作成された(笑)

 口癖は『レアー』

中の人:ヤモン
 ヴァロックがアレなキャラなので、中の人もアレだと思われがちだが、中の人はもっとヒドい。
 セッションの度に大量にミカンとマシュマロを買ってくるのは何故? 嫌がらせ? つーか、俺のテーブルの上に開封済みのマシュマロ、廊下には腐ったミカ ンが有るわけですがNOW。
レア
レア
〜紙のhpを持つ少女〜
人間
バード
 怪しげな“ガルシアスの実” のおかげで一命を取り留めたが、そ れでも貧弱なことには変わりは無いのだった。兄を心配してパーティに着いてきた(……と言いつつ実はガロウズに付いて来た説アリ)

 口癖は『バカじゃないもんっ』
中の人:NPC
 中の人などいない!!
ノインガム
ノインガム
〜自然の化身〜
人間
ドルイド10


69hp;AC11

【筋】7
【敏】8
【耐】13
【知】15
【判】17
【魅】13
 『サモネチャライ!』で戦場 を掻き回すのが得意。お供のロクナント(ヴァイパー)の“攻撃表示”によるサポートもこなす。ヒマがあればグッドベリーでパーティの飢えを満たしたり。微妙に便利なフェザ−ズをぶちかましたり(注:3.5版でも使えると裁定しました)。

 どんなに変えた方が有利であることを指摘されようが、頑なにヴァイパー(ロクナント)と一緒に旅をするその姿は、まさにドルイドの鑑。夜牙塔の自然の少 なさに凹み 気味だが、ネチャライパワーで頑張る。

 決めセリフは『俺のターン!』『ネチャラーイ!』『しぜん! しぜん! しぜぇぇーーーん!!』『チェェンジ、イーーグル、ネッチャ・ラァァーーー イ!!!』
中の人:ダンナ
 魂のドルイダー。RAINBΦWのセッションに参加した時期は遅かったものの、ゲーム的な有利不利よりもキャラクター性と世界観(つまり、本人の美学) を優先する姿は、まさに RAINBΦW的プレイスタイル。来るべくして来た稀有な人材。
ガロウズ
ガロウズ
〜HFO〜
人間
ファイター11


58hp;AC21

【筋】20
【敏】14
【耐】11
【知】13
【判】10
【魅】8

◆キャラクター紹介

 正統派HFO。涙無くしては 語れない《Whirlwind Attack/大旋風》を習得しているあたり、筋金入りのHFOだ。しかも、スパイクド・チェインなんてチキンな武器は使わないぜ! だめだこりゃ!

 3.5版で《Whirlwind Attack/大旋風》とか《Power Attack/強打》が強くなったが、ロングソードなのであまり関係無し! 狐も無し!

 『え? 俺の《Whirlwind Attack/大旋風》が見たいの?』

中の人:ジェック
 RAINBΦWで『ジェーー!!』と言えばジェックのことを差す。しかもMoE担。
 ガロウズは全然萌えキャラじゃないので、おそらく殺したがっていると推測(笑)

 パーティ内にマトモな人間がいないと、ボケとの対比ができないので、今回はそーゆうポジションで。









§16−1 緊急通信

パーティの雄姿
(いつもながらアレなパーティの図。D&Dに見えん(笑))


BM「さて、16連射で始めますよー」
ガロウズ「31回だっけ?」
BM「そう、第5部なんだよねー、もう」
アブロ「……あの、何もやってない外伝を含めてね(笑)」
ノインガム「長いねぇ」
ヴァロック「長いよー」
BM「ゆっくりしたキャンペーンが好きなんだよ。さて、今回はレアのコイン(*) から通信が入ったところから始まります」

*……コイン周囲の音が聞けるようになる呪文2回を用い、まるで携帯電話のような双方向通信を可能にしたもの。レア自慢の発明(?) 塔外部のキャンプ、 塔内部の探索班との連絡に重宝されている。通称『レア電話』。…………電?

レア「ちょ、ちょっと、お兄ちゃん! なんかキャンプの方が大変なことになってるみたいよ!? 声が!」
ヴァロック「どうしたレア!? 大丈夫か!?」
ガロウズ「レアじゃなくて通信を心配しろ(笑)」
BM「コインから聞こえて来る声は、擦れてはいるけれど、どうやらフォルーナ様のものだ」

『……おおぉーい……下僕2号(*)! 戻って来〜〜い』

 下僕2号とは、ガロウズのこと。
 とあるイベントにて、ガロウズはフォルーナの毒牙に……。
 ちなみに1号はブリッツ。力の1号と力の2号(技はいないのか)。

ガロウズ「……? どうしたんですか?」
アブロ「……俺がいなくて寂しくなっちゃったのかな?【甘い声で】」

『……ばか、違う!
 今、キャンプが攻撃されてる……
 あっ、マズい、グライズ がっ!!』


BM「……で、向こうの音が漏れてくるわけですが……〈聞き耳〉をどうぞ」
ヴァロック「2」
ノインガム「3」
ガロウズ「17」
アブロ「……25?」
BM「じゃあ、アブロにだけ聞こえましたね(言いながら、アブロのプレイヤーにメモを渡す)」
アブロ「(メモを読みながら)……なっ! ……ちょっ、よし、帰る。キャンプに帰る帰る」
ヴァロック「どうした!?」
アブロ「帰る!」
ヴァロック「……女だな?」
アブロ「帰る帰る」
ヴァロック「女なんだな?(笑)」
アブロ「……それは……アレだよ
BM「いきなり最終兵器が出た(笑)」

 ……で、結局アブロのプレイヤーが公開しなかったので、他のPCは全く分からないまま(笑)
 どんなメモの内容だったかは、話が進むに連れて明らかになるでしょう。
 まー、多分。

ヴァロック「なんだよ、本当に女なのか?(笑)」
アブロ「……違う、キャンプが大変なんだよ!」
BM「そんなことを話していると、またもやコインからフォルーナ様 の声が」

『……おいっ、早く戻って来い!!』

アブロ「よし、戻ろう」
ヴァロック「どうやって?」
アブロ「自然になって?」
ノインガム「あぁ〜、あの呪文(フェザーズ)か」

『何してるんだ!
 ヤバいぞ!
 ああっ、グライズが飛んだ!!』


アブロ「……グライズって、飛べたんだぁ(笑)」
ヴァロック「凄いなぁ(笑)」

『違う! ばかっ!』

アブロ「フォルーナ姉さん、律儀だなぁ(笑)」
ヴァロック「さすが(笑)」

『ツッコんでる暇ないんだよっ!
 今、アタシも例の呪い(*)のせいで、テレポー トできないんだ!』


 フォルーナ様は良くない(悪くない?)エリアに無理矢理侵入したため、弱体化の呪い(?)を受けたのであった。
 高貴なる行いの書とか読むとなんとなく分かるかも(笑)

アブロ「……じゃあ、そこに居る人に代わってください」

『誰にっ!?』

アブロ「……あのぅ……その、高笑いしてる人」

『アイツかっ! くそ、小癪な技を……
 ああっ、ブリッツが突っ込んで行った!!』


ヴァロック「何なんだよ(笑)」
ノインガム「全然分からん(笑)」
ガロウズ「いやほんとに」
アブロ「何が起きてるんだ???」
ヴァロック「……まあ、でも、ブリッツなら“行く”だろうなぁ」

『ブリッツが行ったからしょうがない、って顔でサンダーも行った!!』

アブロ「……うーーーん、そう言われてもなぁ……」

『……!?
 ……あ、アレはっ!?
 ……まさか……』


一同「分からん!!(笑)」

アブロ「知っているのかフォルーナ!?」
ヴァロック「誰だよ(笑)」

『ブリッツ! サンダー! ……ああっ!』

アブロ「なんだよ(笑)」
ヴァロック「わかんねぇよ(笑)」
ノインガム「わかんねー」
ガロウズ「何が起きてるんだよー」

『……しまった、気付かれたッ!』

BM「……という声を最後に、徐々に音が小さくなって行きます。さて、ここで〈聞き耳〉27をやって下さい」
ガロウズ&ヴァロック&ノインガム「無理」
アブロ「俺だけかよ……出た、28だ」
BM「では、かすかに聞こえたのは……こんな感じの……(言いながらアブロにメモを渡す)」
アブロ「よーーし、隠すぜ〜」
ノインガム「隠すなー(笑)」
ヴァロック「よし、来いっ!(笑)」
アブロ「微妙に本当の事を混ぜるぜ〜〜(笑)」
ヴァロック「よし、それだ!」

 なんで嬉しそうなんだコイツは(笑)

ガロウズ「それじゃねぇ!!」
BM「それは、どうもフォルーナが貴方達に託したメッセージのようですね」
アブロ「ふーーん。……ゴニョゴニョゴニョ……に気を付けろ、だってさ!」
一同「わかんねー!!!」
ヴァロック「いや、分かった、ゴニョゴニョゴニョ……に気を付ける!」
BM「おーーい(笑)」
アブロ「ふむふむ……ええと、“なんとかマンに気を付けろ”だってさ(笑)」

一同「なんとかマーーーーーーン!!」

ガロウズ「……いや、さっぱり分からん!!(笑)」
ノインガム「ありえないマーーン!(笑)」
BM「分からないマーーーン!(笑)」
ノインガム「教えろー(笑)」
アブロ「……“タリスマンに気を付 け ろ”だってさ」

一同「タリスマーーーーン!!!」

BM「言ってる場合じゃねー(笑) もう、コインからの通信は完全 に途絶えたぞー」
ヴァロック「どんなマンなんだ(笑)」
ノインガム「マンなのか(笑)」
アブロ「……なんか、身長18メートル、体重は2万トンだってさー」

タリスマーーーン
(タリスマーーーン!!!)


ヴァロック「やべぇ、日曜の新番組(?)だ(笑)」
BM「ちがーうーー(笑)」
アブロ「……って、書いてある」
ガロウズ「何に書いてあったんだよ(笑)」
アブロ「BMから渡されたメモに」
BM「書いてねぇ!!(笑) つーか、言ってる場合じゃないよ!!(笑)」

 以後、プリキュ●マンとかキン●マン二世とか、いや、アレは地面から少し浮いてるから沈まないと か。
 勝手な憶測と無駄なフォローが入ってプレイが中断。

アブロ「……で、タリスマンって何?」
レア「……ええと……(バード知識判定に成功)……タリスマンは……」
アブロ「どんなマン?(笑)」
ヴァロック「タリスマンは誰なんだ?(笑)」
ノインガム「誰も知らない知られちゃいけない」
アブロ「タリスビームは熱光線」
ヴァロック「タリスカッターは岩砕く」
BM「タリスイヤーは中耳炎」
アブロ「痛そうだ(笑)」
ノインガム「耳だれが出るらしい」
アブロ「適当だ(笑)」

 ゲームしろお前等。

レア「……そ、そんなことより……」
アブロ「……そうだ、知っているのかレア!」
レア「ええっと、一口にタリスマンと言っても色々有るんですが……魔法の品物なのは間違いありません。それで、力が強い物が多く、魔法のアイテムとは 呼ばれずに……アーティファクトと呼ばれることが多いのです」
ヴァロック「なんだそれは! タップすると何か出るのか!?」
BM「出ねぇよ(笑) むしろ、タップしてると能力発揮しないんじゃねぇの(笑)」

ヴァロック「つえーー!!【絶叫】」

一同「なにが強いんだよ!(笑)」
レア「別に強くないわ、兄さん(笑)」
ガロウズ「落ち着け(笑)」
ヴァロック「……そうか(笑) ……それ、ディッチャーで何とかならん?」
BM「何とかなるけど、お前白マナ出ないだろ」
ヴァロック「俺クレリックだから、何か白っぽくない?」
BM「白っぽいけどプレイン持って無いからダメ」
ヴァロック「ああー、そっかー、タリスマンずるいなー(笑)」

 そういうゲームでは無い。
 つーか別にズルくねぇ。

アブロ「気を付けろって言われてもなぁ……。どんなのが有るの? 気を付けろと言われても、気を付けようが無い……」
レア「しかし、困ったことにたくさんの種類があります。悪や善に傾いたものや、虚無の空間を支配するもの、持ち主に運を与えるものなど……」
ヴァロック「うーーーん、どれに気を付ければ良いんだ?」

 悩む一行。
 しかし、ここでアブロが先ほど聞いた“声”に関連したものではないかとの推測を働かせる。
 そこで……

アブロ「あ、そうだ、に 関係あるものって無い?」
レア「氷?」
アブロ「そう。氷とか、雪とか……たとえば天気を操るとか……」
レア「(もう一度バード知識チェック)……えーっと、直接そういう力を持つタリスマンでは有りませんが……、心当たりが有ります」

 人差し指を下唇に当て、少し考えた後に語り始めるレア。

レア「……はるか昔、この世界(ヴァルカニア)がこんなに荒れ果てる前に、【ファー ガンド】と呼ばれる豊かな世界が有った、と言われています。地には魔法が溢 れ、蝋燭の都市が栄え、数多くの神々が居た時代です」
ヴァロック「なんとなく知ってる」
BM「まあ、ヴァルカニアでは伝説の領域の話だね」

(余談)
 【ファーガンド】は、いわゆる“普通のD&D世界”です。
 RAINBΦW公式D&D3版ワールドであり、トーチ・ポートもここ に入ってたりします。
 現在、邪悪寺院スーパー・キャンペーン(邪悪SC)、竜殺しキャン ペーン、和風サ イグラキャンペーンなどが動いています。

レア「……その、豊かなるファーガンドの更に昔」
ヴァロック「更に昔なのかよ!」
BM「……(なぜ三村ツッコミ……)」
レア「ファーガンドよりも昔、この地には“氷河帝国”と 呼ばれる大きな国が有り、この地方は吹雪と嵐の荒れ狂う極寒の地だっ たと言います」
アブロ「……それだ」
ガロウズ「それは氷に関係があるなぁ」
レア「氷河帝国は他の次元からやって来た魔物の軍勢によって統治されていたと言います。フロスト・サラマンダーとか……」
アブロ「矛盾した名前だねぇ(笑)」
レア「ええ。冷気をまとったトカゲのような生物です。他にもフロスト・ジャイアントや、ゲルゴンなどが居たそうです。そして、その、次元を開いていたの が、力の有るタリスマン……タリスマン・オヴ・シルヴァー・マニュピレイターと 言う名前のアーティファクトだった、 と。そういう伝説が有るのです」
ヴァロック「この辺、ずーっとNPCが喋ってるだけだね」
BM「うるさいよ(笑) とにかく、氷と言えば、そーゆうタリスマンが思いつくそうです」
アブロ「……それだよ」
ヴァロック「まぁ、俺たちとは関係無いけどね!」
ガロウズ「有るんじゃねぇかー?(笑)」
ヴァロック「まさかぁ」
アブロ「凄く絡んで来そうな感じだよぉ」
ヴァロック「まさかぁ! 今、塔の外が吹雪になってるけれど、それと は全く関係無いよね!」
レア「きっと、たまたまですよ」
ガロウズ「いや、俺は関係有ると思うんだけど(笑)」
ヴァロック「マジで? 俺には理解できないなぁ(笑)」
レア「……まぁ、でも、それが13忍者と関係あるかどうかは分かりませんし……」
ノインガム「いやーー、有るんじゃねぇの?」
ヴァロック「無いだろ。だって、ホラ、ここ(グロガ)って別次元じゃん」
ガロウズ「別次元だからタリスマンと関係してるかもしれないんだろ!(笑)」
ヴァロック「まっさかぁー」
ガロウズ「お前、ワザとタリスマンの能力忘れてるだろ(笑)」

 現実逃避を続ける一行に、DMの冷たい一言が飛ぶ。

BM「……では、ここで〈Listen/聞き耳〉15やって下さい。」
アブロ「出たー」
ノインガム「失禁(*)した」
アブロ「どうやってしたんだ(笑)」
BM「しないしない(笑) 〈聞き耳〉ではしない」
ヴァロック「それで失禁したら、最悪じゃねぇ?(笑)」
BM「まあ、聞いちゃいけない音を聞いたら失禁するかもしれんけど(笑)」

(余談)
 ファーガンドには、セーヴに「1」で失敗すると失禁するというルール が有ると言う……。
 (発案者:失禁王ユージ)

BM「では、アブロと……(ころころ)……ジェダにも聞こえましたね」
ジェダ「ボクにも聞こえたよ……ホラ、あそこに……死体が!」
アブロ「……フィニアス(*) の死体がっ!」
BM「それでは無い(笑)」

 フィニアスは、ブリッツの次に参加したインヴィジブル・ブレード(新メンバー)。
 残念ながら前回のセッションで死亡している。
 ……イラストまで準備したのに……【合掌】

いいやつだった
(遺影……つーか、死んでる状態でPCが初登場するプレイリポートって……)

アブロ「フィニアス、死亡確認ッッ!」
BM「ちゃんと死んでますよ(笑)」
ヴァロック「明日になれば……レイズ・デッドできるかなぁ」
BM「のんびり話してる場合じゃない。音のする方を見ると、亡者の群れがこの柱を目指して歩いて来ている」
アブロ「……あれ? 前回は凍って無かったっけ?」
BM「そうっすね。しかし、彼等は半分凍った身体を引きずり、あなた達目指してにじり寄って来ています。全身から湯気を立ち昇らせ、ピチャピチャと水を滴 ら せ……まるで誰かがたった今解凍したかのように!」
ノインガム「……失禁?」
BM「ゾンビは失禁しません(笑) さて、大量に出ましたよ。イニシアチブ行きましょうかー(フィギュアをバラ撒く)」
一同「凄いたくさん置いたーー!!!!」
BM「数は前回のセッションで言った通り……数百ってところだね」
一同「ぎゃーー」







§ 16−2 ゾンビの大群

 というわけで戦闘のようなイベントのようなシーンへ。
 イニシアチブはこんな感じ。

20 敵
18 ヴァロック
15 アブロ、ジェダ、ガロウズ
12 ノインガム
7 レア 

ぞんび
(真ん中のコーラが石柱。PCはその周囲で休憩していた所)


BM「……まぁ、こんな感じかな。この外側にはまだまだ居るよー」
アブロ「うーーん、さあ、逃げる方法を考えよう」
ガロウズ「相手にしてらんないね」
アブロ「俺は『走る』ぐらいしかできないよ(笑)」
ヴァロック「ウィンド・ウォークがあるよ」
ノインガム「フェザーズが有る」
アブロ「フィニアスの死体をどうしようか?」
ノインガム「……この呪文ではダメ」
アブロ「そうなの?」
BM「ウィリング・クリーチャーなんで、ウィリング(同意)できないからダメです」
アブロ「死んだ小鳥に ならん?(笑)」
BM「なりません(笑)」
ヴァロック「でも、死体は持って行きたいなぁ」

 第1ラウンド。

BM「誰から?」
ヴァロック「(イニシアチブ管理係)……敵だよ! 高い目出しやがって!」
BM「あっそう。じゃ、スケルトンは突撃、ゾンビは移動……と、レアが接敵されたよ。ここで《迎え討ち》 ある人どーぞ」
一同「無い!」
BM「じゃあ、レアを錆びた剣で刺す」
ヴァロック「ちょっと待ってよ〜〜(泣)」
BM「うん、待たない。……(ころころ)……19、命中かな」
レア「刺されたー!」
ヴァロック「やめろー【棒読み】」
BM「……って、これはシミターだから回ったのか? ……(ころころ)……回らない。6点」
ヴァロック「危ないよ! じゃあ、俺が3点(*)」

 ヴァロックは、レアにシールド・アザーを常時かけています(by 特殊アイ テム)。

BM「……で、大きなスケルトンが二体、立ち上がって攻撃して来ました(言いながらコマを置く)」
一同「でけぇ!」
アブロ「ギラロンぐらい?」
BM「ギラロンより一回り大きいです。巨人サイズ」
ヴァロック「そりゃ大きいなぁ」

ぞんび
(超大型スケルトン×2の図)

BM「一匹目(右の奴)は大きなモーニングスターを振り回し、唸りを上げて……(ころころ)……アブロに。ブゥーーン」
アブロ「(ACが)19」
BM「……(ころころ)……21」
アブロ「……19」
BM「じゃあ命中。32点」
アブロ「………………19
ヴァロック「痛そう」
アブロ「すっごい痛い(泣)」
BM「もう一匹(上の奴)は、大きな岩を持ち上げようとしています」
ヴァロック「うわ、危ないよ」
BM「余りにも細い骨の腕なので、こりゃ無理だろう……と、思わせておいて、なんと大きな岩を軽々と持ち上げ、投げつけて来ましたよ。……(ころこ ろ)……レアに」
ヴァロック「えー! サっと避けろ!」
BM「ゴツン、とレアの頭部に命中」
アブロ「レアがひしゃげた」
ノインガム「死ぬ死ぬ」
BM「22点」
レア「きゃー」
アブロ「ああっ、レアの上半身が無くなった!」
BM「無くなりません」
ヴァロック「俺に11点か。それでもレア、死ぬんじゃねぇの?」
BM「額から流血していますが、大丈夫のようです。ヴァロックに向って親指を立てた。残りは……ジェダに攻撃ー、すか」
ジェダ「こいつら、魔法の武器持ってないみたいだよー。ボクはもう大丈夫、かな?」
BM「アブロに……シミターが一発命中、7点」
アブロ「痛い」
ガロウズ「おい、大丈夫か?」
アブロ「あとhp12点……」
BM「ヴァロックへの攻撃は……全部外れ。ネチャライ社長(ノインガム)へは……一発。シミターが刺さりました、6点。これで骨軍団は終了」

 割とやりたい放題。
 まさにボーーン!

アブロ「アレ使ったら? マス・キュア
ヴァロック「うーーん」
アブロ「攻撃にもなるし、俺の傷も治るし……むしろ、俺の傷が治るし!(笑)
ヴァロック「うーーーん、マス・キュアは無理。なぜならば〈精神集 中〉ができないから」
アブロ「あ、そっかー」
ノインガム「俺がフェザーズかけるよー」
ヴァロック「じゃあ、やっぱりハイド・フロム・アンデッドか?」
ガロウズ「ターン(アンデッド)で散らす?」
ヴァロック「それも有りだなぁ……でも、俺はフィニアス(の死体)を連れて行きたいんだよね」
ガロウズ「俺が担ぐか……」
アブロ「そこまで考えるのか、偉いなぁ(笑)」
BM「まあ、善の戦士と僧侶だからねぇ」
ヴァロック「助けるよ。機会攻撃だけなんとかしてくれ」
ガロウズ「それは俺が」

 協議の結果、待機と遅延、ステップを駆使して呪文を唱えるフォーメーションを整えることに。

アブロ「まず、ジェダが移動して機会攻撃を消費させよう」
ジェダ「おっ。ボクの出番かい? 良いよ、こいつ等の攻撃は絶対に当たらないから(笑)」
アブロ「現金だなぁ(笑)」
ジェダ「現金って(笑) ……あのねぇ、良い機会だから言っておくけど、ボクと君達の違いを教えようか」
アブロ「?」

ジェダ
(ジェダさん)

ジェダ「……ボクは、君達みたいに復活(レイズ・デッド)できない んだ よ。それに、体力が無くなったら、すぐ破壊されてしまうんだ」
アブロ「あら、そうなの」
ヴァロック「そりゃ危険だねぇ」
アブロ「いや、君を危険にはさらせないさー【棒読み】」
ジェダ「そんな棒読みで言われても(笑) 分かったよ。囮はやって見る。ボクの後に遅らせてくれ」
ガロウズ「……いや、それなら俺が囮 になろう」
アブロ「なんで?」
ヴァロック「そうだな、その方が良いかも」
ガロウズ「俺なら一発は耐えられるからね」
BM「……(回らなきゃな)」
アブロ「???」
ヴァロック「まだ、この大きいスケルトンの武器が魔法かどうか、判明してないから」
アブロ「そうだっけ?」
ガロウズ「そう。じゃ、まず俺が……《回避》に指定しながらフィニアスの死体を担ぐ」

 ガロウズもヴァロックもなかなか細かいところを見てるねー。
 まあ、それはそれとして殴る。

BM「うはははー、隙を見せたなー! 罰じゃ! ……と言いながらモーニングスターがゴイーン、22」
ガロウズ「あー、ぴったしだ」
ヴァロック「《回避》 入れても?」
ガロウズ「入れてぴったし」
BM「上手いな俺。えい、36点」
ガロウズ「d6高いよ〜」
BM「やっぱり、俺はd6振ったらマズいみたいだな(笑)」

 BMは6面が(マスターの時だけ)やけに高いと言う伝説がある。
 あと10面と8面。
 (12面は普通、4面は弱い)

BM「骨は……20出ないと当たらないな。はい、出ない」
ジェダ「はい、次はボクがフラフラ〜〜っと」
BM「さっきも攻撃して当たって無かったからね。では、どれくらいのアホなスケルトンが居たか、判断力10で判定……はめんどくさいんで、ちょうど50% だから、1d10で決めよう」
アブロ「良いよー」
BM「はい、……(ころころ)……1。一匹か(笑)」
ヴァロック「いねー!(笑)」
BM「じゃあ、一匹だけ攻撃して終り、と」
ノインガム「まだ7匹も残ったかー」
ヴァロック「俺の周りは3匹ー。じゃあ、ハイド・フロム・アンデッドを…… (ころころ)……成功」
BM「(意志セーヴ? ……いや、無理か。終わったな)……了解」
ノインガム「じゃあ、そこで俺がフェザーズでみんなを小鳥に」
ヴァロック「敵から見えない小鳥、これで脱出だな」

脱出

 スケルトンは判断力は有るものの、知性を持たないのでハイド・フロム・アンデッ ドを自動的に喰らってしまう。
 動けるPCはひとまず上空へ移動。

 そして第2ラウンド。
 切ないスケルトンは、もとや(視認困難失敗確率)チェック(*)付きでデタラメに辺りを殴り始める。
 上空に逃げたPCに気付かずに……。

*……なんだか知らないが、RAINBΦWでd%を振るチェックは“もとや”と呼ばれる。

もとや
(フライングもとやチェック)

BM「スケルトンが、元ガロウズの小鳥に……(たくさん振る)……お、ひとつ19が出た」
ガロウズ「それは当たるねぇ」
BM「じゃあ、回って12点、シミターがザックリと…………ザック…………もとやっ!!!
一同「(笑)」
BM「あー、しかも、もとや失敗(笑) シミターがザックリと空振った(泣) ……くそ、ムカつくから やっぱり最初にもとやは振るべきだな(笑)」
ヴァロック「ムカつくよね(笑)」
BM「もとや! もとや! もとや! ……くそ、もう誰もいない(笑) もとや無理!(笑)」
ガロウズ「あー、あぶね」
レア「私も危なかったー」

 というわけで、もとやの力を借りて(?)ゾンビを振り切った一行は、塔の最上部へ移動。
 キャンプに戻ろうと、穴から空模様を眺めます……。

BM「やはりと言うか、吹雪はいっそう強さを増していまして。暴風に近い勢いで風が吹き荒れております」
ヴァロック「……これ、小鳥は厳しいねー」
BM「その通り。小鳥では吹き飛ばされるのがオチだね」
アブロ「ええー」
BM「さて、小鳥たちが天井の穴を眺めているとですね……こんな声が聞こえてきますよ……」


しぜん

しぜん

しぜぇぇーーーん



ヴァロック「自然? アイツか!」
アブロ「やばい!」
ガロウズ「……やばい」
ノインガム「ナニィ!?」

しぜん

しぜぇぇーーーん!!








§ 16−3 自然とは


『しぜんなすがたをしているなぁぁーーッ!?』

 
 ダミ声と共に登場したのは、大きな猿を引き連れた、ムサい髭面の男。
 満面の(気色悪い)笑みを浮かべ、小鳥たち(PC)に向って語りかけてくる!

謎の男「ぐっふっふっふ。お前たち、美しい自然な姿をしている なぁーーッ!?」
アブロ「……アッシらは、ただの自 然な小鳥でごぜぇます」
ガロウズ「……と、小鳥の言葉で?(笑)」
アブロ「ピーピーピー」
謎の男「遂に自然の素晴らしさに目覚めたようだなぁ! なぁ……ノインガムよ!」
ノインガム「……兄さんの自然は違う!」
アブロ「(笑)」
ヴァロック「なんか……」

 なんと、この汚い男はノインガムの兄、ラインガルトだったのでしたー。【棒読み】
 その自然志向っぷりは緑色のなんとかも裸足で逃げ出すくらい!
 まさにミスター・ゼロ・トレランス!(何が何だか

ラインガルト「……ふっふっふ、何を言うノインガム。お前等のその姿……まさに、自然そのものではないか!」
ノインガム「……」
ヴァロック「なんか、凄い良いこと言ってるんだろうけど、小鳥なんだよねー(笑)」
アブロ「かわいい(笑)」
ラインガルト「ようやく分かってくれたようだな! 兄は嬉しいぞ!」
アブロ「……分かったところで、私等は忙しいんで、ドロンさせて頂きますよ」
ガロウズ「確かに、やってる場合じゃねぇな」
ヴァロック「とはいえ、これはマズいよなぁ」
ラインガルト「弟よ。あんなに自然を愛し、心優しかったお前がどうしてしまったのだ? なぜ、そんな暴力的な一団と一緒に居るんだ?」
BM「……と、髭面で言ってくるわけです」
ノインガム「髭面だったのか(笑)」
BM「このフィギュアの通りの格好だよ(笑)」
ヴァロック「なんか、“げひげひ”言いそうなフィギュアだよね(*)」

 ラインガルトのフィギュアは、ネグザーと同じものを使っていた。
 ネグザーについてはみがる=まとと参照!(露骨宣伝)

ネグザー兼ラインガルト
(げひげひ)

アブロ「アンタ昨日、攻撃しかけて来たじゃん」
ラインガルト「それは自然の素晴らしさを分かってくれなかったからだ!」
アブロ「……」
ラインガルト「……しかし、そんなお前たちも、やっと自然の素晴らしさを分かってくれたようだ。自然の力を使っているではないか!」
アブロ「いやあ、明らかに不自然に自然の姿になっているけれどもー」
ラインガルト「違う! その姿は鳥そのものだ!」
アブロ「鳥って…………そもそも人間だって自然じゃん」
ラインガルト「違う! 人間は自然から生まれ、自然を穢そうとする忌むべき存在だ!!」
ガロウズ「人間は自然を壊そうとしているのではない!」
ラインガルト「なんと傲慢な!」
アブロ「そもそも、この塔だって不自然じゃないか」
ヴァロック「確かに不自然だよなー」
ノインガム「禅問答になってる(笑)」

 ザ・平行線。

ヴァロック「ピーピーピーピー(鳥の声らしい)」
ラインガルト「……そうだ。この塔は不自然だ。だから、全てが終わったら無に還す……」
アブロ「アンタの着ている服も不自然だろ」
ラインガルト「なっ……」
アブロ「やっぱ、脱がなきゃなー」
ラインガルト「……なにぃ!?」
アブロ「全裸で歩き 回らなきゃダメじゃん!」

ラインガルト「…………はっ! お前、良いこと言うな!!」
アブロ「ノォォーーーッ!(笑)」
一同「やめろ!!!!」

ラインガルト「なるほど、そうか!【ローブを脱ぎ始める】」
ヴァロック「いやいやいやいやいや!!」
アブロ「そんな読者サービスは カンベン!(笑)」
ノインガム「(笑)」
ラインガルト「……お前は話が分かるな? 是非、私と一緒に来て欲しい!!【真顔で】」
ヴァロック「いやいやいや(笑)」
アブロ「カンベン!」
ラインガルト「もし、ワシが世界を自然に戻したならば……みんな裸だ!(笑) どうだ? 来い!」
アブロ「……倒さなくちゃならないよ、コイツは(笑) 人類の敵だ」
ヴァロック「でも、全員だってよ?」
アブロ「……!?……全員かぁ……」
ガロウズ「おい、悩むな!(笑)」

アブロ「……じゃあ、世界の半分をくれ!(笑)」
ラインガルト「やる!【即答】」


ヴァロック「くれたよ(笑)」
ラインガルト「やるから、俺と一緒に来い!! ……お前には暗い方をやろう」
アブロ「そっちじゃ無い方が良いなぁ(笑)」
ノインガム「兄さん、兄さんは違うよ!!」

 まったく正論である。

ラインガルト「弟よ……お前の蛇も泣いているぞ。なあ、ロクナント」
ロクナント「……(ヘビッ?)」
ノインガム「ああ、ロクナントが反応してるの?(笑)」
ラインガルト「ロクナントよ……さあ、一緒にインガの森(*)へ帰ろう……」
ロクナント「……(ヘビヘビッ?)」
BM「ロクナントは、徐々にラインガルトの方へ進み出しました」
ノインガム「ナニィ!」
ラインガルト「さあ、ロクナント……こんなに寒いところは嫌だろう? 暖かい森へ帰ろう……」

*……インガの森/ノインガム兄弟の出身地。

BM「ロクナントは“そうだなぁ”という顔をして、ラインガルトの方へと進んで行きますよ」
ノインガム「止める! ズバーーン!(謎)」
BM「どのようにして?」
ノインガム「ひとまず人間に戻る。そして、ロクナントの前に立つよ」
ラインガルト「……なんだ?」
ノインガム「自然だ、自然だって……兄さんの方が、人間らしく卑怯なことをやっているじゃないか!」
ラインガルト「卑怯だと!? 私は自然の心に従っているのだ!」
ノインガム「わからずや!」
ラインガルト「兄に対してそのような口を……。よし、分かった。では、ロクナントに決めて貰おう」
一同「???」
ラインガルト「ロクナントがどっちを選ぶか、だ。それで、どっちがより自然を愛しているかが分かるだ ろう!」

 ワケがわからないことを言い出しました。
 しかし、全裸になられるよりマシだ と判断した一行は、おとなしく従うことに。
 ノインガム兄弟とロクナントは、インガの森で長らく一緒に暮らしていました。
 果たして……。

BM「……それではー。お互いが呼びかけているんで、ロクナントに対する〈動物使い〉の対抗判定で決めましょうか。ノインガムには、さすがに+10の状況 ボーナスを。兄さんは……(ころころ)……あ、19(笑)」
ヴァロック「クソマスター!(笑)」
ノインガム「……2!!」
一同「(笑)」
BM「2対19かあ(笑) まあ、そちらには+10して下さい。こっちは38」
ノインガム「……26」
ヴァロック「12差ですか」
ノインガム「グウの音も出ませんわ」
BM「ダイス目の差がそのまま出たなぁ」
ノインガム「ムリ!」
BM「どうしますか? ロクナントはスルスルとラインガルトの方へと這って行きますよ?」
ヴァロック「……機会攻撃(笑)」
BM「余計離れるだろ(笑)」
アブロ「……なんか、TRPGみた いなことになって来たなぁ(笑)」
BM「なんてことを(笑)」

 じゃあ、何をしてるんだ(笑)

ラインガルト「……良いか。これで分かっただろう? お前たちの生き方は不自然だ!」
ノインガム「そんなことは……断じて無い!【やや小声】」
アブロ「(笑)」
BM「では、寄って来たロクナントを撫でながら、兄さんは言葉を続けますよ」
ラインガルト「……コイツが一番良く分かっているみたいだ……なぁ?」
アブロ「今だ! 絞め殺せロクナント!」
ロクナント「シャー!」
アブロ「ダメか!(笑)」
ノインガム「くそう、もう一回チャンス!(笑)」
BM「どうぞ」
ノインガム「ロクナントよ! お前、それで本当に良いのか!」
ロクナント「……(ヘビッ)【首を立てに振る】」
ノインガム「そうか……」
ガロウズ「ヘビは森に帰りたいだろうなぁ」
ロクナント「……(ヘビッ)【首を立てに振る】」
一同「……」

ノインガム「なら良しッッ!!」

一同「良いのか!!!」
アブロ「エサで釣れ! エサで!」
ヴァロック「アブロの言うことは聞かなくて良いよ(笑)」
アブロ「なっ!(笑)」
ノインガム「……もう一度問う、お前は本当にそれで良いのか!」
ヴァロック「もうちょっと説得した方が良いよ(笑)」
ノインガム「……いや、余り無用な言葉を連ねたくは……」
ガロウズ「ロクナントはお前の相棒だろう? だったら(もっと)呼びかけるべきだ」
アブロ「あの……一緒に過ごした思い出とか」
ヴァロック「実はお前が好きだった、とか(笑)」
アブロ「赤裸々に!」
ノインガム「実はロクナントはメスだった、とか(笑)」
アブロ「それだ〜〜(笑)」
ヴァロック「どんどん変なパーティになって行く(笑)」

 止めよう。

ガロウズ「確かにこの寒さじゃキツいけど……」
アブロ「ロクナントがキツい状況を作ったのは、13忍者だぜ」
ヴァロック「だったら、俺達の手で森に帰してやろう。俺達だって帰りたいんだ」
アブロ「オレノ森に帰ろう」
ラインガルト「笑止! 人間の醜い社会で作られた、エゴに満ちた言葉など……この自然の申し子のヘビには届かぬわ!」
ノインガム「そいつに騙されるな!」
BM「……では、こんなモンですか? これだと、特に判定に修正は無いですね。+10も無し、普通に対抗判定しましょう」
ノインガム「ぬぅ」

 運命の対抗判定。

ノインガム「……(ころころ)……21」
BM「……(ころころ)……あっ!」
一同「おおおーっ!(笑)」

 「1」

 ……やっちまった。
 なぜこのキャンペーンは要所でドラマチックか。

BM「ファンブル(注:ハウスルール)はしなかったけど、20だ。ダメだ負けた」
ロクナント「……(ヘビビビッ)【ノインガムの方へ戻り始める】」

ラインガルト「ぬぅぅ……言うことを聞けぇ! このヘビがっ!(バシッバシッ)」

BM「……と、ロクナントを叩き始めました(笑)」
アブロ「すっごいダメな人だ(笑)」
ロクナント「……(ヘビ〜ッ)【ラインガルトの元から逃げる】」

ラインガルト「ああっ! ……そ、そ、そんなつもりじゃなかったんだよ! ロクナントォォ!!」

アブロ「ますますダメな人だ(笑)」
BM「というわけで、ロクナントはノインガムの元へ戻って来ました」
ヴァロック「ここで愛の口付けを……」
ガロウズ「何言ってんだアイツ(笑)」
BM「アホか(笑) ……さて、敗北を悟った兄さんは……」
ラインガルト「違う! 違う! ……違うんだぁぁーーーっ!!!」
BM「目に涙を浮かべながら、叫び始めました(笑)」
アブロ「ダメな人……」
ノインガム「兄さん……」
ラインガルト「違う、今のはちょっ と間違えただけだ!」
ヴァロック「ちょっと(笑)」
アブロ「すっごい癇癪起こしてるよ(笑)」
ラインガルト「そんなことは無い! 怒ってない! 俺は温厚だーーーっ!!

 温厚だーーーー!!!!

 温厚だーーー!!!

 温厚だーー!!

 温厚だー!

BM「……と、叫び声を上げながらラインガルトは去って行きました」
アブロ「最後までダメな人だなぁ……」
ノインガム「……兄さんこそ、人間のエゴそのものじゃないか!(と、背中に向って)」
一同「……」



 こうして自称“自然の申し子”ラインガルトは、泣きながら帰って行った。
 はたしてノインガムとの因縁に、決着は付くのだろうか?
 一行は、キャンプに戻ることが出来るのか!?
 (以下次号)