TOP>雑文・リプレイ(仮)>プレイリポート>AMC2004>「ジャイアント・ステップス」inAMC2004 その1
君は覚えているか。
あの殺伐とした戦いの日々を。
殺して殺して殺しまくり、そして殺されるあの世界を。
その殺戮ジェネレーターの名はダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ……
……そう、「D&D」なんて言葉すら定着していなかっあのころ。
僕たちはダンジョンに入ってはドラゴンに殺されていた。
思い起こそう、かすかに、だがしかし誰の胸にも残るあの記憶を──
Strength 【筋力】 が9しかないファイターで死に物狂いで剣を振るい。
素で1〜4hpしか命の余裕が無いシーフに夢を託し。
呪文一発のマジック・ユーザーはその一撃に魂を込め。
その呪文すら持たないクレリックは前線でメイスを振るった。
みんな必死だった、
あの懐かしい日々。
今こそ紐解こう。
あの美しくも残酷な世界の扉を──
「ジャイアント・ステップス」 〜その1〜
in AMC2004
2004/10/11
マスター&リポート:B.M-NAG(びいえむ)
参加した命知らず:玉野(兄)、フェルディン、テロ牧師、WOM、Ruth(席順、敬称略)
目次
01:序文
02:命知らずの冒険者達
03:セッション開始
04:レジェンド登場!
01:序文
はい、というわけで2年連続でAMCさんにマスターとして参加させて頂きました。
今年もまたクラシックD&D(赤箱限定)とか言ってかなりアレな感じですが。
いやー、狙ってるだけの選択では無いのですよ(笑)
いやほんとに(汗)
自分があのころのワクワクドキドキ感をもう一度味わいたいと言うのもありますし……
……昨今のTRPGの現状を鑑みますに(サードだけでなく業界全体として)。
ルール複雑化、ロール偏重化(ルールの有名無実化)、システムによるプレイ制御過多(決められたことしかできない)、ストーリー至上主義の台頭(ゲーム要素の排除)などなど……
シンプルにゲームを楽しむ、TRPGの原点が薄れているような気もするのです。
まあ、これは全体としてはTRPGの進化であって素晴らしいことなのですが。
そう、それだけ最近のゲームは進んでいるということの証左でもありますが。
それでも。
こう、なんというか。
『潜って殺してイエー! ヒャッホー!』
みたいな。
クラシックD&Dの持つ爽快感、スピード感……
……そう、ドライブ感と申しましょうか。
独特のリズムとノリを今一度世に問いたいと。
思った……
……などという高尚な理由が“日本一の腐れサークル”レインボーにあるわけはなく(笑)
単にたまにはPCをぶっ殺してみたいと思ったんだよ!
げはははは!【台無し】
02:命知らずの冒険者達〜D&Dの儀式〜
TRPGにおける冒険者の資質と言いますと……
そう、やはりプレイヤー自身が冒険者でなくてはなりません(そうか?)
この、サード全盛の時代にクラシックD&D!
狂気の沙汰1レベルスタート
しかも、どこの馬の骨(ボーン)だか分からない変な痺れるDMの卓!
……ここに参加してくる時点でかなりの冒険と言えましょう。
いや、速攻で卓が埋まった時はちょっとビビリました(笑)
そんな日常冒険者なプレイヤー諸氏には改めて感謝しつつ……
さて、キャラクターメイキングに関しては
もちろん
一発振り
ですので
……まあ、D&Dと言えば一発振り。
一発振りは男のロマン。
故にD&Dは男のロマン。
「ふん!!」
「どぉぉぉりゃああっ!!」
「うお、18出た!」
「おー、18いいなぁー」
「ぎゃーー」
「カリスマ15だよぉぉーーー」
そんな浪漫溢れるキャラクターメイキングはサクサクと進みました。
能力値が決まり、クラスを選びます。
猛者ども
プレイヤー名
|
キャラクター名
|
クラスなど
|
フェルディン
|
イライジャ
|
クレクリック
|
テロ牧師
|
スネイル
|
シーフ
|
WOM
|
ミラクル
|
シーフ
|
Ruth
|
バース
|
ドワーワ
|
玉野(兄)
|
クラーラ=ラランサ
|
エルフ
|
※敬称・モカ略
『まだ、この時は名前決める余裕があったんだなぁ』とか思って見て下さい(笑)
……そして……そして……
あの、Hで始まる憎いヤツ。
……略して
Hなヤツ!【レインボー用語】
全国のH(Hit point)が好きで好きでたまらない!(どんなだ)
H(Hit point)が無いと生きていけない!(そりゃそうだ)
ゆうにH(Hit point)二桁、三桁は当たり前の!(なんのカウントだ)
皆さんお待ちかねの!
『ヒットポイント決定の儀』
であります!(笑)
ああ、一振りで運命が決まってしまう魔性のロール。
クラシックD&Dにおいてはヒットポイントは1から……そう、1から。
……1から。
1から8ぐらいの間であります!!
「1」ってなんだ「1」って(爆笑)
【クラシック講座】
クラシック未経験の方のために説明させていただきますと。
サードと違ってクラシックではHPが0になった瞬間に死亡いたします。
情状酌量の余地、一切ございません。
(たまに死んだ後にポーションを飲めますがそれは気のせいです)
……それを加味してヒットポイント1という現実をとらえていただければ、と。
クラシックにおいてヒットポイント1のキャラクターと言うのは悶絶中の悶絶キャラ。
何があっても死ねるキャラクターたちです。
寄るな寄るな、寄らば死ぬぞ。
当たらば死ぬぞ。
まさにTRPG界のシューティングゲーム【レインボー古語】
いわゆる
悶絶キャラクターの古典
さすがのHFOも、HP1(えいちぴーわん)には勝てませぬ。
というわけで、ヒットポイント決定ロールですが。
これほど緊張するロールは無いやもしれませぬ。
これはまさにクラシックD&Dにおける一つの山場と言えましょう(早いな山場がw
運命のロールが始まります……
BM「それでは、ドワーフさんからどうぞ!!!」
バース「行きます! ……(ころころ)……よっしゃ!!!!(8が出た)」
一同「おぉぉぉぉーーっ!!!!!」
クララ「やったぁ!」
ミラクル「行かせていただきます……(ころころ)……おっ!(4が出た)」
BM「幸先良いっすねー(笑)」
この時点で中ボスを倒したくらいの盛り上がりを見せていた。
さらに……
スネイル「でわー、行きます!!……(ころころ)…………う!(例のアレが出た)」
BM「……はい、『1』ですね(笑)、おめでとうございます!」
一同「ぱちぱちぱちぱち(拍手)」
今、冷静になって考えると……何故拍手?(笑)
スネイル「生き残るぞ! 生き残るぞ!!(笑)」
クラーラ「がんばれ(笑)」
BM「あいー、次はクレリックのイライジャさん」
イライジャ「よーし、俺は……弱いファイターとして前線に立つんじゃーーっ……(ころころ)」
転がったイライジャのダイスを、スネイルが嬉々として(重要)読む。
スネイル「『2』!!(笑)」
一同「ぱちぱちぱちぱちぱち(大拍手)」
だから何故拍手(笑)
ちなみにイライジャはCON+1なのでhp3になった。
BM「最後にエルフのクラーラさんでーす」
クララ「よぉぉぉーーーーし……(気合を入れている)……よぉぉーーーーーしぃぃっ!!」
スネイル「行け行け!」
クララ「……ふぅうううん!!!(ころころ)」
一同「『1』!!!!(大・歓・声)」
だから何故に大歓声(笑)
ラスボスにクリティカルかましたぐらいのド迫力で。
BM「やってくれた(笑)」
クララ「いいねぇーー(笑)」
スネイル「行ける行ける!(何が)」
こうして、拍手と歓声に包まれながら「D&Dの儀式」は終了した。
先行き不安のみ!
猛者……と、雑魚
プレイヤー名
|
キャラクター名
|
クラスなど
| Hなヤツ
|
フェルディン
|
イライジャ
|
クレクリック
| 3
|
テロ牧師
|
スネイル
|
シーフ
| 1
|
WOM
|
ミラクル
|
シーフ
| 4
|
Ruth
|
バース
|
ドワーワ
| 8
|
玉野(兄)
|
クラーラ=ラランサ
|
エルフ
| 1
|
※敬称・モカ略
主に一番右の数値がキャラクターの性能です。
【第1期パーティ】
03:セッション開始
さて、早くもテンションが上がり切った一行(早いなw)は気合を入れてプレイを開始するわけです。
ワールドは13忍者で使用しています“ヴァルカニア”でございます。
……まあ、あんまり関係無いんですけど……
(あ、イライジャの信仰がゴートス神だったりしますが)
BM「……さて、皆さん。古来D&Dの伝統とも言える導入を覚えていますでしょうか?」
一同「?」
BM「最大限に苦心いたしまして、私も導入を考えました!……これぞD&Dと言える導入です」
一同「???」
BM
「あなたたちは
気が付くと
ダンジョンの中に居る!」
一同「うわはははははは(拍手&大歓声)」
シナリオクリア時もかくやという熱狂の渦に。
なんですかこの出来上がった酔っ払いみたいな一団は(笑)
(隣のテーブルさんごめんなさい(汗))
さて、開幕そうそうスネイルが壁から落っこちます(笑)
落下ダメージは10フィートごとに1d6なのですが。
……まぁ、1d6って言われてもねぇ(笑)
hp1だし。
チーン【合掌】
一同爆笑&拍手(拍手の意味がわからん(笑))
スネイル「ぐふっ……俺のアイテムはみんな自由に使ってくれ!……っていう、「遺書」を実は懐に収めていましたー!!(笑)」
クララ「うん、そうだよね(笑)」
BM「用意万端だー(笑)」
スネイル「……と、言うわけで次のキャラクターシートください(笑)」
BM「たくさんありまっせー(笑)」
スネイルの次のキャラはマジック=ユーザーの◎ンダルフ。
ガン◎ルフ・ザ・パープル(いいのか)
という感じで和やかに進む。
途中、毒ガスでクラーラが対毒STに失敗し、1d6点のダメージを受けたりしつつも。
……。
だからさぁ、……「1d6」って言われても困るんだよねー。
ダイス振る余地すら無いし。
チーン【合掌】
クラーラ「はい、さよなら!」
一同「(笑)」
クラーラの後釜はシーフのハルファ=ファハード。
それにしてもみんな、死んでから次のキャラクターを作り直すまでのスピードが異様に速い(笑)
慣れてるなぁ(笑)
04:レジェンド登場!
『イライジャ、バース、ミラクル、ガンダル◎、ハルファ』のパーティになった一行。
探索するうちに、ダンジョン内に潜んでいた女と出会うのだった。
その、いかにも油断のならない感じの漂う彼女は自己紹介を始めた。
謎の女「……私はエバよ」
バース「エバ?」
エバ「そう、エバよ。強盗のエバ、強盗エバよ!」
……あなたのは“バエ”だったりしますか?
何はともあれD&Dのレジェンドとも言えるキャラクター。
【クラシック講座】
ちなみに“強盗”っつーのはシ−フ3レベルの称号です。
クラシックではキャラクターのレベルごとに称号がもらえます。
それを組み合わせて自己紹介します。
(ロールプレイ中に「レベル(ゲーム用語)」と言わないための措置かと)
例えば『私は剣匠霊能者のサイランだ!』などと。
もちろん“侍僧ヴァロック”などと縮めて呼ぶのも有り。
熱いのはファイターで、1レベルからベテラン!
つまり“強わ者”とか“古強者”とか!(“強者”も可)
1レベルからベテランの冒険者だなんて、こんな大盤振る舞いはクラシックD&Dだけだぜ!!
ハルファ「あー、強盗エバさんよ」
エバ「何よ?」
ハルファ「あなたは私の3倍強い(笑) 一緒に行きませんか?」
エバ「嫌よ! 私は宝が欲しいの。で、宝はこの奥にあるんだわ」
と言って彼女はパーティが開けられなかった扉を指差す。
イライジャ「そこはどうやって開けるのですか?」
エバ「おそらく……(と、言いながらもう一つの扉を指差す)……あっちの扉の奥に、ここを開ける鍵がある筈だわ」
ハルファ「うーむ、ならばあっちに行って鍵を探しますか」
エバ「もし、鍵を見つけてきたら、私はこの奥の宝に通じるダンジョンの情報を教えてあげるわ!」
バース「ほう、宝か。そういやワインが飲みたいのうー(開幕に速攻で飲み干していた(笑))」
エバ「だから、あなたたちは鍵を探しに行きなさい」
ガ◎ダルフ「良いんじゃんー?」
バース「あ、そう言えば、あっちには何かいるのですかな?」
エバ「あっちには……エビルクがいるっていう話を聞いたけど?」
おお、エビルク。
超魔獣エビルク。
デテクトエビルクでしか発見できない、ヴァルカニアにおいて最強クラスのモンスターである。
ガンダ◎フ「エビルクねぇ……どんなクリーチャー?」
エバ「姿が見えなくて……どうやら探知呪文も効果が無いそうよ」
ハルファ「うわ、それはヤバいなぁ」
エバ「でもでも、見えなくて呪文でも見つけられないってことは……いないってことよね! 安心よ」
イライジャ「なるほど!」
バース「うむ、なるほど」
ハルファ「いや……それ、滅茶苦茶に詭弁っしょ!(爆笑)」
ガンダル◎「行ける行けるー」
ハルファ「大丈夫かよー(笑) ま、『なるほど』って言ってる人に頑張って貰いますか(笑)」
頑張れるのか!(笑)
果たして一行は超魔獣エビルクの眷属とマトモに戦えるのか!
以下次号!
(その2へ続く)