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D&Dはじめの一歩特別編
サイオニックはじめの一歩
  四歩目:Power is Here!!

060222 いしかわ


 一歩目でも述べたように、パワーとはサイオニックの発露であり、魔法で言うところの呪文に相当するものである。
 つまり、一度でも術者をプレイしたことのあるものならわかるように、呪文の選択はそのキャラクターの生死を分ける。そしてそれと同じくらい、パワーの選択はサイオニック使いの能力全てを決定すると言えるだろう。特にサイオニックはソーサラーの呪文と同じように準備なしで使用できるものの、サイオンを除いてその修得数は少なく、またウィザードのように巻物や魔法書から新しい呪文(パワー)を学ぶことが出来るわけでもない。よって、慎重なパワーの選択が将来設計にも大きく関わってくるわけだ。

 そこで、今回もルールをまじめに調べるつもりのないいしかわを助けるべく3人の賢者が東方からやってきたのでレベル別にご紹介ー。


<お三方が共通して選択したパワー>
まずはお三方のレビューから、まずは3人がともに選んでいたパワーをリストアップしてみよう。
これらはどんな環境でも役立つものであるはずだ。


1レベル
ヴィゴー
エンタングリング・エクトプラズム
クリスタル・シャード
アストラル・コンストラクト
エクスパンション

2レベル
エゴ・ウィップ
エナジー・スタン
ディメンジョン・スワップ
サイオニック・ライオンズ・チャージ
ハッスル

3レベル
タイム・ホップ
タッチサイト
ディスペル・サイオニクス



ではこうしたパワーがいかな理由で選定されたのかをレベル別・選者別に見ていくことにしよう。



レベル1パワー

Kiryu
基本的に、増幅すると効果の高いものを選択するようにします。
a.クリスタル・シャード
通常は1d6ですが、増幅することで発現者Lvあたり1d6のダメージを与えるRayを打てます。セーヴ、PRはともに無し。

b.エンタングリング・エクトプラズム
セーヴ、パワーレジスト(以下PR)なしで相手を「からみつかれた状態」にできます。通常は中型以下のサイズが対象ですが、増幅することで対象のサイズを大きくすることが可能です。

c.イナーシャル・アーマー
メイジ・アーマー相当ですが、増幅することで発現者Lvが2ごとにACを+1強化可能です。例えば発現者Lv9でイナーシャル・アーマーを増幅して使用すると、AC+8に相当します。鎧なんて飾りですよ。

d.オフェンシヴ・プレシェンス
1分/Lvの間、ダメージに+2洞察ボーナスが入ります。《武器開眼》 相当のダメージ追加がパワー一つで簡単に。
増幅すると、ダメージをさらに増強できたり、即行アクションで起動できたりします。
#似たようなパワーに、ディフェンシヴ・プレコグニション(ACとセーヴ)、オフェンシヴ・プレコグニション(攻撃)があります。

e.ヴィゴー
一時HPを5点得ます。増幅することで発現者Lvあたり5点の一時HPが得られます。ppが尽きるまで、毎R一時HPを得ることが可能なわけです。

f.アストラル・コンストラクト
シェイパー専用。
サモン・モンスター呪文のようにクリーチャーを呼ぶわけですが、こちらは[創造]なので、招来呪文禁止の領域(例えばフォービダンス)でも平然と呼べる(正確には作成可能)な点がポイント。
ppが尽きるまで人海戦術を行えます。

g.エクスパンション
サイキック・ウォリアー専用。
エンラージ・パーソン呪文と似ていますが、こちらは対象のタイプを選びません。
また、増幅することで2段階大きくなったり、即行アクションで起動できたりします。

DM-SKM
クリスタル・シャード/Crystal Shard(P/W1)
遠隔接触攻撃は必要なもののセーヴ、PRともに無しの素晴らしいパワー。ダメージもエネルギーではなく斬撃属性の物理ダメージなのが良い。ダメージは1d6だが、増幅可能。

サイオニック・デイズ/Daze, Psionic(P/W1)
呪文と同じと思ってはけません。増幅すれば対象HDが増える。1Rの無力化は地味ですが強力です。とは言っても精神感応(強制) [精神作用]ですのであんまり長くは利用できないかも・・・。

デジャブ/Deja Vu(P/W1)
強いのか?と問われると、微妙なパワー。でも好きです。日本語版でも2回”説明文”が出てくる辺りが、まさにデジャブ(笑)。

ディセイブル/Disable(P/W1)
とても強力な無力化パワー。コーン内にいる敵がセーヴに失敗すると満身創痍状態(これは実質的に戦意を喪失した状態)となる。DMによって処理がばらつくこともあるので事前に確認した方がいいかもしれない。「俺の世界には戦意を喪失するようなやわなNPCは一人もいない!」とか言われたら諦める(笑)

エンプティ・マインド/Empty Mind(P/W1, PW1)
意志セーヴに+2(無名ボーナス)できる。割込みアクションなので必要な時に使えるのが良い。また、増幅すれば+2以上にも可能。意志セーヴが低くなりがちなサイキック・ウォーリアーとかは保険のために持っていても良いだろう。

エナジー・レイEnergy Ray(P/W1)
クリスタル・シャード同様に遠隔接触攻撃でダメージを与える。こちらはPRがあるが、4種類のエネルギーから選ぶことが出来る点は優れている。選択としてエナジー・レイかクリスタル・シャードかは悩むところかもしれない。

エンタングリング・エクトプラズム/Entangling Ectoplasm(P/W1)
遠隔接触攻撃に成功すれば無条件で「からみつかれた状態」(移動1/2、命中-2、Dex-4、詠唱に精神集中判定が必要になる)にする。5ラウンド間と効果時間が短いのが欠点ですが、戦闘中なら十分に効果を発揮できる持続時間です(逆に言えば1レベルで使っても5ラウンド間効果あると言う見方もあります)。

サイオニクス・グリース/Grease, Psionic(P/W1)
呪文同様に使われて気持ちいいものではない。

マインド・スラスト/Mind Thrust(P/W1)
1d10のダメージは魅力ですが、セーヴ成功でダメージ無し+精神作用なので習得するには微妙。が、しかし世のモンスターどもは大好きでよく擬似サイオニクス能力として装備している。そしてHDイコールのd10ダメージ(通例HDに応じて自動的に増幅される)が飛んでくる・・・

オフェンシブ・プレシェンス/Prescience, Offensive(P/W1, PW1)
ダメージ+2。アレと同じですよアレと。HFO4レベルで取れる特技のダメージ。洞察ボーナスなので普通は他と被らない点にも注目。レベルが高ければ増幅により強化も出来ます。

ヴィゴー/Vigor(P/W1, PW1)
HPに+5の一時HPを与える。何が素敵って、この壊れた増幅効率です。たった追加の1ポイント毎にHP+5ですよ!5レベルならHP+25。しかも、呪文と異なりパワーはポイントが残っている限り何度でも使えることを忘れてはいけない。一時HPが無くなったら”ヴィゴー!!”と叫ぶだけで、再び一時HPが手に入るのです。前衛・後衛問わず使い勝手の良いパワーです。

バイオフィードバック/Biofeedback(P/W2, PW1)
昔(3.0時代)は凄かった・・・あの頃が懐かしい・・・。それだけです。
(単なるDRになった)

バースト/Burst(PW1,Nomad1)
即行アクションで移動力を+10フィート出来る。あと一歩足りないときに活躍してくれる。特に重装系の前衛は持っていて損は無い。移動力はこのゲームおいて重要な要素です。

エルフサイト/Elfsight(P/W2, PW1)
たった1レベルのパワーでエルフの視力が得られる。特筆すべきは夜目ではなく、〈視認〉 と〈捜索〉 に+2ボーナスに加えて、エルフ同様にシークレット・ドアーの発見ができること!持続時間も1時間/lvと長く使用に躊躇するものではない。エルフも安くなったものです。

エクスパンション/Expansion(PW1)
これほど劇的かつ効果的に前衛の能力を上げてくれるパワーはそうそうない。サイキック・ウォーリアーの強さを証明するようなパワーの代表。呪文のエンラージ・パーソンと基本的には同じなのですが、大きな違いが3つあります。1)増幅によりなんと2段階大きくなれる。2)増幅によって効果時間が劇的(10分/L)に伸びる。3)対象が自身のみ。
1)は言うまでも無いことですが大きくなることはそれだけで前衛の能力を増強します(ダメージ、間合い等)。《迎え討ち》 や《足止め》 を取得した間合いの長い武器持ちの前衛が巨大化すれば、その場の制空権を取ったようなものです。2)はこれだけ大きな効果がありながら10分/Lv・・・ダンジョン探索なら常に大きいままでいられます。パーマネンシーの呪文でエンラージ・パーソンを永続化することがためらわれます。そして3)ですが、実はこれには大きな意味があります。呪文のエンラージ・パーソンはその名の通り、パーソン(即ち人形生物)にしか効果がありません。しかし、このパワーは効果対象は”自身”であるが、対象のタイプは問わないのです!そう、巨人がさらに巨大化したり、ドラゴンでも異形でも大きくなれる。
この能力を種族として持っているドゥエルガルの強さがわかるでしょうか?

アストラル・コンストラクト/Astral Construct(シェイパー1)
某コンベンションで大活躍したらしい。サモン系呪文の様にレベルが上昇しても1度に複数作成することは出来ないが、はるかに使い勝手が良い(と思う)。
1)高い状況対応能力。多様な特殊能力から使い手が好きなように選択でき、状況に応じて飛行や水泳、攻撃力増強、足払いなどが選べる。しかも動物ではなく人形(ひとがた)で、使い手とは精神コンタクトによりフリーアクションで複雑な命令も可能。従って、状況対応能力が非常に高い。《コンストラクト増強》の特技があれば2つの特殊能力を付加できる。
2)作り出されるコンストラクトは1レベルでもHP15を持ち、2レベルならその倍の31を持っており耐久性が高い。
3)パワーポイントがある限り、何体でも作れる。まるでサモンのワンドを持っているかの様に・・・。


 これらのほかに1レベルパワーには呪文のメイジ・アーマーやシールドに相当するイナーシャル・アーマーやフォース・スクリーン。バークスキンの様に外皮ボーナスを得るシックン・スキンなど、前衛との相性がとてもよいパワーが数多く揃っていることが分かるだろう。数少ない習得数で全てをまかなうのは難しいが、実はパワー・ストーンで多くは解決できてしまう。

Lapin
 パワーの中には呪文と同等の効果を持つものもありますが、ここではそのようなパワーはあえて避けています。


ヴィゴー
 一時的ヒットポイントを得ることが出来ます。受けたダメージが回復するわけではありませんが、一時的ヒットポイントが無くなったら、また発現すればいいことです。増幅効率が極めて優秀なのもポイントです。

エナジー・レイ
 発現時にエネルギーの種類を[音波]、[電気]、[火]、[冷気]の何れかから選べるため、対応力が高く、状況に応じて使い分けが出来るのが利点です。欠点は近距離なこと。

エンタングリング・エクトプラズム
 命中すれば問答無用で相手を絡み付かれた状態に出来ます。効果は少し違いますが、お手軽な足留め袋のようなものです。増幅すれば大型以上のクリーチャーにも有効です。

クリスタル・シャード
 エナジー・レイと違い、こちらは相手を選ばず安定したダメージを与えられます。エナジー・レイとどちらがいいかはお好みで。

デジャヴュ
 使い方次第で色々と楽しめそうな素敵なパワー。夢が広がります。
 先生に褒めてもらった時などに、これを使えば、もう一度褒めて貰えます。

ディセイブル
 相手を満身創痍状態になったと思い込ませるパワーです。相手を殺さずに捕らえたいときなどに便利。雑魚を一掃するには充分な効果があります。

デジャヴュ
 使い方次第で色々と楽しめそうな素敵なパワー。夢が広がります。
 先生に褒めてもらった時などに、これを使えば、もう一度褒めて貰えます。

マインド・スラスト
 効きさえすればダメージは大きい。何よりサイオニックらしい攻撃で格好いい。

アストラル・コンストラクト(シェイパー)
 言わずと知れた有効なパワー。サモン・モンスターよりも応用性に優れます。

マインドリンク(テレパス)
 持続時間が長いうえに、一度リンクが結ばれれば、同じ次元界にいる限り交信が可能なのが実に便利です。

バースト(ノーマッド、サイキック・ウォリアー)
 あと一歩で届く! そんな時にお勧めなのがこれ。即効アクションで発動でき、移動距離が10フィート伸びます。サイキック・ウォリアーなどの前衛系の他、サイオンなどでも離れた相手に近距離のパワーを使いたいときなどに役に立つことがあるでしょう。

エクスパンション(サイキック・ウォリアー)
 大きいことはいいことだ。
 ちなみに、エクスパンションの持続時間は1ラウンド/レベルです。ルールブックには1分/レベルと書かれていますが、増幅のところには1ラウンド/レベルから10分/レベルになると書かれています。英語版では、持続時間に1分/レベルと書かれ、増幅すると1ラウンド/レベルから1分/レベルになると書かれていましたが、エラッタによって「1ラウンド/レベルから10分/レベルになる」と訂正されました。また、SRDでは持続時間に1ラウンド/レベルと明記されています。

カメレオン(サイキック・ウォリアー)
 〈隠れ身〉に+10の強化ボーナスがつきます。“強化”ボーナスというのがポイント。技能判定に強化ボーナスがつくのはあまりありません。リング・オヴ・カメレオン(〈隠れ身〉判定に+10の技量ボーナス)とも重複します。



レベル2パワー
Kiryu
a.エゴ・ウィップ
1d4の【魅力】ダメージを与えます。
恐ろしいことに、セーヴに成功しても半分のダメージを受けます。
増幅するとダメージが増加するので、【魅力】が6とか8とかの前衛系は即死コースです。

b.スペシファイド・エナジー・アダプテイション
呪文のレジスト・エナジーと同様に、特定のエネルギータイプ1つについて抵抗を得ます。増幅すると、起動が割り込みアクションになるので、敵が持っている呪文や特殊攻撃のエネルギーのタイプを見極めてから発動可能です。

c.エナジー・スタン
冷気、電気、火、音波の中から属性を選べて打てます。
また、通常のダメージのセーヴに加え、意志セーヴに失敗すると1R 朦朧化させられます。このパワーは増幅した際、通常のパワーよりも難易度の上昇が桁違いに大きくなります。

d.ディメンション・スワップ
ノーマッド、またはサイキック・ウォリアー専用
自分と仲間、または仲間2人の位置を交換します。位置取りが重要なこのゲームにおいて、非常に有効な能力といえます。

e.ハッスル
サイキック・ウォリアー、またはエゴイスト(3Lv)専用
追加の移動アクションを得られます。このパワーの起動自体は即行アクションです。

例えば、得られた移動アクションで移動し、接敵してから全力攻撃したり、サイオニック集束を取り直したりといったような用途が考えられます。

f.サイオニック・ライオンズ・チャージ
サイキック・ウォリアー専用。
突撃した後、全力攻撃できます。
また、増幅すると追加で消費した分のppだけ、全力攻撃の際に状況ボーナスがダメージに入ります。

DM-SKM
コンカッション・ブラスト/Concussion Blast(P/W2)
少々増幅による使い方がやや複雑なパワーですが、セーヴ無しでダメージ(1d6)をあたえらる。増幅は追加2ポイント毎にダメージを増やすか、対象を1体増やす。ダメージを非致傷ダメージにすることも出来るので、殺すのではなく無力化したいときにも使える。

エゴ・ウィップ/Ego Whip(P/W2)
恐らくこのパワーに耐えうる前衛はそうはいないだろう(パラディンやワイルダー、OA侍ぐらいか?)。精神作用ではあるが、対象の魅力に1d4ダメージです。増幅は4ポイント毎にダメージ+1d4と難易度+2ですから、7レベル相当で2d4の魅力ダメージとなり、昨今の魅力を切る傾向のある前衛はこのパワーで簡単に無力化されてしまいます。し、か、も、このパワーはセーヴに成功しても1/2ダメージを被ります!(要するに意志セーヴ高いだけじゃ完全には防げないという事)。マインド・スラスト同様にモンスターの擬似サイオニクス能力には要注意でしょう。もちろんドルジュとかから連打されても悲しいことになります。

エナジー・スタン/Energy Stun(P/W2)
2レベル最強と名高い攻撃パワー。半径5フィートと範囲は小さいが、任意のエネルギーダメージに加えて、セーヴ失敗で1ラウンド間スタンさせる効果を持つ。増幅効率も良く、1ポイントに付きダメージと難易度が1上昇する。そして電撃を選択すればさらに難易度+2。例えば、魅力18の4レベルワイルダーが最大増幅で電撃を放てば、3d6ダメージ、難易度20です。これは痛い。

スウォーム・オブ・クリスタル/Swarm of Crystals(P/W2)
エナジー・スタンの影に隠れがちですが、セーヴ判定、PR判定だけでなく命中判定すら必要の無い範囲攻撃パワー。範囲内に3d4の斬撃ダメージで、増幅によって、追加1ポイントごとに+1d4ダメージ。ただ、範囲攻撃と言っても15フィートのコーン状なのが玉に瑕。

アニマル・アフィニティ/Animal Affinity(エゴイスト2, PW2)
昔(3.0時代)は凄かった・・・あの頃が懐かしい・・・。それだけです。
(ボーナスが強化ボーナスになった)

ディメンジョン・スワップ/Dimension Swap(ノーマッド2, PW2)
英語環境であればミニチュア・ハンドブック(及び最新のスペル・コンペンディウム)に位置を変える呪文が掲載されていますが、現在の日本語環境で位置を変えることとが出来るのはこのパワーだけです。これは、様々な戦術を可能にしてくれます。HPが低下したキャラを後退させる。前衛を送り、全力攻撃させる。組付かれた対象とサモン(orアストラルコンストラクト)を交換させる等々。

オブジェクト・リーディング/Object Reading(シアー2)
昔からこの手の者はDMにかなりの嫌がらせ、ではなくプレッシャーをかけるものです。

サイオニック・リペアー・ダメージ/Psionic Repair Damage(Shaper2)
エベロンでは使えることが最近判明。ウォーフォージドと相性が良く、3d8+1/Lの回復力は貴重。あくまでウォーフォージドにとってですが(笑)

サイオニック・ライオンズ・チャージ/Psionic Lion’s Charge(PW2)
突撃時に全力攻撃が可能。発現は即行アクションでそのラウンドのみですが、増幅により攻撃に追加ダメージが得られる。チャージャー(突撃型前衛)にはとても欲しいパワーであろう。

Lapin
エゴ・ウィップ
 ルールブックを読んで!

エナジー・スタン
 ルールブックを読んで!

エナジー・ミサイル(キネティシスト)
 下手な範囲パワーよりも使い勝手がいいです。火力型サイオンをやりたい時にお奨め。

ディメンジョン・スワップ(ノーマッド、サイキック・ウォリアー)
 味方の位置を交換出来るパワー。使い方次第で戦況を大きく変えられるし、傷ついた味方を救出するときなどにも役に立ちます。

サイオニック・ライオンズ・チャージ(サイキック・ウォリアー)
 チャージしたあとに全力攻撃が出来ます。

ハッスル(サイキック・ウォリアー)
 即行アクションで発動出来、追加の移動アクションを得られます。



レベル3パワー
Kiryu
a.ディスペル・サイオニクス
ディスペルマジック呪文と同様ですが、ppが尽きるまで何回でも打てるのが強みです。また、発現者Lv10で増幅すると、ディスペルチェック時のボーナスが最大値の+20に到達します。(つまり、簡単にディスペルできるということ)

b.タイム・ホップ
一体のクリーチャーを未来に飛ばせます。
例えば、敵の見張りを未来に飛ばしたり、(そのRでは間に合わないが、数R後なら間に合うという状況で)瀕死の味方を未来に飛ばしたりといった使用方法があります。

c.タッチ・サイト
一定の範囲において、クリーチャーの存在を知覚できるようになります。
透明になっていても問題なく見つけられるわけです。

DM-SKM
ボディ・アジャストメント/Body Adjustment(P/W3, PW2)
HPを1d12回復。ええ、分かっていますともこれを使うくらいなら”ヴィゴー”と叫ぶくらい。ただ、何らかの原因でキュアが使えない場合にはこんなパワーもあることを記憶しておくと良いかもしれません。

ハッスル/Hustle(エゴイスト3, PW2)
移動アクションを得る。ただ、発現が即行アクションで効果が追加移動アクションなので、実質即行アクションを移動アクションに変換していることになる。得られた移動アクションを有効に活用できるキャラクターであれば効果は高いだろう。
(移動>全力攻撃が可能。サイオニック・ライオンズ・チャージと似てますが)

エナジー・ウォール/Energy Wall(P/W3)
4種類のエネルギー選択、通常の壁型に加えリングも可能(しかもダメージ方向を内側/外側で選択できる)なので、とても使い勝手の良いウォール系パワー。持続時間が短いのと「我慢する(ダメージ覚悟なら簡単に突破出来る)」に弱いのが欠点。

サイオニクス・ブラスト/Psionic Blast(P/W3)
マインド・フレイヤーの得意技であるマインド・ブラストの廉価版。とは言え、30フィート・コーン内のクリーチャーを1ラウンド(増幅により追加2ポイント毎に+1ラウンド)間スタンさせる効果は強力です。

テレキネティック・フォース/Telekinetic Force(P/W3)
呪文のテレキネシスが効果を分割されてパワーとなっています。これは重量物を動かすパワー。

テレキネティック・スラスト/Telekinetic Thrust(P/W3)
攻撃に使うならこちら。小さい物体を複数吹っ飛ばすパワー。呪文では5レベル相当だったことが3レベルパワーで再現できる。例えば、矢をいっぱい飛ばしたりね・・・(某所ではロケットランチャーと呼ばれているらしい)。

タイム・ホップ/Time Hop(P/W3)
昔(3.0時代)は凄かった・・・あの頃が懐かしい・・・。それだけです。
(毎ラウンド難易度15の【判断力】判定で戻れるようになった)

タッチサイト/Touchsight(P/W3)
最強の視界確保パワー。恐らくこれ以上の視界を得る呪文/パワーは無いだろう(そして、これは擬似視覚ではない)。対象が透明であろうと、隠れていても見つけることができる。パーティーに1個は用意しておきたいパワー。

ディメンジョン・スライド/Dimension Slide(PW3)
呪文のディメンジョン・ドアと似ているが、飛べる範囲は近距離の視線内(効果線ではない)。その代わり、増幅で4ポイントを支払えば移動アクションで発現できる。上記のハッスルと組み合わせると、テレポートからの全力攻撃と言う見た目にかっこいいコンボが可能。

エクトプラズミック・コクーン/Ectoplasmic Cocoon(シェイパー3)
上記のアストラル・コンストラクトと共にシェイパーが強い理由。このパワーはセーヴに失敗した中型サイズ(対象サイズは増幅により増加可能)以下の対象をエクトプラズムの繭で包み、効果時間内は無力化してしまう(実質的に完全カバー状態で精神活動以外は出来なくなる)。時間稼ぎや、単に敵の数を減らしたい場合などにとても有効に働いてくれます。ただし、超常能力でテレポートしたり、サイオニクス使いは出てこれるので注意。

Lapin
ソリシット・サイクリスタル
 維持するのに精神集中を必要とするパワーを一つ、サイクリスタルに肩代わりして貰えます。ただし、そのパワーの持続時間は、ソリシット・サイクリスタルの制限時間に等しくなります。

タイム・ホップ
 3版のときとは大きく効果が異なりましたが、ユニークで面白いパワーです。敵に掛けて使う他、味方に使ったり、物体に使うことも出来、使い方次第で色々な応用が出来ます。

タッチサイト
 極めて有用なパワー。増幅することで、効果範囲も広く出来ます。

ディスペル・サイオニクス
 増幅することで、非常に優秀な効果を発揮します。サイオニックと魔法が互いに作用する場合、10レベルのサイオンが最大まで増幅したディスペル・サイオニクスは術者レベル20のグレーター・ディスペル・マジックに相当します。

テレキネティック・スラスト/テレキネティック・フォース
 呪文のテレキネシスの3つのヴァージョンが、サイオニクスでは、それぞれ独立したパワーになっています。そのうち2つは、3レベル・パワーとして使えます。

ハッスル(エゴイスト3)
 サイキック・ウォリアーの2レベル・パワーで説明済み。

エスケイプ・ディテクション(シーア、サイキック・ウォリアー)
 発現者レベル判定に成功しない限り、超知覚系のパワーで感知されなくなります。トゥルー・シーイングでさえ防げます。

クライシス・オヴ・ブレス(テレパス)
 対象を呼吸困難に陥らせます。増幅した場合の効果も優秀です。何より、サイオニクスらしさのある攻撃方法であるところがいいです。

フォールス・センサリィ・インプット(テレパス)
 対象の感覚を上書きして、誤った情報を与えます。相手が知覚系の呪文を使っていることを知っている場合、その呪文で得られる感覚に偽りの情報を流すことも出来ます。

ホスタイル・エンパシック・トランスファー(テレパス、サイキック・ウォリアー)
 50ポイントまでのダメージを、触れた相手に移すことが出来ます。セーヴに成功されても、半分は移すことが出来るのが魅力です。また、増幅性能も優秀です。

イヴェイド・バースト(サイキック・ウォリアー)
 割り込みアクションで、身かわしの能力を得られます。

エンパシック・フィードバック(サイキック・ウォリアー)
 近接戦闘で受けたダメージのいくらかを攻撃者に反射します。持続時間が長いのも魅力です。

ディメンジョン・スライド(サイキック・ウォリアー)
 短距離の瞬間移動が出来るパワーで、ディメンジョン・ドアと異なり、使用したあとに他のアクションを取る事が出来ます。増幅すると、移動アクションで発現できるのも素晴らしいです。


 説明の端々に3氏のエロい日常が垣間見えるのがアレだが、各々が戦ってきた上での視点で書かれた解説は無数のクリーチャーの血を吸ってきた歴史であり、記録である。彼らの死を犬死にに終わらせることなきよう、心して選択していただきたい。

 Kiryu氏も述べているように、やはりサイオニックは”増幅”すると魔法を凌駕する効力が得られるものが多い。これは逆に言えば、増幅しなければ魔法より効果が薄いものが少なくない、ということでもある。
 増幅してのパワー使用は、多くの場合魔法よりも消耗率が高く、勢いサイオニック使いは「電池切れが早い」などと揶揄される。
 そうしたサイオニックが有効に運用されるには
   1)電池切れの前に圧倒する
   2)電池切れが起こらないような工夫と運用
   3)電池切れしても回復するorそれまでに撤退する判断と能力

 が重要になってくる。
 今回選択されたパワーは、こうした条件の1)を主にサポートしてくれるものといえる。

 では、のこりの2)と3)は?
 それについては次のコラムで述べよう。





五歩目:パワーとハサミは使いよう