4e/DDM2.0用グッズ
081120 いしかわ
090316 状態異常管理シート追加
101201 ペーパーミニチュアの作り方追加


 そろそろ4eも日本語版が発売となり、本腰入れてプレイをはじめようと考える人が出てくる季節となりました(時候の挨拶)。
 
 ところが−−だ。
 実際4eやってみると、結構これまでとは用意しなきゃいけないものが変わってきてたりする。
 例えば3.Xeで超便利だったスペル・テンプレートなんかは4eでは全く機能しない。呪文の効果範囲が大幅に変わったおかげで、ほとんどの効果は真四角となり、テンプレートを使う必要性がなくなってしまったからだ。
 一方で、これまでも使っていたイニシアチブ管理ボード(paizoでは「コンバットパッド」名で販売)なんかは相変わらず使用可能だったりもする。

 というわけで当コラムでは、今日までに何度かプレイしてきた中でわかった、あると便利そうなアイテムを抽出してみよう。

 あ、念のため言っておくけど、筆記用具やダイス各種とかは書いてないかんね。そのへんは自分で必要な数を適当に用意しておくれ。

■スクエアマップ

 いろいろ必要なものはあるが、まず一番に準備すべきはこいつだろう。

 いわゆる1インチ方眼のマス目の書いてある紙である。D&Dは基本的にスクエアマップ上でプレイするゲームなので、この手の方眼が書いてあるものが必要になる。

 文房具屋で適当に1インチ(ないしは3cmくらい)の方眼が書いてある紙を買ってきてもいいし、白い紙に自分で方眼を書いたものだってかまわない。4版DMGを買えばコピー可能な方眼がついてたりもするし、アレならここでダウンロードしたものを使ってもらってもかまわない。
 
<ダウンロードせよ>
石畳(A4)   草原(A4)
 どっちもpdf。
あんまり画像は良くないので注意。
 が、プレイ中はマップ上に書き込みができるとDM的にもPL的にも便利だったりする。地形を書き込んだりするのはもちろん、一時的な効果(呪文による移動困難とか)や敵のhp、状態異常なんかを直接書き込んだりできるからね。

 そこでかつて我々は文房具屋や100円均一で、A4のクリアファイルケース(ハードタイプの奴が使いやすい)を買って方眼紙を入れたり、ラミネートしたりして使っていた。

 だが、最近はそれが面倒な人のために1インチ方眼表面が耐水コーティングされた「フリップマット」という商品が販売されている(右リンク参照)。初期は一面に道や森がプリントされたものしかなかった(これはこれでそういうシーンの時は使いやすかったりもした)が、最近はこれの「Basic」、つまりよけいなものが書いてないバージョンが発売になっている。値段の割にものがしっかりしているし、折りたたんで運べたりと使い勝手もいい。オススメ。
 また、水性ペンでの書き込み等はできないけど、フロアタイルシリーズは結構バリエーションも豊富だし、全てインチサイズで作成されているので使いやすい。このシリーズは通路や階段、穴、壁といったダンジョンの構成部品や机、イス、扉、火、石像、棺桶などのダンジョンの備品類がかなり厚い紙に両面印刷されているシリーズで、フリップマットの上に並べたりしやすいし、必要に応じて動かしたりできるのが便利。

 加えてFantastic locationシリーズも臨場感ある記入済みマップ両面2枚ついてきたりする。こちらは使途が限定されるものの、森の道とか町中といった「一般的な場所」をプレイするだけならいちいち書き込まずに済むので便利だったりする。

 ほかにもDundjinniなんかのマップ作成ソフトで好きな地形のマップを丸ごと作っちゃう、なんて手もあるけど、ここまでやるのは結構大変なのでとりあえず置いておこう。



■ミニチュア/駒


 さて、今度はスクエアマップと対をなすミニチュアのお話。
 D&Dには「専用ミニチュア」としてD&Dミニチュアが発売されているので、順当に言えばこれを使うのが手っ取り早い。また、昔ながらのメタルフィギュアを使ったり、他ゲームの駒を引っ張ってくる、というのもアリだろう。

 さらに、食玩のフィギュアを適当に使ってみたり
  
  

 チェスの駒を使ったりでも存外役目は果たせてしまう。
  
  
 要は見分けがついて、プレイ中扱いやすければなんでも良いのだ。

 よって、厚紙なんかにクリーチャー印刷して、切って立つようにしたようなものでも遊ぶには困らなかったりする。もし上記のようなものが買えないなら、以下のファイルをダウンロードし、厚紙に印刷or普通紙に印刷して厚紙に貼り付け、『紙駒』を作成することにしても良いだろう。
<ダウンロードせよ>
キャラクター駒用テンプレート
(pdf)
 盗り夫さん作、cds:pe投稿作品。
詳細こちら


 また、10円玉とか100円玉にマジックで名前書き込んで使う、なんてんでもそれなりに役目は果たせたりするんだが、公民館なんかでやると「あの団体は公民館で賭け事やってます!」とか当局にチクられちゃう諸刃の剣(実話)ご利用は自己責任で!

 逆に、DDMを使用していても同じユニットを複数出したりすれば、どれがどれだかわかんなくなることも少なくない。そういうときは台座に色つきシール(小学校で先生に宿題のご褒美で1枚もらったりする、あの丸い紙のシールだ)で色分けしておくとか、数字、アルファベットなどの識別記号をひとつずつ書き込むorシールで貼る(これも100円均一で揃うだろう)ことで扱いやすくできるだろう。
 
 もちろん余裕があるならミニチュアを塗り分けたりするのも悪くない。



 上は同じDDMのユニットを、肩当てと足の部分をタミヤのアクリルカラーで塗り分けただけのものである(一番左が元のもの)。こうやってちょっと色を足すだけでも見分けには十分だし、単に数字で入れるよりも臨場感が出る。……っても、趣味とかこだわりの領域だから、できるレベルでやればそれで充分だとは思うが。


[101201 追記]
 加えて、さぼりっこさんがペーパーミニチュアの作り方を説明してくれたのでご紹介。
 完成するとこんな感じ。


作り方はこちらを参照のこと。




■マーカー/チップ/リング


 4eは3.Xeの煩雑さをなくし、プレイしやすくするために大幅なルールの削減と変更を行った−−はずなのだが、どういう訳か戦闘時間はあんまり変わらなかったり、敵に与える特殊効果が頻繁にチェックされるようになったりという不思議なことが起こっちゃったりしてる。

 特に、ファイターのマークパラディンのディバインチャレンジウォーロックの「呪い」なんかは毎ラウンド対象が変更になったりするため、なんらかの方法で印を付けておかないと戦闘がより長引くこと必定である。

 そこで、手っ取り早く、また安くあげる方法として、我々は付箋紙を使用していた。最近は”強粘着”なんてこの手のことに使いやすいものもあるし、サイズもかなり小さいものも出てきてるので、100均や文具屋をちょこちょこ見て回ると結構使いやすいものが見つかったりする。

 ただ、付箋は意外と自然に剥がれたり、くっつかなくていいところにくっついたり、といったことが頻繁に起こるのもまた事実であった。
 そこで、3e時代から良く用いられていたのはポーカーチップの使用である。DDMとか1インチ方眼にあわせるなら、できれば1インチ26mmチップ:右リンク)を使用すると便利だろう。右のチップだとDDMの中型の台座と大きさが同じなので、使いやすい。

 これなら下図のように、いくつかの効果が重なっても別色のチップを重ねることで表現できる。また、(4eではあまり機会がなさそうだが)飛行時の高度を表現するにも便利だったりする。


 さらに、「アイシーテレイン」などといった「効果の残る呪文」を表現するにも便利だ。


 同様のアイデアとして、1インチの大きさのカラータイル(東急ハンズのタイルコーナーなんかで購入できる)やアクリル板なんかも使用できるだろう。

 しかし、チップを重ねる方法だとそのユニットを動かすときチップが掴みにくいとか、高く積みすぎて崩れるとかなんか微妙な問題が出てきたりもしている。


 そこで、最近いしかわは「カラーリング」を使用している。


 
 100円均一で見つけた書類を留めるためのカラープラスチックのリングをそのままミニチュアに引っかけて使う。似たようなものならなんでも使えるだろ。たぶん。

 これだとミニチュアの移動でも問題ないし、ひょいっとつまみやすいのでマークを別キャラに移そう、なんて時にも便利だ。もちろん、上述ポーカーチップと併用しても良い。


これの応用として、チエンリング(駄菓子屋なんかで売ってる、ぞろぞろ繋いでネックレスやブレスレット作ったりするアレだ: 右リンク)なんかもイイ。こちらは安価で、しかも色数がやたらめったら多い。一袋買ったら一生分どころか一サークル全員分をまかなえるほどの量のリングが手に入る。

  
   なんかこっちはサイズ的に浮き輪っぽいかも。
   ドンマイ。

 いずれにせよ、この手のマーカーは4eの円滑なプレイには必須と言っても過言ではない。継続的(ラウンド数の決まっているもの)な効果をわっかの数で表すとかもできて非常に便利だ(*1)。100円均一とかDIYショップ、文房具屋なんかを回って便利そうなものを探してみよう。


<090122追記>


世間にはマーカー用にこんなものを自作しちゃう狂った人もいます。



持ち運びに便利なように組み立て式。
作りたい人は備前屋さんまで。


■イニシアチブ管理ボード

 4eは3e同様、各PC/NPCの行動順をイニシアチブ制で管理している。イニシアチブは戦闘の最初に決定するのでそれを紙にメモって置くなどの方法で管理することも可能だが、実際には待機や遅延なんかで激しく入れ替わったりもするためめんどくさい。

 そこで、我々は3e時代から「コンバットパッド」を使ったり、ホワイトボードとマグネットでイニシアチブを管理してきた。
  
 上図はいしかわが現在プレイに使用しているものである。100円均一で購入したA4サイズのホワイトボードに適当に線を引き、そこにPCor敵の名前を書いたマグネット(やっぱり100円均一で購入)を貼り付けていくだけ。

 いしかわは5カウント刻みで線を引くだけで済ませているが、方眼風に線を引いてイニシアチブカウントを1から順に書き込んでもいいだろう。その際は油性マジックで書いておくと水性マーカーでいろいろ書き込めるのでさらに便利だろう。

■視線確認用チェーン

 DDMでも4eでも、射撃や呪文の使用に際してあるユニットからあるユニットへ視線が通っているか否かは非常に重要なファクターである。

 ルールにあるように、視線は”近接ならユニットの互いのマス目の角にそれぞれ線を引き、途中で遮るものor敵がいれば遮蔽あり(-2)。遠隔なら射撃側の角ひとつと対象の角全てに線を引いて1つ以上遮られれば遮蔽あり(-2)、1本しか引けなければ『強い遮蔽』(-5)”となっている。つまり、マスからマスの間にものや壁があるかどうかをチェックするのが非常に重要になるってことだ。

 でもちょっと離れちゃうと、視線が通っているかどうかって結構見づらかったりするんだよね。ということで、いしかわはこんなのを使ってます。



 左は東急ハンズの水栓なんかを扱ってるところで購入(300円くらいだったと思う)したチェーン。お風呂なんかの水栓つるすためのチェーンだね。んで右が100円均一で買った「伸縮する名札入れ(ネームカード入れの端に自動収納式のワイヤーホルダーがくっついてる)」。名札部分は切り落としてある。

 どちらも「起点とする角に一方の端をあて、そこからまっすぐ鎖を引っ張って対象のマス目にあわせて、その途中に遮蔽がないかどうかを見る」ために使います。
 
 ちなみにいしかわはDDM用にレーザー水準器を使ってたりもします。かなり離れててもレーザーでまっすぐ線が引けるので便利は便利ですが、こっちは電池が必要だったりでかかったりちょっと高かったりといくぶん面倒。なのであんまりオススメしません。



■おはじき/トークン (*2)

 4eでは従来のhp、呪文(今回はこちらはパワーになっているが)に加え、「回復力」と「アクションポイント」の管理をする必要がある。特に前者は頻繁に用いる上、戦闘継続能力にも大きく関わる、いわば「ヒットポイントの予備タンク」的な存在であり、hp管理を担うリーダーがそれを把握できれば効率よいプレイングが可能になる。
 そこで「各PCにおはじきないしトークンを回復力分配布し、使用する際に回収する」というやり方をとってみよう。回復力の管理そのものが簡単になるし、他PCからも一目で回復力の残数が把握できる。
 同様に、アクションポイントもおはじきで管理するとプレイしやすいだろう(そのために色違いのものを用意しておくとより使いやすい)。


■状態異常管理シート

かねてから「状態異常の管理メンドクセ」って話になってたんでちょっと作ってみた。

こちらからダウンロード。

印刷してホワイトボードに貼って、磁石で現在の状態異常を示すようにしておくとDM的に便利かな、と。
ついでにHPとかイニシアチブとかメモれる欄も作っておいた。

 

作例ではホワイトボードに両面テープでじか張りしてるけど、ラミネーターなんかを持ってるお大尽はパケしてから貼っておくと記入欄を水性ペンで使えて便利かも。
そしたらダメージ管理も同時にできるぞ!

ちなみにいしかわは100円均一でオセロのパチもんを買ってきて、
  白 → 1ターンで効果が切れる
  黒 → セーヴで終了

という風に使い分けてます。
単純な割にはっきりわかるのでオススメ。

DM的にはこういうの作った上で、PLに管理任せちゃうとラクでいいかも。
イニシアチブボードとか敵のHp管理なんかは良くやってる人見かけるし、敵に与える効果はPL側の方が詳しく知ってたりするからね。

あと、実はPC用のも用意しておく方がラクになるかも、とか思った。



 とりあえずあると便利そうなものはこんな感じかなあ。

 ひとまずここに書き込んだ順に重要っぽいので、プレイの準備をしよう! って人は上から順に購入なり作成なりを検討してみるといいかも。





*1:re-giantさんのアイデア。イタダキ!
*2:盗り夫さんのアイデア。イタダキ!