Design: | B. Matthew Conklin III |
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Editing: | Miranda Horner |
Cartography: | Mike Schley |
Interior Art: | Ed Cox |
Design Manager: | Christopher Perkins |
Art Director: | Stacy Longstreet |
Director of RPG R&D: | Bill Slavicsek |
Web Production: | Chris Youngs |
Web Development: | Mark A. Jindra |
Based on the original Dungeons & Dragons® game by E. Gary Gygax and Dave Arneson and on the new edition of the Dungeons & Dragons game designed by Jonathan Tweet, Monte Cook, Skip Williams, Rich Baker, and Peter Adkison.
「逢魔ヶ節」は恐怖を主題とした、ハグに占領された人里はなれた寒村を舞台とした冒険である。これは6レベル・キャラクターに適している。
「逢魔ヶ節」はCore RulebookとBestiaryを使用する。標準本とは別に、この冒険ではTome of Magic(TM)とDungeon Master’s Guide II(DMG2)にあるルールも使用するが、その詳細はプレイを楽にできるように冒険内にも書かれている。
「逢魔ヶ節」は文明圏の端の沼がちな地にある孤立した人間の村で起こるが、少しでも働かせやすいようにその正確な位置はGMがこの地を以前から存在するキャンペーンに落とせるよう曖昧にしている。
30年前、オドロヶ淵の町は近くの沼を拠点とするハグの魔女団によって恐怖支配されていた。失踪、想像もつかないような生贄、そして時折起こる血生臭い殺人によって強調される恐怖の数年間の後、町民たちは最終的にハグの1人(ラン)を崩れかかった艇庫に押しやり、火をつけた。一団の統率者グロアはこの土地の伝説においてローニ・ロングシャンクスと知られる、獣じみたアニスと共に沼に逃げ、ローニはその間中ずっと「最年少の妹」の喪失を呪い続けた。グロアはランに愛着がなかったためその喪失を嘆きはしなかったが、彼女の一団が破壊されたことによる力の喪失には嘆いた。グロアは町民に正当な復讐をする時期を待ち、立場を完全に逆転できる日を待っている。
グロアはシー・ハグズ・パールと呼ばれる宝石を持っている。その真珠があれば、ランにやったのとちょうど同じように通常の人間ウィッチをハグに変えられる。しかしながらごく最近、彼女は若者のオータム・レンを発見した。オータムは秘術の力を高める前から、ハーフエルフの祖先によってこの孤立した人間の共同体において目立つ存在であった。グロアは魔女ハーフエルフがいつも接する者に些細な不運と恐怖をもたらすことで、レンは危険な魔女だという村人の猜疑を高めた。キャラクターが到着した時には、オータムは命を惜しんで身を隠し、彼女をこの共同体の脅威と見做して狩るための民兵団が結成されている。一方、グロアは最年少になる妹を歓迎しようと待っている。
キャラクターは地元の陶芸家でありオータムの育ての親であるサデル・クレイホイールへの私刑を妨害する機会を持つ。感謝するサデルはキャラクターたちに町の南に入口がある古い坑道に隠したオータムを助けるよう頼む。そこからPCたちはオータムを探す村人の殺害に力を入れるオーガたちや、つむじ曲がりの老いた釣り人とその幽霊の「妻」、沈没した川舟とその近くの老クロコダイル、ローニという名前のハグの隠れるあばら屋、そして最後に沈下塔へと旅し、そこでオータムを見つけ恐ろしい命運から救い出す。
「逢魔ヶ節」は恐ろしい発覚、おどろおどろしい空気、不気味な殺人鬼、そして狂気を含む恐怖の冒険だ。以下は冒険を通して怖さを維持するやり方についての2つの示唆だ。
小休止:恐怖はちょっとした「休み時間」を挟んだ短時間の集中した大急ぎの服用が一番良く効く。その時期の多くは、GM個人がその集団の、あるいは本人のプレイの仕方から理解すべきものだ。標準的な「無作為の遭遇」でこのモジュールの主題と結び付いた恐怖を休ませること。グロアと無関係な突進するオーガ;ローニの犠牲者ゴースト;村の魔女狩り;路傍に置かれた、キャラクターに似た普通の小枝人形;1羽あるいは小さな集団のフィーンディッシュ・クロウの密偵(キャラクターが遭遇A5で会う殺人鬼の前兆);そして密猟者の仕掛けた罠――これ全ては地上で一般的に見えるありそうな遭遇であるが、この冒険で再度起こる主題を際立たせるものでもある。
描写:プレイヤーは、GMが何かを詳しく描写すればそれは大抵は重要なことで気を配る価値のあるものだが、GMが脚色し出すのなら恐らくそうではないことを知っている。この処方を混ぜてプレイヤーたちに推測させ続けること。これはキャラクターを騙して恐れさせ、攻撃させ、あるいは全く平凡に描写した無害なチョウチョを追いかけさせろと言っているのではない、そうではなく、できるだけ多くの描写する場面において環境、アイテム、そしてクリーチャーを喚情的な手法で描写するよう心がけろということだ。主題と雰囲気によってその長さは変えること。
例えば、魔女のあばら屋(エリアA5)が死を暗示するという発想は恐らく素晴らしく、その実現には描写に死を仄めかすものを散りばめるといい(死体の色、腐臭、充満する菌糸類、そしてここでは日光さえ洗い流されるという事実)。しかしながらもしその描写が何も明かさないものだったとすればプレイヤーたちはそれは単なるモジュールの遭遇だということを悟るだろう。似たような物品の描写を使ってこれまでの遭遇を踏襲するのもいい(君の語る物語にとってその価値があるのはサデルの陶器の壊れた破片、小枝人形、そして村人たちの名状しがたい頑迷さ……といった、象徴となるものだろう)。
同様に、冒険が始まる前に大声で読むべき文章に精通したのであれば、それを遭遇が始まる時に滑らかにプレイの流れに落とし込めるよう独自の言葉に言い換えておくのもいいだろう。
特別ルール:Game Mastery Guideを参照できる集団はそこに書かれている狂気と正気ルールでこの冒険に追加の危険な要素を加えても良い。同様に沈下塔や魔女のあばら屋のような場所はGame Mastery Guideで説明される薬物と中毒のルールを使用する最大の候補地だ。
劇的:ゲーム中の明かりや怖気の走る音楽の使用はこの恐ろしい冒険に暗い雰囲気を与える助けとなるだろう。
村でのロールプレイング:身体言語や身振りの使用は、オドロヶ淵村に身を置く部外者に対してただこう言うよりも孤立感を喚起できる:「ここの人々は君たちを好いていない。」GMである君が人間以外や、半分人間や、あるいは他の奇妙な外見のPCと話す村人を演じる時はこう心がけること:目を逸らす。手短な対応をする。プレイヤー・キャラクターが妨害した時にNPCがどうするかは身振り手振りも合わせるようにすること。そしてPCたちが離れる時、親指同士と人差し指同士を胸の前で合わせて六角形を作った後に両手を左右に引き離すこと。目敏いPCたちは〈知識:宗教〉判定(DC10)に成功することで手振りが何か分かる:悪から身を守るおまじないだ。人間のPCと話す時は、村のNPCはより友好的になる:彼らは目を合わせ、多少は雑談に興じさえする。しかしながら人間じゃないPCと一緒にいるのを見ると、村人たちは彼らを共に気を許せない者だと見做す。彼らは会話をすぐに切り上げようとし、前に書いたように六角形の手振りをするようになる。
「逢魔ヶ節」は孤立した村とその周辺の未開地を舞台とするので、GMにはキャラクターを巻き込む方法の選択肢が沢山ある。
請願:1人以上のPCはこの地域が故郷であるかサデル、オータム、そしてこの地に伝わるハグの伝説に親しんでいる。結果として、オータムは様々な経験のある彼らなら村人たちの愚かさを理解してくれるかもしれないと考えてそのPCたちを探そうと試みたが失敗に終わり逃げ出したのたかも知れない。この場合、賢い村人の1人(サデル以外)がPCたちに近付き、オータムは手を借りるべくPCたちを探しているという走り書きを果たすか言付けを告げる。
狩人:また、中年の小麦の農夫にして町の統率者であるハゲル・ハンスフォードが「魔女」狩りの助けに一行を徴集するかもしれない。ハゲルは冒険者を雇うという考え(特に余所者や人間以外)を延ばし延ばしにしてきたが、オータムを連れ戻すことに成功したかこの共同体を脅かす不幸を終わらせるやり方を見つけた集団の者それぞれに100gpを提供する。
LN村
退廃−1;犯罪−5;経済−1;法治+2;情報+0;社交−3;危険+0
特性迷信深い、種族的不寛容(人間以外)
欠点呪い(不幸、社交)
人間以外は物品やサービスを購入するのに通常の価格の150%を支払わなければならず、嘲り、侮蔑、さらには暴力を受ける可能性がある
性能
政治体制独裁制
人口421(人間416、他5)
権力者像
アール・エルドン・コロマット(NG男性の人間アリストクラート2)
ハゲル・ハンスフォード(LG男性の人間コモナー6)、村の統率者
著名なNPC
オータム・レン(NG女性のハーフエルフ・ウィッチ3)、陶芸家の助手
ゲロウ・コルニアス(N男性の人間ファイター2)、パン職人の息子/地元の乱暴者
サデル・クレイホイール(NG女性の人間エキスパート4)陶芸家
ガーレグ、ティッチ、そしてウォルフ(N女性の人間ファイター2)、地元の乱暴者
市場
基本価格141gp;購入上限2,940gp;呪文1レベル
下級アイテム(5)スクロール・オヴ・ウォーター・ウォーク(秘術)、ワンド・オヴ・エンタングル、ワンド・オヴ・オルター・ウィンズ、ワンド・オヴ・スピーク・ウィズ・アニマルズ、ワンド・オヴ・ネガティヴ・リアクション
中級アイテム(2)スクロール・オヴ・リムーヴ・カース(信仰)
PCたちにはオドロヶ淵周辺の現在の神秘を解決するのに有効ないくつもの調査法がある。下記は見つけられる手がかり用の話題の一覧である。話題の後には判定の種類とDCによって編成される情報の手引きが続いている。しかし情報を得ようという時にGMは一連のダイス・ロールよりも良いロールプレイングを優先すること。
注:明らかに人間でなかったり、人間でない者とおおっぴらに仲良くしていたりするキャラクターはこの隔絶した村の中での情報収集の為の〈交渉〉判定に−4のペナルティを受ける。キャラクターが技能判定を行った時、その判定の低いDCの情報も含めてその話題が明らかになる。
DC | 結果 |
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12 | 名無し沼はオドロヶ淵村の東に広がる沼地であり、人々には広く未開地と考えられている。北には鬼見ヶ丘が、西にはオドロ川があり、南には泥濘が広がる。 |
DC | 結果 |
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11 | オドロヶ淵は孤立した小さな農業を営む人間の住む村であり文明圏の端にある。こことアール街道に点在する他の小さな共同体は近くの領土からの人間の開拓者の集団が200年近く前に拓いたアール街道沿いにある。この名ばかりの町はコロマット家の若きアールの統治下の一部であり、彼自身は北にある彼に因んで名付けられた城塞都市に住んでいる。 |
12 | 名無し沼は本当の名前は縁起が悪いため長い間ずっとそう呼ばれている。最終的に本当の名前は忘れられてしまっている。 |
16 | 数世紀前、ある大帝国が名無し沼周辺の集落を統治下においていた。その帝国は数世代のうちに版図が縮小したため、この未開地は独立を取り戻している。この地には迷信が広がっていて、人々は極めて偏屈になっている。 |
17 | 名無し沼はかつて人間の生贄や食人、それらより更に悪いものを伴う闇のドルイドの儀式や食人における安息の地であった。 |
21 | 帝国の手が伸びる以前、闇のドルイドの儀式はこの周辺の複数の場所で行われていた。これらの儀式には人間の生贄や食人、それらより更に悪いものを伴っていた、少なくとも古の帝国の学者たちの書いた逸話に富んだ書物ではそうなっている。 |
DC | 結果 |
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20 | 沼は地元の漁師には老ピートと知られる極めて危険で狡猾な巨大クロコダイルの生息地である。 |
DC | 結果 |
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13 | 人間がアールウィルドと呼ぶ森では打ち解けないエルフとフェイたちが暮らしている。 |
17 | 名無し沼はあらゆる種類の悪が生まれる場所である。動物でさえ敵対的に見える。北にある鬼見ヶ丘という相応しい名前をした丘では人喰いの巨人たち(主にオーガ、トロル、そしてヒル・ジャイアント)が数多く徘徊している。 |
オータムとサデルは2人で町の大通り沿いの店の2階で暮らしている。オータムは木炭画が大量に置かれた目立たない屋根裏部屋で眠っている。その芸術の多くは暗い題材を扱っている;しかしながらある自画像には不機嫌そうな美しい少女と、飼い主に似て知性を感じさせる眼と表情を湛えた彼女の飼い猫のマルファセットが描かれている。
DC | 結果 |
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14 | 見つけられる唯一の疑わしい物品は少女の絨毯の下に入れられた粗雑で小さな小枝人形だ。この人形の「頭髪」は固い藁でできていて、ボサボサの長髪が全方位に突き出ている。 |
18 | キャラクターはあるものを描いた写生と落書きを綴じた画帳を見つける、それはぱっと見だと流木を描いたものに見えるが、よく見てみると浅瀬に沈んだ川舟の残骸のようだ。「ラン」という名前が隅に走り書きされている。続くDC12の〈知識:地域〉判定によってランという名前の若い女性が、都市のすぐ南にありほとりにはガフレイ老人の住まいがある名無し沼の沼沢地の岸にある川舟の中で生きたまま焼かれたことが明らかになる。サデルは聞かれた場合同じ情報を提供できる。 |
20 | キャラクターはオータムの部屋で動物の毛皮を見つける。DC10の〈知識:自然〉判定で(あるいは単にサデルに聞くことで)これは黒猫の毛皮であることが明らかになる。オータムはマルファセットという名前の猫を飼っていたとサデルは保証する。オータムは4ヶ月ほど前にサデルの反対を押し切ってこの迷い猫を受け入れた。「あの猫は時々酷く不快に感じることがあった。」 |
DC | 結果 |
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10 | オータム・レンは黒髪と青い目をした魅力的な18歳の少女である。オータムは魔女術を使ってこの共同体に怯える農場の動物たち、日常品の損傷と破壊、不気味な音、説明できない衰弱失調の拡大といった一連の不可解な不幸をもたらしていると疑われている。彼女は以来絶望し、人々は彼女は名無し沼に隠れたのだろうと信じている。 |
12 | オータムは14歳の頃からこれまで様々な機会で唯一無二の魔法の才能があることを示してきた。 |
14 | キャラクターはぞっとする光景(下記参照)の完全な一覧と同程度のものを獲得できる。 |
16 | 貧乏だった杣人にして案内人の父フォウチャード・レンが街の広場で窃盗の罪で絞首刑にあった幼少期以来、オータムは孤児である。娘を病気で失ったこの土地の陶芸家にして寡婦であるサデル・クレイホイールが若きオータム・レンを引き取った。以来サデルはオータムの唯一の友人となったが、この少女の顔立ちはパン屋の息子ゲロウを含む町の若者の目を引いた。魔女だと宣言されるまで、オータムは打ち解けない独り身と見做されていた。 |
18 | 先週、町の南の掘っ立て小屋で暮らしている縄張り荒らしにして隠者であるガフレイ老人とオータムが話している場面が目撃された。ガフレイはこの町において彼女以外で目立つ唯一の「変人」である。 |
20 | オータムの母の詳細は不明だが、オータムのフェイのような外見を説明できるため多くの者がそれはドライアドやエルフや他のアールウィルドの奇妙な住人だろうと考えている。 |
DC | 結果 |
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20 | オータムに授けられた力はその歳になったウィッチが示す力と全く違いがないように聞こえる。 |
キャラクターがガフレイ老人を調べ始める場合、下記の表にある情報の学習を認めること。
DC | 結果 |
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12 | ガフレイは町の南にある丘で40年以上1人で暮らしている年老いた密猟者であり、漁師であり、隠者であり、剥製師である。ガフレイは酒豪、無愛想、そして独り言で有名だ。 |
17 | 彼はいつも月に1回消耗品の補充に町に来る。最後に来たのは大体1週間前だ。 |
キャラクターがこの土地の伝承を調べ始める場合、下記の表にある情報の学習を認めること。
DC | 結果 |
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10 | いくつかの伝説はオドロヶ淵村周辺の沼と未開地に関連しており、その多くには魔女が出てくる。 |
14 | ある魔女伝説にはランという名前のこの土地の若い女性が出てきて、数人の人々の失踪の咎で告発され、町の南側、ガフレイ老人の家の近くにある名無し沼の岸辺の彼女所有の川舟の上で焼け死ぬこととなったという。 |
16 | よく知られたこの土地の伝説には、ひょろ長い骨格と尖った脚からその名になったのであろうローニ・ロングシャンクスと知られる女性の怪物(きっと鬼見ヶ丘から来たオーガかトロルだろう)が出てくる。地元民は、結婚しようとする者の家族は若い女性の味が好きなローニを慰撫するため結婚式の前夜に羊を生贄に捧げなければならない怪物なのだと脚色している。 |
21 | 幽霊や古の生贄の儀式の話もかなり有名だ。 |
DC | 結果 |
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18 | ローニの描写はアニス・ハグのそれに似ている。 |
鬼見ヶ丘付近の森に隠れているのはオータムの雄猫の使い魔マルファセットだ。マルファセットは自分の女主人が危険であることを理解しているが、彼女を守る術を持たない。更に、この猫は狼やオーガから逃れようと余りに高く木に登ってしまい、現在降りられなくなっていることが事態をややこしくしている。回収(〈登攀〉DC15、猫は30フィート上にいる)してオータムの画帳を見せると、猫はオータムの前に現れた時のグロアの肖像画が現れるまでページを捲って、それから危険を警告しようと歩き回り、シャーシャー鳴き、グルルと唸る。同様に、オータムの肖像画を見せられた場合、猫はゴロゴロと喉を鳴らして愛らしく自分の頭を掻いて両手で頭を押さえつける。(勿論、PCたちに猫と話す手段があるなら、それでマルファセットの正体を見破れる。)
キャラクターたちが猫を連れて沈下塔の1マイル以内に来た場合、猫の共感的リンクは再始動する。このリンクはオータムの変成のため弱体化しているが、猫が一行を塔に連れて行くには十分である。そうなるとマルファセットはその増幅された性能と知性を失い始め、普通の家猫に変わり残された時間は少ないことを示す信号となる――オータムはシー・ハグズ・パールによって殆ど自我を失っている。
オータムが超常攻撃をやったとされる光景の多くはもう掃除されているか数日経っているため痕跡を見つけることは難しい。関係した村人の多くは真夜中に(グロアの弱体化の接触のため)金縛りに遭いながら目覚め、動物は怯え(グロアと狼たちが不可視状態で動いたため)、奇妙な音がし(不可視状態の狼たちが吠えるかグロアのゴースト・サウンド能力のため)、そして不気味な光が揺らめく(ダンシング・ライト)。しかし以下の場所と出来事はまだいくらかの手がかりを提供する。
町中にいる間いつかの時点でキャラクターにかくれんぼをしている子供たちの集団に混じらせるべきである。この出来事はキャラクターが到着した時に起こしてもいいし、奇妙な出来事を調査している間、消耗品を補充している間、あるいは地元の者と話している間でもいい。その遊戯の間、木の裏に隠れている子供たちは子の誰かが「鬼」(ハグのローニを表す)をやり過ごす度に楽しそうな拍子を付けて歌う。唄はこのように歌われる:
O’er field and marsh, o’er hill and stream,
See the old witch run, chasin’ after me.
She’s the bride of the marsh by the gallows tree.
Maid, pay me a lamb, and you won’t see me.
She’s faster than the wind and quicker than death,
If she catches your scent, she’ll steal your breath.
You can’t outrun her or your end,
All you can do is outrun your friend!
野原と沼、丘と小川を越えて、
僕の後を追いかけてる老いぼれ魔女を見てよ。
あいつは首吊りの木近くの沼の花嫁だ。
女中に羊肉を渡されたら僕はみんなから見えなくなる。
風より疾く死よりも素早いあいつに、
嗅ぎつけられたら吐息を盗まれてしまう。
自分の死とあいつからは逃げ切れない、
できることは友達を置いてくことだけ!
その遊びに参加するキャラクターは、人外と仲良くしているあるいは人外そのものであることによる通常の−4のペナルティなしで、情報収集の為の〈交渉〉判定を行える。しかしながら、子供たちの情報はそこまで詳しくなく、不正確なことも混じっている。
子供それぞれは+7の〈隠密〉修正値を持つ。
唄について聞かれれば、子供たちは名無し沼の近くで暮らすローニ・ロングシャンクスという名前の老いぼれ魔女についての唄だと話す。この唄は数世代の間この地で歌われ、この村の大人でも知っているほどだが、いつ始まったかを正確に知っている者は誰もいない。
歌詞の多くにはハグについての真実が僅かながら含まれている。その速度と殺人の気性への言及は事実に基づく。ローニは鋭敏嗅覚の特殊能力を持たないが、描写の中に長い鼻があるため子供たちは鼻が利くと信じている。しかしながら実際その話は長い鼻よりも彼女は野獣に似ているという話に由来しているため、彼女は動物の嗅覚を持っていると考えられている。「丘と小川を越えて」という行は彼女は魔法の草履で水を渡れることの手がかりとなっているが、子供たちは単に彼女は足が早く細い川を飛び越えられるだけだと考えている。彼女は「花嫁」であり賄賂として「羊肉」を受け入れるという対句は、標的の家族がローニに沼の木に最低1頭の羊を吊るす形で「持参金」を渡さない限り結婚前の女性を好んで目標にするという地元で良く知られる伝説に間違って言及したものである。ローニは結婚する者に異常な美味を見出すが、獲物を得ることにのみ注目し食べられそうなものならまずなんでも攻撃し殺そうとするためこの伝説に見るべきものはあまりない。
ここ一週間ほど、ベインベイジ農場と、特にその家畜が攻撃に曝されている。攻撃が始まったのはオータムがベインベイジ婦人の求めに応じてこの家に陶器をいくつか配達した夜からだ。次の日、数匹の羊が狼たちにされたかのように殺されているのが見つかったが、誰かが、あるいは何かがその血塗れの遺体を農家の2階建ての納屋の屋根の上に置いたのだから死体の近くにその足跡など見つけようもない(DC25の〈登攀〉判定)。死体の1体は風見鶏の上に置かれていたが、別の1体は完全に消え失せてしまっている。言うまでもないが、これは村に大混乱を巻き起こし、ここの農夫とその仲間たちは次の二晩は目を光らせ続けた。3日目にベインベイジ婦人は自分が買ったお椀に罅があるのを見つけサデルの陶器屋に返却した。次の日にオータムは新しい急須を戻し、その夜ベインベイジが1人で不寝番をしていると彼は納屋で混乱が起きているのを聞きつけた。扉を開けると馬車馬が突撃死しかねんばかりの勢いで自分に突進してきて夜の闇へと消え、以来現在に至るまで行方不明となっている。その次の朝、ベインベイジ婦人はオータムが持ってきたお椀が血にまみれ、とぐろ巻く百足の群れでいっぱいになっているのを見つけた。その次の攻撃が起こったのはキャラクターたちが到着する5日前だ。
そのお椀はそれから壊され、農夫は羊の死体を全て焼いてその灰を農園に撒いた。ベインベイジの旦那とその長男はここ2日間のあいだオータムを探しに家を出ている。ベインベイジ婦人は最後に件の土焼きのお椀を見てから口を開いていない。
馬の追跡をするキャラクター(DC19)は痕跡は村の北西2マイルで終わっていることを見つける。その場所を手探りで〈知覚〉(DC20)すれば深い傷の残る眼窩が抉れた死体が茂みの厚い深い溝の中に見つかる。DC20の〈知識:自然〉判定で恐らく狼の群れにつけられたであろう無数の咬傷と引っかき傷、腐肉喰らいの鳥たちに啄まれたことを示唆する痕跡を見つける。DC20の〈治療〉判定でこの動物は恐らく傷の多くが付けられる前に恐怖で死んだであろうことを明らかにする。キャラクターはウルフの痕跡を見つけられるかもしれないが、グロアは上手にそれを隠している(〈生存〉DC24)。足跡は村の中央へと戻っていっていて、そこで追尾できなくなる。
村の人々数人は先週のいつかに金縛りに遭いながら目が覚めたことを覚えている。多くの者はオータムが彼らに「邪眼」を使ったのだと疑っている。彼らは全員がその前日にオータムと接触を取っていたのだ。
この出来事で最も注目すべきは私刑(遭遇A1参照)を指揮する短気なパン屋の息子ゲロウ・コルニアスだ。PCたちが彼を見つけられたなら――彼はサデルとオータムが時折土を取りに行く廃坑に向かっている最中かもしれないことを覚えておくこと――彼と話そうと試みて良い。PCたちが彼と話せたなら(最初の態度は恐らく非友好的か敵対的だろう)、ゲロウはキャラクターがこの村に到着する3日前の真夜中に目覚め、横たわる自分を跨いで立つオータム(実際にはディスガイズ・セルフの効果を受けているグロア)を見たことを思い出す。最初は自分の男の魅力がこれまであらゆる女をメロメロにしてきたように(彼がそう虚勢を張っているだけかもしれないが)彼女も惚れたのかと納得したが、すぐに彼女は自分の力を弱らせているということに気付いた。彼が彼女の夜這いを断ると彼女は彼の胸に爪を立て、皮膚に血の線を引き、姿を雌のピューマに変えて父の経営するパン屋の2階の窓から夜闇に姿を消した。彼の父のパン職人はその夜寝台から降りられないほど衰弱し、未だ全快していない。これはオータムは実は彼の気持ちを弄ぶ欺瞞の魔女だとゲロウに確信させるに十分な事件だった――彼の誇りからして耐えられないほどの犯罪だ。
ゲロウはこの出来事を友人たちティッチ、ガーレックそしてウォルフに詳しく話した。しかしこの若者は彼らに酷く脚色した話をし、自分がより英雄的に聞こえるよう一部潤色した。
小枝人形は恐ろしい自然のデーモンや原初の神々を宥めるためにこの地全体で行われていた闇のドルイドの儀式の初期から受け継がれてきたものだ。この地方の歴史において、この人形はドルイドたちの力の代表だった。この冒険で見つかる小枝人形の殆ど(オータムの部屋にあるものも含む)はこの伝統の最後の継承者による人形を手本にグロアが作った作品だ。このハグは手下にこれを配り、他者に彼らが自分の従者であることを示すようにしている。
小枝人形を得たキャラクターは目に見えるようにそれを身に付けるか戦術的遭遇の前にそれを振りかざすことで彼女の従者たちを束の間混乱させられる。しかしキャラクターはオーガにも狼にも見えないためこの計略は一瞬しか通じないが手下たちを躊躇わせることはでき、イニシアチブ判定に−4のペナルティを与える。この方法を2回も使えばグロアの沢山いる動物の間者の1匹がこのハグにPCたちが人形を持って行動しているという情報を伝え、彼女は手下たちにそう警告する。キャラクターはその人形の贋作を〈製作:カゴ編み〉技能(DC12)の使用で作成できる。
DC | 結果 |
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8 | 小枝人形と他の案山子のような人型は古の時代人を表現するのに時に使われ、その人物の精神の本質が僅かに含まれると考えられていた。 |
20 | 人形は呪いの仲介に使われることも、持ち主をより高位の力の保護下に置くことを意味する目印に使われることもあった。 |
23 | 注:この結果の説明は判定したキャラクターが名無し沼に関するDC21の〈知識:歴史〉判定に成功した後にのみ説明すること。小枝人形は数百年前のこの地のドルイドが使っていたものに似ている。 |
この冒険はプレイヤーたちが自分のキャラクターにこの村に来る理由を持たせると始まる。この出来事は到着とほぼ同時に開始する。
キャラクターはオドロヶ淵を訪れる理由を、単に通り過ぎようとしたら単に魔女か様々な奇妙な出来事にとどめを刺す手助けをするよう呼ばれるなど、いくつか持っていて良い。
そうなったなら、以下を読むか描写すること:
葉の詰まった浅い濠に架けられた短い木の橋を渡る頃には空を一面の雲が覆っていた。ここの土の堤防は村と、その逆側にある未開地と農地の区切りとなっている。風変わりで趣きのある2階建ての店が砂利の多い幅広の大通りの両側に軒を連ねている。
戦術的遭遇:群衆の正義(15ページ)。
古い鉱山にキャラクターたちが到着するより前の晩にグロアとウルフたちがオータムを神隠しに遭わせ、マック・フィンとフロッグ・フィンという名前の博学なオーガたちをそこに残した。フィンたちはぶらついて件の少女に食事や援助を持ってきたのであろう村人たちを殺し、その遺体を残してオータムは本当は殺人魔女だという証拠に見せるよう指示を受けている。
キャラクターが村でぐずぐずしていたり最初にガフレイを訪れたりする場合、ゲロウとティッチ(できないなら代わりとなる2人の与太者)が先に洞窟に到着し、オーガたちに無造作に殺される。ゲロウは装飾に使われ、ティッチはオーガたちの即席の食事になる。オーガはその夜その地で過ごし朝には移動する。
キャラクターがゲロウとティッチに先んじて洞窟についた場合に読むこと:
君たちの前で森はひらけ、とても急な丘に掘られた、古い木枠で囲われた坑道の入り口周辺の小さな空き地が明らかになる。
キャラクターがゲロウとティッチの後に着いた場合には続けて読むこと:
幾本もの不気味な花輪のように近くの木から吊られているのはある男の、血でテカる胴から離れた四肢と内臓だ。彼の目の潰れた頭部は血で縞模様の付けられた馬の尻尾の毛で剥き出しになった枝に括られている。君はその顔を村で顔を合わせた暴徒の1人のものだと認識する。笑顔の少女の炭で描いた肖像画と頭のない小枝人形が樹の下の地面に突き刺さっている。
戦術的遭遇:フィン兄弟(17ページ)。
PCたちが小屋に到着したなら、以下を読むか描写すること:
小さな家が、陽をほとんど差さなくしている木々に挟まれた黄色い斜面の上に建てられている。白い煙が煙突から棚引いている。玄関にある軋む音を立てる木製の揺り椅子に座っているのは、赤みがかった黄色の髪と乾いた赤い革のような肌をした老人だ。
キャラクターたちが小屋に近付く頃には雨が降りそうになっている。ガフレイ老人は前屈みに座りながらキャラクターたちが近付くのを見つめ、杖の先端の鋭いところを削っている。
一行が近付くのをガフレイが見た場合、彼は口の近くで手の甲を掻きながら小屋に入り、後ろ手で扉を閉める。一行が門戸を叩こうとするか彼を追って行こうとする(錠はかかっていない)ならば、この隠者は陰気そうに彼らを招き入れる。彼の目は血走っており、その顔は睡眠不足と飲み過ぎで窶れている。
内側に入ったら読むこと:
汚れた、剥製にされ台に固定された1ダースの種類の鳥と魚、そしてクロコダイル、蟲、害獣、肉食獣などの寄せ集めが小屋の一部屋の中に押し込められている。机と棚それぞれを覆っているより小さな展示収納にも横になった使用済みの葡萄酒の瓶が入っている。後者のアイテムの一部の中にはガラスの目をした動物が横たわっていて不気味だ。壁からは蜘蛛の巣の張った幾つもの枝角が無分別に伸びている。物言わぬ凶暴そうな猪や後ろ脚で立つ黒熊といった大物も床に立っている。
オドロヶ淵においてガフレイは、独り言を呟く飲んだくれで怒りっぽい奇矯な老人として知られている。彼は20年近くもランの幽霊の犠牲となっており、その経験によって彼は隠者へと歪められ現在彼はその幽霊を「自分の伴侶」と考えるようになっている。ガフレイは無口でキャラクターたちに多くを語ることはないが、失礼にも彼の言葉に耳を傾けている者など気にしていないかのように独り言のようなひそひそ話を呟く。実際には彼はいつも傍にいるランに話し掛けている。
ランからすればガフレイは、もう失ってしまった肉体を時折間接的に所有できる単なる道具程度でしかない。ランはオドロヶ淵とグロア(ランはグロアが自分を裏切ったのだと感じている)に対する些細な復讐の計画を練るのに時間を使っているが、余りにも怯えすぎて計画を実行できない。
2人とも招かれざる客には即座に敵対的になる。ガフレイは不機嫌そうに自分の作品の売却を申し出るが、彼の手は口を撫で、視線は一行の葡萄酒袋にいっている。真顔で彼はPCたちが連れてきている動物の相棒や使い魔を剥製にしてみないかと自分を売り込む。一行がその考えに不快感を表明する場合、彼はどういった工程を踏むかを嬉しそうに詳細に語り出す。一方でランは近くを不可視状態のまま浮遊し状況を観察する。
キャラクターたちがオータムについて聞くなら、ガフレイは見たことがないと嘘をつく(〈はったり〉+0)――彼の願いはキャラクターたちが彼は使えないと理解して放っておくことだ。実際にはオータムは村で偶然であった後1週間前に小屋に来ている。彼女は30年前に村人たちが殺したというハグについて知りたがっていたが、ガフレイは彼女を脅して追い返した。一行がハグか魔女について言及する場合、ガフレイは彼らにここ30年間この地に生きた魔女はいないと半分本当のことを言う――彼の家から四分の一マイル離れた川舟の上の1人を焼いてからいないと。彼は3spかいっぱいの葡萄酒の袋で彼らをそこに連れて行くと請け負う。詳しい場所を訊く場合、彼はこれまであの場所で暮らしたことはないからなと無視するふりをする。葡萄酒で払う場合彼は受領するが、近くに異邦人がいる時に飲み過ぎないようにする程度には賢い。一行の彼が誘っても誰も一緒に飲まない場合、彼らの気が済んで帰るまで彼は飲むのを待つ。
キャラクターたちがガフレイの嘘を咎める場合、ランは憑霊能力をガフレイに使用する(彼は抵抗しない)。人格の変遷は劇的に表される――渋面の老いた呑んだくれから即座に狂った自己中心的なハグになる。彼女は望まれぬ孤児という自らの不幸さと、恐ろしい「姉」(グロア)がシー・ハグズ・パールという形で自分に力を与えたがその後村人の群衆が来た時に川舟の上で焼かれてしまったことを男の声で喚く。彼女は「姉」を呪い、嫉妬という形でオータムも裏切り者として呪っており、お経を長々と諳んじる。PCたちが注目するなら、ランとグロアとの経験は以下のように僅かなものだという示唆を受け取れるかもしれない。
キャラクターたちがランの態度を友好的に変移し(下記参照)、オータムやシー・ハグズ・パールについて訊いた場合、ランは吐く毒を減らしながらもう少し首尾一貫した話し方で話し始める。キャラクターは下記の表に書かれたいくつかある手段の一覧によって判定のDCを緩和できる。
DC/修正 | 結果/取られるアクション |
---|---|
35 | ランはキャラクターたちに魔女のあばら屋(A4)を見つけられる場所を告げる、グロアへの復讐の考えを散りばめて哄笑しながら。 |
+8ボーナス | PCたちがランに同情して(少なくともそう見えるようにして)〈真意看破〉(合計修正+2)に対する〈はったり〉判定に成功することで彼らは〈交渉〉判定に+8のボーナスを得る。 |
+8ボーナス | キャラクターたちが自分たちに手を貸せば復讐の手段も手に入れられるかもしれないと言い、二度目の〈はったり〉判定に成功する(同じ〈真意看破〉修正値に対する対抗ロールにもう一度)。 |
+5ボーナス | キャラクターたちがこれまでにガフレイに酒を渡していた場合、ランは彼の肉体と自分の思考の制御が難しくなるため、追加のボーナスを受ける。 |
プレイヤーがランの心の弱みに付け込まない場合、DC15の〈真意看破〉判定をさせること。成功した場合、彼女から情報を引き出すにはこの幽霊に同情しなければならないと理解する。結果が20以上なら彼女には復讐が必要なことも理解する。
何もしない、敵対的なアクション、あるいは11位上失敗した〈交渉〉判定はハグ(とガフレイ)による一行への攻撃という結果を導く。10以下の失敗ならランは一行にあらゆる興味を失い、泣き喚き続ける。一行がどこかの時点で彼女を妨げた場合、彼女に応じるガフレイを僅かに混乱させる。彼は一行に去るよう頼む。彼が彼らと話そうとすると、ランは丘へと飛んでゆく。難破船について聞かれる場合、ガフレイは西を指す。
戦術的遭遇:ガフレイの小屋(19ページ)。
キャラクターたちが村で何らかの調査をすれば、きっと以下のことを知るだろう:
PCたちがずっと調査もしようとせずグロア御一行の痕跡も辿れないのであれば、彼らはサデルの元に戻ることも考える必要があるだろう、そうすればきっと川舟に行け、そのあともしかしたらガフレイに戻れる。
キャラクターが沈没した川舟に到着した時に以下を読むこと:
かつて川舟だったものの先端部は現在流れのゆるやかな川から空へと突き出ている。一見する限りこの難破船はここに数十年あるようだ。燃え粉砕された船板のバラバラの詰め合わせが浅瀬から突き出している。
水に入って残骸をかき分けるキャラクターは水面の下に以下を見る。
川舟は湖の沈泥と砂の上の古の廃墟のような雰囲気を漂わせている。その骨組みはかつてこの川舟があった箇所の輪郭を想像させる。甲板の手すりが古い柵のように砂から突き出し、天井と扉のなくなった船内は水草や腐った家具の破片と共に波に洗われ、藻が繁茂し小魚の住まいとなっている。
老ピートは密生する海藻と甲板の一部だった板の下で待ち伏せている(+13〈隠密〉)。
戦術的遭遇:沈没した川舟(21ページ)。
キャラクターたちがあばら屋に到着した時に以下を読むこと:
薄汚く特色のない小作人のあばら屋が灰色の泥の上のいぼのように開けた土地に建てられている。その茅葺屋根は薄緑色の沼の泥水と地衣類から突き出ていて、壁は醜い灰色と茶色の苔ときのこで覆われている。その場所は腐植土の悪臭を放っている。
キャラクターたちがあばら屋に入ったなら読むこと:
苔むした天井と壁の隙間から青白い光条が差し、がたのきたこの小屋を生命感を感じない白い光で薄暗く照らしている。塵と数えられるほどの乾燥した枯れ葉が捩れたギシギシ音を立てる床を覆っている。壁は繁茂した菌糸類に覆われており、息が苦しい。
(床からだろうと、狭い床下空間からだろうと、ローニの隧道からだろうと)地下倉庫に降りるキャラクターたちは、沈下塔の落とし穴の下にある死体展示会(エリアT1)に似た、不気味な泥と骨の不気味な地下納骨堂(あちらよりずっと小規模だが)を見つける。
戦術的遭遇:魔女のあばら屋(23ページ)。
PCたちが沈下塔に近付いたなら読むこと:
君たちの目の前には奇妙な光景が広がっている:半分沼地に沈んだ、上層階だけが灰色のゴミ溜めから上に出ている古びた石の塔が。植物はこの周辺の土地に生えておらず、一面に泥が見渡せる。
沈下塔はかつて古の王国における辺境の居留地であった。何世紀も経て、土地は沼地に変わり、この重い石の塔は沈んだ。現在この建物の優に半分は地表より下に沈没している。
戦術的遭遇:沈下塔(25ページ)。
キャラクターたちが等に到着する頃には、オータムの変成は殆ど終わっている。魔法と生体の悪戯によってかつて美しかった彼女の顔は溶け、感性のある精神に吐き気を催させるほど恐ろしいものへと変容している。グロアはこの変化を使ってキャラクターが到着した時に優位を得る(エリアT3参照)。
塔そのものは標準的な石造りの壁で建築されている(外壁と内装の床は厚さ5フィート)。基底部は木の幹で支えられた、水で損傷した厚板である。扉は標準的な鉄枠の木製の扉であり、天井はそのエリアで違うと書かれていない限り全て均一に高さ20フィートある。
その場所を知る者は数少なく、その多くはキャラクターたちに対して敵対的であるため、沈下塔に到着するのは容易ではない。以下はキャラクターがオータムの後を追うのに使える、まとめられた手がかり一覧である。
フィン兄弟を尋問する:マックかフロッグを捕獲してグロア、その計画、あるいは沈下塔について明かせと尋問するのは些か困難である。オーガたちはグロアが裏切り者に何をするのかを見てきており、彼らはそのような人生の終わりをする意思は全くない。片方か両方を捕らえたキャラクターはオーガたちを友好的にするよう挑戦すること(〈交渉〉DC50)。
フィン兄弟を追跡する:逃げるフィン兄弟を追うというのはずっとマシな主張だが、それにはそれの難しさがある。彼らを追跡する基本〈生存〉DCは14であり、経過した1日毎に+1増加していく。アール街道では、他の修正値を足す前のDCが19に増加する。名無し沼に入ると、グロアに忠誠を誓う沼の動物たちが共謀してオーガの経路の痕跡を覆い隠し、そのため彼らを追うのにはDC19の〈生存〉が必要になる(繰り返すが過ぎた時間や悪天候による修正の前にだ)。
グロアとオータムの追跡:ハグ、そのウルフ、そしてオータムの跡を追うことはオーガの足跡を追うよりも難しい。開始DCは21であり、名無し沼の狭いところあるいは浅瀬では26に上昇する。グロアの天性の才能とそのドルイドの能力のお陰で彼らはオーガたちよりも楽な時間を過ごした。彼らはオーガの一行よりも少なくとも1日分先行している。
ランのゴーストへの質問:ガフレイの小屋参照。
魔女のあばら屋への地図の発見:ランの川舟の残骸であばら屋への地図を見つけるのにはDC25の捜索の為の〈知覚〉判定が要求される。
ランの古い日記の発見:ランの少女時代の日記に書かれた大雑把な方向を使えば沈下塔を見つける為の〈知識:地理〉判定に+4のボーナスが受けられる。
ローニを尋問する(これには幸運が必要):ローニが自分の食事と話すことはあまりない。彼女はフィン兄弟(上記参照)と同様に非協力的だが、理由が異なる。
PCが玄関に入ったときに読むこと:
半分沈んだ、半ば死者の為の地下墳墓のようなものとなっている玄関広間が君たちの前で口を開けている。壁には骨と、漆喰の役割として泥が詰められた横目の頭蓋骨が整然と並んでいる。しかし水面より上にある床の箇所も同様に不気味であり、丸石の代わりに人間の頭蓋骨で舗装されている。ここにある死者の数はもしかしたら大都市にも匹敵するかもしれない。上の天井は腐っており、厚い蜘蛛の巣が張っている。この場所は腐木、黴、そして腐敗の薫りが充満している。
このエリアはかつてこの塔の最下層だったが、ずっと前からエリアT1Bの床が崩れ落ちている(しかしエリアT1用のエリアの要素は27ページで見れる)。キャラクターは3つの方法でエリアT1Aに到達できる。1つ目は地下隧道を使うこと。2つ目は階段を降りること。最後は、これが最も劇的だが、エリアT2の脆い床を抜けて落下することだ。この部屋の守護者はグロアの似姿(小枝人形)を持っていない者を攻撃するよう命令されている。この命令ではグロア本人も攻撃の対象になりうる。この奇妙な小さな人形を振り回すキャラクターはここに葬られたスケルトンの群衆を恐れる必要はない。そうしない者はすぐに群がられる。
戦術的遭遇:落とし穴(27ページ)。
PCたちが社交室に入ったなら読むこと:
樽と木箱がこの部屋の壁に並び、床が見えるべき場所にまで散乱している。埃が厚い場所もあるが、そうでないこの部屋の区画からは生活の痕跡が見て取れる。
グロアのオーガ3人は現在1階の扉から離れたところにある一角で骨を使った遊びをしている。グロアはこの3人組をオータムが変成中の追加の警備にしている。彼らはこの部屋にあったいくつもの大きな木箱と樽を遊戯用の丸机や腰掛けにしている。
戦術的遭遇:社交室(29ページ)。
PCたちが住まいに入ったなら読むこと:
この部屋の空気は薬の刺激臭と湿った犬の臭いがする。この部屋の北半分に並ぶ数台の机には幾つもの油、塗油、そして薬草、また水筒、鉢、陶器製の水差しがあり、後半の品々は髑髏でできているものもある。この部屋の南半分には汚らしい藁の山と今にも崩れそうな簡易寝台が1台ある。
戦術的遭遇:グロアの住まい(30ページ)。
この冒険はオータムが救出された時に終わるが、彼女がオドロヶ淵に戻るかどうかはGMの判断に委ねられる。キャラクターが村人を誰も殺しておらずオータムの無実とグロアの敗北を証明する物を持って帰ったなら砦にいるアール・コロマットとの会合という公的な召喚を受ける。高貴でオドロヶ淵の住人より世俗的だが、まだ14歳の少年である彼はそれぞれに気風よく850gpを報酬として渡し、この土地の守護者の栄誉を彼らに授け、巡査に等しい権力も授与する。村民たちは魔女の打倒を祝い、ハゲルが開始時に彼らを雇っていたのであれば脅威を終わらせたお礼としてキャラクターそれぞれに100gpを支払う。不幸なことに村人の多くは依然救世主たちを招かれざる異邦人として扱い、彼らの離別を望む。そうした個人個人にオータムの無実を納得させるには莫大な労力と時間がかかり、そして多くの人々は決して納得しない。一行が彼女の無実を納得させられる証拠なしに帰還した場合、オータムは魔女裁判にかけられ、罪を認めるよう強要され、火炙りにかけられるため、キャラクターたちは二度目の救出を考えなければならなくなるかも知れない。
Mattは「逢魔ヶ節」という機会を与えてくれたChris YoungsとGwendolyn Kestrelに感謝の言葉を考えている。MattはWere-Cabbages作家集団の一員だ。彼の著作にはThe Seeds Sehan adventure arc(Dungeon Magazine 145〜147)、Silven PublishingのIronstorm Mountain、Goodman GamesよりDM用に出版予定の本、そしてMonster Manual V用のruin chanterとruin elementalが含まれる。
この冒険の作成中に1d4のキャベツしかダメにならなかった。
遭遇レベル5
この遭遇は実質的に町の内外を問わず起こりうる。キャラクターたちは一角を曲がったところにある、人垣から30フィート離れたところにある地点からこの遭遇を開始する。12人の村人たちという小規模な群衆がこの土地の陶芸家サデル・クレイホイール(S)にオータムの居場所を吐かせようと威圧している。1ダースの群衆の中で、短気なゲロウ(Ge)とその3人の友人ガーレグ(G)、ティッチ(T)、そしてウォルフ(W)のみが従軍経験があり、戦闘訓練を受けている。人々の残りは単なる町民である(コモナー1、C)。50代前半の女性サデル(人間エキスパート3)は群衆の攻撃性の対象となっており、そして彼女に折れる気はない。
DC10 | 成功したキャラクターはその光景に出くわす前に朗読する文章を聞きつける。 |
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聞き耳による〈知覚〉判定に成功した者の為に読むこと:
連なる怒号と罵声と耳障りな碑文の詩がそれ以外は何の変哲もなかった昼の静けさを切り裂き、その騒音によって君の注意は土焼きの瓶を抱える喧嘩腰の、鉄のような灰色の髪をした婦人を取り囲んでいる1ダースほどの怒れる人々の集団へと引きつけられる。金髪の男が群衆の中から進み出て、その瓶を革で包まれた棍棒で叩いて地面にぶちまけた。
ゲロウ、ティッチ、ガーレックそしてウォルフ | CR2 |
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XP600
男性の人間(2つの才能)ブローラー3
CN中型の人型生物(人間)
イニシアチブ+1;感覚〈知覚〉+4
防御
AC13、接触11、立ちすくみ12(+2鎧、+1【敏】)
hp27(3d10+3+3)
頑健+4、反応+5、意志+1
攻撃
移動速度30ft.
近接クラブ+6(1d6+4)あるいは素手打撃+7(1d6+3)あるいは2素手打撃+5(1d6+3)
特殊攻撃ブローラーの連撃
一般データ
【筋】17、【敏】12、【耐】13、【知】8、【判】10、【魅】14
基本攻撃+3;CMB+6(裏技);CMD18
特技《素手打撃強化》B、《攻防一体》H、《裏技強化》B、《武器熟練:素手打撃》、《威圧演舞》
技能〈登攀〉+7、〈軽業〉+7、〈知覚〉+4、〈水泳〉+8、〈芸能:舞踏〉+4、〈威圧〉+8;演武判定+4
言語共通語
SQ抜け目ない*、戦技訓練(裏技)+1、多様なる武術
*反映済み
ゲロウ率いる4人の与太者はこの土地の20代前半の若者であり何かにつけ暴力をふるうことで知られている。
群衆は妨害しようとする余所者に対して敵対的に反応する。群衆の多くは暴力で事態を収拾したいと心から思っているわけではないが、何も邪魔がないならそれは直面しなければならない問題だと感じている。話が対話で終わらなくなると、4人の与太者たちは足を踏み出しPCたちに挑みかかる。4人が怯えるか負けるかすれば群衆は散り散りに霧散する。PCたちが4人に致傷の力を使う場合、残る群衆の一部(生き残っているこの土地の与太者も含む)は命からがら逃げ出し、最終的にこの土地の権力者の関知するところとなる。2日後、廷吏4人(ウォリアー3)が伯爵の城砦からPCたちを探しにこの町にやってくる。オドロヶ淵のような小さな町では噂は素早く広まり、数時間以内には大衆の態度は敵対的に推移する。地元の店員と農民は(少なくとも廷吏たちが生きている間は)一行を攻撃しないが、固く口を閉ざしあらゆる機会でPCたちを避け、情報収集の為の〈交渉〉判定はほぼ行うことが不可能になる。
過度の暴力もなくサデルを助けた場合、彼女はキャラクターたちに感謝し自らの苦境を告げる。彼女はこの村の他の者たちから養子の娘を守ってくれるようキャラクターたちの助けを切望する(冒険の背景参照)。彼女は全てある少女の近くで起こったように見えるこれまでに奇妙な出来事の多くを知っており、またオータムは人々を怯えさせる才能があったことも彼女は知っている。しかしながら、オータムは最近の事件で非難される謂れはないと固く信じている。キャラクターと話している間、彼女はオータムの正確な居場所(サデルが時折赤土を集めていた古い鉱山)を言わず、ただ彼女は「安全です」とだけ言う。〈交渉〉判定(DC30――モブから彼女を守れた場合+25のボーナスを得る)に成功した場合、彼女は鉱山の方向を示す。彼らが離れる前に、彼女は自分には尾行が付いているかもしれないからオータムに食事と毛布を持って行ってくれないかと彼らに頼む。
キャラクターが群衆を散らす際に誰かに重傷を負わせるか殺した場合、サデルのPCたちへの態度は僅かに悪化する(彼女は非友好的になる)。この郷の村人たちが彼女を脅かしているにしても、それは単に恐れによる行動なのだと彼女は理解している。そのような状況下では、彼女にオータムの居場所を漏らさせる難しさは上昇しDC40になる。
傷をほとんど与えることなく遭遇を生き延びた場合、ゲロウとティッチは最終的にオータムの隠れ家を当て推量し森へと消える。
PCたちはかなりの確率でオドロヶ淵村にとって異邦人であるため、サデルから情報を引き出せたような状況を〈交渉〉によって広める最初の難しさはDC25(一行の中に明らかな人間以外がいる場合27)である。可能な限り、その際に喧嘩腰のサデルと同じくらい絶望し、怯え、そして頭に血が上った民衆の一部の役柄をしたGM相手にロールプレイさせるべきだ。そしてプレイヤー・キャラクターの振舞いに基づいてその難しさは調整すること。騙したり[精神作用]の魔法効果を使ったキャラクターはきっと後日村人たちにそれを発覚させないよう確実を期すのだろう。
このエリアは以下の要素を持っている。
建物:1階建ての建物は高さ12フィートで、2階建ての建物は高さがその倍ある。木製の扉は全て良質だ(厚さ1と1/2インチ;硬度5;15hp;破壊DC18)。外壁を登るにはDC20の〈登攀〉判定が要求される。それぞれの中には予想を裏切らないものが入っている――家具、陳列品、陶器、など。
遭遇レベル7
マック・フィンとフロッグ・フィン(F)は坑道を調査に来る村人を待ち伏せしている。キャラクターが最初の遭遇から2時間以上経過してから到着した場合、オーガたちは既に去り、犠牲者がそこに残っており、それは最終的に村の多くの者たちはオータムを魔女だと結論付けさせる証拠となる。この場合、オーガたちはガフレイの小屋(エリアA3)と沈没した川舟(エリアA4)を見る為に、それらにも十分に近付きながらアール浅瀬を通って沈下塔(エリアA6)に戻る。
兄弟に気付くには視認による対抗〈知覚〉判定の成功が要求される。PCがオーガたちを見たときに読むこと:
片側の森から2人の毛むくじゃらのオーガが静かに現れる。外套、帽子、そして尻の部分はより小さな民の使う革の継ぎ接ぎであり、その四肢には帯と留め金が巻き付いている。
「んでどうすんだっけか、マック?」片方が言う。
「分かんねえよフロッグ。確か食べてまた探すんじゃなかったか、」もう片方が応える。
「そいつぁいい考えだ、兄弟。」
マック・フィンとフロッグ・フィン | CR5 |
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男性のシックン・オーガ・アンティパラディン4
CE大型の人型生物(巨人)
イニシアチブ+1;感覚暗視60フィート、夜目;〈知覚〉+1
オーラ戦慄のオーラ(10ft.)
防御
AC21、接触10、立ちすくみ20(+6鎧、+1【敏】、+5外皮、−1サイズ)
hp76(4d8+4d10+4+32)
頑健+11、反応+3、意志+5
防御的能力不浄なる反発、疫病の運び手;DR;完全耐性;抵抗;SR;弱点
攻撃
移動速度30ft.;荷重89lb.
近接噛みつき+12(1d8+10)
遠隔大型用スローイング・アックス+7(1d8+6)
接敵面10ft.;間合い10ft.
特殊攻撃腐敗の接触(3/日)、負のエネルギー放出
擬似呪文能力(CL4;精神集中+4)
回数無制限―ディテクト・グッド
一般データ
【筋】23、【敏】13、【耐】17、【知】4、【判】10、【魅】11
基本攻撃+7;CMB+14;CMD25
特技《大喰らい》、《組みつき強化》、《素手打撃強化》、《素早い移動》
技能〈登攀〉+4、〈知覚〉+1、〈隠密〉+0;ACP−6
言語巨人語
SQ善を討つ一撃
装着品小枝人形、ベルト・オヴ・インクレディブル・デクスタリティ+2、ラマーシュトゥの木の邪印、大型用バンデッド・メイル、4大型用スローイング・アックス、大型用ダガー
特殊能力
善を討つ一撃(超常)1日に2回、1回の即行アクションを費やして、1体の対象を“一撃”の目標として選ぶ。この目標が善であれば、アンティパラディンは+4ポイントの追加ダメージを全てのダメージ・ロールに加える。もし対象がクレリックまたはパラディンのレベルを持つ善のクリーチャー、(善)の副種別を持つ来訪者、善属性の竜であれば、最初に命中した攻撃のダメージへのボーナスは+8ポイントへと増加する。標的に関わらず、善を討つ一撃はクリーチャーが持つ全てのダメージ減少を自動的に無視する。もしアンティパラディンが善の属性でないクリーチャーを一撃の目標にしてしまったなら、その一撃は消費され、効果は発揮しない。
負のエネルギー放出(超常)この能力の使用は、2回の“腐敗の接触”の使用回数を消費する。負のエネルギーを導き、生きているクリーチャーにダメージを与える、あるいはアンデッドを治癒できる。エネルギー放出はアンデッドか生きているクリーチャーのどちらか一方を対象とする、クレリックを中心とした30フィート半径の爆発を生じさせる。与えられる、あるいは治癒されるダメージの量は2d6である。導かれたエネルギーからダメージを受けたクリーチャーはDC12の意志セーヴによってダメージを半分にできる。自分を効果に含めるかどうかを選択できる。この能力を使うためには、邪印を示すことができなければならない。
腐敗の接触(超常)2/日。接触攻撃として1体の対象に2d6ポイントのダメージを与えることができる。この能力は、機会攻撃を誘発しない標準アクションである。
病気(超常)魔鬼熱:噛みつき=致傷;セーヴ頑健DC20;潜伏期間即座;頻度1回/日;効果1d6 【耐】ダメージ(目標は2回目のセーヴを行い、失敗するとかわりに1ポイントのダメージの【耐久力】吸収を受ける);治療2回連続のセーヴ成功
フィン兄弟は戦いながら話すことを好む。近接では彼らは相手を挟撃しようとし、相手が怒るまで極めて洗練された煽り方で嘲り、面食らわせる。明らかに圧倒されている場合や片方か両方のヒット・ポイントが半分になると、彼らは森へと逃げて沈下塔へと進む。
キャラクターが村に戻りサデルに養子の娘がいなくなった新報を告げる場合、彼女は泣き崩れ、彼女を助けてくれるなら全財産(265sp)のほとんどをキャラクターに渡すと申し出る。
このエリアは以下の要素を持っている。
オータムの所持品:グロアがオータムを浚いに来た時、彼女は洞窟に持ってきた物の殆どをその場に残した。木炭画の画帳(補足文章参照)、ランタン、携帯用寝具、水袋、そして乾燥した保存食3日分を含むその所持品はもう引っ掻き回したオーガたちによって荒らされてしまっている。
光源:天然の光源はないが、朝に限り日光が内部を薄暗く照らしている。
足跡:周辺一帯と洞窟の内側には、捜索の為の〈知覚〉と〈生存〉判定それぞれで成功することでキャラクターが発見できる足跡が点在している。フィン兄弟はこのエリアをぶらつく間に足跡を深く多数刻みつけており、他の足跡を見つける難しさは増している。以下の一覧では関連するクリーチャーと、キャラクターがその場所に到着した時にそれぞれを見つけ追跡するDCの詳細を書いている。
フィン兄弟(DC14)、ウルフの群れ(DC21)、オータム(DC21)、オータムの黒猫の使い魔のマルファセット(DC23)。グロアはいても跡なき足取りのクラス能力によって追跡は不可能であることに注意。彼女が連れ去られてから、オータム、グロア、その狼たち、そして件の少女は集団で離れアール浅瀬を通って沈下塔へ向かった。マルファセットは現在半マイル離れた森の中に隠れている。
オータムは才能のある芸術家だ。彼女の主な媒体は木炭であり、そうした木炭画はこの冒険で重要な役割を果たす。キャラクターたちが最初に見るであろう絵はサデルの家にある自画像だ。それは、彼女は悲しげな少女であるが美しいことを表している(「調査」の補足文章)。次にキャラクターたちが見るであろう絵は、彼女が熱を上げていた(そしてヒステリーが襲うまで一緒にいた)この土地の少年レグオの絵だ。その肖像画はレグオが見て言葉を失わなかったのであれば絶賛するであろう極めて美化された作品である(A2)。洞窟の中でキャラクターは画帳と、多くの絵と落書きの中に、かけている首飾りに大きな真珠を付けた思いやりのある老女の木炭画を見つける。後に沈下塔へ入り、グロアが正体を現す(T3)と、彼女は木炭にあった親切そうな女性の面影を残す、嘲る恐ろしいハグの姿になる。
遭遇レベル7
小屋の中で居座り続けるあるいは望まれない客と衝突する場合、(地図上にある通り)ラン(R)はガフレイ(G)の傍か彼の中、彼の肉体を憑霊能力で操縦しながら開始する。
ランが攻撃する場合読むこと:
老人の胸部からでた白煙の渦が、ゆっくりと焼け跡を残すボロ衣を纏った女性になってゆく。彼女が髪を後ろにまとめると、 下手な芸術家が捏ねた粘土を窯で焼いて生焼けにしたかのような恐ろしい顔の残骸が明らかになる。
ラン | CR6 |
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XP2,400
シー・ハグ・ゴースト
CE中型のアンデッド(非実体、人怪の変性種)
イニシアチブ+3;感覚暗視60ft.;〈知覚〉+16
オーラ身の毛もよだつ姿(60ft.、DC16)
防御
AC16、接触16、立ちすくみ13(+3【敏】、+3反発)
hp34(4d8+16)
頑健+6、反応+7、意志+5
防御的能力エネルギー放出抵抗+4、非実体、黄泉がえり;完全耐性アンデッドの特性;SR15
攻撃
移動速度飛行30ft.(完璧)
近接腐敗の接触+7接触(6d6)
特殊攻撃邪眼、恐ろしきうめき声
戦略
1〜2ラウンド目戦闘では、ランの最初のアクションは身の毛もよだつ姿を使ってキャラクターたちを脅かすことであり、彼らが手がかりを得られないのであれば続いて憑霊する。
戦闘中通常彼女は取り憑いてから森の中へと狂ったように逃げてゆく。そして十分に離れた時、彼女は犠牲者を迷子のまま放置し、装備を奪い、そして破滅させて死体を野晒しにする。
一般データ
【筋】―、【敏】16、【耐】―、【知】12、【判】13、【魅】19
基本攻撃+4;CMB+4;CMD17
特技《技能熟練:はったり》、《無視界戦闘》
技能〈隠密〉+18、〈水泳〉+19、〈知覚〉+16、〈知識:宗教〉、〈はったり〉+11;種族修正+8〈隠密〉、+8〈知覚〉
言語共通語、巨人語
特殊能力
黄泉がえり(超常)大抵の場合、ゴーストを単純な戦闘によって破壊し去ることは困難である。“破壊された”霊魂はおおむね2d4日でよみがえってくる。最も強力な呪文をもってしても、一時的な解決にしかならないことが多い。永久的にゴーストを破壊する唯一の方法は、その存在する理由を探り出して、ゴーストが安らかな眠りにつけずにいる原因を正すことである。ランの存在理由は自分に悪事を働いた者たち、特にグロアに復讐することだ。キャラクターたちがどうにかしてグロアを倒すかグロアの計画を食い止めたことを彼女に証明した場合、ランは永久的に破壊される。
身の毛もよだつ姿(超常)シー・ハグの姿はあまりにもおぞましく、そのためハグ以外でその姿を目にしたものは頑健セーヴを行い、失敗すると即座に弱体化して1d6ポイントの【筋力】ダメージを被る。この力の効果を受けたり、このセーヴに成功したりしたクリーチャーは、以後24時間同じ個体のハグの“身の毛のよだつ姿”の影響を受けることはない。これは凝視攻撃の[精神作用]効果である。
邪眼(超常)1日に3回、シー・ハグは標準アクションで30フィート以内にいる1体のクリーチャーに恐るべき凝視を投げかけることができる。目標はDC16の意志セーヴを行ない、失敗すると犠牲者は奇妙な漠然とした不快感とさしせまった破滅の予感におかされ、よろめき状態になる。シー・ハグがすでにこの呪いを受けている者に対して邪眼を使用した場合、犠牲者はDC16の頑健セーヴを行い、失敗すると恐怖に打ち負かされ3日間昏睡状態に陥る。1日経過するごとに、昏睡状態にある犠牲者はDC16の頑健セーヴを行わなければならず、失敗すると死んでしまう。邪眼の呪い:凝視―セーヴに失敗する;セーヴ意志DC14;頻度1/日;効果よろめき状態(すでに邪眼の効果を受けているならば昏睡)。
腐敗の接触(超常)接触攻撃が要求される1標準アクションとしてゴーストの非実体の体の一部が敵の体を通り抜けることにより、ゴーストはダメージを与える。このダメージは負のエネルギー・ダメージではない。このダメージは超常的な加齢による物理的な傷と痛みいう形で顕現する。魔法的な加齢効果に対する完全耐性を持つクリーチャーはこのダメージに対しても完全耐性を持つ。そうでなければこのダメージはあらゆるダメージ減少を克服する。DC16の頑健セーヴに成功すると、与えられるダメージは半分になる。
憑霊(超常)この能力はマジック・ジャーの呪文(CL10)と同様に扱うが、“魔法の壷”を必要としない点が異なる。この能力を使用するには、ゴーストは目標に隣接していなければならない。目標はDC16の意志セーヴに成功すればこの攻撃に抵抗できる。セーヴに成功したクリーチャーは、以後24時間、同じゴーストの憑霊に対する完全耐性を得る。
隠者ガフレイ | CR4 |
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XP1,200;格闘系なのに年齢効果で身体能力が低下しているためCRを下げている
老年で男性の人間(2つの才能)ハンター2/レンジャー4(番人)
CN中型の人型生物(人間)
イニシアチブ+2;感覚〈知覚〉+11
防御
AC16、接触12、立ちすくみ14(+4鎧、+2【敏】)
hp45(2d8+4d10+6+4)
頑健+8、反応+9、意志+3
攻撃
移動速度30ft.
近接高品質ショートスピア+7(1d6+1)あるいは高品質シックル+7(1d6+1)
特殊攻撃
レンジャー準備呪文(CL1;精神集中+3)
1レベル―エンタングル
ハンター準備呪文(CL2;精神集中+4)
1レベル―オブスキュアリング・ミスト、リベレイティング・コマンド、ハイドローリック・プッシュ
一般データ
【筋】12、【敏】14、【耐】12、【知】12、【判】14、【魅】10
基本攻撃+6;CMB+7(+8足払いシックル使用時);CMD19
基本攻撃+5;CMB+6;CMD18
特技《協調挟撃》Hnt、《持久力》R、《強打》、《薙ぎ払い》、《踏み込み》
技能〈製作:毒物〉+10、〈威圧〉+9、〈知識:自然〉+10、〈知覚〉+11、〈隠密〉+11、〈生存〉+11、〈水泳〉+9;クラス修正+3〈生存〉(追跡のみ)
言語共通語、森語
SQ動物象形、野生動物との共感、得意な地形(森林+4、水界+2)、快適な生活、地形との絆
装着品+1スタデッド・レザー、高品質ショートスピア、高品質シックル、シルヴァーシーン(小ビン)、木削り用の小刀
特殊能力
快適な生活(変則)得意な地形内にいる番人は、危険に晒されていたり気をそらしている場合でさえ〈生存〉判定に出目10ができる。危険に晒されても気をそらしてもいない場合、番人は失敗にペナルティを伴う場合でさえ出目20ができる。
地形との絆(変則)得意な地形内にいるとき、番人は視線上にいて番人の声を聞くことのできるすべての味方にイニシアチブ判定および〈隠密〉、〈生存〉、〈知覚〉技能判定に対する+2のボーナスを与える。また、番人とともに旅する限り、番人の味方は足取りを残すことはなく、彼らを追跡することはできなくなる。番人はグループの足跡を残すことを選んでもよいし、望むのであればグループ内の特定のメンバーの足跡だけを残すことさえできる。
動物象形(超常)ハンターは即行アクションとして動物の相を纏うことができる。模倣する一種類の動物を選択しなければならず、それによって模倣した動物の種類を基にしたボーナスまたは特殊能力を得る。ハンターはこの能力を、1日2分間使用することができる。この効果時間は連続している必要はないが、1分単位で使用しなければならない。
またハンターはこれらの相の一つを自らの動物の相棒に付与することができる。ハンター自身とは異なり、動物の相棒に付与した動物の相には効果時間がない。相棒の相はハンターが纏う相と同じものであっても、違うものであってもよい。ハンターは同じ即行アクションの一部として、自分自身とその動物の相棒双方の動物象形を選択または変更することができる。
ハンターの動物の相棒が死亡した場合、ハンターはその動物の相棒の代わりに、相棒の動物象形を自分自身に付与できる。これは自らが選択することができる通常のそれに追加されるものであり、(相棒の象形として)1日あたりの分数に数える替わりに、ハンターが変更するまで効果を持ち続ける。
激怒したガフレイは「妻」を守る為死ぬまで戦うが、臆病なランは8ヒット・ポイント以下に減少すると川舟の残骸へと逃げる。
ガフレイの剥製に混じって土焼きの壺があり、中にはシルヴァーシーンのビン4本とユニヴァーサル・ソルヴェントの小壷1つが入っている(DC18の〈知覚〉判定で見つかる)。彼は金塊の形で34gpを、そして360spを入れた小袋を絨毯の下に隠し持っている(DC20の〈知覚〉判定)。
遭遇レベル7(か9)
キャラクターはランの使い古された川筏の残骸が瀬から20フィート離れたところで捨てられているのを発見する。難破船のただ中にはこの土地の伝説となっている老ピート(P)がいる。
キャラクターがピートが襲いかかる位置まで近づいた場合に読むこと:
水が荒々しく跳ね、巨大な歯が林立する赤い洞窟のような顎が君たちの前に開かれる。
老ピート | CR7 |
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XP3,200
8HDフェイ種クロコダイル
NE超大型のフェイ
イニシアチブ+6;感覚夜目、暗視60ft.;〈知覚〉+9
防御
AC18、接触10、立ちすくみ16(+2【敏】、+8外皮、−2サイズ)
hp76(8d8+40)
頑健+11、反応+8、意志+3;+4対[精神作用]
DR5/冷たい鉄;抵抗[電気]10、[冷気]10;SR18
攻撃
移動速度20フィート、水泳30フィート、飛行30ft.(良好);瞬発力
近接噛みつき+14(2d8+9に加えつかみ)、尾の打撃+8(3d6+4)
接敵面15ft.;間合い10ft.
特殊攻撃死の大回転
擬似呪文能力(CL8;精神集中+5)
3/日―ダンシング・ライツ
1/日―フェアリー・ファイアー、エンタングル(DC8)、グリッターダスト(DC9)、ディープ・スランバー(DC10)、メジャー・イメージ(DC10)
一般データ
【筋】28、【敏】14、【耐】21、【知】3、【判】12、【魅】4
基本攻撃+6;CMB+17(+21組みつき);CMD29(33対足払い)
特技《イニシアチブ強化》、《武器熟練:噛みつき》、《肉体攻撃強化:噛みつき》、《外皮強化》
技能〈隠密〉+5(+13水中)、〈知覚〉+6、〈水泳〉+21、〈飛行〉+11;種族修正+8水中での〈隠密〉
言語森語
SQ息こらえ、一足飛び
特殊能力
息こらえ(変則)クロコダイルは84ラウンドの間、息を止めていることができる。
瞬発力(変則)1分間に1回、クロコダイルは全速力で走ることができ、1ラウンドの間、地上移動速度が40フィートに上昇する。
死の大回転(変則)サイズ分類が超大型かそれより小さな敵に組みついている時、組みつき判定に成功すると、クロコダイルは死の大回転を行なうことができる。敵にしがみつくなり、クロコダイルは自分の足を丸めて高速で回転し、犠牲者をひねり上げねじり上げる。クロコダイルは噛みつきダメージを与え、かつそのクリーチャーは伏せ状態になる。組みつき判定に成功し続ける限り、クロコダイルは組みつきを維持できる。
一足飛び(超常)フェイ種クリーチャーは移動アクションとして80フィートまで瞬間移動できる。この能力は1d4ラウンドに1回使用できる。
ピートは沈殿の中に身を隠し、近付いて来た獲物候補を食い千切る。ピートは目標を捕えた場合その敵を水中に引きずり込んで軟泥の中で押さえ込み、獲物が死ぬまで毎ラウンド死の大回転を行う。ヒット・ポイントが30以下に減少した場合、この賢い老クロコは肉を諦めさらに水底深くへと向かう。
キャラクターたちがランをガフレイの小屋から引き離していた場合、彼女はここで彼らを待っている。ランは水の下でピートがキャラクターの1人に組みつくのを待っている。ピートは以前の経験からランを食べられないことを知っているため、彼女に困惑することはない。ランは破壊されるまで戦う。
水浸しの廃船に捜索の為の〈知覚〉(DC25)をすることでランの忘れられた宝物が見つかる:ポーション・オヴ・キュア・モデレット・ウーンズ、ポーション・オヴ・レジスト・エナジー(電気)、ウィンド・ファン、大きなエメラルド(900gp)、黒真珠(500gp)、640gp、そして棚の一番下に刻まれた雑なこの沼の地図。その地図は魔女のあばら屋の場所を示している。
このエリアは以下の要素を持っている。
極めて遅い流水:この水を移動するには単なる水中移動速度か、あるいは〈水泳〉判定(DC10)の成功が要求される。水深は岸から5フィート離れる毎に5フィート深くなり、最も深い所で深さ20フィートになる。
水中での隠密と見通し:遭遇が始まった時点ではキャラクターは水中を30フィート見通せるが、ピートは攻撃する時に泥濘を蹴って雲にして1分の間視界をたった10フィートに減少させる。
遭遇レベル8
キャラクターは魔女のあばら屋に到着する。小屋の大部分は何年も使われていないが、地下の倉庫はローニ・ロングシャンクス(L)の隠れ家の1つとなっている。
キャラクターが最初にローニを見たときに読むこと:
まっすぐに立てば身長10フィートになりそうな巨大なせむしの邪悪そうな女性が君たちの前で背を曲げている。彼女の肌は不健康そうな白っぽい灰色で、湿気でテラテラと光っている。切り裂かれ、血まみれになり、擦り切れた、もっと小さな人用の花嫁衣裳の下で彼女の乳房は垂れている。彼女の顔は病んだような歓喜に口を広げている。
ローニ・ロングシャンクス | CR7 |
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XP3,200
女性のアニス・ハグ・ブラッドレイジャー(元素[地])1
CE大型の人怪
イニシアチブ+7;感覚暗視60ft.;〈知覚〉+11
防御
AC23、接触12、立ちすくみ20(+3【敏】、+11外皮、−1サイズ)
hp95(8d10+48+1+8)
頑健+10、反応+8、意志+5
DR5/殴打;SR17
攻撃
移動速度50ft.
近接噛みつき+16(1d6+9)、2爪+16(1d6+9に加えつかみ);激怒時噛みつき+18(1d6+11)、2爪+18(1d6+11に加えつかみ)
接敵面10ft.;間合い10ft.
特殊攻撃かきむしり(1爪、2d6+13);激怒時かきむしり(1爪、2d6+16)
擬似呪文能力(CL6)
3/日―オルター・セルフ、フォッグ・クラウド
戦術
戦闘前不意討ちラウンドに激怒する。
戦闘中地下に引きずり込んだ後は、全力攻撃とかきむしりを狙って毎ラウンドターン頭に組みつきを解除し、全力攻撃し、かきむしって再度組みつく。
一般データ
【筋】28、【敏】16、【耐】22、【知】13、【判】11、【魅】12
基本攻撃+8;CMB+18(+22組みつき);CMD31
特技《追加hp》、《無視界戦闘》、《外皮強化》、《凶暴なかきむしり》、《イニシアチブ強化》
技能〈はったり〉+7、〈交渉〉+6、〈威圧〉+12、〈知覚〉+11、〈隠密〉+11、〈真意看破〉+3、〈登攀〉+13、〈水泳〉+13、〈軽業〉+10
言語共通語、巨人語
SQ血の激怒、元素の打撃
装着品クローク・オヴ・エルヴンカインド、サンダルズ・オヴ・ウォーターウォーキング、小枝人形
特殊能力
元素の打撃(超常)1日3回即行アクションとして、1ラウンドの間、君の近接攻撃は、1d6ポイントの追加[酸]ダメージを与える。
倒壊するあばら屋の災害 | CR5 |
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描写あばら屋は住人の上に積み重なっているものから倒壊し隧道へと落ちる。倒壊によってかつてあばら屋が占めていた空間には瓦礫の山しか残らなくなる。
種類機械式;〈知覚〉DC22;〈装置無力化〉DC20
効果
起動条件ダメージ(範囲に10ポイントのダメージ);再設置修理;持続時間瞬間
効果家は住人の上から倒壊し隧道へと落ちる(4d6殴打);複数の目標(あばら屋の中あるいは下にいる全員);失敗しない;時間差1ラウンド
オーラ中程度(変成術);CL6
装備部位;市価10,800gp;重量―
解説
要所に二枚貝を配置した革と麻でできたつま先の開いたわらじによって1日に1回、1時間のあいだ、着用者は合言葉を発することでウォーター・ウォーク呪文の効果下にあるかのように液体の上をそれが硬い地面の上であるかのように移動できる。
作成要項
必要条件《その他の魔法のアイテム作成》、ウォーター・ウォーク;費用5,400gp
ローニは隠れながら床板の隙間からキャラクターを観察する(出目10で+26〈隠密〉)。一行の1人が脆い床に足を踏み入れるならこのアニスはそれをつかみ、組みつきに入り、そして彼を地下収納庫に引き込んでそこでかきむしりでずたずたにしようとする。彼女の口数は多くなく、単語でしか話さない。その代わりに彼女は哄笑し、金切り声を上げ、そして叫ぶ。一行が逃げる場合、ローニは視界に入っている限り追撃し、魔法の草鞋で不気味にも水の上を駆ける。獲物を引きずり下ろすと彼女は残りのキャラクターは自分を妨害しないだろうと考え彼を時間をかけて甚振る。こうした犠牲者は彼女の名前の無い髑髏の収集品に加えられる。ローニは死ぬまで戦う――彼女は本当に死が好きだ。
極めて脆弱な床板の災害 | CR1 |
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描写床は地下にも続き、踏んだ者は転倒する。
種類機械式;〈知覚〉DC20;〈装置無力化〉DC15
効果
起動条件場所式(最初に50lb.の重量が印のある範囲に置かれたら);再設置修理;持続時間瞬間
効果DC20の反応セーヴで回避;犠牲者は床を片足で踏み抜き、そのキャラクターは転倒したと見做される
このエリアは以下の要素を持つ。
乾燥し腐った床と壁:あばら屋の木製の壁と床は以下の特性を持つ:厚さ2インチ;硬度2;7hp。この掘っ立て小屋は危険なほどに不安定で、重大な範囲ダメージ(ファイアーボールなど)を受ければ倒壊する。DC15の〈知識:建築学および工学〉判定に成功したキャラクターは即座にそれを認識する。
堆積したゴミ:あばら屋の倒壊した後には折り重なるゴミが地面に残る。ゴミが堆積したマスに入るには2マス分の移動コストがかかる。ゴミの堆積した場所での〈軽業〉判定のDCは+5上昇し、〈隠密〉判定のDCは+2上昇する。
隠された隧道の入り口:捜索の為の〈知覚〉DC22が外部から見つけるのに要求される。
少女の日記:雨風に曝された頭部のない人形の収集品でいっぱいの少女の部屋の奥で、キャラクターは付録(33ページ)にある大昔のランの日記を見つけられる(捜索の為のDC18の〈知覚〉)。
宝物:地下収納庫のゴミ、汚穢、そして骨の中で、キャラクターはメッタ斬りにされた金の結婚指輪(一部はまだ指の骨に嵌っている)でいっぱいの袋を(DC20の捜索の為の〈知覚〉で)見つけられる。このぞっとするような発見物には800gpの価値がある。
遭遇レベル5(最大8)
この塔には一般的な入り方が3つある:地下の隧道、マーダー・オヴ・フィーンディッシュ・クロウズ2体(C)に守られた天井にある秘密のはねぶた、そしてエリアT3のその場しのぎの扉(これはつっかえて開かないが)だ。フィン兄弟(F)が遭遇A2を生き延びていた場合彼らは塔の周囲の森の中に隠れている。
キャラクターたちが塔の周囲を一掃した時に読むこと:
君たちの目の前にはあたりの沼地に半分ほども沈んだ灰色の石の塔がある。上層階のみが周囲の灰色の汚物から突き出ている。邪悪そうな烏が多数傾いた塔の上に停まり、カーカー鳴いて君たちを疑わしげに見ている。
キャラクターが到着したときに読むこと:
かつては露台の入り口であったろう場所に大きく頑丈な扉が不恰好に取り付けられているが、使えそうにない。近付くと、大海の波のような翼の羽撃く音が聞こえてきて、続いて耳を聾する連隊をなした烏の不協和音が鳴り始める。
ワイヴァーンの毒矢の罠 | CR6 |
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描写小さな矢が屋根瓦に隠された発射口から射出される。
種類機械式;〈知覚〉DC20;〈装置無力化〉DC16
効果
起動条件距離;再設置手動;持続時間瞬間
効果+14遠隔(1d8に加え毒、アロー;毒(ワイヴァーン毒、セーヴDC17頑健;頻度1/ラウンド;効果1d4【耐】;治癒2連続)
マック・フィンとフロッグ・フィン | CR5 |
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XP1,600
上記参照
hp72
戦術
戦闘中オーガがここに1人か2人いる場合、オーガたちは既に盲目化しているキャラクターを目標にし、そうでなければクロウたちの中にいない者を狙う。
士気この時オーガたちは死ぬまで戦う。
マーダー・オヴ・フィーンディッシュ・クロウズ(2) | CR3 |
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XP800
フィーンディッシュ・クロウ・スウォームTM 87
N超小型の動物(スウォーム)
イニシアチブ+6;感覚暗視60ft.、夜目;〈知覚〉+10
防御
AC14、接触14、立ちすくみ12(+2【敏】、+2サイズ)
hp18(4d8)
頑健+4、反応+6、意志+3
防御的能力(スウォーム)の特性、刺突および斬撃ダメージの半減;抵抗[火]5、[冷気]5;SR8
攻撃
移動速度10ft.、飛行40ft.(標準)
近接群がり(1d6)
接敵面10ft.;間合い0ft.
特殊攻撃善を討つ一撃、わずらわす(DC12)、盲目化
戦術
戦闘前キャラクターたちが塔の1階に近付くやいなやクロウたちは塔の屋根から急降下し、最初の攻撃から一撃を使用する。
戦闘中その邪悪な性根によってクロウたちはまずできるだけ多くの敵を盲目化してから犠牲者を1人ずつ爪で細切れにしようとする。
一般データ
【筋】1、【敏】15、【耐】11、【知】2、【判】14、【魅】7
基本攻撃+3;CMB―;CMD―
特技《イニシアチブ強化》、《技能熟練:飛行》
技能〈飛行〉+12;種族修正+8〈知覚〉
特殊能力
盲目化(変則)マーダー・オヴ・クロウズからダメージを受けたクリーチャーはDC14の反応セーヴに成功しない限り盲目状態になる。クリーチャーは自然治癒でも治癒呪文の適用でも他の治癒魔法でもいいのでこのダメージを回復すれば、あるいはリムーヴ・ブラインドネス/デフネス呪文を使えば視力を回復できる。このセーヴDCは【敏捷力】に基づく。
このエリアは以下の要素を持っている。
隠し隧道の入り口:これを見つけるにはDC25の捜索の為の〈知覚〉判定の成功が要求される。
動かなくなった扉:5年前はこの扉は本当に機能していたが、補修を受けることもなく絶えず外気に曝されていたため閉じたまま開かなくなった。塔の住人の多くは地下の隧道を出入り口に使っている。
動かなくなった扉:厚さ3フィート;硬度5;20hp;破壊DC23。
泥:灰色の泥に覆われたマスは入るのに移動が2マス分かかり、そうしたマスでの〈軽業〉および〈隠密〉判定のDCは2上昇する。
塔の外壁:厚さ5フィート、硬度8、450hp (10フィート四方の区画)、〈登攀〉DC20。
隠し跳ね蓋:屋根のある区画の板には跳ね蓋が隠されている。それを外側から見つけるにはDC25の捜索の為の〈知覚〉判定の成功2回が要求される。
遭遇レベル8
この場所に移動してきたキャラクターに〈知覚〉判定を求めること。
DC10 | 成功した者は骨が鳴る音を聞くか、壁や床からいくつもの人の姿が集まるところを見る。 |
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PCがモブに気付いたときに読むこと:
君たちを囲むように泥で塗れた骸骨たちが起き上がり完全な形を成し始める。赤い蝋燭のように燃える眼をしながら、口は声も出さずに挑戦を告げ、そして肉のない爪は君たちに掴みかかる。
モブ・オヴ・スケルトンス | CR8 |
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XP4,800
人間ウォリアー・スケルトン・モブDMG2
NE中型のアンデッド(群衆)
イニシアチブ+6;感覚暗視60ft.;〈知覚〉+0
防御
AC10、接触8、立ちすくみ8(+2【敏】、+2外皮、−4群衆)
hp165(30d8+30)
頑健+11、反応+13、意志+18
防御的能力群衆の解剖学;DR5/殴打;完全耐性アンデッドの特性、[冷気]、(群衆)の特性、[電気]
攻撃
移動速度20ft.
近接群がり(5d6+4殴打に加えつかみ)
接敵面20ft.;間合い0ft.
特殊攻撃組みつきの熟練者
一般データ
【筋】15、【敏】14、【耐】―、【知】―、【判】10、【魅】10
基本攻撃+22;CMB24(+28突き飛ばし、蹴散らし、組みつき);CMD36
特技《イニシアチブ強化》B、《突き飛ばし強化》B、《上級突き飛ばし》B、《蹴散らし強化》B、《上級蹴散らし》B
言語共通語(理解のみ)
特殊能力
組みつきの熟練者(変則)群衆は超大型やそれより小さいクリーチャーにひっつかみを試みることができ、その際−20のペナルティを受けない。
群衆の解剖学(変則)モブ・オヴ・スケルトンスは48体の個別のスケルトン(Bestiary)で構成されている。0ヒット・ポイントに減少した群衆は19体以下(スケルトンが行動不能だったり殺された場合減少する)のスケルトンに分離する。群衆形態の間、スケルトンそれぞれが殺されたり行動不能になる度に負のレベル2が群衆に与えられる。30の負のレベルを得た群衆は0ヒット・ポイントになったかのように離散する。群衆は飛散武器や力術呪文のような、範囲に影響を与える呪文や効果から追加で半分のダメージ(+50%)を受ける。
群衆の特性精密さに基づくダメージ、突き飛ばし、クリティカル・ヒット、挟撃、組みつき、足払いに対する完全耐性。
群衆が(0ヒット・ポイントになるか30の負のレベルを得て)散り散りになった場合、残ったスケルトンたちは自分が起き上がった窪みに戻り、「破壊された」あるいは粉砕された者はそのまま床で無害なままもがき続ける。2ラウンド後、スケルトン2体は盾という贈り物1枚を携えて戻ってくる:+2骨製ヘヴィ・シールドのモロウバウンドを。その物言わぬスケルトンたちはそして離脱する。
このエリアは以下の要素を持つ。
冒涜:このエリアはディセクレイト呪文(CL9)の効果の下にあるかのように扱われる。負のエネルギー放出のDCは+3され、アンデッド・クリーチャーは攻撃ロール、ダメージ・ロール、そしてセーヴィング・スローに+1のボーナスを得、それは上記の群衆の一般データに反映されている。
光源:このエリアに光源はない。PCたちは独自で光源を持ち込むか(あれば)暗視のような感覚を使わなければならない。そうでなければ、彼らは実質的に盲目になる。ここのスケルトンたちは暗視に頼る。
浅瀬:浅瀬である(明るい青の)マス(深さ約1フィート)に入るには2マス分の移動コストがかかり、〈軽業〉と〈隠密〉判定のDCは2上昇する。
深い水場:これらの(暗い青の)マスはおおよそ水深4フィートで中型かそれより大きいクリーチャーは入るのに4マス分の移動を費やすことになり、望むならば泳ぐこともできる。小型かそれより小さなクリーチャーは深い水場を含むマスを通る際に泳がなければならない。〈軽業〉は深い水場では不可能である。そうしたマスでの〈隠密〉判定のDCは2場所する。深い水場の水は中型かそれより大きなクリーチャーに遮蔽を提供する。それより小さなクリーチャーは良好な遮蔽を得る(ACに+8ボーナス、反応セーヴに+4ボーナス)。中型かそれより大きなクリーチャーは移動アクションとしてしゃがむことで良好な遮蔽を得る。良好な遮蔽な遮蔽を得ているクリーチャーは自分と同じように水中に入っていないクリーチャーに対する攻撃に−10のペナルティを受ける。
2階:この階の20フィート上には2階の残骸(エリアT1B)が塔の内側にへばりついている。反応セーヴに失敗してエリアT2にある腐った木製の床から転げ落ちたキャラクターは、エリアT1Bを通過する際にDC25の〈登攀〉判定を行う機会を持つ。つかむことに成功したキャラクターは縁に掴まって落下を終えられる;そして安全に乗り上げられる。依然として20フィート落下したことによる2d6ポイントのダメージは受けることに注意。より運のないPCたちは浅瀬へと完全に落下しスケルトンを目覚めさせる。
遭遇レベル6
この部屋のオーガたちはPCたちがうるさくしていない限り遊戯に興じている。遊んでいる場合読むこと:
前で影たちが蹲っている。カチャカチャという音の後に衣擦れの音がし、そして勝利の雄叫びがあげられる。
3ドゥン、フラック、そしてルーム | CR3 |
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オーガ(Bestiary参照)。
hp30
装着品通常に加え小枝人形
脆い床の災害 | CR4 |
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描写印のあるエリアの脆い床は出し抜けに新たな道を明かし、下のエリアへと叩き落とす。
種類機械式;〈知覚〉DC25;〈装置無力化〉DC17
効果
起動条件場所式;再設置修理;持続時間瞬間
効果40ft.墜落(4d6、落下);副次効果参照;反応DC20で回避;複数の目標(作動させたクリーチャーに加え隣接している者;100ポンドの重みで作動する)。
副次効果落下したPCはDC25の〈登攀〉判定によって20フィート下にあるT1の縁にしがみつける(2d6、落下)。この判定に失敗した者はエリアT1の浅水に落ちる(4d6、落下)。
地図上に示されている10フィート区画の床は脆い。そこは落ちたPCはエリアT1まで落ちる。
木箱の上にオーガたちの宝物がある:400gp、拳大の琥珀石1つ(100gp)、信仰のアンディテクタブル・アラインメントとゾーン・オヴ・トゥルースの巻物。
この部屋は以下の要素を持つ。
光源:覆い付きランタンが部屋の中央あたりの床の上に置いてあり、このエリアを照らしている。
開かない扉:重みによってこの扉は歪んでいる(厚さ3ft.;硬度5;20hp;破壊DC23)。
遭遇レベル9
グロア(G)は恐らくキャラクターが彼女の棲み家に着く前から彼らの存在に気付くだろう。彼らが到着する頃には彼女はブラックジョウ(B)、愛玩動物のウルフたち(W)、そしてほぼ完全に変成したオータム(A)たちと歓迎する準備を十分にしている。
PCたちがこの部屋に入ったとき読むこと:
研究室と居住空間の融合した部屋の中に知性を感じさせる目と野性的な髪、そして狼のような笑みを持つ不気味な、緑色の肌のハグが立っている。彼女の前には女性が立っている――その手から判断すると若い女性だろうが、その顔はくすんだ黒い衣で覆われている。
ブラックジョウ | CR― |
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ウルフの動物の相棒
N中型の動物
イニシアチブ+7;感覚夜目、鋭敏嗅覚;〈知覚〉+6
防御
AC23、接触13、立ちすくみ20(+4鎧、+3【敏】、+6外皮)
hp32(5d8+10)
頑健+6、反応+8、意志+2;心術呪文や効果に対する基本セーヴに+4の士気ボーナス
防御的能力身かわし
攻撃
移動速度50ft.
近接噛みつき+8(1d6+3に加え足払い)
一般データ
【筋】15、【敏】18、【耐】15、【知】2、【判】12、【魅】6
基本攻撃+3;CMB+5;CMD19(23対足払い)
特技《イニシアチブ強化》、《武器熟練:噛みつき》、《武器の妙技》
技能〈知覚〉+6、〈隠密〉+8、〈生存〉+6
芸「来い」、「守れ」、「後に続け」、「攻撃しろ」(無制限)、「下がれ」、「調べろ」、「追跡しろ」、「番をしろ」
SQリンク、呪文共有
装着品麻の首輪に取り付けられた数珠と小枝人形
3ウルフ:ブラックジョウが統率する群れ | CR1 |
---|
XP400
Bestiary
hpそれぞれ13
芸「後に続け」、「攻撃しろ」(無制限)、「下がれ」、「調べろ」、「追跡しろ」
装着品麻の首輪に取り付けられた数珠と小枝人形
グロア | CR8 |
---|
XP4,800
女性のグリーン・ハグ・ドルイド6(狼のシャーマン)
CE中型の人怪
イニシアチブ+7;感覚暗視90ft.;〈知覚〉+9
防御
AC28、接触14、立ちすくみ24(+3鎧、+1回避、+3【敏】、+11外皮)
hp112(9d10+6d8+6+30)
頑健+10、反応+11、意志+17;フェイの擬似呪文能力と超常能力、植物を利用しあるいは目標とする呪文や効果に対するセーヴに+4
SR16
攻撃
移動速度30フィート、水泳30フィート;荷重15lb.
近接2爪+18(1d4+3に加え弱体化)
擬似呪文能力(CL9;精神集中+12)
常時―タンズ、ウォーター・ブリージング、パス・ウィズアウト・トレイス
回数無制限―インヴィジビリティ、ウィスパリング・ウィンド、ゴースト・サウンド(DC13)、ダンシング・ライツ、ツリー・シェイプ、オルター・セルフ(DC14)、パイロテクニクス(DC15)
修得呪文(CL6;精神集中+12、+16遠隔接触)
3レベル―グレーター・マジック・ファング†、ドミネイト・アニマル(DC19)、ポイズン(DC19)
2レベル―アウルズ・ウィズダム†、バークスキン†、スパイダー・クライム†、チル・メタル(DC18)
1レベル―キュア・ライト・ウーンズ、オブスキュアリング・ミスト、プロデュース・フレイム、スピーク・ウィズ・アニマルズ
0レベル(回数無制限)―ディテクト・マジック、ガイダンス、メンディング、レジスタンス
†発動済み;かけられている呪文バークスキン、アウルズ・ウィズダム
一般データ
【筋】17、【敏】16、【耐】14、【知】15、【判】22、【魅】16
基本攻撃+13;CMB+16;CMD29
特技《能力熟練:弱体化》、《無視界戦闘》、《戦闘発動》、《ポーション作成》、《追加hp》、《回避》、《武器熟練:爪》、《イニシアチブ強化》
技能〈隠密〉+21、〈真意看破〉+9、〈水泳〉+18、〈知覚〉+9、〈知識:神秘学〉+11、〈はったり〉+13、〈変装〉+13、〈製作:錬金術〉+10、〈交渉〉+9、〈動物使い〉+8、〈知識:地域〉+8、〈知識:自然〉+10、〈呪文学〉+9、〈生存〉+17、〈言語学〉+3;クラス修正+2〈生存〉、+2〈知識:自然〉
言語アクロ語、共通語、巨人語、森語、ドルイド語
SQものまね、野生動物との共感、動物の相棒、跡なき足取り、自然の化身、森渡り、トーテムの化身、トーテム招来
装着品小枝人形、+1レザー、ポーション・オヴ・キュア・モデレット・ウーンズ(2)
特殊能力
弱体化(超常)グリーン・ハグの爪は攻撃が命中した者の【筋力】を下げる。グリーン・ハグが敵に爪攻撃を命中させるたび、DC19の頑健セーヴに成功して“弱体化”に抵抗しない限り、その犠牲者は2ポイントの【筋力】ダメージを受ける。この他、グリーン・ハグは接触攻撃を行なうことによりもっと大幅に弱体化させようとすることもできる。この応用法には1標準アクションが必要で、そのハグが爪攻撃を行なったのと同じラウンド中に試みることはできない。接触を受けた相手はDC16の頑健セーヴを行なわなければならず、失敗すると2d4ポイントの【筋力】ダメージを受ける。
ものまね(変則)グリーン・ハグは自分の住みかの近くにいるほとんどの動物の鳴き声や物音をまねることができる。
野生動物との共感(変則)狼のシャーマンは野生動物との共感をイヌ科の動物に対して使用する際、1回の全ラウンド・アクションで行うことができる。加えて、その判定に+4のボーナスを得る。
トーテムの化身(超常)狼のシャーマンは通常の姿を保ったまま狼の化身を取り込むことができる。彼女は以下のボーナスの1つを得る:狼の移動力(地上移動速度に+20フィートの強化ボーナス)、狼の感覚(夜目、鋭敏嗅覚、臭いを追跡している時の〈生存〉判定に+4の種族ボーナス)、狼の肉体武器(中型のシャーマンで噛みつき[1d4に加えて足払い]、足払い判定の戦技ボーナスに+2)。トーテムの化身を使用している間、狼のシャーマンは通常どおり会話でき、スピーク・ウィズ・アニマルズ(イヌ科の動物のみ)を回数無制限で発動できる。この能力を使用するのは標準アクションとなる。狼のシャーマンはこの能力を1日に6分だけ使うことができる。これらの時間は連続している必要はないが、1分間分は使用しなくてはならない。これは(ポリモーフ)効果であり、使用中は自然の化身のような別の(ポリモーフ)効果を使うことはできない。
トーテム招来(超常)狼のシャーマンはイヌ科の動物を招来する際には、1回の標準アクションとしてサモン・ネイチャーズ・アライの呪文を発動することができる。加えて招来されたイヌ科の動物は、一時的6ヒット・ポイントを与えることができる。彼女は全ての狼にヤング・テンプレートを付与することで、招来呪文のレベルを1下げることができる。また、彼女は招来呪文のレベルを1上げることで、アドヴァンスト・テンプレートかジャイアント・テンプレートのどちらかを全ての熊に適用することができる。また、招来呪文のレベルを2上げることで、アドヴァンスト・テンプレートとジャイアント・テンプレートの両方を適用することができる。
自然の化身(超常)ドルイドは1日1回、自身をどんな小型または中型サイズの動物にでも変身させ、また元の姿に戻ることができる。新たな形態に選べるのは、種別が“動物”のクリーチャー全てである。この能力は、本稿に記した差異を除き、ビースト・シェイプI呪文と同様に機能する。この効果は4時間(狼形態なら8時間)、または元の姿に戻るまで持続する。形態の変更(動物に変身、または元の姿に戻る)は1回の標準アクションであり、機会攻撃を誘発しない。ドルイドはとっている動物形態と大まかな分類上で同じ種類のほかの動物たちとは意思疎通することができる。
ドルイドは超大型または微小サイズの狼の形態をとる時は、この能力はビースト・シェイプIII呪文と同様に機能する。
オーラ強力(変成術);CL17
装備部位―;市価10,000gp;重量―
解説
シー・ハグズ・パールは普通首飾りからかけられる金細工に嵌められた大きな真珠である。この真珠の力は中型の人型生物にのみ影響を与える。呪文を発動できる着用者は呪文の強さを決める際術者レベルに+1する能力を得る。シー・ハグズ・パールは着用者をシー・ハグに変える力で呪われている。キャラクターはシー・ハグズ・パールを着用してから毎日頑健セーヴ(DC19)に成功しなければならない。セーヴに失敗するとそのキャラクターは肌が黄色になりいぼが発疹し、1段階シー・ハグに近くなる。セーヴに失敗してから24時間後には着用者は夢から醒める経験をし、思考はよりハグに近くなる。その期間の間、着用者はよろめき状態になる。3回判定に失敗した(連続している必要はない)着用者は混沌にして悪の属性の標準的な(3HDの)シー・ハグになり(Bestiary)、以前持っていたクラス能力を失うが、身体に依らない才能や技能は維持する。ミラクルかウィッシュのみが完全に変成したキャラクターを本来の姿に戻せる。一部しか変成していない(頑健セーヴに1回か2回失敗した)着用者は最初の変成を引き起こしたシー・ハグズ・パールを破壊することで変成の工程を遡れる。
作成要項
必要条件《その他の魔法のアイテム作成》、ビストウ・カース、シェイプチェンジ、最低1,000gpの価値のある真珠
オータム・レン | CR4 |
---|
XP1,200
女性のアビサリィ・レックトDMG2・ハーフエルフ(慎重)・ウィッチ3(ほとんど変成済み)
N中型の人型生物(ハーフエルフ)
イニシアチブ+1;感覚夜目;〈知覚〉+4
防御
AC11、接触11、立ちすくみ10(+1【敏】)
hp19(3d6+3+3)
頑健+2、反応+2、意志+4;+2対心術
完全耐性睡眠
攻撃
移動速度30ft.、水泳30ft.
近接ダガー+0(1d4−1)
遠隔ダガー+2(1d4−1)
特殊攻撃奈落の悲愴
準備呪文(CL4、判断の守護者)
なし(使い魔と別れたため)
一般データ
【筋】8、【敏】12、【耐】12、【知】14、【判】13、【魅】15
基本攻撃+1;CMB+0;CMD11
特技《技能熟練:知識:神秘学》B、《鋭敏感覚》B、《呪術追加》(2)
技能〈はったり〉+6、〈製作:絵描き〉+7、〈知識:神秘学〉+10、〈呪文学〉+7、〈知覚〉+4、〈真意看破〉+4、〈隠密〉+5;使い魔修正+3〈隠密〉;種族修正+1〈真意看破〉、+1〈はったり〉
言語共通語、巨人語、森語、エルフ語
SQ使い魔、呪術(護り、運命、治癒、魔女笑い)
装着品シー・ハグズ・パール、小枝人形、ダガー
特殊能力
魔女笑い(超常)ウィッチは移動アクションで狂ったように哄笑できる。30フィート以内の運命の呪術の影響下にある1体以上の好きなクリーチャーはその1種類の呪術の持続時間が1ラウンド延長する。
治癒(超常)ウィッチは触った傷を和らげることができる。これはキュア・ライト・ウーンズ呪文と同様に機能し、CL3を使用する。1回治癒の呪術から利益を得たクリーチャーは、24時間これから再び利益を得られない。
運命(超常)ウィッチは30フィート以内のクリーチャー1体に1ラウンドの間僅かな幸運ボーナスを与える。その目標は1ラウンドにつき1回この幸運を呼び起こすことができ、それによりいずれかの能力値判定、攻撃ロール、ST、あるいは技能判定を振り直し、より良い結果を取ることができる。彼は最初のロールをする前にこの能力を使用するかを決定しなければならない。1回クリーチャーが幸運の呪術から利益を受けたら、そのクリーチャーは24時間それから利益を得られない。
護り(超常)ウィッチはこの呪術を1体のクリーチャーに保護の護りをかけることに使用できる。守られたクリーチャーはACに+2の反発ボーナスを、STに+2の抵抗ボーナスを得る。この護りは護られたクリーチャーに攻撃が命中するか、STに失敗するまで持続する。ウィッチは護られたクリーチャーがもはや保護されていなくなるときそれを知る。ウィッチは一度に1つの護りしか起動できない。ウィッチがこの能力を再び使用した場合、これまでの護りは即座に終了する。ウィッチはこの能力を自身に使用できない。
奈落の悲愴(超常)シー・ハグに変成しているため、オータムのかつての見目麗しい相貌は嘲りの笑みを浮かべている。彼女の覆われた表情を見た30フィート以内のクリーチャーはセーヴィング・スロー(DC13)に成功しない限り1d4ラウンドの間吐き気がする状態になる。以降24時間の間、その影響を受けたクリーチャーであれば悪い効果を受けることなく彼女を見れる。これは凝視攻撃である。
マルファセット | CR― |
---|
猫の使い魔
N超小型の魔獣
イニシアチブ+2;感覚夜目、鋭敏嗅覚;〈知覚〉+5
防御
AC16、接触14、立ちすくみ14(+2【敏】、+2外皮、+2サイズ)
hp9(4d)
頑健+1、反応+4、意志+4
防御的能力身かわし強化
攻撃
移動速度30ft.
近接2爪+4(1d2−4)、噛みつき+4(1d3−4)
接敵面2と1/2ft.;間合い0ft.
一般データ
【筋】3、【敏】15、【耐】8、【知】7、【判】12、【魅】7
基本攻撃+2;CMB2;CMD8(12対足払い)
特技《武器の妙技》
技能〈はったり〉−1、〈知識:神秘学〉−1、〈呪文学〉−1、〈隠密〉+15、〈威圧〉+1、〈真意看破〉+2、〈知覚〉+2、〈交渉〉−1;種族修正+4〈隠密〉、+4〈登攀〉
SQ呪文共有、接触呪文伝達、呪文蓄積
言語共感的リンク
特殊能力
共感的リンク使い魔の主人と使い魔は、1マイルまでの共感的なリンクを持っている。使い魔の主人は、使い魔の眼を通して見ることはできないが、共感によって意思疎通ができる。このリンクの限定的な特性のため、伝えることのできるのは大まかな感情のみである。
修得呪文
2レベル―シー・インヴィジビリティ、ミゼラブル・ピティ
1レベル―シールド・オヴ・フェイスP、アンシーン・サーヴァント、チャーム・パースン、マスク・ドゥウェオマー、セントファイ・ドゥウェオマー、ダンシング・ランタン、ヴォーカル・オルタレーション、インテラゲイション
0レベル―17の呪文
PCたちが来るのをグロアが聞きつけた場合、彼女は以下の呪文と効果を発動して準備する:スパイダー・クライム、バークスキン(ブラックジョウに)、ガイダンス、そしてレジスタンス。彼女は頭巾を被りオータムのすぐ後ろに立ち、彼女を得たいなら彼女を越えて行けと強制する。機会があれば、彼女は一行と会話し、それにより近くにいる不可視状態のウルフが静かに一行を取り囲める時間を持てるようにする。ランに言及してもムカツクような嘲笑で返される。キャラクターがローニを殺したことを彼女に知らせた場合、彼女は笑って「可愛い妹はケダモノに襲われてしまったのかい。いつか自分でやらなければいけないと思っていたんだけれどねえ。ああでも2人に戻ってしまったのなら、もう1人をじっと待たないと!」と言う。そして彼女は明らかな(女性の)術者に魔女団に参加する機会を提供する。断る場合、「哀れだねえ」と言う。そして彼女は狼たちに攻撃の合図を送る。30ヒット・ポイント以下になると、彼女は明らかに勝ちそうでない限り逃げようとする。
現在ほぼシー・ハグに変成しきっているオータムは「姉」を守る為にアイテムを使う。グロアは戦闘が始まるとオータムの頭巾を剥がし、奈落の惨めな相貌をしたオータムを見せて最寄りのキャラクターを行動不能にしようとする。
この部屋は以下の要素を持つ。
錬金術研究室:設備の揃った錬金術研究室には部屋中に小石が散らばっている。加えて、キャラクターは机の上で耐毒剤の水筒が2本、酸のビンが2本、錬金術師の火の容器が1つ、発煙棒1つ、火おこし棒20本入りの箱、ポーション・オヴ・グレーター・マジック・ファング+2が1本、ポーション・オヴ・キュア・モデレット・ウーンズ1本、ポーション・オヴ・アウルズ・ウィズダム1本、そして封がされたフラスク・オヴ・カーシズを見つけられる。どの化学物質も驚くべきものではない。
光源:最上階の壁に空いた矢狭間は木板で覆われている。結果として、グロアはその板の辺りを動く永続化ダンシング・ライツ(CL9)4つを配置している。光は特に強いわけではなく、このエリアに薄暗い明かりしか提供しない。
ランの子供時代の日記のページの多くは雨風に曝され損傷し読めないほどになっている。赤い斑点が散りばめられた白い衣装を着た灰色の長身の女性と手をつないでいる3人の女性(変装したグロアが一端に、ローニが別の端に、そしてランが中央に)の絵の落書きというの下手くそなお絵かき(オータムの絵と比べれば特に)を別にすると読める箇所は僅かしかなく、それは以下のようなものである。
DC22の〈知識:地域〉判定の成功はマルコス・リード、グラセリー・キュープリック、そしてヘンチャル夫人(当時の孤児院の寮母)は全員30年前に謎の死を遂げたことを明らかにする。犠牲者の家族と話しても徒労であり、PCたちは二度とうちの扉に影を写すなという要求の後に石のような静寂が訪れる結果になる。
姉さんのことをヘンチャル夫人に話したけど、信じてくれなかった。嘘はやめてと大声で言われちゃった。姉さんは本当に……
これほど惨めだった日はない。何ページか前にも書いた好きだったマルコスは、たちが悪かった。一緒に夏至祭に行こうと嘘を吐かれた。確かに待ち合わせ場所にいたけど嘘だった。グラセリーが彼の横にいて、みんな私を笑った。みんな憎い。死んでしまえばいいのに。姉さんは彼らにはそうされるに足る存在だと言うけど、そうするのは恐ろしい……みんなにはまだ生きていて欲しい……
みんなが私を殺そうとしている――ヘンチさんでさえ! 逃げざるを得なかった。みんなが私を、魔女だって。でも私もそう思う。私は物を動かせるし、火だって熾せる。私は悪い……
姉さんが私を見つけた時には私は木の根で膝をすりむいて泣いていた。彼女は老女のようだ(初めて見たならそう見えるだろう)けど、どこか母を思い出させる。彼女は大きな真珠の付いた――本当に素敵な――首飾りをくれて沼にある家に連れて行ってもらった。狼や黒い鳥たちは本当に怖かったけれど、一番怖かったのは彼女の妹だった。姉さんはローニと呼んでいて、本当に背が高くて溺死した人のように青白かった。彼女の歯はまるで……
姉さんは北西の魔法のお城で暮らしている。いつか連れて行ってくれるって。
小さな村オドロヶ淵には不寛容が沢山ある。住人は素朴で怖がりだ――魔法の能力の兆候を示した若い女性を焼き殺してしまうほどに。
若いハーフエルフの孤児、この土地の職人に養子として引き取られた娘は、一連の奇妙な出来事によって村人たちが魔女狩りに乗り出すと身を隠した。しかしながら消息を追っていくと、より大きな脅威が沼に隠れているという痕跡が見つかる――ここ数年オドロヶ淵に蔓延る恐怖と迷信を食い物にする何かだ。
(原文の著者についてと同様)
この冒険の作成中に1d4のキャベツしかダメにならなかった。
経験点(ストーリー経験点含む) | 約37,600XP |
---|---|
4人が次のレベルになるのに必要なXP | 48,000XP |
実際の宝物 | 約30,074gp |
脅威度から求められる宝物 | 約28,250gp |
種別吸入;中毒中等症、頑健DC16
潜伏期間1日;頻度1/日
効果1時間;術者レベル+1
効果1d4時間;使用者は呪文を使用するためには術者レベル判定を行なわなければならない。DCは15+呪文レベル。
ペナルティ【筋力】と【耐久力】に−2。目標はこの中毒を引き起こした麻薬による能力値ダメージが自然に回復することはない;治癒3連続セーヴ成功
ダメージ1d2【耐】
名称 | 定義 |
---|---|
飲んだ時 | 能力値ダメージと効果を受ける。中毒になるかのSTを行う。ペナルティは受けない。 |
効果 | 効果時間中に再服用した場合その効果時間は更新され、能力値ダメージと中毒の可能性は上昇する。 |
ペナルティ | 効果が消えた後、中毒でいる間発生する。中毒にならなかった場合ペナルティはない。 |
中毒 | セーヴに失敗した場合発生し、治癒に必要なセーヴに成功するまで残る。 |
能力値ダメージ | 中毒とは別に自然回復できる(例外あり)。前回使用分による能力値ダメージが続いている間に同種の麻薬を使用したキャラクターは、追加で使用した1服ごとに麻薬のSTのDCが+2上昇する。中毒を克服するのに必要なDCを決定するため、すでに中毒に陥ったキャラクターであっても、このDCの上昇は記録しておくこと。 |
イニシアチブ値として〈はったり〉、〈威圧〉、または〈真意看破〉判定を行う。
与太者たちへの態度は中立でPCたちへの態度は非友好的。
演武判定DC=基本DC+観衆のサイズによる修正(今回は0)+戦闘者の数による修正+その他の状況
態度 | 状態 | 判定* | 態度改善 の基本DC |
---|---|---|---|
敵対的 | 演武中の戦闘員を混乱させる | −2ペナルティ | 20 |
非友好的 | 演武中の戦闘員を混乱させる | −1ペナルティ | 15 |
中立的 | 繰り広げられる戦闘の大胆な妙技への期待と欲求の他にはほとんど感情をあらわにしない | なし | 10 |
友好的 | その陣営が印象的な技を達成すると喝采を上げる | +1士気ボーナス | 15 |
協力的 | 立ち上がり、歌い、喝采し、叫びを上げ、最終的な成功に向けて戦闘員を押し上げる | +2士気ボーナス | 20 |
演武判定の成功は観衆の態度を1段階改善する。技能判定と異なり、演武判定で20の出目をロールした場合は常に成功になる。判定に失敗した際、基本的に観衆の態度は1段階悪化する(下記参照)。
小さな戦闘:合計2〜8名の戦闘者の間で行われている場合、その戦闘は観衆の態度を改善するか勝利ポイントを得るためのDCを変更しない。
中程度の戦闘:合計9〜16名の戦闘者の間で行われている場合、その戦闘は監修の態度を改善するか勝利ポイントを得る為のDCを+4増加させる。
劣勢:戦っている一方の陣営が他方よりも2:1のよりも小さな比率で少数である場合、観衆の態度を改善するか勝利ポイントを得る為のDCは2増加する。一方の陣営が他方よりも2:1以上の比率で劣勢である場合、観衆の態度を改善するDCは6増加する。
*ボーナスとペナルティは攻撃ロール、戦技判定、能力値判定、技能判定、およびSTに与えられる。
この判定はBABと〈芸能:演芸〉、〈芸能:お笑い〉、または〈芸能:舞踏〉のいずれかの最も高い技能ランクによって修正される、【魅力】判定である。
演武判定の成功は観衆の態度を1段階改善する。技能判定と異なり、演武判定で20の出目をロールした場合は常に成功になる。判定に失敗すると態度は変わらないか、あるいは判定に5以上の差で失敗している場合には観衆の態度は1段階悪化するかのいずれかとなる。
(完全視認困難、不可視状態などによって)観衆が戦闘者を見ることができない場合、その戦闘者は観衆の態度に影響を与えることはできないが、視認困難またはより劣る形態の遮蔽は観衆に影響を与える戦闘者の能力に影響を与えない。
恣意性 | 態度 悪化 条件 |
アクション | 名称 | 状態 | 備考 | 演武判定修正 |
---|---|---|---|---|---|---|
任意 | 5位上 失敗 |
即行 | 突撃 | 突撃攻撃が命中 | ||
戦技 | 戦技の成功 | |||||
最大ダメージ | (急所攻撃またはその他の変数値のダメージは含まない) ダメージ・ロールで最大ダメージを与える |
軽い武器使用時 | −4 | |||
片手武器使用時 | +0 | |||||
両手武器または特殊武器 | +2 | |||||
呪文 | +呪文レベルの半分 | |||||
エネルギー呪文および効果 | 目に見える方法で[酸]、[冷気]、[火]、[電気]、[力場]、または[音波]ダメージを与える呪文を発動するか効果を発生させる (フレイミング・バーストまたはショッキング・バーストのようなクリティカル・ヒット時にエネルギー・ダメージの爆発を起こす特殊能力を持つ武器を含む) |
|||||
フェイント | フェイントに成功 | |||||
転ばせる | 伏せ状態にする | |||||
複数回命中 | 自身のターンに複数回攻撃し、それらの攻撃のうち最低2回が相手に命中 | 2回を超えて命中させた攻撃ごとにこの演武判定に+2ボーナス | ||||
フリー か 割り込み* |
相手を打ち負かす | クリーチャーのhpを0以下に減少させる | ||||
最初の流血 | 演武中に最初に敵にダメージを与えた人物である場合(または演出戦闘の場合は相手に命中させた場合) | |||||
激怒 | 演武中に彼にとって一度目の激怒をした | |||||
悪化 なし |
クリティカル・ヒット | クリティカル・ヒットが確定 | このクリティカル・ヒットにクリティカル特技からの特殊な効果を得ている場合、演武判定に+2ボーナス | |||
必須 | 失敗 | なし | 魔法的回復 | 自身のターンに治癒呪文またはその他の治癒効果を発動するか、治癒の呪文解放型、呪文完成型、または単純使用型アイテムを使用する | 利益(態度改善など)なし | |
出目1をロールする | 攻撃ロールまたはSTで出目1をロールした際 | |||||
撤退 | 撤退アクションを使用する | この演武判定に−5ペナルティ |
*自ターン以外で演武を行う際は割り込みアクション。フリーでの演武判定は演武特技で付随する効果を発生できない。
演武武器の使用は戦闘者に演武判定への+2ボーナスを与える。
BAB | 演武判定へのボーナス |
---|---|
1〜5 | +1 |
6〜10 | +2 |
最大〈芸能〉ランク | 演武判定へのボーナス |
---|---|
1〜5 | +1 |
6〜10 | +2 |
水中での遠隔攻撃:水中では投擲武器は無効である(たとえ陸上から投げたとしても)。他の遠隔武器による攻撃には、通常の距離によるペナルティに加えて、水中を5フィ−ト通るごとに攻撃ロールに−2のペナルティがつく。
陸上からの攻撃:泳いでいる者、水に浮かんでいる者、水面に顔を出して立ち泳ぎしている者、胸までかそれ以上の深さのある水をかき分けて歩いている者は、陸上の相手からの攻撃に対して良好な遮蔽を得る(ACに+8のボーナス、反応セーヴに+4のボーナス)。ただし陸上にいる相手がフリーダム・オヴ・ムーヴメントの効果を得ており、水中の目標に対して近接攻撃を行うのであれば、この遮蔽は無視される。完全に水面下にいるクリーチャーは、地上の相手に対して完全遮蔽を得る(ただし地上の相手がフリーダム・オヴ・ムーヴメントの効果を得ている場合を除く)。魔法効果は影響を受けないが、攻撃ロールを要するもの(これは他の効果と同様に影響を受ける)と[火]効果は別である。
火:魔法のものでない火(錬金術師の火を含む)は水中では燃えない。呪文および擬似呪文能力のうち、補足説明に[火]とあるものは、術者が術者レベル判定(DC20+呪文レベル)に成功しない限り、水中では効果がない。術者が判定に成功すれば、呪文は通常の火炎の効果の代わりに蒸気の泡を生み出すが、それ以外の点では呪文の説明通りに働く。超常能力の[火]効果は、特記なき限り水中では効果がない。水面は[火]呪文の効果線を遮断する。術者が術者レベル判定に成功して[火]呪文を水中で使い得たとしても、やはり水面はその呪文の効果線を遮断する。
水中での呪文:水中で呼吸ができない者にとって、水面下で呪文を使うのは困難である可能性がある。水中で呼吸できないクリーチャーが水中で呪文を使うには、精神集中判定(DC15+呪文レベル)に成功しなければならない(これは[火]呪文を水中で使うための術者レベル判定とは別に行われる)。水中で呼吸できるクリーチャーはなんら影響を受けず通常に呪文を発動できる。GM判断により、ある呪文が水中では異なる機能を発揮するようにしてもよい。
呼吸:キャラクターは、自分の【耐久力】の2倍に等しいラウンドの間、息を止めておくことができる。そのキャラクターが標準アクションまたは全ラウンド・アクションをとるごとに、息を止めていられる残り時間が1ラウンド減少する。この期間が過ぎると、息を止め続けるためには、そのキャラクターは毎ラウンド1回の【耐久力】判定(DC10)を行わなくてはならない。1ラウンドごとにこの判定はDCが+1されていく。
この【耐久力】判定に失敗すると、そのキャラクターは溺れ始める。1ラウンド目にそのキャラクターは気絶状態(hp0)となる。次のラウンドには、そのキャラクターは−1hpになり、瀕死状態となる。3ラウンド目に、そのキャラクターは溺死する。
気絶状態のキャラクターが水中に沈んだ場合(あるいは水中にいる意識のあるキャラクターが気絶状態になった場合)、【耐久力】判定を行わなければならない。この判定に失敗すると、即座に、そのキャラクターは−1hpになり(すでにhpが−1以下ならさらに1hpを失う)。次のラウンドに、そのキャラクターは溺死する。
状況 | 斬撃/殴打 | 刺突 | 組みつき 判定 |
移動 速度 |
疾走、突撃、 5ft.ステップ |
||
---|---|---|---|---|---|---|---|
攻撃 | ダメージ | 攻撃 | ダメージ | ||||
フリーダム・オヴ・ムーヴメント | 通常 | 通常 | 通常 | 通常 | 通常 | 通常 | 可 |
水泳移動速度を有する | −2 | 半分 | 通常 | 通常 | 通常 | 通常 | 可 |
〈水泳〉判定に成功 | −2 | 半分 | 通常 | 通常 | −2 | 1/4 | 不可 |
しっかりした足場2 | −2 | 半分 | 通常 | 通常 | −2 | 半分 | 不可 |
通常の状態1 | −2 | 半分 | −2 | 半分 | −2 | 0ft. | 不可 |
1…ACへの【敏】ボーナスを失う。また、こうしたクリーチャーに対する攻撃には+2のボーナスがつく。また、肺呼吸するクリーチャーは水面にいてさえ呼吸できない。
2…水底を歩いていたり、船体を支えにしていたりする場合、そのクリーチャーは“しっかりした足場”を有するものとみなされる。クリーチャーが水底を歩けるのは、自分自身を水に沈めるだけの重さの装備品を運搬している場合だけである。中型サイズのクリーチャーで最低16ポンド。この重量はサイズ分類が1段階大きくなるごとに×2され、サイズ分類が1段階小さくなるごとに×1/2される。