日本語版
地底の城砦

Bruce R.Cordell 著
全32ページ
定価1900円

2003/5/29
by ミスターサード”B.M”


はじめに
ドーモドーモ、ミスターサードです(やや甲高い声で)。
これは英語のシナリオを日本語に訳したものです。いわゆるイングリッシュを…ジャパニーズに
買って手にとった人は思わず
『あ、いけね、レジに置き忘れてきちゃった!。』
と舌を出しながら首をかしげてかわいらしく言ってみたくなるぐらいスリムコンパクトな本ですね。
いや、これは日本の住宅事情を考慮した結果と言えましょう。いわゆるホームがスモールであると。
わざわざ1900円も出して部屋を狭くして喜ぶ人がいますか?。
…いませんね。
いわゆるひとつのこれがダウンサイジングですね。たぶん。
ちょっとちょっと、誰ですか、そこで1900÷32=59.375なんていう不謹慎な計算をしている人は!。
気にしちゃいけないんです。1日コーヒー一杯だと思えば安いんですよ?。たぶん。
ちなみにドラゴン誌は960÷106=9.056ですね。
ということは、このシナリオはドラゴン誌の約6.6倍は面白いと。ためになると。
そう言えるんじゃないかと。私のカンピュータがそう言っているわけです。ええ。
不謹慎ですか?。じゃあ次に行きます。
 

内容
白黒の地図で表されたダンジョンが二層。
それにちょっとした背景とNPC、モンスターというシンプルなつくり。つーか表紙以外は全部白黒です。
え?誰ですかカラーマップが良いなんて言っている人は。
どうせプレイヤーには見せないんだから関係無いんです。
アナタはズボンの下に極彩色のパンツを穿いてますか?。それはいわゆるナッシングでしょう。
いいんです。これで。たぶん。
あと、カラーだと目がチカチカして疲れるとかそういう配慮です。エコロジーです。
んー、どうでしょうー。チカチカですか。
目に優しい!。いいんじゃないでしょうか。はい。これが近代D&Dですね。

さて、内容ですが。あまり詳しくかくとネタバレ、いわゆるネタがバレるわけですね。だから書けないですね。
簡単に書きますとー
”地底の城砦”と呼ばれるダンジョンの噂話が聞こえてくるわけです。
…そこには宝があるらしい
…そこで行方不明になった人がいるらしい
…大きな秘密が隠されているらしい
なにがあるのでしょうか?。不思議ですね?。
そこに住み着いたゴブリンが持ってくる謎の品物の正体とは…?。
さあ、地底の城砦を調査しよう!。 いや、するしかない。
そういうシナリオです。

このシナリオとPHB、それにDMGがあればすぐにでもゲームを始められます。
シナリオの背景、近くの村、NPCたちといったことまで記載されていますので。
ダンジョンも精密で大きなものです。
なかなか凝っていて独特の雰囲気を持っていると思います。
いわゆるユニークなアトモスフィアですね。

市販のダンジョンというものの扱い方ですが。
まあゲームに慣れるまでは”ゲームぎゃざ”のミニダンジョンか、HJのサイトで配布しているミニダンジョンを使用すればいいでしょう。
そうしていくつか小さなダンジョンをこなしてゲームに慣れてきたらこの大きなダンジョンを使うと良いのではないでしょうか。
どうでしょうか?。
 

さいごに
私はかつて貧乏学生でした。
(いや、今でも別にいわゆるリッチなわけではないですが。)
新しいサプリメントが買えない、いや、キャラクターシートをコピーする金すら無い。ジュースも飲めない。
そんな状況で食費を削ってみんなでゲームを買って楽しんでいました。
たまに4800円も出して買ったゲームの箱の中に薄っぺらい本1冊しか入って無いのを発見して愕然としたりしたわけです。
悶絶してたわけです。アンビリーバブルだったわけです。

だから無理は良くないとしみじみ悟っています(笑)。

始めたばかりの人は無理に高いシナリオを買わないで良いと思います。
なけなしのお小遣いを注ぎ込んでいる姿が目に浮かぶようです。
…ですが…

1900円ならばドラゴン誌とダンジョン誌を1冊ずつ買えます。
ドラゴン誌にはレビューやコラム、追加ルールが満載だし、ダンジョン誌にはシナリオがたくさん付いています。
シナリオだけ欲しいならダンジョン2冊でも良し。
…え?…Gが付く雑誌?。
…いや、電●G’sマガジンはD&Dと関係ありませんね。買わなくていいです。アンユーズフルです。
英語ですがドラゴンとダンジョンを気合で読みましょう。
いや、読むしかない。

あと500〜700円ほど追加すればクラス本が手に入ります。
クラス本がどういうものなのかは各レビューを参照して欲しいのですが、プレイの幅を広げる、役に立つ情報が詰まっています。
これも英語ですが、根性だけがあればなんとかなります。
いや、なんとかするしかない。

ダンジョンはがんばれば自分で作れます。
ただダンジョンのためだけに割高なシナリオを買うのは「金銭的余裕はあるが時間が無い」っていう状況に追い込まれてからでも遅くない。
そう思うわけです。

もちろんそうではなくて、コアルールもクラス本もドラゴンも揃えたパワーヒッターの人もいるでしょう。
そういう 場合はこの日本語版も是非買って欲しいと思うわけです。
その場合はオススメできると思うわけです。
現に、私は買いました。ええ。
 

おまけ
ま、ここで良い機会なので他のD&D関連のシナリオのレビューもしてみましょうか。

The Keep on The Borderlands(by Gary Gygax/1980/28p)
おそらくこれが私の持っている一番古いシナリオですね。
表紙からして桜のような梅のような謎の木が生えてたりするイカしたモジュールですね。ミスリードですね。
最初のほうはなんとルール説明ですね。親切ですね。いや、ACの意味や攻撃方法の解説から始められても…
…おそらくこの時はまだルールが浸透してなかったんでしょう。ノットフェイマスだったわけです。
このころは鎧なしなら40フィート/ラウンドですね。早いですね。良い足を持ってますね。メジャー級じゃないですか。そもそもメジャーの…
どーでもいいですか?。じゃあ次に行きます。
中には伝統の”噂話表”とかがあってアツイですね。
データが細かくて、1人で作ってるとしたら大変だなー、とか思ったりするわけですね。
かと思えば中にはリファレンステーブルがあったりしますね。イカダは40gpですね。いきなりイカダを買うプレイヤーがいたら面白いですね。ファンタスティックですね。そもそもなんでイカダが…
どうでもいいですか?。はいはい。
最後にはマップ用のシート、ブランクのNPCシートまで付いているわけです。
これを買えばゲームができる、セッションができるという点は評価してもいいと思います。
やはり黎明期のものなので粗はありますが、ゲームを伝えよう、世に広めようというエネルギーを感じますね。
これはD&D愛ですね。
 

海賊都市クロン(by Anne C Gray/1984/32p)
これは日本語版のD&Dの”中級DM用モジュール”ですね。
だから初級の人は使っちゃいけないんですね。
でも多分上級の人はいいんでないかと。そう思っております。
これはですね。
水中や海上を扱った冒険活劇風アドベンチャーそしてアクションですね。
スリルと。
そして興奮と。
そして水がたくさん出てくるわけです。つまりウォーターが。
目くるめく冒険というのはこういうのを言うのでは無いでしょうか。
船に乗り、魚人たちと交流し、そしてイカダの上に建造された水上都市クロンを冒険するわけです。
イイですねー。ワクワクしますね。ファンタスティックですねー。ウォーターですねー!
海域のカラーマップも付いているわけです。見ているだけで盛り上がってきますね。ハイ!。
ちなみに表紙はエルモアですね。良い仕事してます。グッドジョブ!!。
こう、ドキがムネムネしてくるんではないかと。ハートが!!!。
これこそ冒険だ、求めていた興奮だ!。そう思うんではないかと。
巻末には”プレロールドキャラクラー”が付いている、んですよ。
ですからキャラクラーが無い人もすぐに冒険が始められるというわけなんです。
ええ、これがいわゆるキャラクラーなわけでして。えっへっへ。
 

Howl From The North(by Dale "Slade" Henson/1991/62p)
セカンドのヤツは手当たり次第に掴んだのでコレでした。
私の蔵書はほとんどがダークサンなのでFRとWGのは少ないんですね。スモールなんです。
そこでまあその中からWGのものを引っ張り出してみましたが。
厚いですね。まあ、その分文字が大きめ、いわゆるビッグなので実質的にはそんなに大容量では無いですが。
これはバーバリアン用のシナリオですね。表紙からオッサンが吼えたくってアピールしてますね。ナイスアピールです。そもそもアピ…
…え?時間が無い?…あー、はいはい。
エンカウンター表、それにワイルダネスマップが付いていてワクワクするような出だしですね。
やはりワイルダネスは楽しいですね。これがつまりエキサイティング、興奮になるわけです。
そしてダンジョンは無し。まあ、使いたければ自分で作ってやれと。そういうミーニングなのでは無いかと。
ダンジョンなんて作るのは簡単ですからね。ええ。イージーです。
ワイルダネスアドヴェンチャーというのは自由度が高いかわりにコントロールが難しいわけです。
しかし、良いコースにビシっと投げ込めば絶大な効果があるわけです。
とても楽しいわけです。ベリィファン、ですね。
現にヤ●ルトの高津はですね。シンカーをコースに…(放送時間終了)