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テンプラーとファイター
〜CDS:PE転職ガイド その6〜
最狂天麩羅
2001/11/07 初稿
2002/07/22 加筆
by B.M

特別出演:グレートヘルム撲滅委員会 美威絵夢氏

 スマイトがしたい。でも、ウェポンスペシャリゼーションだって欲しいし、フィートだってもっとたくさん欲しい。
 そんな強欲極まりないあなたの欲望を全て満たすのが、神聖なるテンプラーなのです。
 そしてファイターとはこのゲームにおいていかなる存在なのか?。
 なぜファイターの歴史が終わってしまったのか?
 ディフェンダー・オブ・ザ・フェイス(DOF)において息の根を止められたファイターの悲しい運命を綴ります。


§1 ファイターの能力

BM『今回は最強の戦闘クラスとの呼び声も高い(現時点で(笑))テンプラーを紹介するとともに、歴史の闇に消えて行ったファイターという クラスを追悼してみたいと思います。ゲストにはグレートヘルム撲滅委員会の会長にして戦士向上委員会の名誉会長である美威絵夢氏をお招きしています』
美威絵夢『哀 戦士』
BM『それでは始めましょう』

§1−1 クラスが分かれている意味とは
 RPGでは役割分担が重要である。それはパワープレイであっても同様である。いや、パワープレイだからこそ重要なのである。情報収集をする者、傷を癒す者、敵を蹴散らす火力を持つ者……そして、戦う者。それらが効率良く噛み合ってこそパーティは機能する。
 サードには戦う基本クラスが4つある。バーバリアン、ファイター、パラディン、そしてレンジャーである。なぜ、彼らが戦うクラスなのかというと、それは ベースアタックの上昇が最も早いクラスだからである。また、HDが高く耐久力に優れているからである。このシステムから類推するに、彼らは前述の役割分担 の上では戦闘で前線に出たり、後方から射撃で援護することを任務としたクラスであるはずだ。これら4つを便宜上”戦闘クラス”と呼ぶ。


BM『今回はグレートヘルム撲滅委員会の美威絵夢さんに御越しいただきました。美威絵夢さん、よろしくお願いします』
美威絵夢『I’m 戦士』

§1−2 特殊能力の比較
 それぞれのクラスは特殊能力を持っている。それが各々を特殊な存在にしているのである。全てができるクラス、何でもできるクラスというのは存在せず、一長一短がある……はずである。

BM『…それでは、早速クラスについて考えてみましょう。それぞれのクラスの主な特徴は

バーバリアン/HDが最高値、レイジ、移動力上昇、ダメージ減少。
ファイター/フィートがたくさん貰える。《Weapon Specialization/武器開眼》が習得できる。
パラディン/スマイトイービル、呪文使用能力、レイオンハンド、ディヴァイングレース
レンジャー/呪文使用能力

 と、いった感じですね。

 バーバリアンは戦闘に於いて有利な特殊能力をいくつか保有していますね。パラディンとレンジャーは戦うクラスでありながら呪文を使用できるという点で優れています。さらに、パラディンは多彩な特殊能力を、レンジャーは微々たる特殊能力を持っています。
 ファイターはどうでしょうか?。フィートがたくさんあるので汎用性は確かに高いですね(しかし、それも序盤の頃の話でしょうが…)。<ウェポンスペシャライゼーション>のおかげでダメージにおいても若干有利です』
美威絵夢『まあ、ファイターといえばボーナスフィートで様々な状況に対応できる汎用性の高さと、<ウェポンスペシャライゼーション>でダメージが2点上昇する攻撃力の底上げがウリだわなぁ』
BM『そうですね。まあ、現時点でバーバリアンとレンジャーのサプリメントが出版されていないので、なんとか助かっている感じですね(それでも、”まだバーバリアンのがマシ”という意見が出るくらいですが…)。まあ、パラディンとは勝負にすらなっていませんがね』
美威絵夢『馬鹿者!!パラディンは制限があるじゃろうが!!』
BM『と、言いますと?』
美威絵夢『町で強盗したり、依頼主を裏切ったり、出て来るNPCを片っ端から殺したりできんじゃろうが!!』
BM『そ、それはパラディンじゃなくてもできないんでは…』
美威絵夢『ルールブックには”不可能だ”とは書いておらんぞ。エラッタでも出たんか?』
BM『…分かりました。ではファイターは行動の自由度が高いということで』
美威絵夢『やりたい放題じゃ。酒池肉林じゃ』
BM『で、パラディンに始末されると』
美威絵夢『……戦ったら勝てんしなぁ…』

§1−3 スキル
 サードのスキルルールには”クラススキル”と”クロスクラススキル”がある。クラスによって習得しやすいクラススキルと、習得が難しいクロスクラススキル。これにより各クラスの技能の得手不得手を表現している。

BM『次にスキルを見てみましょう。ファイターはクラススキルは最低数、クロスクラススキルは最高数ですね。つまり、スキルの数にかんしては最悪の条件です』
美威絵夢『それだけ厳選された超便利なスキルが集まっているということじゃい!』
BM『えー、しかし汎用性のあるスキルはほとんど無いですね。さらに未訓練(スキル無し)でできない技能は〈Handle Animal/動物使い〉の1つのみで、他は全てスキル無しで使用可能です』
美威絵夢『何事も基本が大事だと言うだろうが!!』
BM『いや、そもそも〈Climb/登攀〉や〈Swim/水泳〉は、そんなに頑張らなくてもアイテムや呪文でいくらでもなんとかなるんでは……』
美威絵夢『お主の目は節穴か! 〈Craft/製作〉があるではないか!』
BM『それは全クラスにありますが?』
美威絵夢『ま、まだ〈Jump/跳躍〉がある!』
BM『まあ戦闘中にあれば便利ですが…。ってそれもスペルユーザー以外は全員使えるスキルじゃないですか』
美威絵夢『…でもな…ファイターにも〈Ride/騎乗〉がな…(涙声)』
BM『そもそも、戦闘クラス4つの中でファイターで無ければ使用できないものが存在しませんね。戦闘以外で一番何もできないクラスであるのは間違いないでしょう、これは』
美威絵夢『……ふん! だからどうした。ファイターの活躍の場は戦場よ!』
BM『ちなみに、バーバリアンとレンジャーは野外での活動に強く、パラディンは〈Diplomacy/交渉〉や〈宗教知識〉といったところにクラススキルを持ってます。知識(ナリッジ/ロア)を1つも持っていないのはファイターだけですよぉ』
美威絵夢『…この風!…この肌触りこそ戦争よ!!』
BM『こうしたゲームシステムから導き出されることは、ファイターは戦闘を目的としたクラスでそれ以外には全く向いていない、ほとんど何も個性的なことはできないということですね。
 ここまでの分析を整理して目的に併せてクラスを選択するとなると……

バーバリアン/壁役。レイジでブーストしながら戦闘。野外活動にも強い。
ファイター/戦闘する。
パラディン/イービルとの戦闘で大活躍。回復、呪文でのサポート。
レンジャー/呪文でのサポートや野外活動での活躍。そのための知識も豊富。隠密も可能。

 ……ということになりますね。ファイター、戦闘以外なにもできないですね…』
美威絵夢『だからどうした。ファイターは戦闘だけできていれば良いんじゃい!』

§2 テンプラーの能力
BM『と、いうわけでテンプラーの紹介に入ります。最強と噂されるクラスですが…果たしてその実力の程は』
美威絵夢『ふん、ファイターが戦闘で負けたら何が残るんじゃ。戦闘では負けぬわい』
BM『そう…ですよね』

§2−1 戦闘≠ファイターの現実
 ファイターは戦闘で頼りになる。コアルールだけの時点では、そうであった。異変が起きたのはDOFにお いてだ。ここで追加された”ディヴァインフィート”によりもともと高かったパラディンの一撃必殺能力がさらに向上したのである。そもそも、ファイターと同 じベースアタックを持つクラスが回復呪文/回復能力、そしてスマイトイービルその他を持っているだけでも脅威なのであるのに、だ。
 ファイターは窮地に陥ったが、速効性と汎用性においてはまだまだファイターに分があった。そう、パラディンに無くてファイターにあるもの。多彩なフィートと《Weapon Specialization/武器開眼》によってである。
 ところが、DOFにてプレステージクラスの”テンプラー”が登場すると……この、忌まわしいクラスがファイターをどん底に叩き落としたのだ!

BM『ここにおいて、ついに長かったファイターの歴史は終焉を迎えた、と言われています』
美威絵夢『終わっとらん、終わっとらん。勝手に終わらすな!』
BM『…そうですか?。ではテンプラーを詳しく検証してみましょう』
美威絵夢『望むところよ。ファイターが戦闘で負ける訳が無いわい。ガッハッハ』

§2−2 テンプラーになるには
 ここで引き合いに出したいのは、同じくクラスパワーアップキットであるS&Fのことだ。ここにはファイ ターやモンクから転職するプレステージクラスが多数紹介されているのだが、強力なものは条件が厳しく、必要フィートもべらぼうに多かった。なのに、テンプ ラーになるのに必要なフィートは《Endurance/持久力》と《Weapon Focus/武器熟練》の2つだけ!(
 テンプラーになるためのベースアタックはなんと+5。S&Fで強力なクラスは6以上が珍しくなかったのにである…。 これらを総合すると非常に簡単に転職できるクラス、ということになる。

BM『というわけで、簡単に転職できるクラスなのです。もっとも、〈宗教知識〉のスキルを必要とするのでパラディン以外の戦闘クラスから行くのはツライんですけれどね』
美威絵夢『簡単になれると言うことは、きっと弱いということじゃろう』
BM『だと、良いですがね(冷笑)』

§2−3 テンプラーの基本戦闘能力
 このゲームの重要な欠陥の1つでもあるのだが、基本的にファイターと全く同等だ。ベースアタックは戦闘クラス4つで変わることはない。戦闘のプロであるファイターも、パラディンも、テンプラーも全て同じだ()。 ファイターはフィートを取ったり、《Weapon Specialization/武器開眼》を取ることで攻撃力を増加することができる。ただし、ファイターのみが取れるフィートというのは基本的に存在せ ず、唯一の例外は……その《Weapon Specialization/武器開眼》だけである(この事を覚えておいて貰いたい)。
 HDは問答無用で1d10。ファイターと同じである。問題だ。
 STはファイターより強い。もっとも、ファイターはSTに関しては最低であるが()。

BM『というわけで基本能力は明らかにファイター以上であることは間違いありません』
美威絵夢『何が明らかじゃ。燦然と輝く《Weapon Specialization/武器開眼》を忘れておるぞ。フェフェフェ。それにボーナスフィートもな』
BM『(冷ややかに)ほう、そうですか』
美威絵夢『な、何を言うか。チリも積もれば山となる。たった2点のダメージ上昇だが、これが戦況を大きく変えるのじゃよ』
BM『(冷淡に)〈Disable Device/装置無力化〉、ファイアーボール、スマイトイービル、キュア
美威絵夢『……。大きくは変えないが、地道に役に立つんじゃよ。ファイターのフィートじゃなきゃ解決出来ない状況がたくさんあるんじゃよ。もちろんレベルが上がればたくさんフィートが…(擦れ声)』
BM『(呆れたように)スニークアタック、テレポートホーリィ・ソードレイズデッド
美威絵夢『…あっても困らない…そう、例えばおばあちゃんの知恵袋みたいなもんでだな…いいじゃろ、あっても!(泣声&鼻啜り)』
BM『(鼻で笑いつつ)では、そういうことにしておきましょうか』

§2−4 テンプラーの特殊能力
 まずは「メットル」。ウィルとフォートでSTをする呪文(やそれに似た能力)に耐える能力であり、非常に強い。問答無用で強い。もちろんファイターには無い(当たり前)。テンプラー以外で見たことは今のところ無い。

BM『1レベルでこれですよ?。これでもまだボーナスフィート1つのが良い、なんて言うんじゃないでしょうね?』
美威絵夢『1レベルには御祝儀的な意味を込めてオイシイのが置いてあるもんなんじゃい。エサじゃ、エサ
BM『そのセリフは次の能力を見ても言えますかね…』

 そして《Weapon Specialization/武器開眼》。これが1レベルにあるのである(「メットル」と併せて2つということ)。もちろん事前に《Weapon Focus/武器熟練》したものに限るし、宗教上許されているものだけだが。

美威絵夢『…ヒ、ヒイィィィ(失神)』
BM『ちょ、ちょっと美威絵夢さん、これぐらいで驚かないで下さいよ。まだまだあるんですから…もしもーし?』
美威絵夢『……ヒ、ヒィィィィィィ!』
BM『ちょっと…』
美威絵夢『な、なぜ、ファイター特権であるはずの《Weapon Specialization/武器開眼》があるんじゃい!!!』
BM『”ファイター特権じゃないから”ではないですかね?』
美威絵夢『いや、それではファイターの存在価値が…』
BM『この時点でファイターを完全に越えましたね。つーか《Weapon Specialization/武器開眼》が欲しいという理由でファイターやるぐらいならテンプラーやったほうが良い、ってことですね』
美威絵夢『しかし、まだまだファイターにはたくさんのボーナスフィートがあるぞい…』
BM『これが1レベルで両方とも手に入るのだからタチが悪いですね。テンプラー1レベルだけ、という選択も当然有り得るでしょう。
 それに比べてファイター1レベルでは<ウェポンスペシャライゼーション>は取れませんがね(※4)。転職面でみてもファイターに良いところはなに1つ無いですね』
美威絵夢『ふ、ふふ…フィートの数が最後にはものを言うのだよ…』

 衝撃も冷めやらないまま、なんと2レベルでは「スマイト」を習得してしまう。スマイトイービルではなくて「スマイト」なので普通のクリーチャーにも効く。その意味ではスマイトイービルより断然強い。いちいち敵がイービルかどうかを気にしなくて済むのである。
 スマイトイービルやデストラクションドメインのグランテッドパワーは無駄なくテンプラーのスマイトに反映されることになっているので便利だ(なんと、以前にスマイトイービル/スマイト能力を持っていた場合、テンプラーのスマイトの回数が増えるのである)。

BM『スマイトイービルと違うのはいつでも使えて強いということと、命中判定ボーナスがカリスマではなくて”+4”固定なこと。ダメージは同じです。なんつーか、強いだけですね(笑)』
美威絵夢『スマイトが効かない敵には効果無し、じゃな』
BM『いや、だからスマイトイービルとは違ってそんな制限は無いんですってば。いつでも使えるんですよ。ちなみに最終的には1日2回になります。パラディンがタダで増えないことを考えると驚きですね』
美威絵夢『…武器が効かない敵とかな』
BM『そんな敵がいたら、ファイターの方がよっぽど困りません?

 そして堪忍袋の緒が切れそうなまま3レベルに目を移すと、「ダメージリダクション」。バーバリアンのお株を奪う、ダメージ減少能力である。もはや何でも有りの世界になってきた。荒唐無稽の領域に突入。

美威絵夢『1点ぐらいたいしたことあるかいっ!』
BM『最終的には3点まで上昇しますが?』
美威絵夢『発動条件が厳しいんじゃろ、そんなもん』
BM『いや、何も無いです。自動発動。だから得なだけで損は1つもありません』
美威絵夢『ダ、ダメージじゃない攻撃をしてくる相手には効かんなぁ。ははは』
BM『だから、そんな敵が出てきたらファイターの方がよっぽど困るじゃないですか。ST低いんだし』
美威絵夢『ははははははははは』

 開いた口が塞がらない状態で4レベルの欄を見ると、”ボーナスフィート”。
 取れる内容はファイターと同じ。

美威絵夢『…っっっっいっっっおいっっ!!!おいっ!!!!』
BM『ボーナスフィートが欲しいからファイターに転職するってのもあまり利口じゃ無くなってきました』
美威絵夢『おいっ!!。この本書いた奴出てこい!!』
BM『一応4レベルごとに1個(計2個)貰えるので、便利です』
美威絵夢『そ、そんな、便利ですって軽く…。貴様ッ!ファイターがどれだけの思いでボーナスフィートを受け取っているかッ!!。貴様には分かるまい!!』
BM『これでテンプラーがファイターに負けている要素が無くなりました』
美威絵夢『プレステージになるためにクソの役にも立たない<エン●ュアランス>や<タフ●ス>を取るファイターの気持ちが貴様にわかってたまるかぁぁ!!』
BM『いや、なっても大して強くないプレステージばっかりですし興味無いですね。エラッタで軒並み弱くされましたし…ま、いいじゃないですか。ファイターは倍貰えるんだから』
美威絵夢『高レベルになるほど無用の長物と化すフィートをか…』
BM『それをアナタが言っちゃオシマイでしょう…』
美威絵夢『……』
BM『……』
美威絵夢『…昔は、良かったのう…(遠い目)』
BM『…次、行きますか?(憐憫)』

 そしてこれに加えてオマケとして呪文も使える。キュアブレスウェポンといった”強い”呪文が無いので、まあ本当にオマケ程度だが、全然使えないファイターよりマシなのは言うまでもない。
 スペルに関して「前のレベル+1」で投射能力が増えないクラスは余り期待できないのだが、ホールドパーソンディスペルマジックなどが便利そうである。またプレイヤーグレーターマジックウェポンなどはレベルにあまり左右されない(敵にかける呪文では無いため)ので使えるだろう。

美威絵夢『あー、すごいすごい。これエラッタが出ないんだからたいしたもんじゃ…』
BM『ですね』
美威絵夢『オマケで”グレーターマジックウェポン”が使えるクラスにファイターが勝てるわきゃあねえだろ!!』
BM『まあまあ』
美威絵夢『本当に、キュア系とブレスウェポン系が無くて良かったのう…』
BM『あったらパラディンも終わってましたからね』

§2−5 テンプラーの転職計画
 さて、どのクラスからテンプラーになればいいかを考えてみよう。
 ナリッジ(レリジョン)が8無いとなれないのでクレリックかパラディンがいいだろう。無難にパラディンから転職するのが良いのではないだろうか。パラディンで《ディヴァインマイト》とブレスウェポン等を覚えてから転職すると相当強いと思われる。ちなみにスマイトイービルの回数はスマイトに反映されるし、ダメージも「パラディンレベル+テンプラーレベル」で計算されるので、転職による損が一切無い()。
 レンジャーやバーバリアンから転職してもメリットが多いので良いと思われる。宗教知識がクロスクラスな のでかなり先の話になるが(マルチクラスを上手く活用すれば早くなるだろう)……テンプラー1レベルだけ取っても十分強いはずだ。勿論、ずっとテンプラー でも強い(今のところレンジャー/バーバリアン用のサプリメントが出ていないのでなんとも言えないが)。
 スペルユーザーから転職するのは少し考えもの。基本的にスペルユーザーは高レベルの呪文を使用してこそ 価値がある職業なので、使用できる呪文レベルが下がるような転職はしないにこしたことはない(基本的には毎レベル「前のレベル+1」で呪文投射能力が上昇 しないクラスには転職しない方が良い)。
 ローグは「エヴァージョン」と「メットル」を同時に習得すると面白いかも。

BM『ローグは「スマイト+スニーク」がかなり痛いでしょうね。まあクラスの組み合わせに無理があるので()、オススメはしませんが。面白い選択であるのは間違いないです』
美威絵夢『一応、《Weapon Specialization/武器開眼》でも2点増えるぞい』
BM『まだ言ってるんですか?(冷笑) まさに”微々たるもの”というのが相応しい追加ダメージですよね』
美威絵夢『チリも積もれば…』
BM『…って言ったってスマイトとスニークは最初から山ですよ。山が集まってるんだからファイターなんか勝負にならないじゃないですか』
美威絵夢『というかのう…この強さだと戦闘クラスは最終的にみんなテンプラーとかゆうことにならんか?』
BM『大丈夫でしょう。なんといってもまだまだサプリメントが出るんだから』
美威絵夢『そうか!後から出た方が強いに決まっておるか!』
BM『その通り。そうじゃなきゃ本が売れないじゃないですか』
美威絵夢『よし!自分のキャラを強くするためにどんどん本を買うぞ!!!』
BM『わあい、美威絵夢さんは頭が良いですね!』

§3 ファイターよ、永遠に
 以上がテンプラーの説明である。読めばおわかりのように、このクラスがファイターを完膚無きまでに粉砕した。ファイターでできることはほとんど全てできて()、戦闘能力はファイターより上。このような強力なクラスを前に、我ら戦士はどうすればいいのだろうか? ファイターレベルを上げていくという選択肢は完全に潰えてしまったのだろうか?(フィートのために1〜2レベルだけ取るという選択はあろうが……)
 唯一、ファイターにできてテンプラーにできないことがある。それは〈Handle Animal/動物使い〉と 〈Ride/騎乗〉である(パラディンはできるが(笑))。こうなったからには騎乗と言えばファイター、動物の扱いと言えばファイターと言われるぐらいに この2つを鍛え上げ、偉大なるパラディン様の伝令として走り回ったり、神聖なるテンプラー様の馬の手入れをしたりして活躍しようではないか!!

美威絵夢『そうだな(諦念)』
BM『もう生き残るためには〈Handle Animal/動物使い〉しか無いですね』
美威絵夢『まあ、ぶっちゃけ馬の糞を掃除しているのがお似合いじゃろうな、ファイターごときには』
BM『カリスマってのがちょっと痛いですよね。パラディンはカリスマ使うかもしれないけど…(真剣に検討している)』
美威絵夢『…って別にスキル+10のアイテム買えば終わりなことなんじゃが…』
BM『た、足りないですよ、+10じゃ。高いし(嘘だけど)』
美威絵夢『じゃあ+20を買えば良い。ファイターに武器を買うよりは安いじゃろうが(※8)』
BM『な、何言ってるんですか、えーとほら…、馬に乗ることもできるじゃないですか!』
美威絵夢『…まあな。……しかし建前上はファイターは戦闘をするクラスであってじゃなぁ…』
BM『相手は「《ディヴァインマイト》+「スマイト」+《Weapon Specialization/武器開眼(一応)》」のコンボですからね。戦闘はパラディン/テ
ンプラー様に任せた方が良いでしょ』
美威絵夢『……しかし、戦う人、という意味でファイターのはずなんじゃが?(もう名前しか頼るものがない)』
BM『パラディン/テンプラー様は「メットル」+「ディヴァイングレース」+「ダメージリダクション」で防御力も高いし』
美威絵夢『…そうじゃな。馬の世話をして馬に乗る(〈Handle Animal/動物使い〉+〈Ride/騎乗〉)、これがファイターのコンボじゃい!!』
BM『そうだ!その意気ですよ、美威絵夢さん!!』
美威絵夢『こうなったら、早速帰ってテンプラー様の馬屋の掃除じゃい!!!』

<結論>

バーバリアン
壁役。レイジでブーストしながら戦闘。野外での活動にも強い。

レンジャー
呪文でのサポートや野外活動での活躍。

パラディン(テンプラー)
攻撃力と防御力が非常に高く、攻守に渡って大活躍。回復呪文でのサポートや、交渉もできる。たまに汎用性のある呪文でパーティを助ける。

ファイター
馬の世話をしたり、伝令として走り回ることを仕事とし、雑用係として大活躍。泳いだり、登ったりもできる。
たまに跳んだり跳ねたりする。


 …そう、このゲームのファイターというのは従者なのである…。そもそもファイターから転職しない、ということがありえなくなってきた。ファイターよ、さらば。お前は良い奴だった。



<エピローグ>
美威絵夢『しかしな、BM。ファイターに有って、テンプラーに無いもの、それはまだ他にもあるぞい』
BM『え?なんかありましたっけ?。俺、またルールブック読み間違えたかな…』
美威絵夢『いやいや。あんな●ソ本の中には書いておらんよ』
BM『ルールブックに無い?。なんだかとってもどうでも良さげなことですね。だってルールが全てでしょう?』
美威絵夢『そうではない。ファイターに有って、テンプラーに無いもの。それはな、自由じゃ』
BM『は?』
美威絵夢『奴らは寺院、宗教そして教儀と言う存在に縛られておる』
BM『はぁ。良いんじゃないですか?。強いから』
美威絵夢『強かろうが、自分の意志で動かない人間など、犬畜生にも劣る存在じゃわい』
BM『そんなもんですかねぇ。別にルールには書いてないけどなぁ。つーかそもそもキチンとパラディンをロールプレイしてる人のが少ないんじゃないですか?』
美威絵夢『(気にせず)ファイターは己の信念赴くままに行動し、そしてたとえ弱かろうとその力で自分の未来を切り開いていく。それは何物にも変えられんわい』
BM『ははぁ、それで強盗したり、裏切ったり』
美威絵夢『そうそう…ってそれはもうええんじゃ!!』

ファイターの歴史<完>



※1 必要フィート
 理由は分かる。必要フィートを多くしてしまうと簡単に転職できなくなり、実用性が無くなるからだ。しかし、『ファイターはたくさん取れるから ファイター用のものは必要フィートを多くして、その他のクラスはなるべく少なくする』では本末転倒ではないかぁ?。条件が厳しいならばファイター用のプレ ステージをもっと強力にするべきだ。これでは本当にファイターのボーナスフィートは無意味に浪費されるだけである。
 ゴーストウォーカーの記事を読んでもらえばわかるが、ファイターだからといってフィート取り放題なわけではないのだ。むしろ、プレステージに 行くための無駄なフィートが災いして他のクラスよりフィートが貧弱な可能性すらある…。S&Fで追加された強力なフィート<ダーティファイティング>も ファイターが取ることは少ないのではないか?(笑)。そもそも、ファイターで無ければ取れないフィートが無いのが相当痛い。ファイターの存在価値を下げて いる理由である。

※2 みんな一緒
 なんでやねん(笑)。
 ファイターって戦闘を専門にしているクラスじゃないんかい。
 1で良いからボーナスをくれ。ワースブレードの戦士が羨ましくなってきたよ(嘘)

※3 STが最悪
 リフレックスって機敏さ、でしょ?。これ、大半のゲームが誤解しているような気がするんだけどファイターって身体能力は優れているんだから”素 早い”はずなんだよね。もちろん危険に対する嗅覚とかも人一倍だと思うし。なぜか”鈍重”なイメージで作成されちゃってるんだよね。鈍いのは重い鎧を着ているからじゃないのかぁ〜?。今回は鎧を付けたときのペナルティーまでルール化されているのにファイターは鈍いイメージのまま。納得いかねー。もちろん、重い鎧を着て動くのもファイターが一番得意なはずなのだが、その特性はあまりルール化されていない…。割に合わないイメージだな、おい。

※4 ファイター1レベルでは…
 <ウェポンスペシャライゼーション>は習得するのにファイター4レベル以上であることが必要です…。そのわりにはこんなところで安売りされてるね。

※5 損
 ゴーストウォーカーなんか、必要技能に”インティミデイト”があるのにゴーストウォーカーのクラススキルに”インティミデイト”が無い。
 これを損と言わずして何を損といおうか

※6 クラスの組み合わせ
 ローグから行くのは”宗教知識”のおかげでちょっとキツイので、まあ参考程度に。でもローグも後半はスニークが効かない敵が出てきて困る(だろう)ので、いっそテンプラーになってしまうのがいいかもしれない。トリックスターの神とかの。
 あ、あとテンプラーはあくまでもテンプラーで、パラディンでは無い。これ、マルチクラスを考える上で重要。つーか便利。

※7 ほとんど全て
 正確にはファイターの方がボーナスフィートが少し多い。本当にそれだけです(2個貰えるだけで結構楽になります。ハッキリ言って十分です。)。それに加えてテンプラーの特殊能力の凄まじさ!!。呆れてものが言えません…言わないとページの更新ができないから言うけど(笑)。

※8 高い/安い
 このゲームの武器は高いんですが、スキル+10のアイテムは2000GP。ちなみに+20なら8000GP。
 安いっ!!!!!!!
 ハンドルアニマルを買うかどうかはともかく、ハイドやムーブサイレントリー、コンセントレイションやスペルクラフト等のスキル上昇アイテムはDMが許す限り買いまくるべきでしょう。ファイターに武器を買うのは後回しにして(笑)。ふざけたルールですな…(w
 武器は+1と+2で値段が相当違うのですが…(+が大きくなるほど加速度的に値段が上昇する。)。ちなみに+1の武器が2000GP以上、+2なら8000GP以上です…。武器の+1とスキルの+10が等価かぁ?。
 これが高いか、安いか、そういう話題は別の記事にしようかと思ってますので又の機会に。