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剣も魔法も使いたい欲張りなアナタへ
〜CDS:PE転職ガイド その5〜
魔法戦士の作り方 for DnD3E
by 特別ゲスト:EL−CO氏

 いわゆる「剣と魔法」と呼ばれる世界を扱うゲームは数多いですが、こうしたゲームを遊んでいて、「剣も魔法も使いたい!」と思ったことがある人は割と多いのではないでしょうか?戦士にして魔法使い、実際使えるかどうかは別として、夢がありますよね。
 そんな夢をかなえるためにD&D3Eで「魔法戦士」をプレイするためのガイドがこれです。これを読んで、「剣と魔法」を極めてみましょう!(そこまで役には立ちません)

1.「魔法戦士」って?
 「魔法戦士」といってもいろいろな意味があると思いますし、様々なタイプがあると思います。とりあえずここでは「前線に立って戦う力を持ちつつ、魔法使いのように魔法を操ることのできるキャラクター」のことを意味することとします。
 D&D3E的に言えば、
 
・ 白兵戦闘能力を持つ(近接武器を使うことが望ましい。モンクは考慮しない)
・ アーケンスペルを使うことが出来る

の2つの条件を満たすキャラクターということになります。
 このため、クレリック・ドルイド・レンジャー・パラディンなどは除外して考えます。完成度から言えば前線に立てるクレリックなどの方が(以下に述べる「魔法戦士」よりも)圧倒的に勝っていますが、そこは、ロマンには換えられないということで一つ。
 基本クラスで考えるとウィザード/ソーサラーとファイター/バーバリアン(もしくはレンジャー)のマルチクラスが魔法戦士とみなすことが出来るでしょう。バードも育て方次第では魔法戦士ということができると思います。

2.じゃ、魔法戦士の能力って?
 魔法戦士の能力は簡単に言えば「魔法が使えて戦える」ことです。それでは、戦士や魔法使い(に専念したキャラクター)と比べた時にはどういう長所・短所を持っているのでしょうか?

・ 戦士と比べた場合
長所:
魔法が使えるため、一度に多数の敵を攻撃したり、補助系呪文で自分の強化や相手の弱体化を狙うことが出来る。戦術に幅が出る上に、魔法を使いこなせば戦闘以外でも活躍することが出来る。

短所:
命中率が悪い(BABの伸びが悪い)。また盾・鎧が使えないため防御力が低く、更にHPも低いため打たれ弱い。

・ 魔法使いと比べた場合
長所:
魔法を使わなくても戦うことが出来る。HPが高いため、直接攻撃に強い。命中率が高く、TouchAttackなどの呪文を当てやすい。

短所:
魔法使いとしてのレベルがなかなか上昇しないため強力な呪文はなかなか覚えられない。低レベルの呪文を使うため必然的に呪文に抵抗されやすい。呪文の使用回数が少ないので活躍の場が少なくなる。

 考えてみればわかるようにどちらにしても専業のキャラクターより低い能力しか持っていません。しかしこれらの能力を組み合わせて最大限の効果をあげることができれば、決して弱いわけではないのです……多分

3.それでは魔法戦士を作ってみよう!
 魔法戦士が一番辛いのは何といっても盾・鎧が使えないことです(正確に言えば、盾・鎧を使っている間は魔法を失敗しやすい)。このため前線に立って戦う戦士としての能力が著しく低くなってしまいます。これを克服するには大きく2つの方向性があります。

A:事前に持続時間のある補助呪文を使い(Bull'sStrength等)盾と鎧を使用する
B:盾と鎧は諦めていつでも呪文を使えるようにする

 前者(A)の場合、魔法戦士の魅力の一つである柔軟性は低下してしまいますが、防御力は高くなります。鎧を着ていても使える呪文
(True StrikeやBlurなど)を使ったり、StillSpellのフィートを習得すれば、ある程度呪文を使いこなすことも出来ますから、少しだけ魔法が使える戦士、という方向性で行くならばこのタイプが良いでしょう。

 後者(B)の場合、低いACは呪文で補います。DEXはなるべく高くしておき、MageArmorやBracersOfArmorでACを稼ぎ、戦闘時にはShieldを張れば、それなりのACを得ることが出来るでしょう。MageArmor+ShieldでACは+11です。戦闘時に毎回呪文を使う手間がかかるのが難点ですが、まずまず前線に出ることも出来るのではないでしょうか。多彩な呪文を使いこなし、戦闘では軽戦士として戦士の援護をするというならば、このタイプがよいでしょう。ちなみにミスリル製のバックラーならば呪文を唱える時にも邪魔にならず、魔法使いでも問題無く使うことが出来ますが、MageArmorやBracersOfArmorとの併用は出来ないので注意が必要です。

4.実際に作るとどんな感じ?
 それでは実際にキャラクターを作る事を考えてみましょう。

Aタイプ
 このタイプは基本的に戦士と同じ方向になります。呪文を使うのは補助としてだけですから、レベルは低くても良いでしょう。厳選した呪文を何度も使うということであれば(はい、正直に言います。TrueStrikeのことです)ソーサラーの方が良いかもしれません。
 呪文はSコンポーネントのない呪文や持続時間の長い呪文を選ぶ方向で。前者は戦士には非常に有用なTrueStrikeや、Blur,Displacementなどの防御呪文、後者は2レベルの能力値増強系呪文がお勧めです。逆に武器で殴れるのですから、単体攻撃呪文は不要です。フィートに関してはどういう方向性の戦士を作るかによります。比較的戦士に近い作りなので壁役にもなれるでしょう。Sコンポーネントのある呪文を使うためにStillSpellのフィートをとるのもありですが、どの呪文を使うのか、メリットとデメリットを良く考える必要があります。魔法使いとしてのレベルが低い場合、メタマジックフィートによって呪文レベルが上がるとまともに使えなくなってしまいがちです。注意しましょう。またメタマジックフィートを使うのならばソーサラーではなくウィザードの方が良いと思います。
 スキルはConcentrarionだけきっちり伸ばしておけばOK。とにかくDefensiveCastingで確実にAoOを受けずに呪文を使えるようにしておくべきです。CombatCastingのフィートを取ることも検討するべきでしょう。SpellCraft?なんですかそれは?必要ありません。最低限のレベルで十分です。
 またワンドなどは問題なく使用可能ですから、マジックアイテムの購入・使用を常に念頭においておくと良いでしょう。

Bタイプ
 こちらの方が方向性のバリエーションは広くなります。軽戦士的な方向から、多少は剣も使える魔法使いといったものまで様々で、自由な発想でキャラクターを作ることができます。とはいえやはり共通の方向性というものはあるわけで。
 とにかくACが低いのでMageArmorとShieldは必須。Blur,MirrorImage,StoneSkinといった更なる防御呪文も外せないところ。対多数攻撃呪文(SleepやFireBallなど)も単なる戦士との差分化には良いでしょう。戦闘を有利に進めるための呪文(能力値上昇系やHaste,Invisibilityなど)も必須ですし、各種召還系呪文も確実にフランキングできる有効な戦術といえます。
 そして忘れてはいけないのが4レベル呪文のDimensionDoor。魔法使いにとって最悪とも言えるグラップルですが、この呪文はグラップルから逃れることのできる貴重な呪文です。前線に出る魔法戦士には重要な呪文といえるでしょう。生粋の戦士にとってもグラップルによる攻撃は時として致命的なものになってしまいますから。
 また前線に出ることと(専業魔法使いに比べて)BABが高いことを考えるとTouchSpellを覚えておくのも良い選択肢です。何といってもTouchSpellを一番有効に使えるのは魔法戦士なのですから。ShockingGraspやGhoulTouch、なかでもVampiricTouchはST不可で高い攻撃力を持っていること加え、魔法戦士の弱点の一つである低いHPを補ってくれる超優良呪文です。
 敵に影響を与える呪文の場合、魔法戦士は低レベル呪文しか使えないためどうしても抵抗されやすいという欠点があります。このためSTができない呪文を優先的に選んで習得するべきです。また抵抗可能な呪文であっても、相手の低いSTを狙うようにしましょう。
 相手が戦士系ならWill-STを要求する呪文、魔法使い系ならFort-STを要求する呪文、といった使い分けを考える必要があります。
 もちろんこれら以外にも戦闘以外で役に立つ呪文を覚えておくのも良い選択です。移動系の呪文などを併用すれば、ローグと共に先行偵察や索敵にも活躍できるでしょう。
 このタイプに関してはウィザード・ソーサラーどちらもありだと思います。呪文を厳選してソーサラー系を狙うのもありですし(この場合防御呪文の一部はワンドを買って使用することを考えるべきでしょう)、幅広い呪文を使うことのできるウィザードでより柔軟な成長を考えるのも良いと思います。バードに関してはShieldなどの優秀な呪文が一部使えないのが欠点ですが、マルチクラスする必要がないこと、回復呪文が使えることなどから面白い選択肢ではあると思います。
 単純にまとめると、戦闘をメインに考えるならソーサラー、柔軟性を求めるならウィザード、変り種ならバード、というところでしょうか。
 ファイターにするかバーバリアンにするか、はたまたレンジャーにするか、ということになるともうどれでもあり、としか言いようがありません。理想の魔法戦士像にあわせて選んでください。
 フィートも同じく方向性にあわせてとしか言えません。ただ、ACが低くなりがちなので壁役になるのは諦めるのが無難でしょう。というわけでCombatReflexなどは割と使いにくいのではないかと思います。HPも低いので囲まれると辛いです。くれぐれもWhirlWindAttackなどと言い出さないように。少しでもACを稼ぐためにDodgeというのは良い選択かもしれません。軽戦士系を目指すならTumbleスキルを取って、Mobility,SpringAttackまで習得するのも良いでしょう。TrueStrikeとのコンボでPowerAttackというのもありきたりですが有効です。また魔法戦士一般にいえることですが、魔法使いとしてのレベルは低くなってしまうのでメタマジックフィートは良く考える必要があります。取ったは良いが呪文のスロットが十分ではなくて使いこなせないということがあるともったいないですから。当然アイテム作成系フィートも専業魔法使いに任せた方が無難でしょう。
 スキルはとにかくConcentrationをあげることが最優先。戦闘中の呪文使用が多いのでAoOを受けないようにすることが重要です。もちろんCombatCastingのフィートも考慮すべきですね。SpellCraftに関してはCounterSpellすることが少ないので(魔法戦士は武器攻撃も出来るため待ちの戦術はあまり有効ではないと思われます)それほど必要はないですが、ウィザードなら新しい呪文を覚えることができるだけは伸ばしておくべきです。

4.上級クラスを目指してみる
 D&D3Eでは様々な上級クラスがあり、それぞれに特殊能力がたくさんあるわけですが、その中でもTome&Bloodに収録されている2つの上級クラスは魔法戦士にうってつけです。
 この2つの上級クラスを攻略してより完成度の高い魔法戦士をめざしてみようではないですか!

4−1.ブレードシンガー攻略
 ブレードシンガーはエルフ用の上級クラスであり、剣技と魔法を調和させた完成度の高いクラスです。戦闘の場にあってさえ美しく見えるその振る舞いは、魔法戦士としてのイメージも上々、目指すにふさわしいクラスといえるのではないでしょうか。
 転職条件はエルフもしくはハーフエルフであることに加え、BAB+5以上、5つのフィートと3つのスキル、それに1レベルアーケンスペルが使えることとロングソードプロフィシエンシーを持つこと、です。
 当然純粋な魔法使いでもなれるのですが、BABがきついのでマルチクラスからなるのが順当でしょう。エルフのウィザード/ファイターかウィザード/バーバリアンが候補ですが、フィートが5つも必要なので最短を狙うならファイターは必須です。レンジャーでも良いのですが、ブレードシンガーは二刀流を有効に使えないのでちょっともったいないかも。ただしTrackフィートとFavoredEnemyのために取ると言うのはありだと思います。
 ハーフエルフならばウィザードではなくソーサラーでもOKですが、ブレードシンガーはINTベースの魔法使いなのでウィザードの方が効率が良いと思います。バード単独からもなれますが、これも同様の理由でお勧めしません。魔法戦士はただでさえ必要な能力が多いのでCHAまで高くするのは辛いでしょう。というわけでファイター4/ウィザード2や、ファイター2/バーバリアン2/ウィザード2、ファイター2/バーバリアン2/レンジャー1/ウィザード1などが候補でしょうか。フィート重視ならばファイター4から、防御力重視ならバーバリアンを絡める方向が良いと思います。
 取得フィートに関しては最短でブレードシンガーを目指すならほとんど余裕はありません。ファイターを4レベルまで取った場合には一つ余分ができますが、そうでなければぎりぎりです。考える必要なし。スキルはクロスクラスでPerformとTumbleさえ取っておけば問題ないでしょう。
 さあ、これでブレードシンガーになる準備はできました。おっと、一番大事なものを忘れていました。WotCのHPにいって、Tome&Bloodの追加分をダウンロードしてきてください。これがないとはっきり言って話になりません。
 ブレードシンガーの能力は非常に高いものです。HPとFort-STが多少低くなりがちですが、HPはともかくSTはこれまでに稼いでいると思いますから、問題ないでしょう。
 鎧が使えない代わりにINTボーナスがACに加算されるためACはそれほど悪くないと思います。このボーナスはTouchAttackにも有効ですから、Ray系呪文を受けた時などに少し優越感がもてると言う特典もあります。
 逆に武器はロングソード片手持ちにほぼ限定されてしまいます。盾も持てませんから注意しましょう。
 と、ここまで聞くとそれほど強くない感じがしますが、ブレードシンガーの真価はここからです。まずブレードシンガーは独自の呪文を使うことができます。数は少ないですが、これらが極めて強力。定番のTrueStrikeはもちろん、MageArmor,Shieldなどの防御呪文が充実、強化系呪文やHaste,ImprovedInvisibilityまで揃っているということで、なんというか小数精鋭というか、厳選されているという感じです。更にレベルが上がるにつれ、戦闘中にほとんどAoOを受けることなくこれらの呪文を使うことができるようになり、最終的にはライトアーマーを着けて(INTボーナスの分更にACが上昇します)、フルアタックをしつつ、呪文を唱えることができるようになります。白兵戦闘を魔法でサポートするという方向性で言えば最高の完成度といって良いのではないでしょうか。ただし戦闘以外では普通の戦士と大差ありません。
 欠点といえば、やはり戦闘以外では魔法戦士としての面白みが少ないこと、実力を発揮するには時間がかかること、でしょうか。また呪文の使用回数はあまり多くありませんので、長期戦や連戦にはあまり向かないかもしれません。武器が基本的にロングソードだけというのも問題で(他の武器を使ったりするとACが悪化する)、弓などの遠距離攻撃にはあまり向いていませんし、ワンドなど手に持つタイプのアイテムも使いにくくなっています。
 エルフであればCONが低いのも前線としては辛いところです。ファミリアーをヒキガエルにして補えるところではありますが、エルフの美意識(というかプレイヤーの美意識ですが)が許すかどうか。
 ブレードシンガーの強さはブレードシンガー呪文をいかに使いこなすかにかかっています。種類は少なくとも強力な呪文を適切なタイミングで使いこなせれば戦士としての実力は極めて高いものになります。剣と魔法を融合させた戦術を極め、華麗に戦いましょう。
 ある程度レベルが上がったらDefendersOfTheFaithの上級職、テンプラーを考えるのも良いでしょう。ウィザードのスキルポイントはKnowledge(Religion)に回し、フィートを余分に一つ費やせば簡単になることができます。エルフの神はロングソードがお気に入りですから1レベル取るだけでWeaponSpecializationを持つことができます。はっきり言ってテンプラーは極めて強力なクラスなのでお勧めです。ブレードシンガー/テンプラーやアーケンアーチャーがいるのですから、本当にエルフって強いですよね。

4−2.スペルソード攻略
 ブレードシンガーと同じくTome&Blood収録のこの上級クラス、正当派の魔法戦士といって良いでしょう。盾と鎧に身を固め、ここぞというところで呪文を使うというオールマイティなクラスです。
 なるのは比較的簡単でSimple&MartialWeaponとすべてのArmorに関するProficiencyを持ち、2レベル以上のアーケンスペルを使え、BAB+4以上あればそれでOK(あと一つ特に問題ない特別条件がありますが)。最短6レベルで条件を満たすことができます。
 Proficiencyを考えればファイターを絡めるのが一番楽なのですが、バーバリアンやレンジャーでもフィートを取っていけば問題ありません。バードだとあまりおいしくないように思えますから、ウィザードかソーサラーが良いのではないでしょうか。様々な呪文を使えることを考えるとウィザードの方がいい気もしますが、その辺りも良く考えて方向性を決めるのが良いでしょう。そういうわけでマルチクラス前提なので人間、ハーフエルフがお勧め。エルフでウィザードから、ノームでイリュージョニストから、ドワーフでファイターから、なども可能で、それぞれに味があると思います。ノームはちょっと難しいところですが。個人的にはドワーフでファイター/ウィザード/スペルアックス(スペルソードは使う武器によって呼び方を変えても構わないのです)あたりはかなり強そうな気がします。あ、バーバリアンからといってもハーフオークは止めた方が良いですよ、当たり前ですが。ウィザードならばパーティのメンバーと相談してSchoolSpecializationも考えてみると良いかもしれません。
 基本能力はクレリックと同じ感じです。BABの伸びがそれほどでもないのが惜しいところですが、まあ仕方ないでしょうか。何気にSpotとListenがクラススキルなのがおいしいところ。
 特筆すべき能力は、成長するに連れて鎧と盾によるArcaneSpellFailureの確率を軽減することができることと、偶数レベルで元のスペルキャスターレベルに実質上+1できることの二つ。前者に関しては最終的に30%の失敗率を軽減できるので、ミスリルプレートアーマーにミスリルラージシールドを着ても呪文を失敗しないということになります。後者は例えばファイター2/ウィザード4/スペルソード6ならば4+6÷2=7でウィザード7レベルの扱いで呪文を使うことができるという能力です。これらの能力があるので、鎧と盾を着て戦いつつ自由に呪文を唱える、という典型的な魔法戦士に成長させることができます。
 さてめでたくスペルソードになったら、まずArcaneSpellFailureの確率を15%軽減することを目標としましょう。これでミスリルチェインシャツとミスリルラージシールドを着ることができます。これで(魔法で強化しない段階で)AC+6になりますから、まずまず合格ラインでしょう。魔法の使い方に関しては今までに書いてきたものを参考にしていただければと思います。これ以外にもいろいろと小技はありますが、それは各自研究し
て下さいということで。スペルソードはそういう研究に楽しみを見出せる方に向いていると思います。ブレードシンガーと違うのは呪文の種類が圧倒的に豊富だということ。ですから戦闘以外でも活躍できるようにいろいろな呪文を覚えておくのが良いと思います。この辺はパーティの他のメンバーと相談してうまく専業魔法使いをサポートできるように成長させていくと良いでしょう。
 他にもちょっとした特殊能力があるのでそれも見ておくと良いでしょう。戦士系もしくはメタマジックのボーナスフィートがもらえるのもささやかながら嬉しいところです。
 欠点はBABの伸びが今ひとつなことですが、これは魔法でカバーしましょう。あとは魔法使いとしての成長が遅いことですが、これも専業魔法使いではないのですから、うまく自分の役割を決めていくことが重要だと思います。長所も短所もプレイヤーに工夫を求めるので、非常にテクニカルなクラスではないかと思います。目立った強さがないので一見地味なクラスですが、工夫次第で強くなるクラスと言えるでしょう。
成長の方針ですが、何度も書くようですがとにかくConcentrationのスキル。当然CombatCastingのフィートも考慮するべきです。その他はプレイヤー次第というところでしょうか。ただしせっかくクラススキルにSpotがあるのだからこれは伸ばしておきたいところです。
 フィートはさらに選択肢が多いです。基本的なところでは順当に強いCombatReflexやPowerAttack、軽戦士用のDodge・Mobility・SpringAttackと言ったところでしょうか。
 メタマジックフィートは魔法戦士としては比較的使いやすいとは思いますが、敢えてとるべきかといわれると悩むところです。StillSpellはありがたみがあまり無いのでお勧めしませんが、その他のメタマジックフィートはどれも使い方次第では役に立つのではないかと思います。中でもTome&Bloodで追加されたEschewMaterialは呪文レベルがあがらないので極めて使いやすく、武器と盾を持つ魔法戦士には非常に便利なメタマジックフィートです。一考の価値はあるのではないでしょうか(前提条件としてもうひとつメタマジックフィートが必要なのが困るところですが)。戦闘系フィートも魔法系フィートもあればあるだけ戦術に幅が広がるのでたくさん欲しいところではありますが、取れる数には限りがありますから良く考えて選びましょう。
 覚える呪文や取るフィートなどすべての面で考えて作らないと中途半端な弱いキャラクタになってしまいます。しかしパーティの中での役割を考えて(特にウィザードやソーサラーとは役割分担をはっきりして)作りこめば汎用性が高く様々な状況に対応できるようになるでしょう。とにかくプレイヤのレベルを要求するクラスです。やり込み派の方は挑戦してみてはどうでしょうか?

5.結論
はっきり言って魔法戦士は強くありません。むしろ弱いと言っても良いでしょう。魔法戦士が2人いるより専業魔法使いと戦士が1人ずついる方がよっぽど強いです。しかしそれでもなお魔法戦士を目指すのならば他のキャラクタにはできない柔軟性を身につけ、テクニカルな戦術を確立しましょう。剣と魔法の道は奥深いのです。