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マルカツレビュー「不浄なる暗黒の書」編

by B.M-NAG(びいえむ)
2004/11/21 5クラスをレビュー
2004/11/29 さらに5クラスを追加
2004/12/19 すいませんやっと終わらせました(汗)




※注
 基本的にNPCクラスですので
 あなたのDMに確認してから読みましょう!
 ネタを知ってしまうとプレイがつまらなくなるかもしれませんよ?




































 『不浄なる暗黒の書』のプレステージクラス特集です〜(これまた遅くなってしまいましたが)

 今回はチト特殊ですね。
 なにしろNPC用クラスがほとんどですから。
 ……まあ、無理に『悪人キャンペーンでPCとして使用する場合』っつー評価もできますが(笑)
 ここは普通にDMが敵として使用する場合、ってことで話を進めます。

評価
基準
S
キャンペーンのラスボスに相応しい強さと威圧感。威厳たっぷりに最後に登場するのはコイツだ!
A
いわゆる四天王、幹部クラスのキャラに。
B
中ボスクラス、キャンペーンの小目標として相応しいキャラ。PCに嫌がらせを仕掛けてくるタイプ。
C
いわゆるザコ系。PCに蹴散らされる運命。
D
……これならMMをそのまま使った方が……

 これを基準として付けてみました。
 敵の全てがラスボス級の強さを持っているキャンペーンは──確かに激しくて面白いかもしれませんが──緩急に欠けているとも言えるでしょう。ボスが居 て、幹部がいて、ザコがいる。バリエーションが有った方が良いのではないでしょうか。つまり、NPCクラスとして見た場合には評価S〜D全てに使い道があ るということでもあります。意外に、Dランクの敵が一番人気になったりするもんですよね?(笑)


 もうひとつ。実は「NPCクラス」という視点で考えれば、強さは余り必要ないかもしれません。それよりは「いかにプレイヤーの印象に残るか」とか「どうやって嫌がらせするか」という方が大事かもしれません(笑)
 ということで、プレイヤーに精神的なダメージを与える度合いも表示してみました(笑) 嫌度が高いキャラは上手く使えばキャラクターの生き死にを越えた 嫌さ加減を発揮してくれます。まあ、サードはそんなことしないゲームっちゃあ、そうなんですけどね(笑) ……えーと、サードっぽくないことをしたい時に 参考にしてください(どんなんだ)。
 嫌悪感というのは人によってかなり違いますので、そういう意味では「曖昧な評価」「漠然とした評価」と受け取って貰って結構です。

嫌度
基準
S
うわー、こんなヤツと戦いたくない!
つーか遭いたくもない! 勘弁! 助けて!!
もう俺帰る!
クソマスター!!!
A
うげげー、なんて嫌なヤツだ
とっとと倒しちまおうw
B
くは、気持ち悪いなぁ
趣味悪いなぁ
C
うーん、ま、いかにも悪役って感じだね
D
『おーい、また敵だぞ〜〜
 さっさとイニシアチブ振れ〜〜』

 今回はそんな視点も入れつつ評価しました。
 ちょっと今までのPC用のレビューとは異なります。





ヴァーミン・ロード
ベースアタック:ウィザード
セーブ:1つ
HD:d6
呪文:最大+6レベル
嫌度:S
戦闘評価:C

 虫を身体に寄生させているとんでもない存在。きっと、PCが虫を潰したりしたら『貴様〜〜 虫を殺すな〜〜』とか言いながら出てくるのでしょう。虫というのは人によってはクリティカルで嫌な時がありますからね。こいつぁ、潜在的殺傷力の高いクラスですぜ(笑) 嫌な虫と言えば筆頭はゴキブリさんでしょう か。ゴキブリを口からデロデロだしながら喋る敵とか、かなり嫌げですね。あと、“虫の卵”系も嫌度が高い筈。小さな卵がびっしり眼窩に埋まってるとか、むしろ眼球の中に埋まっててPCの目の前で孵化してくるとか……あと、腐肉と蛆虫……。演出次第ではかなり嫌な敵として使えます。ああ〜、嫌なイメージがどんどんと浮かんでくるのでこの辺で考えるの止め!!!
 戦闘力はそんなに高くありません。なにより、呪文が毎レベル上昇でないのにベースアタックがウィザードで、HDも低いのが痛い。攻撃スキルも嫌がらせ系がほとんどで、決め手になるものはありませんね。「キチン質」って言われても、この程度のボーナスじゃあ呪文で外皮つけたほうが良いしなぁ(笑) 戦わすことを考えたら「集合意識」の利用による集団戦でしょうが、それにしても10レベル相当……



ウォリアー・オブ・ダークネス
ベースアタック:ファイター
セーブ:2つ
HD:d10
呪文:なし
嫌度:D
戦闘評価:S

 暗黒の戦士。どちらかというと“嫌”よりも“格好良い”感じの敵ですね。まあ、イメージは格好良いので“好敵手”みたいな感じで使うといいのかも。嫌な部分は“刺青”と“身体に傷を付ける儀式”ぐらいのもんで。それも、風の戦士ワ◎ウ
のように格好良くやればナイス演出になるのかも(笑)
 そのかわり戦闘力は高いです。基本戦闘力を底上げするものが多く、“単に強くなる”っつー感じのものが多いのも良いですね。「ダメージ減少」「呪文抵 抗」などが付きます。さらに武器に魔法の能力を付加する「武器暗黒化」で小技を効かせられるのもオシャレ。なにげにスキルが豊富でポイントも多いので、 ファイター系の悪役としては素晴らしいです。え? ファイターがヘボいだけだって?



ウル・プリースト
ベースアタック:クレリック
セーブ:1つ
HD:d6
呪文:最大9レベル
嫌度:D
戦闘評価:A

 神を信じるフリをして力だけ頂く、♪ビバ・ラ・サッサ〜〜なキャラ。生理的嫌悪感ではなく、倫理的嫌悪感を狙ったキャラでしょう。おそらくキリスト教圏のあちらでは物凄く嫌がられるキャラなのでしょうが、その辺がユルい日本でどこまで嫌がって貰えるかが勝負(笑) 潜在的にはSランクの嫌さなのですが。
 呪文は9レベルまで使えるので、まあ、マシ(笑) 『つーかクレリックからなるヤツが多い』……とか書いてありますが、ディヴァインスペル発動能力を失うので得策じゃないなぁ。なんでルールブックにワナがしかけてあるんだ(笑) まあ、敵として出す場合には『元は同じ神を信仰していたアイツがまさかウル・プリーストに……』みたいな演出に使えるんでしょうけど……。下位の呪文をレベルが上の呪文に変換する「呪文変換」は強烈。特にスロット内の呪文の種別に指定は無いので、アーケンスペルでもいける……ってことはソーサラーからの転職がナイスか? 最終奥義の「擬似呪文能力奪取」も面白い。モンスターのスペルライクアビリティを借りて使用する能力で、組み合わせによっては色んな楽しいことができるのでは。ウィッシュまで使えるしね(笑) ウィッシュが回数無限で使えるクリーチャーから盗んだ事にすれば、なんと1日3回ウィッシュ!!?(やめなさい) 工夫次第でいろいろできるクラスだと思います。



キャンサー・メイジ
ベースアタック:クレリック
セーブ:2つ
HD:d6
呪文:なし
嫌度:A
戦闘評価:B

 毒、病気、腐敗、汚物。そういったネガティブなイメージがキャンサー・メイジの本性です。筒井康隆のとある小説に、身体にわざと病気や疥癬をコレクションしている男の話がありましたが……あんな感じでしょうかね(笑) かなり生理的に嫌なキャラです。
 SneakAttack(急所攻撃)の説明が分かり易く、まとまってますね(笑) これが新版のパワーってやつか……。「癌の相棒」、略して癌相棒が良い感じです。 いろいろと警告を与えてくれたり、擬似視覚を与えてくれたり、あるいは呪文や擬似呪文能力を使ってくれたり(ただし、キャンサー・メイジ自体の呪文行使能力は無いので……モンストラスクリーチャー向き?)。人の顔をしたできものとかでも面白いですねぇ。そして病原菌を媒介として(笑)、スパイを作り出す「ウイルスの手先」「ウイルスの仲間」。上手く使えば広範囲な探索ができそうです(まあ、通ればの話ですけど)。奥義、「病気形態」も嫌さ加減が爆発してます。なんと、“病気そのもの”に変身することができるのです……嫌だなぁ……



スロール・オブ・オルクス
ベースアタック:ファイター
セーブ:2つ
HD:d8
呪文:最大+4レベル
嫌度:D
戦闘評価:A

 デーモン王子であるオルクスに仕える忌まわしい下僕たち。これはどっちかというと格好良い系、普通の敵系ですね。……いや、普通で何が悪いんだっつー話ですが(笑)
 悪臭、恐怖、翼を生やすなどいろいろありますが。まずは「サモン・アンデッド」が便利かつ強力でしょう。ヴァンパイアやゴーストを呼べるのは頼もしい限り。最終的にはナイトウィングも呼べまっせ〜〜。そして恒常的な「デス・タッチ」。これまた強力。普通のヒューマノイドではなく、モンスターに取らせると面白いクラスだと思います。攻撃回数が多いクリーチャーをスロール・オブ・オルクスにして、複数回攻撃で即死連発……(まあ、12LVかかりますが(笑))



スロール・オブ・グラズド
ベースアタック:ウィザード
セーブ:1つ
HD:d6
呪文:最大+6レベル
嫌度:D
戦闘評価:B

 研究しないでごまかしてばかりいる、まるでどこぞの国の研究員のようなキャラ(笑) とにかく他人を騙して力を手に入れようとします。いわゆる『俺は楽をするためなら苦労は惜しまない!!』というやつです。……という、なんかいわゆる普通の悪役みたいな感じですね。
 呪文スニークのような「裏切りの呪文」は強烈です。スニークと違ってクリティカルヒット耐性の有無とかに関わらずダメージが増加しますし(後半まで使えそう)。まあ、攻撃回数を増やせば強力になるのはスニークと同じ。つまり、マジックミサイルなんかがお手軽かつ強烈なのではないでしょうか──“ダメージを与える呪文”なのでテレキネシスで石を1,000発とかの時はダメかなぁ(笑) できたら凄いんだけど(やるな) 「暗黒の魅力」でサラっと【魅力】が上がったりするので、やはりソーサラーから転職するのが良いのでしょう。デーモン召喚は……まあ、無いより有った方がマシ程度ですが。「呪文打撃」と「裏切りの呪文」は両方とも無名ボーナスなのでかぶりますね。一発1d4+1+7d6のマジックミサイルが5発撃てる日も近いか(笑) (そのためにデーモンを呼ぶとか(笑) グラップルしたり、立ってAttack of opportunity(機会攻撃)範囲を展開するだけでも良いかなぁ)



スロール・オブ・ジュイブレクス
ベースアタック:ファイター
セーブ:3つ
HD:d10
呪文:なし
嫌度:B
戦闘評価:S

 スライムどろどろ、粘液どろどろ、ヘドロの塊のようなキャラクターです。かなり不快な感じですが、日本だと粘液系は何か違う需要があるような気もするので、そういうDM(どういうDMだ)にはうってつけのクラスかと! ねちょねちょです。
 ファイターやバーバリアンから行くとしたら強いですなぁ。スライムやデーモンを呼ぶ小技や、腐食ブレスやコンティジョンなどを備えつつ、ヒットダイス、ベースアタック、セーブ共に申し分無いですからね! そして最終的には「解剖学的組織構造消滅」によってスライム並の強靭さを手に入れます。エロい(いろんな意味で)。



スロール・オブ・デモゴルゴン
ベースアタック:ファイター
セーブ:1つ
HD:d8
呪文:最大+4レベル
嫌度:D
戦闘評価:C

 病気を好み、価値観を歪める為に日夜努力しているご苦労さんな連中。ありとあらゆるもの嫌悪しているというどーしよーもない人たちでもあります。まさに“人間の屑”という表現がピッタリの連中かと。これなら「モン●ター!モン●スター!」にも出れるな(笑)
 能力は、なんかこう、病気とも嫌悪とも善や世界を憎む事とも遊離したものになってますな。かなり散漫です。転職条件もバラバラだし。なんかこう、とにかくディスオーダーじゃなきゃ気が済まないというのがデモゴルゴン流なのでしょうか(笑) 呪文は増えますが4/10レベルじゃどーしようも無いし、かといって戦闘系から行くとするとスニークを持ってなきゃいけないってのがアレだし。「ダブル・アクション」はその名の通りの能力でかなり便利なんですがねぇ。それよか、発狂してマルチクラスが取りやすくなる「二重人格」を利用していろんなクラスを取りまくるのが良いのでしょうか(笑) ……と言っても、プレステージじゃなくて、しかも悪属性で取れるクラスを取れると言ってもなぁ……



ソウル・イーター
ベースアタック:ファイター
セーブ:3つ
HD:d8
呪文:なし
嫌度:C
戦闘評価:A

 生命エネルギーを喰らって生きる、禍々しい存在。それが魂喰らい(ソウル・イーター)です。いいぞおい、これ、いいぞおい!! 全世界のプレイヤーが必死になって守るもの、それはキャラクターのレベルです。それを直接攻撃できるソウル・イーター……なんて素晴らしいクラスなんでしょうか(うっとり) ……はっ、いや、いやいや、いけませんよ、吸い過ぎは。健康の為に吸い過ぎ注意! 
 吸えば吸うほど強くなる「魂の強化」「魂の光線」系の能力はお得なボーナスで。吸いきれば能力を使用できる「魂の変身」もお得です。『デミゴッドを吸ってきた』と、言い張ればなんと驚異的な低価格(低脅威度)でデミゴッドを敵として出せますよ!(無理) ベースアタックとセーブの伸びも良いので強いクラスだと思います。



ディアボリスト
ベースアタック:ウィザード
セーブ:1つ
HD:d4
呪文:最大+10レベル
嫌度:C
戦闘評価:A

 悪魔と邪悪の研究の学問、いわゆるワル学の権威です(やや違)。魔道に堕ち、力を手にするために悪魔を貪るキャラクターです。定番ですが、キャンペーンの最後に良くいるタイプでもありますね(笑)
 ……まあ、毎レベル呪文能力が上昇するので考慮の範囲にあるクラスだと思います。とりあえずは。「デヴィル学」はあらゆる呪文に悪ダメージを追加する能力で、強いのですが……使用回数に制限があるのが残念。猛悪ダメージを呪文で与えたい時には「猛悪デヴィル学」を使用すればいいのでしょうが、それにしても使用回数に制限が……。



ディサイプル・オブ・アスモデウス
ベースアタック:クレリック
セーブ:1つ
HD:d6
呪文:最大+6レベル
嫌度:D
戦闘評価:B

 ディサイプルシリーズがスタート(笑) 悪魔に仕えるカッコイイ人たちです。“君主のように尊大な人たち”だそーです。
 呪文が毎レベル上がる割には能力がチャームパーソン1日1回とか、コマンド1日1回とか、かなり苦痛ですが。いや、そんなもんどーでもいいから呪文を増やせと(笑) しかしこの苦行に耐えて6レベルになれば「イービル・オーソリティ」とゆー素晴らしい能力を手にします。全身から“権威”を発散して(?)、範囲内の全てのクリーチャーを平伏させます。これは痛快(笑) しかも、レベルと能力値によってはかなり抵抗しにくい。イカす。大勢の雑魚を思うままに操るにはとても良い能力です。あとは、デヴィルとの取引さえ上手ければ「サモン・メジャー・デヴィル」で悪魔軍団を結成することも可能……か? 最終奥義の「恐るべき力」はあまりにも恐るべき力なのでここでは触れられません。10レベルまで上げてそれかよ!! みたいな。恐ろしい!! そりゃあ思わず君主のように尊大になるしか無いっつーの!



ディサイプル・オブ・ディスパテル
ベースアタック:ファイター
セーブ:3つ
HD:d10
呪文:なし
嫌度:D
戦闘評価:S

 続・ディサイプルシリーズ。他力本願な悪の将軍。誰も信じないのに他人に戦わせるってのが良く分からん(笑) よーするに部下は全部捨て駒ってこと? 非常に悪っぺぇ感じですが。
 優秀なベース上昇、HD、セーブ、──はい、強ぇぇ!!(笑) 2レベルの「鉄の猛撃」の時点でファイター越え。いや、別に越えても嬉しくないけど。1ラウンドに行われた全ての攻撃にダメージを追加する能力で、これで《WhirlwindAttack/大旋風》も大活躍かっ!?(無い) さらに「鉄の力」でクリティカルレンジまで増やすし。「上級鉄の猛撃」は下位の「鉄の猛撃」に追加して使えるし。すげぇなぁ。「鉄の力」が2段階目に突入すればクリティカルレンジはなんと3倍。《Improved Critical/クリティカル強化》と累積するのであら大変。クラス説明の“他人に戦わせる”とか、“砦を持つ”とかはどーしたって言うぐらい殴ることに特化したクラスだけど、とにかく殴りはつぇぇ。地味に。将軍というより、鉄。



ディサイプル・オブ・ベルゼブブ
ベースアタック:+8まで
セーブ:2つ
HD:d6
呪文:なし
嫌度:D
戦闘評価:D

 ディサイプルその3。蝿の人キター。嘘つきであり、泥棒であり、詐欺師であり、ごまかし屋であり、こそこそした不意打ち屋であり……と、ヒドい言われようのクラスですが。なんか普通のサードプレイヤーにとっては誉め言葉ばっかりかも!(笑) と言っても「〜ディスパテル」の例もあるので油断はできません(笑)
 また謎のBAB上昇が来た……。こうして見ると+7と+8でかなり印象が違いますね(笑) +8なら良いかなぁって気もしてくるし(笑) ……で、肝心の特殊能力は、やはり誇大広告というかフレーバー過多というか。散々クラス説明で煽られた割には最初の方で手に入るそれっぽい能力は……スニークアタックぐらい? 「ビガイリング・ネイチャー」の2日に1回マス・チャームっ てどないやねん!!(笑) なんだ2日に1回って(笑) 最終奥義の「嘘の王」も、えええええぇぇーーーっ!!って感じですね。……それって嘘の王なのかホントに……なんか違うだろ……。実質〈Bluff/はったり〉に換算すると+2の能力でしか無いし……何かが違う……。各種サモンを駆使して頑張るクラスかもしれませんが、あきらかに広告と違うよ! JAROってなんJARO



ディサイプル・オブ・マモン
ベースアタック:+8まで
セーブ:2つ
HD:d6
呪文:なし
嫌度:D
戦闘評価:A

 イラストのいい加減さでは群を抜く5番目のディサイプルの人。“あらゆる手段を駆使して欲しいものを手に入れる”っていう説明文を読むだけで、どーせたいした手段持ってねぇんだろうな、コイツ……とか思わせるディサイプルシリーズは偉いと思います。恥を知らず、良心を持たないそうです。ああ、納得(何に)
 1レベルで手にする明石屋さん●ばりにストレートな能力「嘘」は、かなりオイシイ感じです。〈Bluff/はったり〉にボーナスが【〜ベルゼブブが最後に手にするボーナスの2倍くらい】付きます。そして、嘘を見破る呪文に呪文抵抗が付きます。情報戦が命となる後半戦に於いては、これはかなりのアドバンテージかと。通常出来ないものにも呪文抵抗できるってのが良いですね。ナイス恥知らず! 「攻撃転換」も意味が分からない強さを持っています。その名の通り自分に来た攻撃を他のターゲットに転換してしまいます。なんでこれが1日3回も使えるのか。チャーム・パーソンが1日1回のクラスに土下座して謝れと。さすが良心を持ってないだけあるな! それのスペル版「呪文転換」も強烈。“あらゆる手段を用いて欲しいものを手に入れている”かどうかは置いといて、嫌がらせ度が高く、探知もしにくいので厄介なクラスと言えます。



ディサイプル・オブ・メフィストフェレス
ベースアタック:ファイター
セーブ:3つ
HD:d8
呪文:なし
嫌度:D
戦闘評価:C

 ディサイプル・ナンバー・シックス。なんだか期待できそうなクラスです。何故なら、説明が“火”のことばっかりだからです(笑) もう、ディサイプルとかどーでも良くてフレームスチュアードなんじゃねぇかコイツ(笑)
 そして能力は当然のごとく火の関係のものばかり。レジストファイアーとかどーする気だこのクラス(笑) “俺のこの手が真っ赤に燃える”「地獄の業火の手」、燃え耐性が付く「火への抵抗」など。スペル能力は増えないけど呪文のキャスターレベルが上がる「火の達人」が意味無くてイイ! 熱い!(火だけに) ……で、手から火が出る「地獄の業火の光線」などを習得しつつ……10レベルまでチェックしても……結局、相手の耐火呪文を抜く方法は無し(笑) こんなに対策が立て易い敵も珍しい(笑) まあ、BABとセーブが良いのが救い? ……なのか?……火はどうした……
 燃えー。



デモノロジスト
ベースアタック:ウィザード
セーブ:1つ
HD:d4
呪文:最大4レベル
嫌度:D
戦闘評価:C

 デーモンの研究に生涯を捧げるクラスです。生涯って言うか、寿命が終わったあとも何かを捧げるんじゃないのか?(笑)
 「チャーム・デーモン」はその名の通りデーモンを魅了する能力ですが、相手の呪文抵抗が無くなるのが良い感じ、かも。それにしても呪文の能力が弱いですねぇ。サモンだけは「招来体得」で強まるので、良いのですけど……。とにかく悪魔を呼びまくり、魅了しまくり、「ホールド・デ−モン」しまくり、「ドミネイト・デーモン」しまくりで悪魔軍団で頑張りましょう。強い軍団が作れれば嫌な敵となり得ます。……というか、強い軍団を作ったヤツしか敵では出てこないわけですが……そう考えると余り意味が無いような気も。サモンだけ強い敵と、9レベルまで使いこなしてくる敵のどっちが嫌かっていう話に……



モータル・ハンター
ベースアタック:ファイター
セーブ:1つ
HD:d10
呪文:最大4レベル
嫌度:C
戦闘評価:A

 定命の者を狩る、忌まわしきフィーンド……と、書くと『大変だな定命の者』とか、うっかり思いがちですが、たいていのキャラクターは定命なのを忘れてはいけません。かなりハタ迷惑なクラスと言えます。来訪者しかなれないので、本格的にNPC用クラスですね。……え? そうでもない???
 来訪者が選択するクラスと言うことは、いかにモンスターの能力を補強できるかが重要になってくるわけです。「定命の存在の狩り」は、かなり『狩リノジカンダ……』な能力。Favored Enemy(得意な敵)でせせこましく選ぶレンジャーとは違い、その範囲が“定命の者”っていう辺りがパワフルでイカします。“このボーナスはレンジャーのFavored Enemy(得意な敵)ボーナスと累積します”……って、うるせぇ!(笑) 「スマイト定命の者」も嫌な感じです。普通のパーティには100%効きますしね……え? そんなことは無い!? とにかくモータルを殺すことに無慈悲に特化しており、普通に嫌な敵になり得ます。パーティが『……そんな、モータルって言われてもなぁ……』と呟くこと間違い無し。
 “モータル・ハンターがクラスを持つ場合、それはレンジャーかファイターである場合が多い”っていう説明がイカすと思った。ありえん。



ライフドリンカー
ベースアタック:クレリック
セーブ:3つ
HD:d12
呪文:なし
嫌度:B
戦闘評価:S

 再録されましたか。ヴァンパイアなど吸血な人たちを強化するクラス。吸血な人たちといえば、PCたちから大切な何かを奪うことが得意だったりします。これほどDMとして使ってて楽しいクラスも無いですよね!【同意を求めるように辺りを見回す】
 以下微妙に俺もレビューの再録を交えつつ。──まず、基本能力が強いっ。セーブが強くてhpがあるので死ににくい敵を作ることができます。欲を言えばベースアタックが欲しかったですが、ま、それは欲張りすぎということで。「生命の井戸」はヴァンパイアが血を吸って満足するためのルール。この「生命の井戸」のポイント(以下LW)を使用する事によって様々な能力を使用できます。「元気づけ」でLWを消費して一時的なhpを得られます──っていうか“元気づけ”っていうネーミングはなんとかならなかったのでしょうか……。「呪文向上」で投射する時にLWを消費する事で呪文をいろいろとエンパワーできます。つぇぇ。「防御向上」もLW消費型。ACや呪文耐性、ダメージリダクションを強化できます。その他にもLWを消費して使える能力が盛りだくさん。コイツおもしれー。奥義「血宴」はジョジョの吸血鬼ばりのハイパワー化。その凄さはルールブックを読んで確かめてください……。この奥義は同時に弱点にもなっているのがなかなか面白い所です。 ──それにしても“超元気づけ”っていうネーミングは以下略

 ……チョウゲン、気付け? 『シムラ、後ろ』みたいなもんか?