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  HFO決起集会 まとめ編
  戦士の心得

 041228
文責:石川
便利表作成:きむらさん(3e)・オカさん(3.5e)


 さて、HFO決起集会は、ご存知のとおりPC全員生存・ミッションクリアという形で無事終了してしまったわけだが(屈辱)、そこでプレイヤーのBMが得た教訓は以下のとおりである。
HFO理論その1 『HFOはHFOと惹かれあうッッッ!!』
HFO理論その2 
『ファイターは準備が速い!(つーか無い)』
HFO理論その3 
『ファイターは見えない』
HFO理論その4 
『ファイターは不意打ちに強い』
HFO理論その5 
『戦士の冒険はいつも新鮮(困)』
HFO理論その6 
『範囲呪文は喰らうな!(……と、言われましても)』
HFO理論その7 
『ワナは無いと思えば無い!』
HFO理論その8 
『50%ミスは、がんばれ!』
HFO理論その9 
『宝箱は気合で開ける』
HFO理論その10 
『ファイターは楽しい』

 ・・・・・。
 なんつうか、こ
う・・・・「喰らうな!」とか「がんばれ!」とか「気合で」とか、理論とは地球とM78星雲くらい離れている教訓ばかりが並んでるっつーのはどーなんだろう。
 役に立つ情報の割合が5割を切ってるというのは果たしてレポートとして有用なのかという疑問はアビスの第6階層あたりに追いやりつつ、今度はDM編で得られた教訓を確認してみよう。

・HFOは弱い相手には強い
・HFOは奇襲されてもあんまり痛くない
・HFOはアンデッドが嫌い
・HFOは組み付きも嫌い
・アンデッド退散は擬似じゃダメ
・HFOは精神系呪文ムリ
・HFOは強い敵には弱い。
・擬似ローグはやっぱり擬似でした。
・HFOは金があればいつもどおりヤれる。

 教訓ていうか
欠点集だろコレ
 たまにポジティブだと思ったら「弱い相手には強い」だったり「金があればいつもどおりヤれる」だし。
 
 なんか半ば結論が見えてるような気もするのだが、とりあえず今回の経験から得られたファイターの心得をあげてみよう。


・『ファイターは見えない』
 なんかこれだけ見ると「You can't see me!  Word Life!!」なカンジでスゲエ長所の様だが、実際には『ファイターは
見ることが出来ない』という意味なので注意。
  
【みんな知ってます】

 ご存知のとおり、ファイターは全クラス中最低の技能ポイントを有し、かつその選択の幅も非常に小さい。戦場では敵の発見が生死を分ける重要なポイントとなるはずなのに、ファイターのクラス技能には〈視認〉も〈聞き耳〉も、ついでに言うと〈捜索〉も含まれてはいない。つまり、『ファイターは見えない』だけではなく、
『ファイターは見えず、聞こえず、調べることも出来ない』のである。もうね、お前はヘレン・ケラーかと。
 ぶっちゃけた話、ファイターのクラス技能で
冒険に直接役に立つ技能はないに等しい。せいぜい〈騎乗〉と〈製作〉くらいだろうか。泣ける。
 
 
では対応策は無いのだろうか。

 残念だが、これだ!といえるような明確な方法は無い、というのが現状である。
 たとえば《鋭敏感覚》 を習得すれば〈視認〉 に+2のボーナスを得ることが可能だが、エルフなら生まれつき持ってる〈視認〉 +2のため、また秘術使いたちが使い魔を得るだけで《鋭敏感覚》 を得ている中、〈視認〉 のために特技ひとつを費やすのは相当な決断が必要である。だって特技一個ってHFOにとってはファイター1レベル分の能力だよ?んじゃウィザードとかソーサラーとクロスクラスしたほうがお得じゃね?
 あとは1000gpで〈視認〉+5のアイテム買うとか、それも無理なら番犬や鷹を買って自分以外の知覚に頼るとかいう方法があるくらいだろうか。


 
結論:がんばれ。



 
・『ファイターは不意打ちに強い』
・『奇襲されても
あんまり痛くない』
 不意打ちがなぜ危険かといえば、
1)【敏捷力】ボーナスを失っている
2)急所攻撃を受ける  
 からであるが、もともとACを【敏捷力】ボーナスに頼らない重装甲ファイターならACはほとんど変わらないし、他クラスよりもHPも多いファイターなら多少の急所攻撃は我慢できる。軽装ファイターはどうするとかローグやバーバリアンなら急所攻撃されないじゃんとか言うな。
 また、特技に恵まれたファイターは何の躊躇もなく
《迎え討ち》を習得できる。てゆうかはじめの一歩4歩目で述べたように取ってないと役に立たない
 《迎え討ち》は
不意を打たれていようが立ちすくんでいようが機会攻撃を行うことが可能になる強烈な特技である。特に、攻撃範囲の大きい武器を持っている際に相手の突撃に対して先制攻撃が可能となるのは大きい。

 結論:不意打ちは耐えられる。
たぶん。耐えろ!
    :《迎え討ち》+長柄武器 があれば奇襲されても
わりと安心 



・『範囲呪文は喰らうな!(……と、言われましても)』
 
・・・・喰らうなといわれて喰らわないように出来るんならHFOはもうちょっとマシっつー話もあるのだがそれはそれとして。

 確かにファイターは反射セーヴが低く、ファイヤーボールに代表される範囲ダメージ呪文をかわし難いクラスである。
 いやしかし。それでも君には
豊富なhpがあるではないか。前衛としてパーティの前方を歩く君が真っ先に呪文で狙われるのは仕方ないにしても、それに仲間を巻き込んではならない。特に君を回復してくれるであろうクレリックと、君の敵を焼き払ってくれるであろう秘術呪文使いは。

 移動の際、パーティの前衛として移動する君は、出来れば20フィートは離れて歩くようにしよう。
 そうすれば、少なくとも一発のファイヤーボールで前衛と術者が同時にやられる、という危険を免れることが出来る。



 ん?それでファイヤーボールが後衛に飛んだらどうするって?

 おいおいスティーブ。自分がダメージを負っておらず、背後の
障害物一掃された状況だよ?逃げるには最適じゃないか。
 HFO唯一の得意技である飛んだり跳ねたりを駆使するチャンスはここしかない。
 息が続かなくなるまで逃げろ! 


 結論:前衛はパーティから20フィート離れよう



・『ワナは無いと思えば無い!』
・『宝箱は気合で開ける』


 
例えばローグが扉を調べているとする。
「罠は無く、鍵はかかっていない。」
 DMが表情一つ変えずに、プレイヤーたちに告げた。

 プレイヤー間に緊張が走る。

 この扉は誰が開くべきか?

 
 断言するが、
この扉を開くのはファイターの仕事である
 扉だけではない。これが宝箱でも同じことだ。

 当然ながらこうした扉を開く際には大いなる危険が伴う。ローグが見つけそこなった罠ががある可能性はもちろん、扉の向こうに敵が待ち構えている事だってありうるのだから。

 そんな危険な仕事が、何故各種の危険回避能力が
際立って低いファイターの仕事なのだろうか?
理由1)ファイターは頑健セーヴが高い
 つまり、扉に毒針やガスが仕掛けられていても、ローグより被害を小さく抑える可能性が高いのだ。結構なダメージを与える毒も多い中、ファイターなら仮に喰らっても即死を免れる可能性は高い。
理由2)ファイターはhpが高い
 理由1)でも述べたが、hpがあるだけに仕掛けられたトラップ等で死ににくい。また、扉の場合開いてみたら向こうで敵が待ち伏せていた、なんてこともよくある話だが、不意打ちに強いファイターなら生き残る確率も高い。
理由3)ファイターは移動力が遅い  
 ちょっと待てよ、バーバリアンが開ければいいじゃないか。頑健セーヴは同じだし、奴のほうがhp高いだろ!って?

 いやいや、君の移動力を考えてみたまえ。重い鎧を着てる君は、どうがんばったって1Rに40フィートまでしか突撃できないだろ?ふつうのバーバリアンなら80フィート突撃できるのに。
 そう。君の役目は背後のバーバリアンのために扉を開き、
敵の第一撃を受け止めることなのだ!君の倍の突撃力を持ち、あるいはダメージを増やす能力のあるバーバリアンやパラディンが、わざわざ標準アクションを使って扉を開けるだなんて!

 また、扉の向こうに敵がいることを想定するならローグの手を煩わせるべきではない。彼らの急所攻撃は君の剣の数倍の破壊力を持っている。そしてそのダメージの差はレベルが上がるたびに顕著になっていくのだ。

 シーフのユニバーサルチェック
〈聞き耳〉→〈捜索〉→あれば〈解錠〉・〈装置無力化〉 )のあとにはファイターのユニバーサルオープン(扉だろうが宝箱だろうがなんでも気合で開く)。これは下中キックのあとはソニックブームというくらい基本のコンボである【古い】。

 そしてこの基本を忘れたとき、
君のファイターはパーティ内での役割を失うということを、ゆめゆめ忘れてはならない。


 結論:扉とか宝箱とか
危ないものを開けるのはHFOの基本!



・HFOは組み付きも嫌い
・HFOは精神系呪文ムリ。ムリのムリムリ。
・HFOは強い敵には弱い。

 ・・・・・まあ、どうがんばっても無理なものは無理だよな。
 人間、どんな立派なやつだって欠点はあるものさ。
  
【その数が問題であるという点からは全力で目を逸らしながら】

 強いて言えば
  ・組み付きにはスリッパネス(油ぬるぬるな鎧属性)
  ・精神系呪文(つーか意志セーヴ)はクロスクラスで補強
【それはHFOではない】
   
#《鋼の意志》でもいいけどコストパフォーマンス悪すぎ
  ・強い敵は
がんばる
 というあたりだろうか。


 とはいえ、
 諦念こそは神の恩寵なり
 HFOたる君にとってはこの言葉こそが大いなる福音となるだろう。
  *エイメン*


・HFOはアンデッドが嫌い
・擬似ローグはやっぱり擬似でした
・HFOは金があればいつもどおりヤれる

 この3項からもたらされる結論はただひとつ。
ファイターは一人では生きていけないということに尽きる。
 自分で回復が出来ないのはもちろん、魔法でないと倒せない敵、アンデッドなど、他のクラスのサポートがあれば戦いがずっと楽になるのがファイターだ。
 今回検証したように、確かにアイテムや特技で埋められる部分は少なくない。しかし、例えば擬似ローグが結局難易度21以上の罠が見つけられないとか、一部分にリソースを集中させる必要がある=他の部分をスポイルするハメになるなど、問題点もたくさんある。また、ポーション等の消費型アイテムはコストパフォーマンスに欠けるという大きな問題もある。
 だったらそれらをより高い効果で行使できる他クラスの者に頼るほうが早いではないか。君は壁として、彼らが安全に呪文を唱えられる空間を提供し、彼らは君が(というより壁が)敵の攻撃に倒れぬよう強化呪文を提供して自らの安全地帯を磐石のものにする。ギブアンドテイクというよりも身分階級とか奴隷奉仕とかいう言葉が脳裏を過ぎる関係のように見えなくも無いが、なんにせよ、D&Dにおいては中堅レベルに達したころから強化呪文が必須になってくる。ダメージ・命中ともに強化してくれるエンラージ、ブルズ・ストレングスや防御力を上げてくれるブラー、バークスキン、飛行を可能にしてくれるフライ、そして
ファイターを人間以上の存在にしてくれるポリモーフ・アザーなど、ファイターを強化してくれる呪文は枚挙に暇が無い。
 これらの呪文を自分のコンバットスタイルをと勘案しつつ取捨選択し、術者とのコンビネーションでより強固な敵を打ち砕く。これこそがD&Dの醍醐味のひとつだろう。ぜひとも、パーティ内で積極的に話し合って欲しい。



 ところで、中盤以降のシナリオにはこれら強化呪文を微塵に打ち砕くクリーチャーたち----
回数無制限でディスペルマジック撃ってくるアビスの住人とか、モルデンカイネンズディスジャンクション連発してくるメカヌスの外道金属虫とか----がぞろぞろと現れる(*1)。
 でまあ、実のところ、これに対抗する手段はPCにはごく限られており、大抵は淡々と個々の呪文について消去されたかどうかのチェックを繰り返し、さっきまでの女の子たちにモテモテだったはずの自分が貧弱なボウヤに戻ってしまったのを確認してため息をつく、という手順を踏む訳だが、この操作が実際には
非常にめんどくさい
 まず自分にかけられた呪文をキャラクターシートの隅かどこかに書き込み、ついでその効果をメモしつつ、効果の合計をACだのダメージだのに適用しながら戦闘をはじめ、ディスペルマジックを受けるたびにかけられた呪文の術者レベルを確認しつつため息をつくに至るまでの過程を繰り返しながら戦闘力を再計算しなければならないのである。
 
 そこで、
きむらがこんな便利表を作ってくれたのでご紹介。
 <ダウンロードせよ!>
強化呪文記録表(PDF版:3e)  (縮小版)

    
070618 追記
 3e用だったきむら氏作の強化呪文記録表をベースに、オカ氏がSpellListから
3.5eの強化呪文を選択・リスト化できるようにしてくれたよ!

<ダウンロードせよ!>
SpellList3.5eII

 この表にはよく戦闘で用いられる強化呪文が一覧として纏められており、さらには各呪文がいつかけられたか、またそれをかけた術者の術者レベルがいくつであるかを記録できるようになっている。また、呪文効果はすでに表に組み込まれているのでどの呪文がどれだけの効果を与えてくれるかを記録するのも非常に容易になっている。さらに、表の二枚目には戦闘とはかかわりの少ない呪文のうち、頻繁に使用されるものが纏めてある。
 
 さらに、”おまけ”と称して対ディスペル・マジック用の表がついているのも心憎い配慮だ。
 ダンジョンの入り口で強化呪文をかけては
毎回邪悪なDM魔道士やクリーチャーによってディスペルされまくっているであろうきむら氏の普段のプレイ光景が大いに反映されたこの表に全米が泣いた。



 いずれにせよ、強化呪文なしにファイターの冒険者生活は立ち行かない。
 実のところ、キュア呪文一発よりも防御呪文を選択したほうが被害が少なくなる場合だってある。
 効率的な冒険を目指すパーティは、状況と敵のタイプに応じてすばやく呪文選択が出来るよう、常日頃から準備を怠ってはならない。

 そして、日ごろの努力が重要なのは、かけてもらう側である戦士の君も同じである。
 8時間寝ればただで投射できる呪文でさえもケチるような吝嗇家の術者から一発でも多くの強化呪文を受けられるよう、普段から彼らの荷物を持ったり馬の手入れをしたり、時には酒場で彼らの唱える呪文がいかに冴え渡っているかを(彼らが呪文を唱える動機となった物欲やサディズム、残虐性を上手に隠しながら)詠い、また時には神から魔法の力を掠め取る手際に拍手を送り、彼らの絶望的につまらないジョークを耳にした瞬間に腹を抱えて笑うなどといった方法で
ご機嫌をとるのを忘れてはならない。

 なーに、頭はいくら下げたって減るもんじゃない。
 彼らは戦闘時に、君が死なないようサポートしてくれる大切な存在じゃないか。

 戦闘終了後、呪文を使い果たした彼らの前には、
彼らが呪文で攻撃力・防御力ともに強化した君が立っているのだということを忘れるな。
 冒険の終わりには君が勝利者たるチャンスが巡って来るのだ。



 結論:(思いのたけがばれないように)
がんばれ











*1:その出現頻度はDMの邪悪さに比例する。すなわち
常に出現するということだ。