10歩目 装備を考える 

      文責:石川

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完成したばかりの君のキャラクターは、早速冒険に出ようとする。

HFOである君の懐には(6d4x10)gpもの大金が。こんな駆け出しの若造がどうしてこんな大金(これは一般人には考えられないほどの大金だ!)を持ってるかなどといった疑問の声には耳を貸さず、時に川に捨ててきた血塗れのナイフの行方に思いを馳せ、また時には追っ手がいないことを何度も振り返って確認しながら、君のキャラクターは冒険の装備を調えるにはうってつけだと評判の店であるいこいの日本語版PHBp96〜亭を訪ねることにした。この店は値引きにはびた一文応じない代わりに品揃えが広く、また冒険で手に入れたどんなうさんくさい戦利品でも半額で引き取ってくれる(それがむごたらしく斬殺されたオークからはぎ取った、鮮血と汚物と吐瀉物にまみれたシラミの集合住宅のような皮鎧であっても!)と評判の店だ。近所には魔法の道具を取り扱う高級店『いこいのDMG並びに各種サプリメント亭』や、特殊な用途(中には犯罪以外に使用することが困難そうなものも含まれる)の高級品を取りそろえた『いこいの武器・装備ガイド亭』などがあるが、未だ冒険に出ていない身には少々敷居が高すぎる。最後の一件は店主がアメリカ人なので、英語が話せない君は日本語が話せる店主が雇われる日まで待たねばならないしね。

 

 

 そして、新米冒険者である君は、その膨大な武器・防具・雑貨の山の前で途方に暮れることになる。

 ・・・・・・一体ぼくは何を買えばいいんだろう

 

 

 そんな君を、しかし天は見捨てなかった。

 店員であるスキップ・ウイソアムズはにこやかに君に近づいてくる。

「やあ、新米君!『はじめてのお買い物』だね?いいっていいって、わかってるよ。何買ったらいいのかわからなくて困ってるんだろ?見たところ君はファイターだね?大丈夫、新米ファイター君のために、お得なファイターセットを用意してあるよ!」

 愛想のいいその店員は、PHBを開いて見せてくれた。

p46をごらん?ファイターの開始パッケージが書いてあるだろ?こいつは経験豊かなWotCのプレイヤー達が厳選したスペシャルパックだ!おまけにどんな《特技》や技能を取ったらいいかもしっかりガイドしてあるから、初心者の君でも安心だよ!」

 おお、なるほど!こんな便利なパッケージがあるなんて見落としてたよ!

 しかも残り所持金が自動的に2d4gpって決まるから代金の計算もしなくていいし!

「こりゃいいや!じゃあこれひとつ!」

「へーい、毎度!」 

 店員はさっそくパッケージに記載されている装備品一式をバックパックに詰め、冒険者の服や鎧の着かたをざっと教えてくれた。

「さあ、冒険者よ!君の前に道はない!君の後ろにできるんだ!がんばれよ!」

 

 君はにこやかに送り出してくれる店員に大きく頷いて、意気揚々と“酒場”へと向かう。

 背後で件の店員が、口元に邪悪な笑みを浮かべているのには気が付かずに。

 

 

 そして“酒場”に着いた君は、先輩冒険者からのお小言・お説教、そして同輩達からの嘲笑を受けることになるのである。

 

 ・・・・・・・・何でこんなことになっちゃったんだろう?

 

 

 

 キャラクター作成時の所持金で何を購入するべきか。

 これは結構難しい問題である。

 D&Dというゲームは武器・防具や装備品などの細かいデータがきっちりと整えられたゲームであり、その数はやたらめったら多い。しかもそれらは単に多いというばかりでなく、長所・短所を併せ持っていたり、必要な場面が限られているけど無いと「詰む」状況が生まれるものだったりと、ゲームになれるまでは取捨選択が非常に難しいものなのだ。

 そんなアイテムを、しかも所持金が限られているなかで、ゲームを始めたばかりの君はいかにして選択するべきなのか。

 PHBp95『第7章 装備』の項を参照して欲しい。そこには数々の武器・防具・アイテムと、それぞれがどのような形状で、どのように用いられ、またどのような修正値が付けられるかが記載されている。しかしながら、D&Dがどのようにプレイされ、どんな状況が生じ得るのかをよく理解していないものにとっては「膨大なデータ」などサンスクリット語で書いてあるお経同然である。ありがたい知恵が記されているのだろうが、何の役にもたちはしない。

 では『第3章 クラス』に付記されている、各職業の「開始パッケージ」はどうか?序文でも記したが、このパッケージはベテランに小一時間説教されるようなシロモノであると言わざるを得ない。例えばウィザードの開始パッケージを見てみるといきなり修得《特技》のところに《追加hp》と書かれていたりする。・・・・いや、無いとは言わないが、もうちょっと一般人向けの回答は無いのか?ソーサラーに至っては《追加hp》と《技能熟練<呪文学>》とか書いてある。《追加hp》好きだねアンタ!つうか<呪文学>はねえだろいくら何でもせめて<精神集中>とかあるだろ選ぶべきものが。また、装備面でも食料を1日分しか買ってなかったり、ロープを買ってなかったり、光源にろうそくを選んでいたり(ウィザードである彼は将来キャンドルキャスターを目指しているのかも知れないが)となにやら不思議な編成で所持品を決めていたりする。

 

 というわけで本稿では冒険中の装備について考えてみよう。

 

 

 

 

 

1.みんなでお買い物

 

 冒険に必要だったり役立つアイテムというものは、歴戦の古強者が群雄割拠するD&Dというゲームにおいて無数に存在している。懐かしの10ft棒しかり、鉄製の鏡しかり、50ftロープしかり。これらは伝統的にD&D序盤における重要アイテムとして知られており、たいていの冒険者が一度は手にしたことがあるものばかりだ。

 しかし、パーティ単位で考えたとき、これらのアイテムがパーティ構成員全員に果たして必要か、というと疑問が残る。そりゃあ壊れたり切れたりしたときのことを考えて数を持っておくのはいいことと言えなくもないけれど、各PCには所持可能重量(PHBp142)が定められているし、もちろん所持金にだって限りがある。

 ということは、「いくつかあればいいアイテム」の類は個人個人がバラバラに買うより、パーティでまとめて購入した方が効率がいいって事だ。一人あたりの負担も小さくなるし、アイテムがカブって使わないまま冒険終了、なんて事態も少なくなることだろう。

 

 では、パーティとしてはどんなものを持てばいい?以下に一例を示そう。

 

 

【無いと困る】

覆い付きランタン                       7gp      2lb      

投光式ランタン             12gp    3lb      

松明                           1cp      1lb       何本か

(陽光棒                      2gp      1lb)

                              1sp      1lb       2つ〜

火打ち石と打ち金         1gp      *        2つ

ロープ(麻/50ft)                      1gp      10lb     2つ〜

                              1sp      1/2lb   3-4程度

ペン                            1sp      *

インク                          8gp      *

羊皮紙                       2sp      *        何枚か

 

 さしあたりPHBにあるものでは上記のものが必要となるように思われる。

 

 まず、パーティ全員がドワーフないしハーフオークで構成されていない限り、光源は必須であると言わざるを得ない。ダンジョンの住人達の多くは暗視能力を持っている。そのただ中に明かりなしで飛び込むのはまさに自殺行為に等しい。

ゆえに、出来ることなら全員が光源を持っていることが望ましいが、しかし実際問題として光源を持てるものは意外と少ない。たいていのキャラクターは盾と武器を構えた状態で行軍するため、両手がふさがってしまうからだ。

しかし、少なくとも「覆い付きランタン」と「投光式ランタン」をひとつずつは持って歩く方が良いと断言できる。前者は周囲30ftを、後者は円錐状に60x20ftの範囲を照らす。つまり、どちらか一方だけだとかなりの範囲の死角が生まれてしまうが、それを両者同時に使うことで大幅に減らす事が出来るのだ。

 

 もし持ち手が少ないということであれば、陽光棒を盾や防具に縛り付けて使う、ということも可能だろう。ただし陽光棒そのものは6時間で消耗してしまうので、序盤での購入は財布との相談が必要になるだろうが。また、経済事情がランタンや陽光棒を許さないなら(照光範囲は20ftに減少するが)松明を持ってもいいだろう。

 

 ちなみに松明そのものは、むしろ便利グッズとして使う場面の方が多いことも付記しておこう。例えば縦穴の深さを測りたいときや、隣の部屋にひそむものがいないかを確認するために火を付けたまま投げこんだりとか。なんせ1cpと非常に安価なので惜しみなく使えるのが利点である。また、建物や木に放火するときにはランタンやろうそくなどよりはるかに使い勝手がいいだろう。ああ。ほら。そこのパラディン君、いいからよだれをふきたまえ。みっともない。

 

 油は1本で6時間燃えるので、ランタンの数x2−3本あれば普通の冒険には十分だろう。ただし目指すダンジョンが人里離れたところにあるなどの場合は多少多めに購入しておくことをお勧めする。ちなみに初めての冒険から運良く生還でき、かつ多少金銭的に余裕が生まれたなら、秘術魔法使いを捜してランタンの灯心にコンティニュアル・フレイム呪文をかけてもらうことをお奨めする。一回110gp必要になるが、以後油を補給せずに済む(*a)。金額的な節約になるというほどではないが、水中・真空中でも使えるようになるし、何より油の数の管理という困難事と関わらずに済むようになるのは精神衛生上まことに良いことだ。

 

 火打ち石と打ち金はキャンプの際、あるいは松明・ランタンなどに火をともすのに必須のアイテムである。とはいえ、全員が持っている必要はあまりない。予備を含め、2つあれば良いような気がする。

 

 ロープは冒険には必須であろう。高低差のあるところを越えたり穴蔵に潜ったりするほか、捕らえた敵を縛ったり、簡単な罠を仕掛けたりとその用途は非常に広い。少々重いのが難だが、それでも2本(100ft分)は持っておきたい(なお、多少値ははる(50ftで10gp)が、絹ロープなら重量は半分になるし、<縄使い>に+2のボーナスも得られる)。

ちょっとした応用としてロープの端にコンティニュアル・フレイムをかけておき、それを体に巻き付けて持ち運ぶ、というワザもある。こうすれば手を束縛することなく周囲20ftを照らす光源を確保できるし、深い穴があっても火のついた側のロープを下ろせば穴の様子を安全に探ることが出来る。 

 

 袋はその名の通り布の袋である。これもロープ同様使い道は様々だ。例えば敵の出てきそうな穴を塞ぐのに土を運ぶとか、あるいは袋に土を詰めて土嚢にするとか。もちろん抱えきれないほどの財宝が発見されたときの事を考えても、袋は必須のものだ(冒険者にだって、この程度の夢を抱くくらいの自由はある。たとえ現実には友人の死体を運ぶ担架として使うことのほうがはるかに多いのだとしても)。

 

ペン・インク・羊皮紙のセットは軽視されがちだがプレイ上非常に重要な役割を担う場面が多い。例えばダンジョンにはつきもののマッピングを行いたいとき、君は一体何にマップを書き込んでいるのか?また誰かに伝えたいことがあるとき、君は何か書く道具を持っているか?

パーティではウィザードやローグが持つ係を担うことが多いだろうが、彼らの個人持ちにするにはインクが少々高すぎる(8gpだって?なんて暴利だ!)。ここはみんなでお金を出し合って買うのがいいのではないだろうか。

また、ルールにはないがマッピングのために書画板を用意しておくとマッパーっぽい感じが出ていいのではないかと思う。蛇足。

 

 

 

【あると便利】

10ft棒                        2sp      8lb

引っかけ鈎                   1gp      4lb

鋼鉄製の鏡                 10gp    1/2lb

ピトン                          1sp      1/2lb   3個〜

携帯用破城槌             10gp    20lb

チョーク                  1cp      *

 

 

 パーティ資金に余裕があるようなら、上記のアイテムの購入も検討しておくといいだろう。

 

 10ft棒は古のD&Dの時代から重宝な道具として用いられてきたものだ。未訳のサプリには「折り畳み式10ft棒(*l)」なんてものがあるくらい広く用いられたアイテムでもある。ダンジョンの床や藪の中、宝箱をつついたりどついたりすることで敵や罠の有無を探ることが出来るし、先に松明や布をくくりつけておとりにしたり、といった使い方が可能になる。これらの操作は長柄の武器でも代用可能だが、10ft棒は切って何かの部材として使うこともできるし、2本組み合わせて死んだ仲間を運ぶ担架にしたり、3本組み合わせて鍋を吊したり、と日常で広く利用できる。

 

 引っかけ鈎はロープの先に着けて使うもので、高いところに登ったり、逆に高いところから荷をつり上げるのに使える。やや重いのが難か。

 

 鏡も棒と同様、D&Dでは古くから安全確認用品として----曲がり角で向こうの様子を確認するときによく用いられている。他にも遠くの仲間に光で信号を送るときに使ったり、光を反射させておとりにしたりすることもできるかも知れない。やや高価なのが難だが、女性キャラクターがキャラ作りの一環として持っていることも少なくないだろう。

 

 ピトンは後ろに輪の付いた杭のようなもので、3ftおきに壁などに打ち込むことで登攀の足がかりにすることができる。なので、高い壁を越えて行かなければならないことがわかっているときには多少多めに買っていくのもいいだろう(もっとも高い壁はスパイダークライムやレビテートで越えた方が時間や騒音の面からずっと安全だとは思うが)。冒険中は、むしろドアを押さえておくのに使ったり、何かを固定したいときに床や地面に打ち込む、という使い方の方が多いかも知れない。たとえば家畜や捕虜を繋いでおきたいとき、壁にピトンを打ち込めばちょっとやそっとでははずすことが出来なくなるだろう。また、前述のロープを使った単純な罠を作るときや縦穴を降りるときなどにも便利だろう。重さも値段も程々なので、余裕があったら何本か持つことをお奨めする。

 

 携帯用破城槌は高価な上かなり重い。しかし、ローグがまだ技術的に未熟である序盤の冒険においては、鍵のかかったドアや宝箱を簡単に破壊して開けることが出来るため、可能であれば持って歩きたい一品である。

 

 チョークはどこかの壁に通信や広告文を書いたり、迷路で道に迷わないための目印付けとして使うことが出来る。もちろん石や草を結んだり、松明のすすをなすりつけたりすることもできるだろうが、あれば便利なのは間違いないだろう。ただし、チョークに限らずこの手のマーキングは追跡者にとっても非常にたやすい目印となりうる。使用の際には十分な注意を。

 

 

 

 

 

2.君ならどうする食糧問題*b)

 

 1.ではパーティに必要なアイテムについて述べたわけだが、今度はPCが共通に必要とするものについて考察しよう。PCにとって必要なものとして、第一に考えられるのは食料ではないだろうか。人間食わずに生きらりょか。冒険者というのは食うに困って冒険に出るもののようなイメージがあるのは筆者の偏見だろうか。D&D世界においては食料はおろか水も呼吸も必要としないPCも作成可能ではあるが、そんな魑魅魍魎はこの際こっちにおいておいて、本項では水・食料について考察してみよう。

 しかし実際のところ、重量計算や残量の算定は結構面倒になものだ。「じゃあ3日経った」などとDMに言われたときに食料・水を減らし忘れる、なんて事も頻繁に見受けられるものである。またPCが人間ばかりならまだしも、ハーフリングなどの小型の生物やハーフオーガ、ハグ(ポリモーフで変身後)などの大型PCや動物の相棒、使い魔、騎馬がどれだけの食料・水を消費しているか、あなたはすぐに答えられるだろうか?たとえ計算できても、動物の相棒や使い魔はついつい忘れがちなのが現実だろう。

 

 そこでまずは大きさ別にクリーチャーがどれくらい食料・水を消費するかを考えてみよう。

 

体の大きさ

食料量(保存食換算/費用)

必要水量

水袋換算

超小型(T)

小型(S)

中型(M)

大型(L)

超大型(H)

1/4 (0.25ポンド) / 1.25sp

1/2 (0.5ポンド) / 2.5sp

1 (1ポンド) / 5sp

2 (2ポンド) / 10sp

4 (4ポンド) / 20sp

1/4ガロン

1/2ガロン

1ガロン

2ガロン

4ガロン

1/2コ(2ポンド)

1コ(4ポンド)

2コ(8ポンド)

4コ(16ポンド)

8コ(32ポンド)

 

 この表を見て「ん?」と思った方もおられるだろう。そう、PHBp108の注釈によれば小型キャラクターの食料は1/4になっているのだ。しかし、DMGの記述を見ると必要量は“1/2”と明記してある。どっちを取るかは最終的にはDMが決定すべき事項であるが、例のアレ氏がSageに問い合わせたところ”1/2でヨロシク!”との回答を得た(*d)とのことなのでここでは1/2説を採用する。

 この表にはもう一つ問題がある。それは、p108の表に“飼料(1日あたり)10ポンド 5cp”との記述がある点だ。「え?じゃあ馬とか牛って1日10ポンドも食料食うの?そりゃ困る!」というパラディンの悲鳴が聞こえてきそうだが、実際Sageがそういっているのだからしょうがない(*d)。まあ、草一本生えてない荒野であるとか砂漠ででもない限り、1日10ポンドの生草というのは休憩時間にでもそこらの草食わしておけば十分達成できそうだが(*e)、この辺はDMにしっかり確認を取っておく方がいいだろう。もし生えてる草を食べてはならないと言われれば、旅の日数x10ポンドのまぐさを持って歩かねばならないのだから。

 

 食料の数もそうだが、問題なのは水である。たとえ標準的なパーティ(中型4人組)であっても補給なしに1週間旅をするとなれば保存食28個(14gp・28ポンド)、水袋56個(56gp・224ポンド(!))を持って移動しなければならないのだ。いや56個って。224ポンド(約100kg)って一人あたり14個ずつ(25kg)の水袋とともに移動してんのかよ。そりゃアホ丸出しだな。

 しかし、そんなアホ丸出しの冒険者を神は見捨ててはいなかった。そう、信仰呪文0レベルにはクリエイト・ウォーターがしっかり含まれているのだ!この呪文は一回につき2ガロン/術者レベルの水を作り出すので、前述4人のパーティであれば、1レベルなら2回の0レベル呪文を使用するだけで1日の必要量を満たすことが可能になる。

 また、ドルイドやレンジャーをはじめとする<野外知識>持ちがパーティにいるなら、水や食料を探しながら旅をすることも可能になる。もっともこのオプションはパーティの行軍速度を1/2にしてしまう(上、チェックに成功しなければならない)のであまりお奨めは出来ないが。飢え死によりワンダリングモンスターの方が恐ろしいのがD&Dというゲームなのだ。このことは肝に銘じておこう。

 

 ちなみに高レベルになってしまえばこの手の悩みとはおさらばできることを付け加えておこう。旅の大半をテレポートで済ますことが可能になるし、それでなくても3レベル呪文にはクリエイト・フード・アンド・ウォーターがあるのだ。ちなみにこの呪文の記述によれば馬は人間の食料の3倍で良いらしい。もう何がなんだか。あとドルイド1レベル呪文のグッドベリーはできる数が2d4と安定しないものの、1個が食料1つ分(*f)として換算できるので、こちらも有効に使ってほしい。

 

 

 さて。パーティに必要な食料数だが、上記のように呪文のサポートの有無により大きく変わってくるのは間違いないとはいえ、概算くらいは出来ないと困るだろう。ここでは練習問題を元に、食料数の計算の練習をしてみよう。

 

 例えば君がホームタウンから3日のところにあるダンジョンを攻略に行くとしよう。君のパーティは全員1レベルで4人。パラディンは馬を、ドルイドは狼を連れ歩き、ハーフリングのウィザードは猫を使い魔にしている。さて、彼らはどれくらいの食料と水を用意すればいいのだろう?

 

 まず、サイズ別に食料・水を1日にどれくらい消費するかを求めよう。

                        食料                                           水

大型(馬)         : (野草で間に合わせる)                     2ガロン

中型(PCx3、狼):  1x4=4つ                                  1x4=4ガロン

小型(ハーフリング)           :  1/2                                            1/2ガロン

超小型(猫)     :  1/4                                            1/4ガロン

  計                  4.75食                            6.75ガロン

 

 ふむ。どうやら1日あたり4.75個の保存食と、水袋14個あれば生きていけるようだ。

 

 14個?1日でかよ!?

 

 そう、水袋は中型の生物なら2個でようやく1日分なのだ。よって6.75ガロンの水を供給するには14個もの水袋(56ポンド)が必要となる。

 しかし忘れてはいけない。君のパーティにはドルイドがいるではないか。1レベルのドルイドは能力値に関わらず3回の0レベル呪文を使用できる。もし彼が0レベル呪文のすべてをクリエイト・ウォーターにつぎ込んでくれたなら、毎日2x3=6ガロンもの水を供給できることになるのだ!

 するとこのパーティに必要な補給物資は(冒険中にドルイドが死亡しないことを祈りながらではあるが)1日あたり 食料:4.75食  水:0.75ガロン あれば良いことになる。おお、すばらしきかな信仰呪文!本当ならグッドベリーも使ってほしいところだが、数少ない1レベル呪文を食糧供給に使ってしまうのもアレなので非常時以外は我慢しよう。

 

 ではこの数値を元に旅程を考えよう

 ダンジョンまでは片道3日と言うことだが、そこまでは迷わず行けるのだろうか?また、その途上は平坦なのか?深い森や沼沢地はない?また、パーティにハーフリングがいる、ということは移動力が少なくとも人間の2/3になってしまうのでは?そういったことを考えると、「3日で着くダンジョン」に本当に3日で着けるかどうか心配になっては来ないだろうか?PHBp143にはこうした移動と地形に関する表がまとめられているが、おお、表9−5を見よ。道のない土地、というだけで、ほとんどの土地では移動力が半分になってるじゃないか。

 こうした周辺情報は大きい町なら地図屋、小さい町や村なら近隣を歩き慣れたレンジャーや狩人を捜して聞くのが手っ取り早いだろう。<情報収集>なんて町中でしか使えない技能なんだから、こういうときにこぞって使うようにしておきたい。

 さて、パーティは情報収集の結果、ダンジョンまでは道はないものの平原が続いており、危険な地形はないということがわかった。距離は「人間の足で」3日。つまり、ハーフリングや中装鎧を着た君(無論君の職業はHFOだ)の足なら約4.5日かかると言うことだ。そして到着後、ダンジョン攻略に3日、帰り道に同じく4.5日かかるとすると計12日分必要ということになる。

 つまり、この12日間の旅で、君のパーティは保存食57食(57ポンド・27.5gp)と9ガロンの水(水袋18個分:72ポンド)の水が必要と言うことになる。ちなみにドルイドがいなければ必要な水は81ガロン。160個もの水袋を持って歩かなければならなくなる。これでは光輝満ちるパラディン率いる一行が道行く人に「水袋商人かお前は」とつっこまれること請け合いである。もうドルイドには足を向けて寝られない。また、DMが飼い葉を持ちはこべというならこれに12x10ポンドのまぐさが追加されることを忘れずに(値段は5cpx12=0.6gpなので取るに足りないが)。

 

 ・・・・うう、重い・・・・・。

 

 

 ともあれ、これらのポイントをまとめると以下のようになる。

 

       水は重い。でもクレリック/ドルイドがいれば(そして0レベル呪文を使ってくれるなら)その負担をかなり軽減できる。

       サイズによって必要な食料量は変化する。連れて歩いている動物たちの分も忘れずに計算すること。

       <野外知識>で水や食料を探しながら歩くのはお奨めできない。十分な食料・水を用意して行軍しよう。

        必要な補給品の量の計算は慎重に。特に旅程と距離の関係に注意。

 

 

 

 

 

3.で、誰が運ぶのさ

 

 1.および2.を参考にいろいろなアイテムを購入した君たちはその結構な重量に呆然とすることになるだろう。心配性な君が壊したり無くしたりしたときに備えて携帯用破城槌を2本買っていたり、将来馬を飼うときに備えて乗馬用鞍を買っていたりしたならば、その合計重量はとんでもないものになっているはずだ。

 とはいえ、通常キャラクターの所持金ではそこまでたくさんの買い物はできないだろう。重い麻ロープや10ft棒を入れ、さらに食料や水を少々大目に買っていたとしても50ポンドを超えることはそうないはずだ。

 多少の【腕力】があれば50ポンド程度の荷物を運ぶのに苦労はない、とPHBp142の運搬能力表を見た君は思うかも知れない。しかし、よく考えてみてほしい。君が持つのはこれらのアイテムだけなのか?君のクラスにもよるけれど、多くの場合君は結構な重量の武器と防具を装備した上でこれらのアイテムを運ばなければならないのだ。しかも、荷物を多く持ちすぎるととたんに移動力が低下する。これはとりもなおさず行軍スピードが低下し、必要な食料量が増大してますます重くなるということだ。また移動力が低下すれば当然戦場での移動距離も低下する。戦術上、これが好ましくないことは火を見るよりも明らかである。

 では、どうするか?

 そう、運び屋を用意するのだ。

 

 とはいえ、初期キャラクターには人を雇うほどの金はないだろう(*g)。モンスターだらけの街の外までわざわざ同行してくれるような物好きはきっと冒険者になってるだろうし。《統率力》を修得し、手下を用意するという方法もないではないが《統率力》 は修得に6レベル必要である。

 

 ではどうすべきか?ここはひとつ畜力に頼ってみよう。

 なんでかよくわからんが、D&D世界ではラバとロバだけ異様に安い。なんとどちらも一頭8gpである。ジャパネットの高田明社長もビックリのお値段だよ!

 馬は小さいものでも75gpするのにこの格差は何だとかがたがた言わず、使えるものはどんどん利用しよう。この値段なら最悪使い捨てになってもさほど惜しくないし、いざというときは非常食(以下略)。

 

 

 

【運搬用家畜】

ロバ(ドンキー):STR10/M  8gp      (運搬:50ポンド/100ポンド/150ポンド、牽引750ポンド)

ラバ(ミュール):STR16/L  8gp     (運搬:230ポンド/460ポンド/690ポンド、牽引3450ポンド)

荷駄用鞍                    5gp      15lb

はみ・くつわ                   2gp      1lb

かご                            4sp      1lb(容積2ft立方)

鞍袋                           4gp      8lb(容積5ft立方)

                              2gp      30lb(容積10ft立方)

 

 

 他にも馬車や馬も売っているが値段が高いのでパス。

 また、前述ピトンを買っておくとロバ/ラバを固定する場所に困らずにすむ。特にダンジョンに入るときには結構どこにロバを止めるかで困ったりしがちだが、ピトンさえあれば場合によってはワンダリングモンスターのいないダンジョンの一室にとどめておくことも可能になる。参考まで。

 

 とりあえずロバないしラバ、鞍、はみ・くつわ、カゴまたは鞍袋を買えば、20gp足らずで相当な量を運搬することが可能になる。ロバよりラバの方が使い勝手がよい(両者の移動速度は同じだが、ラバはロバの5倍近くの重量を運搬可能である。つまり、ラバはロバより遙かに多くの荷を積んだ状態で、毎R30ftの移動速度を保つことが可能なのだ)のは言うまでもないが、ラバは大型の動物なので飲み食いする量も多い(*h)。状況を考えて選ぼう。

 

 こうした役畜は、DMによっては急な物音などで〈動物使い〉チェックを要求されるなど面倒な面も多い。そこで役に立つのはドルイド・レンジャーの得意技〈動物共感〉な訳だが、それ以外にもアニマルトリック(*i)、カーム・アニマルズ、チャーム・パースン・オア・アニマルなどのドルイド呪文やコマンド、スリープなどの精神作用系呪文で逃げるのを食いとめることも可能である。そう使うことはないだろうが、頭の片隅に入れておけば食料運搬係に逃げられて餓死などといった切ない事態を避けることができるだろう。

 

 ちなみに樽は水の大量運搬に使う。10立方ftというと約283リットル(約74.6ガロン)に相当する量なので水のない場所を延々行軍するとでも言うのでなければパーティにひとつあれば十分だろう。問題はむしろ重さである。元々30ポンドある上に74.6ガロン=約600ポンドの水を入れることになればラバの怪力を持ってしても運搬不能になってしまう(まあ水を満載しなければよいだけの話だが)。パーティにクレリックやドルイドを欠くときや、隊商で大人数を率いるときの参考にして欲しい。

 

 

 

 

 

4.みんなでおそろいうれしいな

 

 

さて、パーティ装備を買い終わったら、次は自分のものを購入しよう。

ん?そんなのクラスによって変わるだろって?

その通り。持つべき装備はクラスによって全く異なる(このへんは各クラスの解説を参照)。

しかし、ほとんどのPCがかならず持たなければならないような、基本的な装備もある。

例えば衣服だ。たとえそれが優秀なモンクであってもこれなしで外をほっつき歩くことは大いなる危険を伴う。それが人気のない野外であればともかく、人通りの多い町中であればたちまちのうちに女性の悲鳴と衛兵達の警笛、そして無数の男達(おそらくは棍棒の類を装備している)の追いかけてくる足音を聞くことになるだろう。警備兵から逃れるために(あるいは率先して自らの変態性を見せつけるために)《イニシアチブ強化》を取るのもいい(*j)が、もう少しリソースの使い方は考えた方がいい。

 

ほぼ全員にとって必要なアイテム類をまとめたのが以下の表だ。

 

 

【共通して必要な装備】

                   ※        ※

背負い袋         2gp      2lb

ベルトポーチ      1gp      1lb

保存食            0.5gp    1lb

水袋                1gpx2   4lbx2

携帯用寝具     0.1gp    5lb     

  小計                      5.6gp    17lb

 

 

服はちょっと特殊な扱いになっている。PCはキャラクター作成時に一着の服を持っており(PHBp95)、かつ服一着分の重量は物品の所持重量に加算されないのである(PHBp111)。前者はまあともかく、後者の扱いはいったい何を意図したものなのかはよくわからない。かえってわかりづらいっちゅーねんとかいろいろ思うところもあるが、ここは重量計算が軽くてすむぞわーいと脳天気にその恩恵を享受しておくことにしよう。わーい。

 

背負い袋とベルトポーチはいずれも所持品を入れておくためのものである。前者は以降に示すアイテムを、そして後者は残りの所持金や小間物を入れておくのに使う。特にウィザードはバックパック無しだと3ポンドもある本をずっと抱えていなければならなくなる。極力頑丈な背負い袋を買っておこう。ベルトポーチに関しては財布や小物入れとして使うものなので無くてもいいかも知れないが、真っ暗闇の中などでアイテムを捜すハメになったとき、重要なアイテムが手の届くところにあるというのは存外便利なものだ。買い物の度にバックパックを下ろして金の入った袋を取り出す、というのもなんだか田舎者っぽいし。

 

保存食と水袋は先ほど2.でパーティ用として購入しているが、ここではPC個人の非常用として再購入しておいた。D&D世界では1日に1ガロン(水袋2個)の水を飲まなければならないため、こうして非常用の水を持って歩く、となれば最低2つを持って歩かねばならないのである。正直つらい。

もし君が所持重量に耐えられないと言うことなら、水と食料をあきらめるという手もある。DMGを見てみよう。p85には「飢えと乾きの危険」という項がある。これによれば食料無しで3日、水無しで1日+【耐】時間までは過ごすことが可能なのだ。つまり、例えば君がクレリック/ドルイドであれば、一晩休めばクリエイト・ウォーター呪文が使えるわけだから、水は持って歩かなくても良いことになる。君がウィザードやHFOだったら?もし君のDMがDragon誌のルール採用を許してくれるなら、何とかしてDragon#280を入手しよう。p53掲載のAlchemy/錬金術アイテムにあるPowdered water(1オンス 5sp)は粉末状の水であり、1滴の水を加えることで1ガロンの水になるというスグレモノである。質量保存の法則とかヤボ言うな便利なんだから。ちなみに〈Alchemy/錬金術〉判定で難易度10で作れるそうだから、工房を用意できるウィザードはDMに製作していいか聞いてみよう。

 

また、〈野外知識〉は未修得でも使える技能であるから、周囲にそれなりに水や食料がある状況であれば出目10ルールを活用することで飢えることなく移動することが可能だ。もっともその間の移動は1/2になる。つまり、単純にワンダリングモンスターと出会う確率が2倍になるということだ。低レベルにおいては飢えや乾きよりもそっちの方がよほど危険な可能性が高いことを考えるに。多少無理をしても、やはり1日分の水と食料は持って歩く方がよさそうだ。

 

<注意!>君がクレリックだろうがPowdered waterを持って歩こうが、水袋は買わなければならないことを忘れずに!作り出した水を入れるモノが無ければせっかくの水もただムダに流れゆくことになる。覆水盆に返らず。気を付けよう。

 

携帯用寝具は、実はルール的には何の意味もない。寝具がないところで寝たら体力が回復しない、などといったルールは無いのだ。実際には地べたで寝るのと間にうすもの一枚あるのとではずいぶんと体力の回復度合も違うのだが、ルールにないモノはしょうがない。
 とはいえDMによってはこうした点にリアルを求めて「敷物がないと自然回復しないよ!」などと不条理にして不合理なことを言い出すかも知れない(
ああ、そうとも。PCに不利な判定はすべて不条理で不合理なものに決まってる!)。そのような不毛の争いを避けるためにも、ここは歯を食いしばって1spを支払って欲しい。

ちなみに「金銭面では余裕はあるが所持重量に余裕はない」という君は、もう4sp余分に支払って「冬用毛布」を買っておくという手もある。携帯用寝具が5ポンドなのに対し、毛布は3ポンドの重量しかない。【筋】を捨てがちなウィザードなどにとっては2ポンドは大きな差となりうる。覚えておこう。

 

 

おまけ あるいは蛇足

武器・装備ガイドにはPCが普段持ち歩くのに便利なアイテムが多数紹介されている。例えばMess kit(お食事セット)はキャンプに必要な食器類がひと揃いセットになっている。ルール的には何の意味もないが、普通の冒険者はみんな持っているだろうし、何よりこの手のアイテムは楽しい。他にも服や特殊な装備(水泳セットやピエロセットなど)、食材と価格の一覧、特殊な乗用動物など、楽しいアイテムが揃っているぞ!

 

 

 

 

 

5.そして魔法に手を染める

 

 キャラクターメイキング時において、鎧や武器に金を奪われがちな前衛やクレリックらはともかく、ウィザードやソーサラー、バードなどは結構お金が余ったのではないだろうか。彼らは収入が大きいわりに装備に金がかからず、必然的に金が残りやすい。

 では余った金はどうすべきか?

 

 もちろん、他のPCに貸し与えて前衛の生存率を上げると同時に恩を売って発言力を高めておく、というのもひとつの手段だろうが、ここではスクロールの購入をお勧めしておきたい。

 何度かプレイしたことのある人は憶えがあるだろうが、D&Dではスクロールはばかばかしいほど安い。1レベルの呪文なら秘術・信仰を問わず25gpで購入できてしまう。

 では、どのような呪文を購入すべきなのか?

 6歩目でも少し触れたが、「普段は必要ないが、無いと詰む場合がある呪文」であろう。

 たとえばスパイダークライム、コンプリヘンドランゲージなどはその筆頭格といえよう。いずれも数少ない1レベル呪文スロットを費やしてまで持って歩く呪文ではないが、深い縦穴や高い壁、謎の文章などが残されている場合などには無いとその日一日を棒に振る危険がある。またサイレント・イメージ、チェンジセルフ、メッセージなどはちょっとした場面で有用に使えることが少なくないし、戦闘のことを考えるならマジック・ウェポンアニメイト・ロープが、そしてしっぽを巻いて逃げ出すときにはエクスペディシャス・リトリートオブスキュアリング・ミストが役に立つだろう。

 

 クレリックの方はこうした呪文は数多くないが、例えばマジック・ウェポン、コンプリヘンド・ランゲージ、リムーヴ・フィアーなどは特定状況下で非常に有効に機能するし、なによりキュア系呪文は最後の一発があるとなしでは精神的に大きな差が生まれる。資金に余裕があれば購入をお勧めしよう。

 

 ちなみに巻物は買ってor発見してすぐ使えるものではないに注意。

 PHB巻末の「魔法のアイテム(ページなし)」またはDMGp199にあるように、あらかじめリード・マジック呪文か〈呪文学〉(難易度は20+呪文レベル(*k))に成功して呪文を解読しておかねばならない。〈呪文学〉チェックは1日1回と書かれているので出目20が使えない、となればほとんどの術者はリード・マジックに頼ることになるだろう。とはいえ忘れていればスクロールは単なる丸めた羊皮紙となり下がる。決して忘れないこと!

 

 あと、スクロールとかポーションは案外持ってるのを忘れる場合も多い。嘘みたいな話だが、1年もプレイしていれば一度や二度は自分のスクロールや呪文、アイテム、特殊能力を忘れて窮地に立たされる場面が必ずある。そんなことにならないよう、アイテムの管理はしっかりしよう。

 

 

 

 

 

 ふう、どうにか買い物もおわったぞ。

 さしあたり、これだけあれば冒険では困るまい。

 さあ、冒険に出よう!

 

 

 

 

 

 

 

 

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*a:中にはこうしたオプションを認めないDMをいるので、金を支払う前にDMに確認を取っておくこと!

*b:この項の記述は例のアレ氏作のコラム『腹減った、メシ食わせ』を大いに参考にしております。むしろパクリ気味。つうかパクリ。

*c:DM的には『食料・水は毎月XXgp払ってれば尽きることがなくなる魔法のスープ皿をPC全員に配布』という処理が非常に面倒がなくて良い(笑)のだが、PCが食糧難でもだえ苦しむのを見て喜ぶBMのようなサディストDMを持つプレイヤーはなかなかそうはいかない。

*d:SiG→FAQ→Sageへの問い合わせ 参照。

*e:実際の馬は結構なんでも食う。パンとかガムとかチョコとか【馬主に怒られます】。リアルな話をすれば10ポンドというのは粗飼料(いわゆるまぐさの類)であると考えられるので、飼料の飼養効率の観点から考えると濃厚飼料(=通常の保存食とか穀物)を人間の2日分も食わしておけば馬は十分生存できるだろう。まあ、問題は10ポンド(5sp)の動物性飼料が必要な大型肉食獣であるわけだが(MotW参照)。

*f:日本語版の記述では1粒が「1食」となっている。じゃあD&Dのキャラクターは1日何食食べるんだとか朝食抜いたら力が出なくてトニーに助けを求めるのかとかいろいろ問題となりそうだが、英語版では「it were a normal meal for a Medium-size creature」となっているので「1食」=1日分とみなしてよさそうだ。

*g:DMGp148には一応雇い人の賃金として運搬人夫などが記されているが、これは町中で働く人夫であろう。実際荷物持ちや戦小姓をやらせたければA&EG(“武器・装備ガイド”)の表を参照することになるだろう。

*h:ところで中型サイズの草食動物(ロバとか)はいくら飼い葉を食うのだろうか。普通の食料と一緒で大型生物の1/2=5ポンドでいいとは思うのだが。

*i:MotW所収の0レベル呪文。前もって仕込んでいない芸をひとつさせることができる。スゲエ便利。

*j:(c)例のアレ氏

*k:PHB巻末では15+〜となっているがこれは誤植。PHBp66の表では20+になっている。

*l:正式名称はexpandable pole。そして某所で「のばすと最大11ftです」と突っ込まれました。ギャー!最近モカへの追求に以前のような甘さがねぇー!