プレイリポート inアビス

DM:いしかわ

 

 

 

概略

 アビスのどっかの階層の、大きな岩塊のごろごろした荒野のまっただ中。荒涼とした灰色の平原のあちこちには溶岩が燃えさかっている。かと思えばそこかしこではキシキシと氷が軋んだ音を立てている(混沌の雰囲気を出すためのフレーバー。ホントはテレキネシスでぶつけてやろうと思ってたのだが時間が無かったので割愛してしまった)。

 PCの出現点から80ftほど離れたところには、黄金色の輝きを放つ、高さ50cmほどの木が生えている。木の手前には10x10の縦穴がぽっかりと口を開けている。

 縦穴には10ftおきにDeeper Darkness呪文がかけられているため、(特殊な視覚を持っていない限り)穴には薄墨を満たしたかのように、光源とは何の関わりもなくわだかまる闇に満ちている。

縦穴を降りると50ftほどで横穴に続き、その横穴にはHalf Troll-Shadow blend-Steel predator(CR16)が数百年ぶりの餌を待っている。

 

 

 

戦術

 PC侵入直後、黄金の木(PCへの心理罠(笑)で何もしかけなし:金製で2000gp相当の美術品)の根本にいる一体のKocrachon(BoVD)が、PCに気づいてあわててすぐ前の穴に飛び込む。このKocrachonはおとりであると同時に攻撃要員である。かれは愚鈍なフリをしつつ(テレポートがあるのに)よたよたよろめきながら穴に入っていく。その後まずsummon Kocrachon(40%)2回で仲間を増やそうとする。その後、テレポート・ウィズアウト・エラーで地上部に転がっている岩に隠されたトーチカへ移動し、そこののぞき穴(Hide:DC42)からPCへのディスペルマジック・サジェスチョン・Wither limbなどを行う(DC13+spell lv)。彼(ら)の主目的はあくまでSteel predatorのサポートである(よって危ないと感じればすぐさまテレポートで移動する)。

 縦穴〜横穴には10ftおきにDeeper Darknessがかけられている(Kocrachonは見通せる・プレデターは特殊視覚を持ってる=両者とも問題なし)。基本的には闇に紛れてプレデターが攻撃、Kocrachonが呪文でサポート、という流れを想定。

 

 

 

結果

 エリア侵入後、あまりに怪しすぎる状況に穴に入ろうとしないPC【あたりまえだ】。

PCがどうするかを決めかねて穴の周りでうろうろしている間に、仲間を呼んだKocrachonがここぞとばかりに毎ラウンドディスペルマジックを投射。20以上施された強化&防御呪文を次々はがされてうめき声をあげるPC達。アーケンサイトやブラインドサイトで探査するも何も見つからず、焦りの色を見せ始める(3.5eではブラインドサイトspellではHideしている対象を発見できなくなっているのを失念していたらしい・DC42なら能動的にspotすることで何Rかで発見できていただろうに。)。

 毎Rディスペルを受け、業を煮やしたドルイド(大会中ベスト3に入る猛威を振るった「大タコ」)が15x15サイズであるにもかかわらず縦穴を降り始め、当然のように墜落する(笑)。そして通路に詰まった状態の大ダコに襲いかかるプレデター。

 

よし、完璧だ。そう思ったDMはチャージ+パワーアタック+急襲+Rendで1R killを目論見る。が。

AC35まで。当たるよね?」

「余裕でかわします。それよりそれって移動攻撃ですよね?じゃあAoO発生します。」

 ありがたいお言葉を賜り愕然とするDM。

 

 そしてタコに続いて通路を次々降りてくるevilの面々。こらヤバイ。

 せめてタコの魔法防御を消さなければ。通路にひそんでいたKocrachonがディスペルマジック投射。

「それ60ft以内ですよね?じゃAoOで。」

は?何ですと?思わずタコのキャラクターシートを見るも、間違ってる箇所は発見されず。

しかもそんな攻撃範囲であるにも関わらず命判もダメージも通常の前衛キャラ並(確か70点くらい出てた)。Kocrachon即死。

 

 

 

 ・・・・・無理。

 

 

 

 

 その後、縦穴を降りてくるPCが通路に詰まったタコにつっかえて先に進めないとか、やることなくて困った術者が金色の木をディスインテグレイトしてみたり(持って帰れば2000gpになったのに・・・)、などと笑える光景が展開される。直接攻撃の無駄を悟ったプレデターは特殊能力であるRoar(sonic攻撃:12d6ダメージ)を発射するも致命傷には至らず。うーんじり貧。

 

 というところで時間切れ。危うく難を逃れた。

 

 

 

総括&反省

大ダコ無理。誰だanimalにベルト付けていいなんて裁定だしたヤツは。そらワイルドシェイプした後モンクベルト付けるっちゅーねん。しかも3.5eになってワイルドシェイプ後のアニマルグロウス可になってるし。

・「大ダコ」と聞いて「武器持ってない」と先入観を持ってしまった。武器持ちだと知ってればプレデターの特殊能力「サンダーバイト」で真っ先に破壊してくれたものを・・・・無念。

・地上部分でうだうだしてくれてたおかげでリングアウト勝ちになってはいるけど、もう30分もあったらやられてたかも。まあKocrachonの切り札“ブラスフェミィ”がどう転ぶかにもよるんだけど。試合に勝って勝負に負けたとはこのことか。

PCの移動能力の低さにビックリ。探査呪文で通路の形がばれたところでテレポートの類でガンガン挟撃されると思ってた(そしてその対策としてKocrachonを配置してた)のに、結局タコとの正面対決のみ。この点では心配しすぎ・いらんことに気を使いすぎでプレデターの戦闘能力をそいでしまった感がある>俺。

・「先が見えなくて進むに進めない→そこを呪文でねらい打たれる(ほらほらさっさと行かないと死んじゃうよー?)」というシチュエーションはDM的には楽しいのだが、PC的には疑心暗鬼を抱かせるばかりでアレだった。時間のいっぱいあるセッションならいいけど、今回みたいな90分1本勝負の時にはちょっとマズイかも。反省。

#とはいえ「侵入後すぐ戦闘開始」だとワンパターンになるし、このレギュレーションだとそうとうエロくしないと勝てなそうだしなあ・・・・うむう。

・やっぱり手加減は良くないと心から思った。当初の予定通りプレデターにサイオニクスとアンチマジックレイ付けるべきだったと心から反省。・・・次を見てやがれ(笑)。