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スタートガイド
〜D&Dサードを始めよう〜

2001/10/06 
2003/05/01 改稿
2003/11/06 改稿
by B.M

 D&Dサードの世界へようこそ!
 ここではどのようにしてダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ:サードエディション(以下”サード”)を始めるかを説明していきたいと思います。ゲームの ルール説明ではなく、いかにしてゲームを始める環境まで辿り着くか、という点に絞って解説していきたいと思います。
 TRPGをやったことがある人は(2)から読み始めてください。また、サードについて既に知っている方は(3)から読み始めるといいでしょう。


(1)TRPGってなんだろう
(2)サードって何?
(3)さあ、始めよう!
(4)サードを買いたい!
(5)どこでやるか



<文中の用語・略語>

サード…ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ:サードエディション
TRPG…テーブルトーク・ロールプレイング・ゲーム
DM…ダンジョン・マスター
D&D…ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ
AD&D…アドヴァンスド・ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ
セカンド…アドヴァンスド・ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ:セカンドエディション
PHB…プレイヤーズ・ハンド・ブック
DMG…ダンジョン・マスターズ・ガイド


(1)TRPGってなんだろう
 そもそもテーブルトーク・ロールプレイング・ゲーム(以下:TRPG)ってなんだろう?と言う人も多いと思います。たしかに説明をするのは難しいですし、なかなか上手い説明というのもありません。そういう意味では”ちょっと特殊なゲーム”といえるでしょう。
 これはゲームですが、マルチゲーム(ボードゲームやトランプ遊び)のように勝ち負けを競うものではありません。ごく一般的なゲームには勝ち負けの判定基 準があり、プレイヤーはそのルールに従って勝つためにプレイをします。思い浮かべてみてください。7並べや大貧民、将棋やチェス、”人生ゲーム”や今流行 の”カタン”などのボードゲーム。全て勝つためにプレイするものです。
 TRPGはそれらとはゲームの目的そのものが根本的に異なっています。プレイヤーは一緒に冒険に出て、困難を乗り越えるために努力・協力するのです。そ の成否を判定したりルールを適用するためにいるのがダンジョン・マスター(DM)と呼ばれる審判です。審判役は公正にルールを適用します。また、モンス ターや村人といったプレイヤー以外のキャラクターを演じたりもします。
 このようにプレイヤーとDMの相互協力によって成り立つ遊びがTRPGです。ですからそのプレイングは他の”勝利至上主義”のゲームとは大きく異なって います。プレイヤーはDMに”勝つために”ゲームをするのではありません。DMもプレイヤーたちをヘコますために審判するのではありません。仲良くゲーム しましょうね(笑)。



(2)サードって何?
 さて、ではサードとはいったいなんでしょうか?。サード(Third)、という言葉からも明らかなようにこれは「ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ」 (以下:D&D)の”三つ目の”ゲームです。D&Dと言えば映画”E.T”の冒頭でプレイされていたり、”スター・ウォーズ”の元になった(?)などとい う所でも有名な”世界一有名なTRPG”です。映画にもなりましたね。
 D&Dは最古のTRPGであり、TRPGというジャンルを作り出したシリーズと言えます。その1つ目、とも言えるのは「チェイン・メイル」というミニ チュアフィギュアで戦うシミュレーション・ゲームです(最近リバイバルしました(笑))。これをTRPGとして改造したのがD&Dです。なんと、これは今 から25年以上も前のことです。その後、D&Dはルールを精密にしていった「アドヴァンスド・ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ」(以下:AD&D)と簡 易にしていったD&Dシリーズに分かれていきます。AD&Dはその後全面改定版「アドヴァンスド・ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ:セカンドエディショ ン」(以下:セカンド)を大々的に展開。D&Dの方もルールを一新したシリーズが出されました。セカンドは長い間D&Dシリーズのメインとして愛されてき ました(特にレインボーのメンバーに(笑))が、このたびついにリニューアルして第3版がWOC社から出ることになったのです。これがサードです(D&DとAD&Dを統合するようなシステムとして作られたので”アドヴァンスド”がタイトルから取られたのだと思います。)
 D&Dの生い立ちについてちょっと解説してみました。少し、退屈な話になってしまいましたね(笑)。歴史の話というものはあまりエキサイティングではないですからね。まあ、これらはサードをプレイする上では特に必要としませんので忘れてしまっても結構です。
 さて、サードが最も有名なTRPGであり長い歴史を持つゲームであることは説明してきた通りです。この度、素晴らしいことに日本語版がホビージャパンより発売されました。今まではほとんどが英語だったため、一般には受け入れられ難かったD&Dですが、これで一気に身近になったわけです。さらに「ゲームぎゃざ」という雑誌にてサポートが開始されました。これも嬉しいことです。ついに日本でD&Dシリーズをプレイする時がやってきたのです!。

 サードはファンタジーを扱うゲームです。そう、いわゆるRPGと言った時に誰しもが思い浮かべる『戦士や魔法使いでパーティを組んで冒険に出発 し、スライムを倒してゴールドを稼いで、村で情報を聞いて最後には悪の大魔王を倒す』というイメージ。まさにそのイメージ通りのことをするゲームです。い や、というよりそれら全てのRPGがD&Dを元にしているといっても過言では無いでしょう。もっとも端的に分かるのが「ウィザードリィ」です。このゲーム は選べる職業、種族、出てくるモンスター、魔法のアイテムに至るまでD&Dのイメージで構成されています。さらにいうならばヒットポイント(hp)やAC (アーマークラス)といった用語までD&Dのものです。D&Dの雰囲気を手っ取り早く知るためには「ウィザードリィ」の初期のものをプレイしてみるのが良 いかも知れません。
 剣と魔法のファンタジー世界。「ロード・オブ・ザ・リング」や「ハリー・ポッター」の世界です。ここにプレイヤーである貴方の分身であるキャラクターを飛び込ませ、冒険の旅に出る。それがサードです。



(3)さあ、始めよう!
 はじめてサードをやってみよう、試してみようという時に立ちふさがるのは”値段”の壁でしょう。日本語版の「プレイヤーズ・ガイド」(以下:PHB)は お世辞にも安いとはいえない値段のものです。さらにマスター用の「ダンジョン・マスターズ・ガイド」(以下DMG)もあわせると大変な出費になります。そ こで、なるべく経済的にゲームを始めるためのアドバイスをば。

 まず、英語が読める方々の場合。この場合は英語版が圧倒的に安いのでお得です。円相場によるのですが、日本語版の半分以下で手に入ります。それからゲームショップではオレンジ色の箱で「ファストプレイルール」 というものが売っています。英語版ですが、中学生レベルの簡単な英語なのでまずはこれを試してみるのがいいのではないでしょうか?。1500〜2000円 (円相場による)で、ゲームのルール、シナリオ、ダイスなどが全部セットになっています。非常に使いやすくて優れたセットです。詳しくはレビューを参照し て下さい。

 日本語でやること前提にして説明します。必要なものは以下の通りです。

・メンバー
 良く言われることですが、やはりメンバーがいないとお話しになりません。これはもう基本中の基本なのですが。4人以上いるのが好ましいと言えます。身近 にTRPGプレイヤーがいない場合、知り合いをハメたり(笑)出会い系サイトで探す(???)などしてなんとかメンバーを揃えましょう。
 もちろん、このサイトのフリー掲示板(”H・FOrum”)で仲間募集をしてもらっても結構です。

・ルールブック
 どうしても必要な物はPHBです。ここにゲームを始めるための最低限のデータが詰まっています。基本的にはその名のとおりプレイヤーが読むための本ですが、DMにとっても必要なデータばかりです。金銭的に余裕があれば1人1冊持っていたほうが良いです。

 PHBの主な内容は

・キャラクター作成ルール
・装備品リスト
・呪文
・基本的なルール

 といったもの。”キャラクターを作って何ができるか”を解説しています。

 スペルユーザー(魔法使いや僧侶)の場合は呪文の効果等を見なければいけませんので、1冊しか無いとプレイが多少不便です。呪文は種類も多く、効 果も複雑なために覚えるのが困難だからです。これはコピーで代用してもいいでしょう。ルーズリーフに縮小コピーしてバインダーに刺して使用しても良いです し、コピーしたものを2つ穴リングファイルに綴じてしまってもいいでしょう。耐久性という点では後者の方が勝っているようです。

 さらにDM担当者はDMGも持っていると大変便利です。これにはゲームを円滑に進めるためのアイデアや判定の方法が記載されています。

 DMGは

・冒険をするための判定方法
・シナリオの作り方
・NPCの作り方
・魔法の品(マジックアイテム)のリスト&アイテム作成ルール

 などで構成されています。

 ぶっちゃけた話、無くてもプレイはできます。私もセカンドの時にはしばらくDMG無しでプレイしていましたし、必要なルールは自分で考えますから 特に要りませんでした。ですが、D&Dシリーズは始めてだというマスター、データを作成する手間を省きたいマスターにはオススメの本です。また、DMGは DM専用といっても良いルールブックなのでプレイヤーとなる人は極力読まないようにしたほうが良いでしょう。

 さらに「モンスターマニュアル」(以下:MM、現時点では未訳)というものもあります。これにはプレイヤーたちが立ち向かう敵である”モンスター”が紹介されています。これもまたDM用で、プレイヤーは読まない方が良いものです。
 「キャラクターレコードシート」(未訳)があればキャラクターを作成するのが容易になります。が、これはPHBにも付いていますので必須ではありません。

・ダイス
 ダイスとはサイコロのこと。このゲームは多種多様なダイスを必要とします。ゲームショップで買うことができますが、今ならまだホビージャパンから出た 「ダイスセット」が売っているはずです。これは350円で必要なダイスが全て入っていますので非常にお買い得です。プレイヤーが1人1パックつずつ買うと 良いでしょう。

・シナリオ
 さすがに始めてのゲームでいきなりシナリオを作成するのはツライでしょう。そういった場合は雑誌”Dungeon(ダンジョン)”が便利です。値段が手 頃なうえに数本のシナリオが収録されていて、コストパフォーマンスは最高です。まずはダンジョン誌を買うことをオススメします。
 その他のシナリオに関しては様々なものが出版されています。サードの発売元のWOCからだけでなく、他の会社からも”d20SYSTEM”のブランド名 でサードで使用できるシナリオが出版されています。この辺のものは当たり外れもあるので(このサイトなどの)レビューを参考にしてからの方が良いでしょ う。外国のシナリオはダンジョンシナリオ(ダンジョンに潜ってモンスターを倒してアイテムを得る事がメイン)が多いです。



(4)サードを買いたい!
 輸入ゲームを扱っているゲームショップで買うといいでしょう。
 関東近辺では

 ・イエローサブマリン秋葉原店/JR秋葉原駅 電気街口 中央通り沿い
 ・イエローサブマリン新宿店/JR新宿駅 南口

 などが有名です。(イエローサブマリンは輸入ゲームを扱っているチェーン店です。)

 ゲームショップの場合、珍しい出版社のシナリオやサプリメントが置いてあることがあるので要チェックです。たとえばゲームを盛り上げるための”メ タルフィギュア”というもの(金属の人形で、キャラクターの駒にする)や、聞いたことも無い出版社のd20SYSTEM対応シナリオなど、あやしいもので いっぱいです。きっとアナタのサードライフを盛り上げてくれる(?)ものばかりです(笑)。また古い資料などは普通の店や通販では手に入らず、こういった ショップを利用することになります。

 また、英語版ならばアマゾンコムでオンラインショッピングするのも手です。容易ですし、格安です。



(5)どこでやるか
 もちろん基本は誰かの家に集まって(麻雀をするかのごとく)ワイワイとやるのがいいのでしょうが。TRPGには”コンベンション”というフリーで集まっ てゲームをプレイするイベントがあります。コンベンション情報を集めたサイトがありますので、そういった所でサードをやっているコンベンションに行くのも 良いでしょう。
 また、前述のゲームショップにコンベンションのチラシが置いてあることもあります。そういったものもチェックすると良いでしょう。
(レインボーが主催するレイコンでもサードをプレイする時があります。お問い合わせは掲示板にて。)

 と、いうわけでサードを始めるまでを解説してみました。
 自分はやりなれているのであまり感じないのですが、やはり1から始めるとなると若干大変そうですね。しかし、慣れてきて遊びこなせるようになるとこれほど楽しい遊びも無いと思います。私はTRPG以上に知的興奮をもたらしてくれるゲームは無いと思っています。
 この素晴らしい遊戯の世界を多くの人が訪れることを願います。

 …さて、こうして入門してサードを始めるアナタへ。サードのキャラクター作成について指南いたしましょう。
 次はD&D はじめの一歩へお進みください。
















[EOF]