translated by 石川
いつもはルール解釈やルールへの質問であるSage Advices翻訳を中心にしているTips!ですが、今回はちょっと目先を変えて”Power Play”抄訳をお届けします。
”Power Play”てのはSage Advicesにコラムとしてくっついてる記事で、いろんなライターが「強さ」を追求したクラスやスキルの組み合わせを中心に紹介しています。
が・・・「これホントに使えんの?」っていうのがすんげー多いんだよなあ。
なので、石川の評価(有効度、アホ度)つきで紹介します。
みなさまご吟味のほどを。
+13 Strackmaster もっと堅く!
ACへのボーナスは、同じものは重複できないけど、mage armor, shield, protection from evilの3つは低レベルのソーサラーやウィザードでも使える呪文だけど、同時に使えば、evilの相手にはベースACが23(+4
armor, +7 cover, +2 deflection)になるよ。3lvになればこれにcat’s grace(Dexボーナス)が加わるから、さらにACを+1〜+2できるぞ。同じ事はバードでもできる(shieldはないけどね)。
クレリックは鎧を着れるかわりに、ACが下げられる呪文は少ない。でも6lvになれば、shield of faithで+3 deflectionを、 magic vestmentで+2 enchantmentをACに受けられる。だから、フルプレートを着ていれば、ACは25(+Dexボーナス)まであげられるぞ。
有効度 ☆☆☆ アホ度 ☆☆☆☆ 自分を守るだけの呪文を3つも使うっていう前提からして相当なアホっぷりだ(もっと有効な手段がいくらでもあるだろ?姿を消すとかファイターを先に突入させておくとか)が、それでも「重ねがけして意味のある組み合わせ」が示されている意義は大きい。魔道呪文のほうなら1レベルだからマジックアイテム作成費用も安いし。 |
Diversified Defense もっともっと堅く!
DEX20,WIS18,CHA18のハーフリングに、最初の3レベルがモンク、パラディン、クレリックで過ごしたらどうなるだろう。
モンクとして、彼はACにWISボーナスを加えられる。さらに、smallのキャラクターであることで、彼のACは鎧やシールドなしで20になる(そしてバックラーを追加すれば、ACは21になる)そして、クレリックとしてshied of faith呪文でACをさらに+2できる。また、パラディンのdivine grace能力により、彼のFort STは+11、Ref STは+7、Will STは+9になる----そして、これらには各能力値の修正が加わるのだ。このあと、ソーサラーレベルを得てshieldなどの防御呪文を使えば、より強固になるのは言うまでもない。
有効度 ☆ アホ度 ☆☆☆☆☆ とにかく強力なクラスを組み合わせている。ACを2下げるためだけにハーフリングになっているのもアツい(能力値が全部最高値なんておかしい、なんてつっこみは今更ヤボってもんだ。6しかでないサイコロを使うのがパワープレイだって奴もいるんだから)。誰でも思いつくけど誰もやらないことを活字にしてしまったSean
K Reynoldsはスゴイ。どこの国にもプロとは思えない奴はいるものである。 まあ、コンベンションのセッションで「5レベルスタート」とか言われた人は試してみてもいいかもね。どんな人生を送ったらこんな経歴を送れるのか説明できる想像力と創作能力、そして弁論術があるのならだが(もっとも、そこまで才能に恵まれた君なら弁護士か政治家を目指すべきだと思うがね)。 |
Continualflameは冒険者にとって有用な呪文である。単に明かりとして使用するだけでなく、例えばロープの端にContinualflameを投射しておけば、例えば底の見えない穴や、水深(そう、呪文は水で消せないのだ)を測ったりするのに利用できる。腰に巻き付ければ命綱になるだけでなく、両手を使わずに明かりを保持できる。また、武器の先にかけておけば(実際にダメージはないものの)flaming weaponの様に見せかけることでトロルの様なクリーチャーに脅威を感じさせ、同時に敵に防御呪文をムダづかいさせたり、火に弱いアイテムをしまわせたり、等の効果が期待できるだろう。
有効度 ☆☆☆☆☆ アホ度 ☆ なるほど、確かに有効だ。とくに「ロープの端」のほうは使いやすそう。細い紐なら体に巻き付けても邪魔にならないし。また、「武器の先」のほうの「精神的効果」はおもしろい。イリュージョン系呪文でも同様の効果を得られるかも知れない。まあ、火を隠したいときにちょっと困るかもしれないけど。 ところでこれってパワープレイなの?(笑) |
“Fear not, for I, Jelzea, priestess of Pelor,
shall beat those bugbears off you with my stick.”
めざせタコ殴り
STR18の人間のクレリックを作る。ドメインはstrength, FeatはAmbidexterityとTwo-weapon
fightingを取ろう。そしてクオータースタッフを装備すれば、君は1Rに+2の命中判定で、ダメージ+6/+3で攻撃可能だ。3lvになったとき、1RだけならSTRを21にブーストできる(もちろんbull’s strengthを使えばさらに上がる)できるので、さらなる大ダメージが期待できるぞ。
有効度 ☆☆☆☆ アホ度 ☆☆ まあ、普通に使える選択。Featが強烈にもったいない点を除けばだけど(クオータースタッフちゃんと使うにはAmbidexterityとTwo-weapon
fighting必要なのが問題)。 bull’s strengthなら前衛に使えや思わんでもないし。 |
DEX18の人間のファイターを作る。FeatはExotic weapon (spiked chain), Combat
reflex, Weapon fines (spiked chain)の3つを選択する。
彼はたとえflat-footedであっても10ft以内の敵に5回のAoOを、+5の命中判定で行うことが可能で、さらにspiked
chainが両手持ちであるという特性により、ダメージへのSTRボーナスを1.5倍できる。
有効度 ☆☆☆☆ アホ度 ☆☆☆ 実はFrenzied Berserkerで紹介してるのと同じコンセプト(笑)。 ただし、むこうが攻撃力強化に重点を置いているのに対し、こっちはAoOの回数増加に重点を置いている。筆者も考えたけど、必要Featと有効性の釣り合いがとれない気がする(現実に5回のAoOが必要になる状況って少ないだろうし)。つーか、AoOのためにFeat3つ使うんなら、もうちょっと他にやることあるだろ。 |
DEX20のエルフ1lvローグがpoint blank shot Featを取っていれば、30ft以内の相手に+6の命判で攻撃できる(1d8+1ダメージ)。もし相手がfrat-footedなら、これにさらに1d6のダメージを追加できる。3lvになったときにRapid
shot featを取れば、同じ状況で+8/+8の2回攻撃、しかもダメージはおのおの1d8+1+2d6(スニーク)になる。つまり、クリティカル抜きで最大42のダメージが与えられるということだ。
有効度 ☆☆☆☆☆ アホ度 ☆ ・・・なんか、ふつーの選択のような気が・・・。 エルフじゃなく、人間でもう一つFeatを取る、というのもアリだと思う。 |
バードこそは究極の何でも屋たりうるクラスである。3lvになりさえすれば、彼らは他のクラスの仕事を全て請け負えるんだから。
もし彼がcure light woundsとprotection from evilを修得し、skill focus (heal), Heal等のスキルのほか、spellcraft, Use Magic Deviceなどのスキルを持ち、さらにinspired courage能力を組み合わせれば、クレリックやドルイドとして活躍できるだろう。また、grease, summon monster, sleepなどの呪文を覚え、Combat Castingやメタマジックフィートを修得、かつConcentration, Spellcraft, Use Magic Deviceを覚えられれば、彼はソーサラーやウィザードとして活躍できる。同様に、ファイター等の戦闘系クラスや鍵開けなどの技能に長けたローグとして活動することも可能だ!
有効度 ☆ アホ度 ☆☆☆☆☆ 器用貧乏。 てゆうか、どれも本職より弱いので「器用」ですらない。 てことは・・・・・ただの「貧乏」? ありえねー。 |
1lvのノームのバード(INT18)が4ランクのSpeak Language (skill)を取れば、彼はなんと10種類の言語を覚えることが可能だ(INTボーナスで4つ、スキルで4つ、ノーム特典で2つ)。しかもノームなら1日1回、地棲の動物と会話が可能なのだ。加えてDecipher Script, Sense Motive, Innuendoなどを取っておけば、INTを持つ様々な生物とコミニュケーションをとれる確率が上がるぞ。
有効度 ☆☆ アホ度 ☆☆ ・・・・はあ、そーですか。 呪文とかコンプリヘンドランゲージ付与したアイテムのが確実じゃない?とか言うの禁止。 |
They call me Thordan the Giant Killer
でっけえ奴を倒せ!
ドワーフ(STR18)のレンジャーが、favored enemyにGiantを選択し、DodgeとMobilityのFeatを修得すれば、すばらしいオーガ・キラーになれる。まず、ロングスピアを装備して、オーガのリーチに負けないようにする。このとき彼の攻撃は命判+7(ベース+3,STR+4)、ダメージ+7(+4STR × 1.5(両手武器だから)、+1 favored
enemy)。また防御面では、彼はオーガのAoOに対し、AC+9(種族ボーナス+4,Mobility+4,Dodge+1)を得る。
有効度 ☆☆☆ アホ度 ☆☆☆ 大型の敵に対するためにドワーフを選択し、ロングスピアなどのリーチウェポンを用意しておくというのは悪くない選択かも。 しかしDodgeはまだしもMobility使うかね?だったらCombat reflexとかでリーチ(とAoO)生かすほうが賢いし、もっと大事なFeatはたくさんあるような気もするが。 |
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・・・・・なんつーか、書き出して初めて気が付いたんだけど、あきらかに使えない奴の方が多いような・・・・。
使えそうな奴は使えそうな奴で笑えないという重大な欠点を持ってるし(笑)。
まあ、書いてあるのを直接使おうとせず、なんかのヒントにする、って思ってれば使えそうなのもある・・・・・と思う。
ちなみに今回はDRAGON#279,#280,#284に掲載されたものを翻訳しました。