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CDS:PE&レインボー合同
D&Dサード プレイリポート企画

第4話 意外な依頼

於2003年6月7日(土)

マスター&ライター:B.M
プレイヤー:Hawk、だいすけ、石川、右近、ジェック、ヤモン、Dandan[敬称略、順不同]
キャラクター:
ガロウズ/人間 ファイター2 男
ヴァロック/人間 クレリック1 男
ウエスト/人間 ウィザード1 男
アブロ/人間 ローグ1 男
ジッター/人間 パラディン 男
サイラン/エルフ モンク2 男
クロナス/人間 レンジャー 男


2003/06/19

それぞれの目的を胸に秘め、”地底の城塞”へと向かう一行は…?。
いきなりですが、ここから本編に入りますので



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**ここから先はDMに許可を貰っていないプレイヤーの方は読まないでください**
**            (読んでも良いか聞いてみましょう)           **
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ということでひとつ、お願いします。


目次
§4−1 地底の城塞
 峡谷
 前庭
 塔
 両側に扉のある通路
 鉄の樽とパイプ
§4−2 ドラゴン守護隊
 籠のある部屋

 ミーポ
 イスドレイル
 別れ

§4−3 ゴブリンの巣へ
 ジッター、人生の厳しさを知る
 ゴブリンとの遭遇



§4−1 地底の城塞

オークハーストで準備をする一行。
ヴァルカニアの鉄製品の高さに驚愕しつつ装備を揃える。
移動速度の計算、荷物の分担など、旅の準備というのは意外に手間取る。

BM『…っつーわけで、オークハーストからアブロの先導に従って峡谷の方へ進んでいる。やはりこっちは”旧街道”と呼ばれるだけあって、寂れている事このうえない。あちこちに廃屋が見えるね。半日も歩くと地面の裂け目が見えてきた。』
アブロ『こっちだよ、こっち。』

一行の行く手には峡谷が待ち受けていた。

峡谷

ウエスト『こっちって…この崖か。』
アブロ『そこにロープがあるだろ。それをつたって降りるんだ。』
ウエスト『この、ボロそうなロープをか?。』
アブロ『俺は大丈夫だったぞ。』
クロナス『どれくらいの深さなんだ?。』
BM『ここから底が見えないくらいですね。』
サイラン『崖か…。』
ヴァロック『どうしたサイラン?(笑)。なんか、崖に嫌な思い出(※1)でもあるのか?。』
サイラン『いや、なんでもない(笑)。』


降りる際に万が一を考えて荷物を軽くすることにした一行。
重量計算中に問題が発生。


ウエスト『…おい。ヴァロックよ。お前、その頭にかぶっているが重いんじゃないのか?。』
ヴァロック『そんなことはない!(笑)。』
ウエスト『いや、だってそれ意味無いだろ。』
ヴァロック『意味無くない!。』
ウエスト『それのせいでTake10でも落ちるんだぞ、お前?(笑)。脱げよ。』


アーマークラスは下がらないくせにチェックペナルティはバリバリにあるというイカした兜、それがグレートヘルム。
ありえない。
だがそれがいい。
ちなみに掲示板で話題になってたので正式なデータを書きますと…

グレートヘルム
売値:金貨10枚(ヴァルカニアでは金貨20枚)
重量:10
頭を狙われた時は頭のACに+8される (※)
〈Spot/視認〉、〈Listen/聞き耳〉に−4
アーマーチェックペナルティ−2
呪文失敗20%
MAXDEX:+4
移動:30

※注:
鎧のボーナスは使わず、グレートヘルムのボーナスだけで計算する。
例えばチェインシャツ(AC+4)とグレートヘルムを付け、ラージスティールシールドを持ったDEX修正+2のファイターが居たとする。
彼が頭に攻撃をされた場合、ACは10+8(グレートヘルム)+2(シールド)+2(DEX)=22になるのである。
また、頭を狙われた時以外はヘルムのACは一切加算されない。


以上です。
頭を狙われた時は役に立つと思うので誰か使って見てください。


ヴァロック『(これは妹が贈ってくれたものだから)い・や・だ。』
ウエスト『落ちるぞ。』
ヴァロック『落ちない!(笑)。じゃあ、ヴァロックはプリプリ怒りながらロープを伝ってさっさと降りてしまう。』
BM『いいよ。』
ヴァロック『えい。(ころころ)…あぶねー、1はでなかったよ(笑)。』
ガロウズ『あ、いきなり降りやがったぞ、アイツ(笑)。』
ジッター『クレリックが先鋒かよ。』
クロナス『灯かりはあるのかー?。』
ヴァロック『…無い!(笑)。』


いきなりやってくれた、ヴァロック。
良い子の皆さんは真似をしないでね。
”そんな行為は有利じゃない”ってマンデルさんに殴られちゃうぞ!(笑)。


BM『まあ、日光が差し込んでるから真っ暗って事は無い。で、ヴァロックが降り立ったところは砂や瓦礫の散らばる岩棚だ。そこから下へはさらに階段が続いているようで、そっちはさすがに灯かりが無いと暗い。』
ヴァロック『うーん、じゃあここでちょっと待つか。』
サイラン『じゃ、荷物が軽い俺が次にサッサと降りるか。』
BM『了解。…と、サイランが降り始めた所でだ。』
ヴァロック『ええーっ!?。』
BM『ヴァロックの後ろの方から何かが飛び出してきたぞ…(いちおうヴァロックの〈Spot/視認〉と〈Listen/聞き耳〉をやって…ま、無理だな)…そしていきなり襲いかかられた。』


しかもサプライズ。
いきなりピンチだ。


ヴァロック『やべぇ(笑)。どんなヤツ?。』
BM『でっかくて汚いネズミ。』
ヴァロック『どのくらいの大きさ?。』
BM『3フィートぐらいかな。飢えてるみたいで、物凄い勢いで飛び掛ってきたぞ。…(ころころ)…ハズレ。』
クロナス『90cm?。でっかいなぁ。』
ヴァロック『仕方ない、やるか。』
ガロウズ『そこって上から弓を撃てるぐらい?。』
BM『50フィートぐらいだから、撃てるでしょ。ちょっと暗い分修正があるけど。』
クロナス『じゃあ、俺も撃とうかな。』
サイラン『俺はとにかく急いで降りる。』
ジッター『じゃ、その次が俺かな。』


最初の戦闘からいきなりアクロバティックなことになってきた(笑)。
しかも次のラウンドにはダイアーラットの増援がやってきた。
まさにおおねずみはなかまをよんだ! (言ってる場合ではない
最初は不利だったヴァロックとサイランだが、上からの射撃の援護のおかげで戦況を打破する。
なかでもクロナスが大奮闘。


クロナス『おっと、クリティカルかな?。…(ころころ)…クリティカルだ。』
BM『うわー(笑)。そのダメージだと…そうですね、上からの矢によってダイアーラットの頭が地面に串刺しになった!ザシュッ!。』
クロナス『よし!。』
サイラン『うわお、すげえな。』
ヴァロック『いいからお前は(ネズミに)当てろよ。』
サイラン『まあまあ。ここで再びFlurry of Blows(連打)で…(ころころころころ)…スカッ、スカッ!。』
ヴァロック『おい!。』


…この時、サイランが全然ネズミに当たらなかったのは秘密だ。
しかしさすがにネズミに負けるようなパーティではなく、最初の脅威をなんなく撃退した一行。
そのままジグザグの階段を下へと降りていったのだった。


前庭

BM『辿り着いたのは、瓦礫で埋まった前庭のようなところ。壁に銃眼が開いているので元は胸壁だったことがわかる。君たちの西側に”地底の城塞”がそびえているわけだ。ここから一番近い入り口は城塞の端の塔に続いているようだ。』
ヴァロック『なんだか分からないが、塔ってのは不吉だ(※2)。』
サイラン『あー、終わったかも。』
クロナス『???。』
ウエスト『いや、レインボーの人間にしか分からないからそれ。』
BM『(人聞き悪いなぁ)。あ、アブロはね、ここに来た事を覚えてるよ。ゴニョゴニョ…。』
アブロ『(聞きながら)…ふんふん。なるほどね。』
ガロウズ『よーし、行くか。俺が先頭で行くぞ。』
BM『…ガロウズがずんずんと歩いていってますが?。』
アブロ『じゃあ、ギリギリの所でガロウズの肩を掴んで止める。』
ガロウズ『ん?。どうした?。』
アブロ『無言で岩をガロウズの前に投げる。』
BM『すると、そのあたりの床が突然パカっと開いた。落とし穴のようだね。』
アブロ『…ま、こういうもんがアチコチにあるからさ。気ぃつけな。』
ガロウズ『先に言ってくれ!(笑)。』

いきなり入り口で冒険者をピットで出迎えるというやる気マンマンなダンジョンである。
んんーー、メェェリケェェーン!!※3

中に入ると塔が半壊してしまっていて、崩れかけだということが分かった。
ゴブリンの死体が散乱しており、激しい戦闘があったことを偲ばせていた。
この部屋には右と左(つまり北と南)に扉がある。

BM『さて、瓦礫の中にゴブリンの血と肉が飛び散っているわけですが。何より目を引くのは西側の壁に槍で縫い付けられている死体。』
ウエスト『すげー腕力だな。』
ヴァロック『クリティカルヒット?。』
ジッター『こんなことができるのは…師匠(※4)だったりしない?(笑)。』
BM『…できるかもしれないな。』
ジッター『うおお、師匠!!と叫んで槍を引き抜く。』
BM『ごく普通の槍で、飾り気が無いね。穂先は壁の中にあったおかげで錆びてないみたいだ。』
ジッター『やっぱり、師匠はここに来ていたんだ!。』


勝手に思い込むジッター(知力8)。


BM『で、ゴブリンの死体がドチャっと床に腐り落ちる。すると、今までゴブリンの体で隠れて見えなかったところが露出した。そこにどうも興味深いものが描かれているようだね。』
ジッター『なに?。』
BM『ルーン文字。』
ジッター『パス。』
ウエスト『何語じゃあ。』
BM『何語が読めますか?。』
ウエスト『コモン、エルフ、ドラゴン、ゴブリン。』
BM『どうもドラゴン語のようです。ドラゴン語は竜が爪でひっかいて書くものなのでルーン文字のように見えるのです(※5)。』
ウエスト『なんて書いてあるの?。』
BM『”ウルサ=ドラサ”と書いてありますね。さあ、ここで〈Knowledge(60 Summers)/知識(60の夏)〉判定を!(笑)。』
ウエスト『うーん、分かっちゃいけない気がするんだけど…(ころころ)…あ、高ぇ。17。』
BM『なるほど。じゃあ、分かってしまいました(笑)。どうやらこれは”60の夏”と関係がある名前のようです。…そして…ごにょごにょ…。』
ウエスト『…ふんふん。それが、この一節なわけか…。』


ここで怪しい密談をするBMとウエスト。
ウエストには謎のハンドアウトが手渡され、なにか良からぬ事が進んでいる雰囲気を醸し出していた。
そこにはドラゴン語で”ウルサ=ドラサ”と書かれていたのだった。
(読めたのはウエストとサイランのみ)


ウエスト『…っくっくっく(ニヤリ)。』
ヴァロック『何ニヤニヤしてんだ?(笑)。何が書いてあったの?。』
ウエスト『いやいや、たいしたことじゃないよ。さ、次に行こうか(ニヤリ)。』
サイラン『怪しいぞ(ウルサ=ドラサ?俺には意味はわからんが)。』
ガロウズ『ところで、アブロはここに来た事あるんだよね?。どっちの扉に行ったの?。』
アブロ『右だな。』
ガロウズ『じゃ、右に行くか。いい?。』
一同『うーす。』
ガロウズ『一応、罠とか調べてくれない?。まあ、一度通ったところだから無いとは思うけど。あと、〈Listen/聞き耳〉とか。』
アブロ『いいぜ。』

扉をつついているようにもみえる
(扉を調べるアブロ)

BM『(ころころころ)…罠も無いし、特に変わった音も聞こえてこないみたいだね。』
ガロウズ『よし、じゃあ開けて次に進もう。』



両側に扉のある通路

塔を越えて進むと、短い通路に出た。
突き当りと、通路の両側に扉がある。
左の扉は石で出来た重そうな扉だ。

狭い通路にキャラクターが並ぶ
(通路に出た一行)

ガロウズ『で、これはどこの扉に入ったの?。』
アブロ『うーん、左の石の扉じゃないのは覚えてるんだけどな。』
ガロウズ『じゃあ右か正面だな。』
アブロ『この辺ではぐれたんだ。』
ヴァロック『ちなみに、さっきはネズミがいたけど、後はどんなのがいるの?。』
アブロ『おい、なんで教えなきゃいけないんだ?。そりゃあ契約外だぜ?。情報料を…。』
ガロウズ『(遮って)何が出てくるか分かれば、ある程度それに対策できるだろう。一緒に戦うんだから、それぐらいはお互い様だろ?。』
アブロ『(舌打ちして)…なら教えてやろう。ネズミがたくさんいる以外にはゴブリンとコボルドが棲みついている。どっちも数が多いから気を付けろよ。』


右の木の扉を調べる事にした一行。
調べるときも上図のようにフォーメーションを取っている。
ダンジョン潜るの初めてのキャラもいるのに、なんか手馴れてねぇ?(笑)。


アブロ『どんな扉ですか。』
BM『入り口にあったのと同じような殺風景な木の扉。鍵はかかってない。まあ、ユニバーサルデザイン(※6)なドアだと思ってくれれば。』
アブロ『じゃあ、ユニバーサルなチェックをしましょうか。』
BM『うす。罠も無いし、特別な物音も聞こえてこないようです。』
ジッター『ねぇ、俺のディテクトイービルやっていい?。』
BM『…ああそれねー…いいよーべつにー…。』
ヴァロック『なんでそんなにやる気無いの?(笑)。』
BM『べーつにぃーー(笑)。はい、悪は無いよ。』
ジッター『無いぞ。』
ヴァロック『楽だなぁ(笑)。』
ウエスト『悪じゃないのはいるかもしれんけどな。』


片っ端からディテクトイービルされると、DMはすごく悲しい。
ま、そうやって善が悪を狩るゲームなんだろうけども(笑)。
貴様が悪の枢軸だ!!みたいなノリ?。


ジッター『じゃ、ついでに石の方もやってみるか。』
BM『そっちのほうからも悪は感じないね。』
ジッター『石に塞がれて?。』
BM『うーん、厚い扉だと分からないんだけど…(※7)。いや、部屋の中まで感じるな。悪は無い。』
ヴァロック『なんて楽なんだパラディン探知器(笑)。』

で、右の扉を開けてみたが空っぽ。
石の扉の方を調べる事にする。



鉄の樽とパイプ

アブロ『〈Open Lock/解錠〉成功!。』
BM『中には床から伸びるパイプでしっかりと固定された、鉄の樽があります。』
ヴァロック『樽?。』
BM『錆びた大きな鉄の樽。』
ウエスト『扉に彫ってあった模様(竜と魚のあいのこのような生物)と関係あるのか?。』
ジッター『とりあえず、俺がディテクトイービルして…』
BM『(即座に)無い。悪は無い。』
ヴァロック『はえー(笑)。』
ガロウズ『どうするよ、これ?。』
ヴァロック『開けて見るか?』
サイラン『開けても得はなさそうだが?。』
ガロウズ『俺たちは行方不明者を探しにきたわけであって、宝捜しに来たわけじゃないからな。』
ヴァロック『ボクは妹を助けにきたわけだし。』
アブロ『俺はどっちでもいいや。』
クロナス『(私も)どっちでも。』
ウエスト『気にはなるけどほおっておこう。今回の事件と関係があるとは思えん。』
ガロウズ『…だな。じゃあ部屋を出よう。』

こうしてアッサリと無視された樽さん。かわいそう(笑)。
触らぬ神に祟り無しというか。
特に今回のパーティのメンツは目的がハッキリしているのでこういう横道は取らないようだ。
…っつーか、いきなりこれを開けようとするヤツは滅多にいないと思うのだが?。
メェェリケェェーン!!



§4−2 ドラゴン守護隊


籠のある部屋

通路の奥の扉に向かう一行。
ユニバーサルなチェック開始。

BM『えーと、罠も無いし特別な物音も聞こえてきませんでした。』
ジッター『じゃあ、俺が…。』
BM『(即座に)悪は無い。無い。無いったら無い。』
ジッター『…だ、そうだ(笑)。』
ヴァロック『がんばれよ、”探知器”。』
ガロウズ『じゃ、入ってみようか。』


中は広めの、ごちゃごちゃと物が置かれた部屋だった。
部屋の中央には大きな石組みがあり、そのうえで火が使われた形跡がある。
南側の壁には金属製の籠が吊り下げられており、その前には布がかけられた小さなベンチがある。
壁には大きく緑色の塗料で文字(ドラゴン語で”ここにどらごんがいる”)が書いてある。


BM『と、いう感じですが。』
アブロ『この部屋には来たような記憶があるんだけど…うーん、よく覚えてないな。多分ここが俺が来た最後の部屋だと思う。』
ウエスト『この部屋で何かに襲われたのか?。』
アブロ『違うな。この辺で二手に分かれて、俺が偵察してたんだ。で、別れた方から音がしたんで、駆けつけてみたら、誰もいなくなってたのさ。』
ウエスト『どんな音?。』
アブロ『金属のぶつかる…戦闘の音だと思ったんだが…。』
ガロウズ『じゃ、こっからは未知ってわけだ。』
ヴァロック『とりあえずその籠とか調べてみようぜ。』
BM『そんな話をしているとですね。なにかベンチにかけてある布の下から音が聞こえてくるんですが。』
アブロ『どんな音?。』
BM『小さい生物の呼吸のような。』
ウエスト『よし、弓持ってるヤツは構えてベンチを囲むんだ。』


ベンチを取り囲んだ一行。
確かに、布の下では何者かがモゾモゾと動いているようだ。


ウエスト『どうするリーダー?。撃っちまうか?。』
BM『(うわぁ、かわいそうになぁ…)。』
ガロウズ『いや、俺が布をどけてみる。弓は構えててくれ。』
BM『ガロウズが布をはぐと…その下にはコボルドが安らかに寝ていたのでした。』
ウエスト『んんんー?。どうする、撃つか?。』
ジッター『そういう場合は、俺…。』
BM『(神速で)無い。』
ジッター『だ、そうです。』
ガロウズ『じゃ、起こして話を聞いてみよっか。』


ミーポ

BM『揺すられると、コボルドはまったりと起き始めました。で、不思議そうな顔をして君たちをキョロキョロと見上げています。』
ウエスト『じゃ、ドラゴン語で話しかけてみるか。おい、俺たちには敵意は無いぞ。』
BM『それを聞くとコボルドは不安そうな顔を浮かべて共通語で答えました。”テキイ?”と。』
ウエスト『お、なんだコイツ共通語喋れるのか。頭良いな。いやいや、敵意は無いって言ってるんだ。』
コボルド『…(不安そうな顔で自分を指差す)。』
ウエスト『…(首を振って、自分達全員を指差す。)』
コボルド『…(首をかしげる)。』
ウエスト『…(否定するように手を振り、そのあと両手を広げる)。』
コボルド『…(何度もうなづく)。』
ヴァロック『おい、どうでもいいけどなんで言葉が通じてるのにボディランゲージなんだ?(笑)。』
ウエスト『…(ヴァロックの方を向き、コボルドを指差してOKのサインを出す)。』
コボルド『…(にこやかにうなづいてみせる)。』
ヴァロック『分からねえよ!(笑)。』
コボルド『…(うなづきながら周りの人に手を振り、もう一度ベンチに横になって寝ようとする)。』
ウエスト『…いや、おいおい、寝るな寝るな(笑)。』
ヴァロック『本当に通じてるのか!?(笑)。』
ウエスト『(自信マンマンに)大丈夫!。』


ホントか。


ウエスト『おーい、起きてくれ。お前はここで何をしてるんだ?。』
コボルド『俺、ミーポ。』
ウエスト『ミーポって言うのか。良い名前だな。』
ミーポ『(嬉しそう)。』
ウエスト『で、ここで何をしてるんだ?。』
ミーポ『ミーポは、ドラゴン守護隊(※8)だった。』
ウエスト『そうか、凄いな。』
ミーポ『(胸を張り、エラそうに)そう!。ミーポはドラゴン守護隊!。』
ガロウズ『…っておい、ドラゴンかよ。』
ヴァロック『その、ドラゴンってのはどこにいるんだ?。』
ミーポ『(シュンとなって首をうなだれながら)…いなくなった。盗まれた。』
ウエスト『盗まれた?誰に?。』
ミーポ『(頭を抱えながら)…盗まれたから…ドラゴンいなくなったから…もうミーポはドラゴン守護隊じゃない。タダの守護隊。』
サイラン『いや、タダの、って言われても全然分からんのだがな(笑)。』
ミーポ『(泣きながら)…ミーポ格好悪い。困った。』
ヴァロック『あのさ、守護隊って言うんだから他のメンバーは?。』
ミーポ『…殺された。』
サイラン『じゃあ”守護”じゃないか(笑)。』
ミーポ『そうだ。ミーポは「守護」だ。ああ、どうしよう…(と、言いながらベンチに横になって寝ようとする)。』
ウエスト『寝るなーーっ!!(ヘッドロックをかけながら)。』


冷静なウエストがついにキレた?(笑)


ウエスト『で、誰に盗まれたんだよ?。』
ミーポ『ゴブリンども!!。』
ウエスト『どれくらいいた?。』
ミーポ『たくさん!!。ミーポのこの傷を見ろ!。これ、ゴブリンにやられた傷!。ミーポはがんばった。』
ウエスト『はいはい、すごいねー。』
ミーポ『こっちの傷はカルカリックスに噛まれた傷!。ミーポは勇敢!。』
ウエスト『そうだねー(棒読み)。』
ヴァロック『でもさあ、ゴブリンが持っていけるぐらいのドラゴンだから、かなり小さいんじゃないか?。』
ミーポ『そうだ。カルカリックスはそこの籠に入っていた。』


コボルドというのは傷を自慢する種族なのだろうか。
ここで話題になった籠をアブロが調べる。
籠は切断されたのではなく、なにやら溶けたような跡があった。


アブロ『溶けてるな…ゴブリンがスペルでも使ったのか?。』
ミーポ『ゴブリンには、悪い仲間がたくさんいる。』
アブロ『どんなヤツだ?。』
ミーポ『おっきいゴブリンとか、バグベアとか、あと赤くて熱いやつとか!。』
クロナス『うわ、バグベアいるのかー。』
ウエスト『赤いヤツ???。』
ミーポ『赤い。とっても悪いやつで、赤い!。』
ヴァロック『わからんよ。…で、この籠の中にそのドラゴンのカルカリックスが入ってたんだな?。』
ミーポ『そう。小さいときからミーポが世話してきたカワイイ奴だったのに…ゴブリンたちが…(怒り出す)。』
ウエスト『まあまあ、落ち着け。そのドラゴンってどこから連れてきたんだ?。』
ミーポ『俺たちコボルドはドラゴンの金属!!。』
ヴァロック『金属?(笑)。』
ミーポ『(精一杯に胸を張りながら)そう、金属!。親戚だから。』
ウエスト『へー、そーか。凄いな、ミーポは(頭をなでてやる)。』
ミーポ『(嬉しそうに)ミーポ凄い。金属だから…でも、ドラゴンいなくなった。ミーポ仲間にバカにされている…ミーポは毎日ツライ…(うなだれる)。』
ガロウズ『うーん、どうにかしてやりたいけどな。』
ヴァロック『おい、ちょっとまってくれよ。それより俺の妹の方を頼むよ。』
ジッター『俺の師匠も。』
クロナス『まあ、そっちに何か手がかりがあるかもしれんし。』
ジッター『あ、そうか(笑)。いけるいける(笑)。』
ヴァロック『そうかなぁ。』


しばらくコボルドと他愛も無い会話をして過ごす一行。
壁に書いてあった文字についての話になる。


ウエスト『この字は誰が書いたんだ?。』
ミーポ『ミーポだ!。』
ウエスト『ほう。字が書けるのか。エライなぁ、ミーポは(なでなで)。』
ジッター『俺より頭良いかもなぁ。』
ミーポ『ミーポ偉い。ドラゴンを守ってた。…でも、今は…。』
ウエスト『(慌てて)で、そのドラゴンを連れてきたのは?。』
ミーポ『イスドレイル様。』
ウエスト『イスドレイル?。』
ミーポ『俺たちの女王様だ。』
ウエスト『ほーう。会わせてくれないか?。』
ミーポ『だ、ダメだ。人間を連れていったら怒られる。』
ウエスト『大丈夫だ(根拠無し)。』
ミーポ『怒られる!。』
ヴァロック『なあ、ミーポ。イスドレイル様はこっちの扉の奥にいるのか?。』
ミーポ『そっちにはいない。』
ヴァロック『(違う扉を指差して)…じゃあこっちにいるのか?(笑)。』
ミーポ『そっちにもいない。』
ヴァロック『じゃ、こっちかな?(笑)。』
ミーポ『そこでもない。』
ヴァロック『…ってことは残ったあそこっぽいな(笑)。』


なんて問答をしていると、急にガロウズが手を叩いて大声を出す。


ガロウズ『そうだ、こうしよう。俺たちがドラゴンを取り戻してやるから、そのかわりにイスドレイル様に会わせてくれよ。』
ミーポ『!?。ホント?。』
ガロウズ『本当だ。俺たちはイスドレイル様に話が聞きたいんだ。』
ミーポ『向こうで暴れないって約束するか?。』
ガロウズ『する。』
ミーポ『…うーん、なら、連れて行ってやろう。』
ウエスト『おーし、じゃあ行こう、イスドレイル様の所へ。』
ヴァロック『うーん、いいのかなぁ。』


ミーポは部屋の隅に行くとなにやらゴソゴソやりだし、そこにあった壁の蓋を外した。


ヴァロック『うお、隠し扉があったのか!。』
ウエスト『してやられる所だったじゃん(笑)。』
ジッター『えー…。』
BM『(素早く両手で「バツ」のサインを出す)。』
ジッター『まだ何も言ってないやん(笑)。』
ヴァロック『つーかもう会話すら無くなった(笑)。』

コボルド用の狭い穴をくぐりぬけ、一行はコボルドの住処へと入っていったのだった。


イスドレイル

入り口は狭かったが、奥は広くなっていた。
あちこちでコボルドのパトロールと会うが、ミーポが何事か話すと通してくれる。
(ウエスト『ゴブリン語で会話してるな、こいつら』)
そうして柱の立ち並ぶ広間のようなところに辿り着いた。
一番奥には瓦礫を積み上げて作ったとってつけたような玉座があり、そこに赤いローブをまとったコボルドが座っていた。
両脇にはコボルドの親衛隊らしき一団が控えている。


ミーポ『イスドレイル様。ドラゴン守護隊のミーポです。ミーポはドラゴンを取り戻すという人間を連れてきました。』
イスドレイル『うむ。その者たちだな。』
ミーポ『はい。この者たちはテキイでございます。』
ウエスト『いや、敵意は無いんだってばよ(笑)。』
ミーポ『(顔を赤くして)…この者たちは「テキイナイ」んでございます。』
イスドレイル『うむ。ならば直接わらわと会話する権利を与えよう、人間よ。』
ウエスト『ははっ、ありがたき幸せ。』
ヴァロック『なんだか、今日は殊勝だなぁ(笑)。』
ウエスト『いいから俺に任せておけよ。』
ジッター『俺、やっていいか?。』
サイラン『あからさまにやるのは失礼にあたる(※9)から、止めとけ。』
ジッター『そうなのかー?。』
ガロウズ『おいおい、騒動は止めてくれよ。』
ウエスト『大丈夫、大丈夫。俺に任せておきゃあ大丈夫だって。』
ヴァロック『それが一番怖いんだけどなぁ(笑)。』
ウエスト『お会いできて光栄でございます、イスドレイル様…。』


多彩な言語を操るウエストがコボルドとの交渉役となった。
カルカリックス誘拐の経緯を確認し、一行がゴブリンを倒して取り返すということで合意した。
もし持ち帰ればイスドレイルから報酬(金属片とスクロール)を貰えることになった。


ヴァロック『報酬たってコボルドの報酬だしなぁ。』
アブロ『その、くれるっていう金属片って何?。巻物は分かるけど。』
BM『イスドレイルの後ろに竜の像があって、その口の中に入ってるんだ。よく見えないので何かは分からないんだけど。巻物は玉座の後ろの祭壇の上に乗っかっている。』
ウエスト『…ニヤリ。』
ヴァロック『ウエストが欲しそうなものだけどさぁ。』
ウエスト『時にイスドレイル様、そのカルカリックスなるドラゴンはどのようにしてもたらされたのでありましょうか?。』
イスドレイル『…人間よ、それはアナタたちが知って良いことではありません。それはコボルドの秘密なのです。』
ウエスト『これはとんだ失礼を。』
ミーポ『(怒らすな、ウエスト。イスドレイル様の拳骨は痛いぞ)。』
イスドレイル『…1つだけ教えてあげましょう。この地ではかつて偉大なる竜が崇拝されていたのです。その竜は時空の落とし仔であり、大いなる力を持っていたのです。ここは我らにとっては古の聖地なのです。』
ウエスト『その竜の名とは?。』
イスドレイル『ウルサ=ドラサ。近方と遠方、過去と未来と言う意味です。』
ウエスト『ほほぉ…(ニヤリ)。』
ヴァロック『怪しいよ、さっきから(笑)。』
ウエスト『いやいやなんでもないんだ。気にするな。…さて、他に聞きたいことは?。』
ヴァロック『木の実!。』
ジッター『師匠!。』
ヴァロック『いや、実だ!。』
クロナス『ええい、落ち着け!。』
ガロウズ『先に行方不明者を聞かないと、手遅れになるかもしれないだろ。』

相変わらずまとまりのない連中である。


別れ

ドラゴンを奪還してくれるということで気を良くしていたのか、イスドレイルは様々な質問に答えてくれる。
(実際はウエストが通訳しているのだが。)

イスドレイル『人間の冒険者は、確かに来た。1ヶ月くらい前のことだ。やつらはゴブリンどもと何やら揉めておったが、それ以来姿は見えんようだな。』
ジッター『ふーむ。』
クロナス『…その中にレンジャーはいたか?。』
イスドレイル『レンジャーというと…緑の服を着て弓を携える者か?。それならおったが。』
クロナス『ふぅーむ。緑ねぇ…。』
ジッター『その人間達はどっちにいったのか分かりませんか?。』
イスドレイル『ゴブリンどもの巣窟か…あるいは、下かもしれんな。』
ジッター『下!?。』
ヴァロック『下があるのか?。』
アブロ『えー、この下にまだあるの!?。広いなぁ。』
BM『(たしかになぁ…)。』


素直な感想(※10)。


イスドレイル『下にはベラックという男がおって、どうもそやつがゴブリンどもをたばねておるらしい。』
ウエスト『ベラックねえ…聞いたことある?。』
BM『(〈Knowledge/知識〉ロールしつつ)…いや、知らないみたいだね…1人を除いて。』
クロナス『ベラックか…。』
ヴァロック『知ってるの?。』
イスドレイル『その木の実とやらも下からゴブリンたちが持ってくるようじゃの。ベラックがゴブリンに与えておるようじゃ。』
ヴァロック『ああ、ここでやっと話が繋がったぞ!(笑)。これでどっちみちゴブリンのところに行かなきゃならなくなった。』
ガロウズ『そうだな。目的が一致したな。』


あやふやながらパーティ団結。


クロナス『…よしわかった。おい、みんな。俺は他の用事ができた。ここで抜けて別行動を取りたいのだが、構わないかな?。』
ガロウズ『なにぃ!?。』


言ってるそばからクロナスが衝撃の発表(笑)。


ガロウズ『どうしたんだ?。その行方不明のレンジャーと関係あるのか?。』
アブロ『カラカス、だっけ?。』
クロナス『…それは言えない。俺の分の報酬はみんなで分けてくれ。それで良いか?。』
ガロウズ『せめて理由を教えてくれよ。』
クロナス『…すなまい。…生きていたらまた、会おう。』


唐突にパーティから抜けることになったクロナス。
いったい何があったんだ!?。
(いや、DMは知ってるんですけどね(笑))


§4−3 ゴブリンの巣へ

こうしてコボルドのためにドラゴンを助けに行くことになった一行。
クロナスが不可解な言動の後にパーティを離れたのが気にかかるが。
木の実の探索と行方不明者の捜索という目的が微妙に一致し、団結して再び広大な(笑)ダンジョンを進み始めた一行であった。
パーティの案内役&監視役としてミーポが付いてくることになった。


ジッター、人生の厳しさを知る

途中のゴミだらけの部屋で立ち止まる一行。
鉄クズや錆びて壊れた金属製の鎧がやたらに転がっている。
(分かる人には0.5秒で分かるヒント)
…プレイヤーは気付いていたみたいだが、そこはまぁ今回のキャンペーンはプレイヤー知識とキャラクター知識を分けているので。
歯を食いしばって知らないフリ(笑)。

ジッター『なんだこりゃ?。ゴミ捨て場?。』
サイラン『なんにも危険な感じはしないね。』
ガロウズ『余裕だろ。』
ヴァロック『ああ、もう全然怖くないねぇ。余裕だねぇ。』
BM『さすがに無理しすぎだろ(笑)。ま、部屋の中にはガラクタ以外には何も無いんだけど?(笑)。』
アブロ『じゃ、その扉を調べてみる。<Listen/聞き耳>ね。』
BM『はい。(ころころ)…じゃあ、何かが走ってくる音が聞こえてきたね。』
ジッター『余裕!(笑)。』
BM『なんで余裕なんだよ(笑)。で、扉をバタンと開けて…こんな四足歩行生物が出てきたぞ。』


と、言って「ゲームぎゃざ」に付いていたモンスターカードを見せる俺。
触手があってウロコがあるアイツです。


ヴァロック『うっわぁぁぁ、……全然分からねぇ!(笑)。』
ガロウズ『うーむ知らん!(笑)。』
ジッター『なんだコイツ、弱そうだな!。余裕!!。』
BM『いちおう〈モンスター知識〉やってください。』
ウエスト『むー、低い。』
アブロ『俺も低い。』
ヴァロック『ははははは、分からないねぇ(笑)。』
BM『ちょっと珍しい生物だからなぁ。とりあえず自然の動物じゃないとは分かった。』
ジッター『大丈夫だよ、コイツ弱そうだから!。余裕!。』

隣の部屋から突進してきた!
(ちなみに白い猿がミーポのかわりです)

まあ、たしかに見た目は別に強そうなところは無い(笑)。
見た目通りと判断し、囲んで殴り始める一行。


ガロウズ『うわ、外れたよ…結構硬いなぁ。早く倒さないと…。』
ジッター『なんで?。余裕だって、コイツ(笑)。』
ヴァロック『あ、俺も外れた。』
BM『こっちの攻撃はジッターだな。えーと…触手が外れて噛み付きだけ命中。カリっと噛まれた…2点。』
ジッター『うわ、余裕だ(笑)。全然痛くない。おいみんな、コイツ弱いぞ!安心しろ!(笑)。』
ガロウズ『そうみたいだな。じゃあフランキングすっか。』
ジッター『じゃ、俺は横を抜けて裏に回るわ。』
BM『モロにAttack of opportunity(機会攻撃)くらいますが?。』
ジッター『別に…だってコイツ弱いもん(笑)。』
BM『じゃあ触手一発…ハズレ。』
ジッター『アブネー。』
BM『あれ、今ちょっと本音出てませんか?(笑)。』
ジッター『…そんなことない!。楽勝!。』


プレイヤー知識とキャラクター知識を分けているとこの辺を楽しむ事ができる。
余裕をこいていたパーティだが、いかんせんラストモンスターは硬いのでなかなか致命傷を与えられない。
より一層フランキングへの需要が高まる。


ヴァロック『俺とジッターで挟んでるから…あ、あとここにサイラン入ってくれよ。』
サイラン『いいよ。おら、こいAttack of opportunity(機会攻撃)!。』
BM『来いって言われても…お前にはやらん(笑)。』
サイラン『モンクでよかった!(笑)。』
ジッター『え?サイランさん、それはどういう意味ですか?。』
サイラン『ひみつ。』
BM『まあいい。こっちの攻撃…はジッターが目標だ。…あら、当たり。』
ヴァロック『ご愁傷様。』
ジッター『ダメージは無いんでしょ?(笑)。』
BM『無いね。』
ジッター『よ、よえーーコイツ!(絶叫)。』
BM『で、ジッターの向かいだから…ヴァロックだな。ヴァロックはジッターの鎧が突然朽ち果てて錆びていくのが見えるぞ。』
ヴァロック『あらら。ジッター、後ろ後ろ!。』
ジッター『後ろ?(笑)。』
ヴァロック『いや、前だけどな(笑)。お前鎧錆びてるぞ!。』
ジッター『まさか…こんな弱いヤツに…え?…え?…ええーーーっ!!(絶叫)。』


一同大爆笑。
(もちろん笑ってる場合じゃないのだが)


ジッター『このクソヤロウ〜(※11)。くらえ怒りの一撃!。よっしゃ、クリティカル可能域!。』
BM『すげぇ。』
ジッター『そしてクリティカル!。俺の鎧の恨みを思い知れ〜〜。』


これが決め手となってラストモンスターを撃退できた。
おそるべしパラディンの怨念。
しかし、おかげでジッターの鎧が無くなってしまった。

ジッター『どうする?。』
ガロウズ『とりあえずヴァロックの鎧を借りれば?。』
ヴァロック『いいよ。…でもサイズが合わないじゃん。』
ガロウズ『うーん…あ、俺に任せろ。俺、<Craft/製作>で”防具”持ってるんだよねー。』
ウエスト『なーんで持ってんのアンター!(笑)』
サイラン『すげぇ。』
ガロウズ『だって、ファイターって言ったら<Craft/製作>だろ?(笑)。』
BM『まさか役に立つ時が来るとは…(笑)。』
ガロウズ『調整するだけだったらすぐ済むでしょ?。』
BM『ま、作るよりは断然短いでしょ。一応チェックして。』
ガロウズ『16。』
BM『オーケー。じゃあちゃんとジッターの体に合うように調整できたよ。時間はかかったけど。』
ガロウズ『ああ、パーティの役に立ててよかったぁ〜(笑)。』
ウエスト『やべぇ、ファイター役に立ってるよ(笑)。』


全国のファイター諸君。
ピンポイントで<Craft/製作>を取っておきましょう(笑)。
ちなみにこのガロウズの”防具”という選択はなかなか当たりでした。
いやマジで。


ジッター『助かった。』
ヴァロック『俺は柔らかくなったよ〜。』


ゴブリンとの遭遇

さて、鎧問題も解決し(したんか?)ゴブリン求めて進む一行。
扉をユニバってる(※12)となにやら話し声のする扉を発見。

アブロ『なんか話し声がするよー。』
ガロウズ『何語?。』
アブロ『俺の知らない言語。』
BM『(無言でジッターに右手で「OK」のサインを送る)。』
ジッター『しかも、悪らしいぞ(笑)。
』ウエスト『ゴブリンっぺぇな。…よし、じゃあいっちょやるか。』
ヴァロック『何か策があるの?。』
ウエスト『まかせろ。誰か扉を開けてくれ。俺は中に向かって呪文を唱えるから。』
ガロウズ『不意打ちになるのかな?。』
BM『相手が油断していれば不意打ちになるね。』
ガロウズ『ジッターが扉を開けてくれ。俺はウエストの援護に入る。』
ジッター『りょーかい。ガチャ。』


中ではゴブリンがだらしなーく雑談していた。
いきなり扉を開け、不意打ちに成功する。
そこへウエストの呪文が炸裂する。


ウエスト『いくぜ、ヒュプノティズム!。』
BM『ゴブリンのウィルセーブ…失敗、失敗、失敗。3匹とも失敗ですな。全員ウエストの方をボーっとした表情で眺めて立ち尽くしていますね。』
ヴァロック『どうなってるの?。』
ウエスト『催眠状態にしている。接続時間があるから、急いで話を付けなきゃならん。あー、ゴブリンたちよ。』
ゴブリン『なんだぁ?。』
ウエスト『実は我々は君たちのリーダーに頼まれてここにきた。君たちが捕まえているドラゴンのところに案内してくれないか?。』
ゴブリン『人間のくせにか?。』
ウエスト『俺たちは君たちの味方だ。』
BM『それはさすがに一応〈Diplomacy/交渉〉振ってもらいましょう。』
ウエスト『あー、別に高くないんだよなー。(ころころ)…ダメだ10しかいかない。』
BM『呪文の効果があるんで十分です。じゃ、彼らはウエストを味方だと思ったらしいです。』

ヒュプノティズムによってゴブリンたちの反応は2段階良くなった。
が、それでも「敵対的」からなので完全に友好的になるわけではない。
なので、言う事を聞いてくれるかどうかは〈Diplomacy/交渉〉で判定してみた。
呪文が切れても呪文の効果内に出した指示(”ドラゴンの部屋に連れて行け”)に関しては覚えている。
ぼんやりと一行を案内するゴブリンたちが次の部屋に入った瞬間…

ゴブリン一斉射撃!
(防壁の内側で待ち構えていたゴブリンたち)


細長い部屋で待ち構えていたゴブリンたちが、一斉にジャベリンを投げてきた!。
慌てる一行。
が、しかしそのほとんどは前に居たゴブリンたちの方に飛んで来た。

ヒュプノされたゴブリン『?!。なんだ、いったい?!。』
部屋に居たゴブリン『お前ら!なんで人間と一緒に居るんだ?!。』
ウエスト『(ヒュプノされたゴブリンたちに)…おい、アイツらは裏切り者だぞ。お前らを殺そうとしているんだ!。』
BM『それはさすがに〈Bluff/はったり〉やってください。』
ウエスト『高くないんだよなー。14。』
BM『(こりゃあ信じ難い話だからこっちの〈Sense Motive/真意看破〉に+10だな。でも、実際にジャベリン投げられて怪我してるから…差引で合計+5かな。(ころころ)…やはり失敗。さすがにアホ だ、ゴブリンは)。…どうやらヒュプノされたゴブリン達はウエストの言葉を信じたみたいです(笑)。』
アブロ『おー、同士討ちか。』
BM『そうですね。こっち側のゴブリンは怒りの声を上げて奥に向かって突進し始めました。』
サイラン『それに乗じて俺も突進しよう。チャージだな。』


イニシアチブが振られた。
《Improved Initiative/イニシアチブ強化》を標準装備している一行が、負けるわけがない。
あっというまにパーティの前衛たちが間合いを詰め、壁を乗り越えてゴブリンに接敵してしまった。
…ったく、いっつもイニシアチブ20オーバーだからなぁ(笑)。
無理無理。こっちは4だってよ。
そのままボコられてゴブリン防衛隊はあっというまに崩壊した。
サイランのチャージとFlurry of Blows(連打)は当たってなかったけどな。
で、そのままゴブリンの先導で奥に進む。


ヒュプノされたゴブリン『…ここだ。ドラゴンがいるのは。』
ウエスト『ありがとう。お前らはもう持ち場に帰った方がいいぞ。』
BM『彼らはダルそうに帰っていきます。』
ジッター『この奥か?。』
BM『(右手でOKのマークを作って何度もジッターにアピールする)。』
ジッター『イービルだぞー。』
ガロウズ『よし、行くぞみんな!。』

扉を蹴り開け中に踊り込んだ一行!。
果たしてドラゴンはどんなヤツなのか?!。
以下次号。




<第4話 了>


*注釈*

※1 嫌な思い出
第0.5回セッション”魔の崖”参照。





※2 不吉な塔
BMのキャンペーンでは塔が出てくるとキャンペーンがそこで停止するというジンクスがあるので(笑)。ははは、まあ、オカルトってやつですかね(張本人が言うな)。





※3 メェェリケェェーン!!
byポップコーン販売機





※4 師匠
ジッターと同じゴートス信者にして剣の師匠でもあるパラディンのブラフォード卿のこと。地底の城塞にて絶賛行方不明中。




※5 ドラゴン語は…
いや、正式には知らんけど。ヴァルカニアではそうだ、っちゅう事にしておいてください(笑)。






※6 ユニバーサル
この世界の通路が全て5フィートか10フィートで、扉の大きさも同じなのはまさに宇宙の神秘。こういう扉の前では〈Search/捜索〉をやって、 〈Listen/聞き耳〉をやって…と、キャラクターの行動もまさにユニバーサルになる。これを”ユニバーサルチェック”と言ったりする[レインボー用 語]。トヨタの宣伝で「ユニバーサルデザイン」とか言っててちょっと笑った←どうでもいい





※7 厚い扉だと…
ディテクトイービルは厚さ1フィート未満の石を貫通する。そんなに厚い扉ねえよ!(笑)。つーか貫通しすぎ!。





※8 守護隊
日本語版では”守備隊”です。






※9 失礼にあたる
正面切ってディテクトイービルするのって、嘘発見器を押し当てているようなものですからねぇ(それよりヒドイかも)。パラディンの人は濫用に気をつけましょう。どうしても確認しなけりゃヤバイような状況だとしても相手に”ディテクトイービルしてもよろしいか?”と聞くぐらいのマナーを持ちましょう。ヴァルカニアではそういうパラディンは煙たがられます…っつーか住民によるリンチもありえます。ま、これはあくまでもこのキャンペーンでの話なんですがね。そもそも潔白を証明したい人は自ら”俺にディテクトイービルしろ!”って言うだろうし。ケースバイケース。







※10 広い
「部屋を開けると、またそこに扉が3個くらいある。いくら開けても行き止まりが見えてこない。広すぎる。」だそうです(笑)。実はまだこれが1階で、下に2階があるんですからねぇ。たしかにちょっとメェェリケェェーン!!ですなぁ。






※11 クソヤロウ
この人、パラディンなんですがねぇ。






※12 ユニバる
ユニバーサルデザインの扉にユニバーサルチェックをすること。





[EOF]