Tome of Battle
the Book of Nine Sword
拡張サプリメント

070710
 070814 カード化&武技表追加
訳: SatD 
追加: オカ
文:いしかわ
 君は、この本で知ることができるだろう。
 メリケン人の血に流れる
厨房力の強さを。

 
Tome o f battle----

 ここにあるのは
「僕の考えた超人」たちの織りなす
 壮絶なバトル
なのだ----




 君は考えたことはないか。



 「1ラウンドに2回全力攻撃できればなあ。」
 
 「剣を振り下ろしたら炎が巻き上がって周りの敵みんな焼け死んじゃえばいいのに。」

 「もっと追加ダメージでないかなあ。15d6くらいの。」



 もしこんなことを口に出して言えば、君は瞬く間に厨房の誹りを受けるだろう。


 あるいは夢想家、あるいは夢見るアリスチャンと陰ひなたに後ろ指を指されることになるに違いない。
 考えても見よ。
 D20サプリならいざ知らず、こんなアホなことをオフィシャルなルール使って実現できるはずがないではないか。



 
 
 だが。


 出来る。出来るのだ。

 Tome of Battle
 この一冊がありさえすれば。




 Tome of Battleはリチャード・ベイカーを中心として作成されたサプリであり、発売前にはそのタイトルから「戦士大全の続編か?」と世の前衛マニアたちをぬか喜びさせた一冊である。
 その内容はといえば、従来のサプリメントとは一線を画した、いわば「別世界」のルール集であり、発売直後、否、発売前のプレビューの時点から「混ぜるな危険」とされてきたサプリメントである。


 では、そこには何が書いてあるのか。


 サプリとしてはいつも通り、まず基本クラスが、次いで技能や特技、魔法やスタンス(後述)、上級クラス、なんて順に掲載されている訳だが、その内容が少々ぶっ飛んでいる。
 まず、基本クラスごとに習得できる「流派」が決まっていて、その流派ごとに学べる「マニューバ」(必殺技:適宜使用)と「スタンス」(構え:常時起動)が決まっているわけだが、ほとんどのマニューバは「使ったら次の戦闘まで使用できない」程度の制限しかなく、スタンスに至っては使い放題である。
 それでいてマニューバは前述の通り火を出したりダメージアホほど増やしたりDR20/アダマンティン得たり空飛んだり(あまつさえホバリングしたり)走ったあとにファイアウォール立てたりしちゃうのである。

 ぶっちゃけ、アレだ。 
 ジャパニメーションに出てくる、 剣の修行してるだけで飛んだり火ぃ出したり分身したりするヤツ。
 あれをまんまやるサプリがTome of Battleなのである。

 そんなサプリなので、当然のごとく他の他のサプリと一緒にするとそりゃもう大変なことになるのだが、一方でコア三冊+これ単体で遊ぶ分には結構いろんなアホなことが実現できて異様に楽しかったりするのもまた事実である(認めたくないものだな、若さ故の厨房力というやつを・・・・)。

 ところが、あんまりアレな評判が先に立ったためか、このサプリを導入しているという話はあまり聞こえてこない。
 まあそらそうか。
 日本語訳もされてないし、マニューバやスタンスはなじみがないからやりづらいし。
 しかもほかのレギュとかけ離れすぎてるから遊びにくいもんなあ。
 そうそうやる人間も増えないわなあ。




 しかし。だ。
 オフィシャルFAQ邦訳でおなじみのSatDさんが、そんな僕らのために

  ・ToB 基本クラス
  ・技能&特技リスト
  ・マニューバ&スタンスリスト


 を作成し、かつ邦訳してくれた。
 これさえあればドラゴンボールだってベルセルクだって、バスタードだって再現できるのだ!
 まあ! たぶんね!

<追記>
 そして一覧表だけであった武技リストに、シナリオ投稿でおなじみのオカさんがカード化一覧表化を施してくれた。
 どちらも使用に際して非常に有用なものだが、特にカード化はプレイしたことのないプレイヤーへのインストやどっかの少年社長ごっこ(「俺のターン! ”タイムスタンドスティル”の武技カードをオープン! このラウンド、俺のキャラは2回全力攻撃をする!」)にも便利だ。
<Tome of Battle リストまとめ>
DownLoadせよ!
(zipファイル:中身はpdf&excelファイル) 

070814 武技カード化&武技表追加 by オカ


 そして本書にはこうしたアレなマニューバなんかにふさわしい、相当にアレな上級クラスとかかなりアレなレガシーウェポン(成長する武器)なんかが掲載されている。

 もしその内容が知りたい人は近所のホビーショップなりamazonなりでぜひTome of Battleを入手して確認してほしい。魔獣ハンケーンとかがアレだからな!



 駆け足で紹介してきたが、ToBを使ってのセッションは本当に楽しい。
 高レベルにしすぎるとマニューバなんかがちょっとアレだが、3-4レベルくらいまでのマニューバを使って剣術家ぽいキャラクターや人外な忍者を作って大帝の剣とか甲賀忍法帳っぽいセッションをしてみるとか、武侠モノっぽいムーヴを再現したり、なんてこともToBを使えば容易である。




 正気にては大業ならず。
 D&D道はシグルイなり。




 この言葉を胸に、さあ君もレッツトムバト!