Monk-Tips!
002:エピックモンクの可能性
(敏捷型モンクの場合)
090403
モンク向上委員会
いしかわ・編
前衛ならば必須とも言える筋力を切り、あまつさえ貴重な特技をそれ自体はなんらボーナスを与えてくれるわけでもない《武器の妙技》に注ぎ込む、その男前ぶりに見るものは思わず涙すると言われる【敏捷力】重視型モンク。
「それ弱いよ」「微妙だよ」などといった夢を忘れた古い地球人の冷たい言葉を無視し続け、エピックレベルまで成長した時、彼らは最強の能力を手に入れることになります。
その名は《なんでもそらし Exeptional Difrection》と《無限矢止め Infinit Difrection》。
《なんでもそらし》は《矢止め》の効果を遠隔接触攻撃を含めたあらゆる遠隔攻撃に拡張するというバーリ・トゥードぶりが光るエピック特技。
ウォーロック必殺の怪光線はもちろんのこと、超巨大サイズのハルキング・ハーラーがブン投げた10tブロックでさえ、やすやすと受け止め無効化してしまうというフリーダムさです。
相手の技をあえて受け、その上でさらなる大技を返す、プロレスの精神がわかってない点については猛省を促したいところですが、それ以外の点ではまったく問題なし。
間違いなく21レベルマストバイな特技と言えましょう。
前提条件が《矢止め》《素手打撃強化》の他は【敏捷力】21【判断力】19と、エピック特技としては比較的軽めなのも好印象です。
一方《無限矢止め》は、その名の通り《矢止め》の回数制限をなくすという単純ながら強烈なエピック特技です。
前提条件は【敏捷力】25に《迎え討ち》《矢止め》《素手打撃強化》と少々厳しめですが、これは苦労してでも取りに行く価値アリ。
オーダー・オヴ・ザ・ボウ・イニシエイトやマスター・スロウアーなど、遠隔武器攻撃を主とするクラスの方々を見事に完封できちゃいます。
(しかし悲しいかな、そんな特殊な人生を歩んだ奴に遭遇する機会が滅多にないのが玉に瑕。出会いの少なさを嘆くのはD&D世界でも同じなようです)
さて、唐突ですがここで問題。
問:《なんでもそらし》と《無限矢止め》を両方揃えるとどうなるか?
答:立ちすくみでなければあらゆる遠隔攻撃を全自動で止めてしまう
想像するだに恐ろしいですね。
想像が恐ろしすぎて夜トイレに行けず、思わずオネショしてしまうのもやむなしです。
ミノタウロス(いついかなる時でも立ちすくみ状態にならない「生来の狡知」能力を持つ)あたりにこれらを持たせれば、勝利はもはや必然と言えましょう。
反応セーヴで近接攻撃のダメージを半分にできるクローク・オヴ・スターマントル(in『高貴なる行いの書』)を装備し、《なんでもそらし》《無限矢止め》を揃えれば、身かわし強化を持つエピック級モンクにもはや負けの目はありません。
95%の確率で近接攻撃ダメージを0にし、残る5%はダメージ半減。
遠隔攻撃は完全無効。
こんな奴をどうやって倒せというのでしょうか。
頑健セーヴ(毒やホリッド・ウィルディングなど)や意志セーヴ(モルデンカイネンズ・ディスジャンクションなど)を要求された時がやや危険ですが、攻撃する側からすれば、元々のセーヴが高い上に「不動心」「金剛身」「金剛心」などの様々な防御能力を持つモンクは、それらの攻撃の対象にしたくないクラスのベスト一位です。
そもそもセーヴが可能な時点でエピック級のPCに対しては力不足だという話もありますが、それまでモンクを散々バカにしてきたパーティのメンバー達も、エピックレベルに入って人が変わったかのように強大化したモンクの驚異的な生存能力に驚愕することでしょう。
モンク使いがD&Dプレイヤーのヒエラルキーの頂点に位置しているというのは今更語るまでもない宇宙の真理ですが、エピック級に入ってとうとうモンクというクラス自体までが全クラスの頂点に立ちかねない状況です。
そこここでモンクに対して否定的な意見が見られるのは、モンクがこの強さを身につけるのを恐れてのことだったのだと、今更ながら理解してしまいました。
ご意見・ご感想、誤訳・誤記の報告などはH・FOrumまで。