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    ヒロイン図鑑2: セレスティアル・スリヴァー       
080409 からくり
いしかわ 編
 Dragon誌353 p67
■Celestial, Sliver (セレスティアル・スリヴァー)

この美しい存在は月光と炎、それに指先や髪の毛、瞳に宿る目に見えて光り輝いている明かりで成り立っています。[注:昔の少女漫画のように“瞳に星”のイメージ]
そして均整の取れた人間の女性のようなフォルムをしています。
(イラストはイメージ映像というか抽象画くらいに捉えておこう。注目すべきは肩と胸元を露わにした服装センスであろうか。どこぞの夜会に出席するレディのドレスっぽい。)

この輝ける女性タイプの天使たちは、月の女神セルーネ(Selune)に仕える、月光と炎が寄り集まってできた存在だと言われています。
女神はしばしばその存在と好意をしらしめるため、死すべき存在(mortals)を支援するため、この天使を遣わします。

●戦略と戦術(Strategy and Tactics)
奔放(Chaotic)で飽きっぽくて、すぐに怒る彼女たちは、たいてい悪のクリーチャー(Evil Creature)や悪事をなす者に荒々しく攻撃を仕掛けます。
呪文(Spell)や疑似呪文能力(Spell-like Ability)を使って戦闘に突入しますが、必要ならばスターファイア・ハンド(Starfire Hand)を使うのをためらいません。
彼女たちのスターファイア・ハンド(Starfire Hand)を含む肉体武器(Natural Weapon)は、ダメージ減少(DR)を抜くにあたって、善・混沌・銀(Good・Chaotic・Silver)の武器だと見なします


●生態(Ecology)
スリヴァーは「月の門(the Gate of Moon, 女神Seluneの居場所)」の、とくに支流と隠された入り江で構成された湿地帯の三角州にある「シティ・マホガニー(City Mahogany)」で見られます。
彼女たちはまた、女神の命により、無限階段(the Infinite Staircase)の衛兵であり案内役としても仕えています。
彼女たちをシャード(Shard, 女神に仕えるプラネター)と見間違えるものもいますが、その恐るべき存在と比較してパワーも能力も欠如しています。
スリヴァーとリレンドたち(lillendi)はともに月の女神に仕える身で、お互いを許容していますが、同盟関係にはありません。
スリヴァーはリレンドたちの情緒だとか情熱が理解できないし、リレンドたちはスリヴァーが突飛で非現実的な存在だとみなしています。
その結果、お互いの領域を避けるようにしています。
怒りっぽくてすぐに手が出るスリヴァーたちですが、親しみやすくあろうと、親切であろうと努力はしています。[注:どこのツンデレ?]
ただし女神Seluneや彼女の世界、月、スリヴァーたちについて賛辞以外の表現はすべて彼女たちを怒らせることになるでしょう。[注:「賛辞以外、聞く耳持ちませんことよ」…どこのお嬢様だ]
怒ったときには1、2ラウンド相手に攻撃を加えるか、さもなくばそのまま立ち去ってしまうでしょう。
けれども、ちゃんとした扱いを受けるなら、彼女たちは時々我々を導いてくれたり手助けしてくれます。[注:ふ、ふん。助けてあげるのは気が向いただけなんだからね!]

身体的特徴(Typical Physical Characteristics):スリヴァーは常に流れるような蒼いロングヘアで真珠のような白い肌をした、非常に美しい女性の姿をしています。[注:たぶん松本零士の描く女性っぽい]

性格(Alignment):瞬間湯沸かし器のような彼女たちの怒りやすい傾向にもかかわらず、真摯に女神Seluneに仕える事を望み、女神を守ることに価値を見いだしています。ゆえに属性は混沌にして善です。
財宝(Treasure):脅威度(CR)に見合った標準(Standard)の宝物(4300gp相当)を所持しています。が、ほとんどはその良質の絹のドレス、高価なダイヤモンドや銀の装身具、および美しく微笑ましい魔法のアイテム代に費やされています。

●召喚呪文について
プレイナーアレイで普通に招請することもできるし、サモンモンスター5で召喚することもできる。

●他のキャンペーンでは
エルフ・パンテオンの“月虹の”セイハニーン(Sehanine Moonbow)がエルフの月の女神であるため、その住処であるアルボレアにて女神に仕えています。
エベロンにおいては“妖精の宮廷”セラニス(the Faerie Court of Thelanis)でその姿を見いだせます。


■サンプル■

スリヴァー
属性:常に混沌にして善
中型サイズの来訪者(混沌、善、他次元界)
イニシアチブ:+4
センス:暗視60フィート、夜目、ピュアサイト; 聞き耳+9, 視認+9
オーラ:ムーングロウ(moonglow) 10フィート
言語:天上語、共通語

アーマークラス:17(+4敏捷, +3反発), 接触17, 立ちすくみ13
ヒット・ダイス:3d8(16hp); ダメージ減少 5/悪
完全耐性:[酸]、病気、[電気]、[火]、[光]、石化、毒
抵抗:[冷気] 10、[音波] 10 ; 呪文抵抗:15
セーヴ:頑健+7, 反応+10, 意志+7

移動速度:30フィート(飛行[良好]60フィート)
攻撃:スターファイア・ハンド(*2) = +4近接接触(1d8+3[生きているクリーチャー], 2d8+3[アンデッド])
接敵面/間合い:5フィート/5フィート
基本攻撃/組み付き:+3/+4
攻撃オプション:迎え撃ち
特殊行動:ムーンマジック、悪を討つ一撃、スターファイア・ハンド

クレリック呪文:(術者レベル3、近接接触+4、遠隔接触+7)
 [2nd]シールドアザー、スピリチュアルウェポン
 [1st]コマンド(DC12)、キュアライトウーンズ×2、プロテクションフロムロー
 [0]クリエートウォーター、ディテクトマジック×2、ガイダンス


領域:混沌、守護
疑似呪文能力:(術者レベル5)
 1日1回 プレイヤー
 1日3回 オーギュリー、ブレス、バーニングハンド(DC13)、ディテクトイーヴル、プロデュースフレーム
 回数無制限 ダンシングライト、デイライト、フェアリーファイア、フレア(DC12)、ムーンビーム(DC14)、タンズ(自分自身のみ)

能力値:【筋】13【敏】18【耐】13【知】10【判】12【魅】15
その他の特殊能力:ムーンシールド
特技:鋭敏感覚、迎え撃ち
技能:精神集中+7, 交渉+10, 知識[宗教]+6, 知識[次元界]+6, 聞き耳+9, 真意看破+7, 呪文学+6, 視認+9, 生存+1(+3 自分の次元界では)
強大化:4-9HD(中型)


●ムーングロウ(Moonglow) [超常]
悪属性のクリーチャーが行った攻撃または生じさせた効果に対して、この能力はスリヴァーから10フィート以内にいるすべての者に対して、ACに対する+3の反発ボーナスおよびセーヴィング・スローに対する+3の抵抗ボーナスを提供する。
その他の点については、この能力は術者レベル5のマジック・サークル・アゲインスト・イーヴル効果として機能する。
このオーラはディスペルされ得るが、フリーアクションかつ回数無制限で張りなおせます。
(この能力による防御的な特典は、データ・ブロックに反映されていません。)

●ピュアサイト(Pure Sight) [変則]
彼女たちはあたかも永続的なトゥルー・シーイング能力があるかのように扱います。

●スターファイア・ハンド(Starfire Hand) [超常]
瞬く星の群れに似た、明滅する光の塵が彼女の手を覆います。
これによって、生きているクリーチャーには1d8+3のダメージを、アンデッドには2d8+3のダメージを与えます。
この攻撃が命中すると一時的に魔法に干渉するので、相手は次の自分の手番で呪文を唱えたり疑似呪文能力を使うときは、精神集中判定をしなければなりません。
DCは10+呪文レベル+ダメージの値になります。

●悪を討つ一撃(Smite Evil) [超常]
1日3回、スリヴァーは普通の近接攻撃時に悪属性の敵に対してダメージを3点上乗せできます。

●ムーンシールド(Moonshield) [変則]
スリヴァーはすべての心術、幻術、死霊術の呪文やその効果、さらに[闇]呪文やその効果に対して、セーヴィング・スロー時に+3ボーナスを得ることができます。