Steal This Hook! 10/10/2005

フォージド・イン・ウォー:我ら戦に生まれし

ダグ・ベイヤー


 

ウォーフォージドは技術を父として、魔法を母として生まれてきた生ける人造である(ウォーフォージドに関しては「ドラゴンシャード」のウォーフォージドその1その2も参照のこと)。エベロンのウォーフォージドは現在魂の試練に直面している。降って湧いた望まない自由、人生の目的であった戦争からの解放。これらにいかに立ち向かうべきかがそれぞれのウォーフォージドに問われている。(人造の中では)ウォーフォージドのみに許される自立思考、自信、そして独創性がその問いに答えるための力強い武器となるだろう。今日のフォージド・イン・ウォーではこれらエベロンにおける人造の市民たちとその周囲に自然と生まれる冒険の種について述べる。

 

謎のエッチング(銅版画)

年老いたファーラン・ド・カニス(Farlan d'Cannith)の最後の願いは彼の作り上げた六体のウォーフォージドを再び集合させる事であった。最終戦争の最後の数年間で作られたそのウォーフォージド達はそれぞれ異なるクラスと適性を持っており、ブレランドを守るために最終戦争が終るまで戦い抜いたのである。特別な、精緻な彫刻が施されたプレートが彼らの背中には埋め込まれており、それらは一枚一枚がウルタス・ヴォーム(Urtus Vorm)という名の名人彫刻家にして学者によって作り上げられた物であった。ファーランはそれらが再集結する様を最後に見届けるため、PC達を雇って六体のウォーフォージドを探し出し、彼の死の床に連れてくるように依頼する。

戦後、ウォーフォージドはコーヴェアの各地に散っていった。一人はまだブレランドにおり、ガラス屋で働いている。二人目はエルデン・リーチでドルイドの教えを学んでいる。三人目と四人目はカルナスで夜警の仕事を見つけたが、最近組織犯罪に手を染めるようになった。五人目はコランベルグ郊外のどこかで隠者のような暮らしをしているらしい。最後の一人はライトニング・レイルの事故によりスレインのどこかで死んだという。

六人のウォーフォージドを並ばせると背中のプレートは複雑なデザインとして完成する。一度PCが(体だけでも)集合させた場合、刻まれたデザインが地図である事が明白になる。この集結を見る事無くファーランは世を去ったが、カニス氏族がPC達を雇い、地図に描かれた謎とウルタス・ヴォームを追わせる。

 

逃亡者

人里離れた街道を旅する英雄達はやせ衰えたかのように細い、破損したウォーフォージドがよろめきながら歩いてくるのを目にする。彼は機械的な声で呻いたかと思うと壊れて崩れ落ち、既に片足を失っていたことが明らかになる。PCが彼を甦らせることができるなら、彼は自分がこの近くの要塞に何年もの間不法に投獄されていたのから逃げ出してきたところであるという。彼は牢獄の格子を抜けられるように自分を改造し、文字通り身を削って脱出してきたのだ! 彼は自分の足を含む失われた部品を探し取り戻す事、そしてこの戦争犯罪を暴くために砦に同行してくれとPC達に頼みこむ。

 

夢見るのは闇か、古き戦友か

フレイルと言う名のウォーフォージドは邪悪であるが忠実であり、ボズカス(Bzakkus)と言う名のドリーミング・ダークのインスパイアドのエージェントの右腕である。彼等はクォーリの目的を達成するために複雑な陰謀、情報の売買、及び暗殺をもってズィラーゴのトロランポートに悪の種を撒き散らしていた。

トロランポート行政長官の暗殺事件の調査をしているうちに、トライデントと言う名のウォーフォージドの巡視が犯行現場近くで金のペンダントを発見する(パーティにウォーフォージドのPCがいれば彼が代わりに発見することができる)。ペンダントは戦争中に彼が所属していた歩兵部隊のものだった――つまり、トライデントは犯人と個人的な面識があることになる。ペンダントはフレイルが彼の主人のために暗殺を行った際落した物だったのだ。

トライデントと彼の仲間の巡査はPC達を雇った。このペンダントの持ち主を探し出すとともに、トライデントとボズカスの暗く陰湿な、サイオニクスによるスパイ活動を断固粉砕せねばならない。

 

不浄の渇き

一連の不気味な吸血事件を受け、シャーン警護団は吸血鬼を探すためにパーティを雇う。しかしながら調査を進めれば進めるほどこの事件の犯人はサースト(渇き)と言う名の、ヴォルの血に属するウォーフォージドであることが明白になる。この強力なウォーフォージドが何故ヴォルの血に組したのだろうか? 最終戦争が終った後の目的の喪失にヴォルの血のリーダーがつけ込んだのだろうか? 彼の価値観を作り変え、額のグーラ(ドラゴンシャード参照)を変更させたのだろうか? または単にサーストが邪悪な精神の持ち主であり、何らかの闇の力を顕現させることによってコーヴェアの新しい秩序を崩壊させようと目論んでいたのだろうか?

 

ミニフック