Dragonshard 04/16/2007

カイバーの申し子たち

キース・ベイカー


 

「カニスの子よ。貴様の紋章が創造の力を秘めるように、我が紋章は破壊の力を秘めるのだ」

-- "腐れ"のバル、タルカナン氏族の武闘派構成員(エンフォーサー)

 

基本特異型マーク、下級特異型マーク、上級特異型マーク、そして・・・・?かつてのマーク戦争において、特異型マークの支配者たちは恐るべき力を振るった。狂気も、炎も、疫病も、彼らの操った力の中では取るに足らないものに過ぎない。これらの物語は今日にいたるまで特異型ドラゴンマークの持ち主に対する様々な迷信をはびこらせるに至ったが、しかしマーク戦争の終戦以来、いかなる特異型マークにもそうした常軌を逸した力が現れることはなかった。

これまでは。

ここ数年、特異型マークの発現率はより高いものとなっている。そしてこの千年余りで始めて、これらのマークを帯びるものの中に真正ドラゴンマークで言えば下級や上級に相当するような、複雑な紋様と大きさを持つ特異型マークを発現する者が現れ始めているのだ。彼らこそがチャイルド・オブ・カイバー、カイバーの申し子にしてやがて来たる時代の特異型マークの支配者達である。

チャイルド・オブ・カイバーは特異型マークを持つキャラクターのために作られた上級クラスである。これは「ドラゴンマーク」サプリメントで提供された下級特異型ドラゴンマーク、及び上級特異型ドラゴンマークの特技を使用する。従ってこのクラスを用いるには『ドラゴンマーク』ソースブックが必須であるが、一方でこの記事はあらゆる特異型マークを持つキャラクターの背景を考える際に有用であろう。

 

チャイルド・オブ・カイバーになるには

真正ドラゴンマークがそうであるように、特異型ドラゴンマークも謎に包まれている。人はなろうとしてチャイルド・オブ・カイバーになることは出来ない。それは偶然の結果かもしれないし、下たる竜がやがて来る戦争の為に自らの戦士を選んでいるのかもしれない。それは、あたかもマークの力そのものが自らの主を決めているかのようである。殆どのチャイルド・オブ・カイバーはその特異型ドラゴンマークを別としても幾つかの共通点を持つ。彼らは天才――凡人とは隔絶した人々であり、大体においてその精神には何らかの影が落ちている。邪悪でこそ無くてもシニカルであったり、冷酷だったり、利己的であったり、あるいは狂気に犯されてさえいたりするのである。これは特異型マークの直接的影響なのかもしれないし、或いは単に特異型マークの持ち主がしばしば困難な人生を送るという事実の反映なのかもしれない。だが、理由の如何を問わず真に高貴な魂の持ち主がチャイルド・オブ・カイバーになることは無い。

あなたの属性が前提条件を満たしているならば、あなたはチャイルド・オブ・カイバーになることができる。しかしこれはキャラクターの意図的な選択の結果ではなく、何らかのトレーニングや献身の反映でもない。ある日突然、彼の特異型ドラゴンマークは大きくなり、彼は自身の血液の中にカイバーの暗い力を感じるようになるのである。

 

必要条件

属性:善以外。
技能:任意の技能二つで7ランク。
特技:特異型ドラゴンマーク

現在の所、チャイルド・オブ・カイバーの殆どはいかなる勢力にも所属していない。しかしながら非合法組織であるところのタルカナン氏族(訳注:特異型マークの持ち主で構成された反ドラゴンマーク氏族組織、『ドラゴンマーク』参照)は多大な努力を払ってチャイルド・オブ・カイバーを仲間に引き入れようとしている。また地下竜教団の多くは特異型マークの持ち主がカイバーによって祝福されていると信じており、こうした言わば特異型のドラゴンマーク・エアとでも言うべき人々はこれらのカルトにおいて大きな影響力を振るうことが出来る。コーヴェアにおけるチャイルド・オブ・カイバーの数はまだ僅かな物に過ぎないが、時が流れるとともにより多くの申し子達がその力を授かるだろう。やがて果たすべき大義への献身の為に。

ヒットダイスの種類:d8

 

チャイルド・オブ・カイバー

クラス
レベル
基本攻撃
ボーナス
頑健
セーブ
反応
セーブ
意志
セーブ
特殊
1 +0 +2 +2 +2 特異なる魅力、下級特異型ドラゴンマーク
2 +1 +3 +3 +3 追加アクションポイント、 改良型特異型ドラゴンマーク
3 +2 +3 +3 +3 改良型下級特異型ドラゴンマーク
4 +3 +4 +4 +4 上級特異型ドラゴンマーク
5 +3 +4 +4 +4 特異型の暴走

 

クラス技能

はったり、登攀、精神集中、魔法装置使用、変装、偽造、知識(地域)、跳躍、聞き耳、隠れ身、情報収集、視認、忍び足、解錠、捜索、生存、軽業、手先の早業、真意看破、威圧

レベルごとの技能ポイント:4+【知力】修正値

 

クラスの特徴

チャイルド・オブ・カイバーの最大の武器はその特異型ドラゴンマークである。あなたがこのクラスを深く修め、冷たい世界を生き抜くための技能を学ぶとともに、特異型マークの隠された力はその掛け金を外され、次第に露わになっていく事だろう。

特異なる魅力/Aberrant Affinity(変則):あなたは自身の特異型マークの力をマスターし、カイバーの力を受けた者達に対して影響力を及ぼせるようになる。あらゆる異形及び特異型ドラゴンマークの持ち主に対する魅力基準の技能の判定にクラスレベルに等しいボーナスを加える。

下級特異型ドラゴンマーク:ボーナス特技として同名の特技を得る。前提条件を満たす必要は無い。

追加アクションポイント(変則):1レベルあたりの最大アクションポイントが2点上昇する。

改良型特異型ドラゴンマーク(変則):2レベルにおいて、1日当り追加で1回、基本特異型ドラゴンマークの擬似呪文能力を余計に使用できるようになる。

改良型下級特異型ドラゴンマーク(変則):3レベルにおいて、1日当り追加で1回、下級特異型ドラゴンマークの擬似呪文能力を余計に使用できるようになる。

上級特異型ドラゴンマーク:ボーナス特技として同名の特技を得る。前提条件を満たす必要は無い。

特異型の暴走(変則):5レベルにおいてあなたは内なる力を燃やして特異型ドラゴンマークの力を増す術を身につけるが、それと引き換えに虚脱し、消耗してしまう。あなたは1日1回、特異型ドラゴンマークの力を使うときに特異型の暴走を引き起こすと宣言することができる。このとき使用するマークの擬似呪文能力の術者レベルと抵抗難易度はともに+3されるが、能力を使用した後1d4ラウンドの間不調状態に陥ってしまう(攻撃ロール、武器ダメージロール、セービングスロー、能力値判定、技能判定に−2のペナルティ)。

 

チャイルド・オブ・カイバーをプレイする

あなたは自身のパワーが体のうちで膿み澱むのを感じるだろう。これはそれぞれのチャイルド・オブ・カイバーによって感じ方が違い、ある者は身の内にどうやっても暖めることの出来ない冷気を感じ、またある者は皮膚の下で炎が燃えているような感覚に襲われている。コンフュージョンのパワーを持つ申し子は己の内に狂気の力を感じ、他者の思考を引き裂き食い物にすることでそのはけ口にしようとするかもしれない。あなたのマークはあなたに苦痛をもたらしたり、眠ろうとするたびに囁きかけたりするかもしれない。しかしそれは紛れも無いあなたの一部なのである。他者から見ればそれは呪いのように見えるかもしれないが、しかしあなたの内にあるその暗いエネルギーの結び目が無ければ、あなたは自分自身が何者であるか見失ってしまう事だろう。

恐らくあなたは困難な人生を送ってきた。これは殆どの特異型マーク保持者に共通する背景である。マークが顕現化していないときでさえ、あなたは他人との距離感を感じていた。そしてマークが顕現したとき、あなたはその力をどのように発現させただろうか? 偶然幼馴染を燃やしてしまったのだろうか、あるいは片思いの相手を魅了し、自分に振り向かせただろうか? 何があったにせよ、一度マークが顕現してしまった後のあなたは疑惑と恐怖の対象となりえただろう。あなたは故郷から追放されたのかもしれないし、マークを隠して異郷に安息の地を見出すべく、自ら旅に出ることを選んだのかもしれない。だが結局の所、あなたが友と呼べる存在は一つしか残っていないのだ――皮膚の上に燃えるその絡み合った紋様、解き放たれる時を待つパワーだけしか。

そして今、あなたのマークは成長を始めた。それはもはや皮膚の上の単なる模様でもなければあなたを通じて吹きだすパワーというだけでもない。あなたはあなたの体を通じて流れ出す暗黒のパワーが日々増大するのを感じることができる。あなたは光の中に自身の居場所が全く無いのを知っている・・・例え知らずとも、魂でそれを理解している。しかし、ただ一つだけ貴方自身が選択できることがある――カイバーの申し子としての運命を受け入れ、己の内にある暗き力を肯定するか、あるいは闇の呼びかけに抗い、英雄としての道を歩むか。その最後の選択だけは常にあなたの手元にあるのである。

 

戦闘

チャイルド・オブ・カイバーは多くの異なった経歴からなることが出来、それら全てに共通する戦闘のスタイルはただ一つとしてない。あなたがファイアー・シールドのパワーを持つバーバリアンであるなら炎をまとって敵中に躍りこみ、恐怖を振りまくだろうし、またチャーム・パースンサジェスチョンのパワーを持つローグは他人を戦いに駆り出してその後ろに隠れるだろう。あなたの特異型マークのパワーと、基本となるクラスの能力を勘案し、ベストな戦術を編み出して欲しい。

 

成長

あなたは望んで力を得たわけではない。特異型ドラゴンマークの発現を願ったこともなければ、それが更に大きくなり、腫瘍のように皮膚の上で広がる事を望んでもいなかった。あなたは特異型ドラゴンマークの事を聞いたことがあったかもしれないが、そもそもこのような力と大きさを持つ特異型ドラゴンマークなど千年以上の間存在しなかったのである。それが発現した事があなたにとって一体何を意味するのか、それはあなただけが知っている。マークが成長したとき、あなたは新たな力を楽しんだだろうか。それとも次に何が起こるかと恐怖を抱いただろうか?

チャイルド・オブ・カイバーに共通する成長の指針というものは存在しない。戦術と同じく、あなたの基本となるクラスとマークの力次第でその選択肢は無限に存在し得る。これは特技についても同じ事だが《死の呪い(Death Curse)》特技と《秘めたる力(Hideous Strength)》特技は概ね役に立つだろう(訳注:いずれも詳細不明の未発表特技。ドラゴンシャードにていずれ追加予定)。一方技能に関して言えばあなたのそれは生き伸びる事に特化している・・・あなたの本質を知る人はあなたを恐れるだろうし、その鋭い感覚と人の目を逃れる能力がやがてあなたを救う唯一の命綱となるかもしれない。

 

資源

あなたは自分以外のチャイルド・オブ・カイバーを一度も見たことが無いかもしれない。特異型の同胞はごく僅かであり、世界に散らばっている。よって、あなたには利用できるどんな資源もない。チャイルド・オブ・カイバー同士はしばしば互いへの本能的な絆と特異なる魅力のクラス能力に基づく共感を感じる。しかし、だからと言って他のチャイルド・オブ・カイバーがあなたのために危険を冒す理由はどこにもない。

もしタルカナン氏族か地下竜教団においてその特異型マークのパワーを振るうのであれば、あなたはそれなりの資源を利用することができる。タルカナン氏族についてはソースブック『シャーン:塔の街』により詳細な情報が存在する。

 

世界におけるチャイルド・オブ・カイバー

「かつて我が祖先はお前の同類と戦ったのだ、歪みの子よ。さあ、今度は私にお前の力を見せてみろ!」

――ジャクソン・ド・カニス、カニス氏族のソーサラー

最初のチャイルド・オブ・カイバーが自身の特異型ドラゴンマークの成長を感じて以来、まだ4年と経っていない。それが下たる竜の意志であるか、或いはデイ・オブ・モーニングの不吉な余波であるかに関わりなく、特異型マークの数とパワーは近年いや増すばかりである。チャイルド・オブ・カイバーの殆どは自らの力を隠し、影にひそんでいる。しかしある組織が特異型ドラゴンマークの保持者を熱心に探し出しているのである。その名はタルカナン氏族、特異型保持者によるドラゴンマーク氏族である。

 

日常生活

特異型の穢れはいかなる血統にも現れうる。特異型マークがいつどこで発現するか予測することは出来ない・・・同様に、特異型マークの持ち主がどのような生活を送っているか予測することもまた出来ない。あるものは放浪の旅に出、ある者は犯罪に身を投じる。そして心の奥底で、また夢の中で囁きかけてくるカイバーの呼び声を無視し、マークを隠して普通の生活を続ける者たちもいる。

タルカナン氏族はコーヴェアの大都市の多くでその影響力を増している犯罪結社である。タルカナン氏族に所属するチャイルド・オブ・カイバーはマークの使用法を訓練されており、結社に直接役立つような技能の熟達を奨励される。例えばチャーム・パースンサジェスチョンのパワーを持つ者は通常詐欺師やゆすり屋になり、ポイズンの能力を持つ者は暗殺者として訓練を受ける。タルカナン氏族の支配者は第二のマーク戦争勃発は必然であると信じており、これが氏族メンバーの日常生活にも影響している。タルカナン氏族は軍隊であり、所属する仲間は戦友であり、特異型ドラゴンマークを持たない全ての者は潜在的な敵なのである。

 

組織

チャイルド・オブ・カイバーにはそれ独自の組織は全く存在しない。彼らはコーヴェア中に点在し、大部分は姿を隠している。しかしタルカナン氏族は特異型マークの持ち主のための安住の地と軍事拠点を提供している。タルカナン氏族はドラゴンマーク氏族のそれの歪んだ鏡写しとして組織化されている。下部組織は窃盗と殺人をビジネスとする犯罪結社として組織化され、その上に立つ「男爵」はそれぞれの地方の業務を統括し、合せて特異型マークを持つ後継者の発見と訓練にも余念が無い。これらの活動からの利益は更なる拠点と事業の拡大に再投資され、やがて来るべき最後の戦争に備えている。

タルカナン氏族の現在の女家長はソーラ・タヴァン(秩序にして悪、人間の女性、ローグ6/アサシン6/チャイルド・オブ・カイバー2)である。彼女は他の特異型マークの持ち主を感知する超常能力(『ドラゴンマーク』に掲載されている《シベイの盾》特技の変形版)を持っており、シャーンに拠点を持っているものの、多くの時間をコーヴェアを旅して新たな特異型マークの持ち主を発掘することに費やしている。

 

NPCの反応

迷信の力が衰えたとは言え、いまだ多くの人々は特異型マークに対する不審の念を拭えずにいる。この傾向は小さな共同体において特に顕著である。なるほど、ハーピーやウォーフォージド、あるいはガーゴイルやオーガーが堂々と闊歩するシャーンのような超巨大都市で、特異型マークだけが今更恐れられるようなことはない。しかしスレインの小さな農村では未だに特異型マークは悪魔の印なのである。よって特異型マークの持ち主はその本質を知られれば友好的とは言いがたい反応を、良くても猜疑に満ちた無視を受けるだろう。

特異型マークの持ち主の中には彼らの受ける恐怖の視線と迫害に対して大同団結すべきであるという意見の持ち主もいる。そしてチャイルド・オブ・カイバーには特異型マークの持ち主に対するより大きな影響力がある。しかし、それですら全ての特異型マークの持ち主から友好的な反応を引き出せるわけではない。彼らの多くは常に見知らぬ他人に対しては懐疑的かつ無関心であり、それは他の特異型マークの持ち主に対してすら変わらないのだ。

 

ゲームにおけるチャイルド・オブ・カイバー

チャイルド・オブ・カイバーはその数がごく僅かな上に本質的に身を隠さねばならないキャラクターであり、冒険者の日常生活に大きな影響を与えるべきではない。しかしタルカナン氏族は特異型マークの持ち主の重要な庇護者――あるいは、ドラゴンマーク氏族の為に働くキャラクターの強力な敵となりうる。個々のチャイルド・オブ・カイバーについて言えば、それは恐るべき殺人者――そのマークの力によって狂気に陥った凶暴な殺し屋、または冷静で計算高い暗殺者――かもしれないし、ドラゴンマーク氏族に祖先の受けた不当な扱いの報いを与えんとする復讐者や、そのマークゆえに不当な迫害を受けた犠牲者、或いは単にこの敵意に満ちた世界の中で生き延びようと必死にあがいているだけの人物であるかもしれない。そして、これらの特異型マークの再度の台頭は果たして大いなる邪悪の出現する前触れなのであろうか? ドラゴンマーク氏族はこれまでの特異型に対する迫害を改めることが出来るのだろうか? これらの質問の答えが貴方の手の中にある。あなたはタルカナン氏族を単に油断ならぬ犯罪組織として扱っても良いし、特異型マークの持ち主達と真正マークを持つそのいとこ達との間に巻き起こる新たなマーク戦争を主題としたキャンペーンの中心的要素として使うこともできる。

 

キャンペーンへの適合

チャイルド・オブ・カイバーをより多芸多才にする事を望むのであれば、改良型特異マークと改良型下級特異マークのクラス能力を単に使用回数を追加するのではなく、適切なリストから新たな能力を選択できるようにしても良い。その場合チャイルド・オブ・カイバー4レベルで上級特異型マークの能力一つ、下級特異型マークの能力と基本特異型マークの能力二つずつ、計五つの能力を得ることになる。ただし特異型マークは例えば「嵐」や「創造」のような特定の傾向に偏る必要が無いため、これはかなりの汎用性をチャイルド・オブ・カイバーに提供することになる。よって、DMはこの選択ルールを取り入れる前に熟考を重ねるべきである。

 

チャイルド・オブ・カイバーのサンプルキャラクター

"腐れの"バルは彼の皮膚を覆う傷(彼の強力な特異型ドラゴンマークの明白な副作用)からその名で呼ばれている。バルはシャドウマーチの、下たる竜に捧げられた秘密の修道院で生まれた。彼はドルガントを師匠として武術を学んだが、他のモンクからの疎外感を常に感じていた。彼にとってゾリアットのために歩む未来は常に空虚な物であり、ついには別のビジョンが彼を動かした。ソーラ・タヴァンが修道院を訪れたとき、彼は彼女が自らの運命の鍵を持っている事を悟ったのである。バルはソーラに全てを捧げており、自分の命と引き換えにしてでも彼女を守るだろう。現在の彼はタルカナン氏族の暗殺者にして戦闘員であり、その致命的な接触攻撃ゆえにシャーンで最も危険な人物の一人である。彼は狂信的にタルカナン氏族に尽しており、また殺人に対する良心の呵責を全く感じないが、けして愚か者ではない。持っていきようによっては話の通じない相手ではないし、不要な闘争は避ける。

《下級特異型ドラゴンマーク》特技及び《上級特異型ドラゴンマーク》特技は『ドラゴンマーク』を参照のこと。《死の呪い(Death Curse)》特技と《秘めたる力(Hideous Strength)》特技は次のドラゴンシャードで追加するが、当分の間それを別の特技に振り替えてよい(訳注:ただし2007年12月現在で未だに追加なし)。

 

"腐れの"バル 脅威度10
人間の男性 秩序にして悪 中型の人型生物 モンク6/チャイルド・オブ・カイバー4
イニシアチブ +3; 知覚 視認+11、聞き耳+8
言語 共通語、地下共通語


AC18、接触 17、立ちすくみ 15(+3 敏捷、+1反発、+1外皮、+2判断、+1モンク)
hp 54 (10HD)
完全耐性 通常の病気
抵抗 身かわし
頑健 +12、反射 +10、意志 +12(心術に対して+2)
アクションポイント 2


移動速度 60フィート. (12マス)
近接 素手攻撃 +10/+5 (1d8+3) または
近接 接触攻撃 +10 (ヴァンピリック・タッチ、スレイ・リヴィング、または足払い) または
近接 素手攻撃(連打) +9/+9/+4 (1d8+3)
接敵面/間合い 5フィート/5フィート
基本攻撃ボーナス +7; 組み付き +14
攻撃オプション 攻防一体、組み付き強化、足払い強化、強打、"気"打撃(魔法)、浮身30フィート
擬似呪文能力 (術者レベル16)
2/日 -- シールド(術者レベル6) ヴァンピリック・タッチ(4D6、術者レベル8)
1/日 -- スレイ・リヴィング(術者レベル10、抵抗難易度15)
戦闘に使用する装備 メイジアーマー、キュア・モデレット・ウーンズ、ブルズ・ストレンクスのポーションおよびポーションブレイサー


能力値 【筋】 16(14)、【敏】 16、【耐】 12、【知】 13、【判】 14、【魅】 10
その他の特殊能力:
特異なる魅力(+4)
特技
特異型ドラゴンマーク、下級特異型ドラゴンマーク、上級特異型ドラゴンマーク、攻防一体、矢止め、組み付き強化、足払い強化、強打、死の呪い(Death Curse)、秘めたる力(Hideous Strength)
技能 平衡感覚 +9, 登攀 +6, 治療 +4, 隠れ身 +14, 跳躍 +26, 知識(地域) +3, 聞き耳 +8, 忍び足 +10, 開錠 +7, 捜索 +7, 真意看破 +6, 視認 +11, 軽業 +13
装備 戦闘に使う装備に加えてガントレッツ・オブ・オーガーパワー、アミュレット・オブ・ナチュラルアーマー+1、リング・オブ・プロテクション+1、ブーツ・オブ・スプリンギング・アンド・ストライディング、ダークウィーブ製クローク・オブ・レジスタンス+1


セリフの例 :「我らの賜りものを比べてみるのも面白そうではないか、なぁ、上たる竜の申し子よ?」