19.影の寺院 Temple of Shadow


  この部屋は見通すことが出来ない闇で満たされている。そのため、この部屋に持ち込まれた光源は、魔法か否かを問わず抑制されてしまう。実際のところ、キャラクターは着火したトーチ・オヴ・リヴィーイング を用いない限り室内を見渡すことは出来ない。
  闇に加え、この部屋は信じがたい冷気に包まれている。パープル・ローブ・オヴ・タリズダン を身につけていない者が寺院に入ったなら、毎分1d6ポイントの[冷気]ダメージと、1d6ポイントの[猛悪]ダメージをこうむる。金属製品に触れている者がこうむる[冷気]ダメージは2d6ポイントに増加する。また金属製の鎧を身につけているキャラクターは毎ラウンド2d6ポイントの[冷気]ダメージをこうむる。
  もし火を点けたトーチ を手にしたキャラクターが部屋に入ったなら、読め:

  松明から放たれる、奇妙な紫色の光が、ものすごく寒い、不安を感じさせる部屋を照らしている。黒曜石で作られた柱が、3本立ち並び、その表面には、天井から滴り落ちる粘液で、薄紫色の筋が付けられている。床には踊るようなデーモンが、大虐殺を繰り広げるイメージが描かれている。その表面も同様に、粘液で覆われ、気味の悪い緑色の水たまりが、奇妙な光を放っている。入口の向かいの壁際には、玄武岩で作られた大祭壇が鎮座している。それは上下逆さまの、二段式のジグラットに似ていた。それこそが、あなたの視界をさえぎり、また惹きつけてやまない、ありえない闇の源泉であった。

 

ジ・オベックス The Obex(かんぬきの意)

  いずれかの生きているクリーチャーがジ・オベックス ‐ 奇妙な祭壇 ‐ を見たなら、難易度25の意志セーヴを行わなくてはならず、失敗したなら1d6ラウンド間、催眠術に掛かったかのように闇を見つめ続けなくてはならない。その効果時間の終了時に、犠牲者は再度同じ難易度のセーヴィング・スローを行わなくてはならず、失敗したならその魂は肉体から引き剥がされてジ・オベックスに吸い込まれ、完全に破壊されてしまう。このようにして殺されたキャラクターの魂を復活させるためには、ミラクル ウィッシュ 呪文を必要とし、その後に通常に蘇生させることが出来る。
  いずれかのセーヴに成功したキャラクターは、以降24時間にわたりジ・オベックスの影響を受けることはない。
  ジ・オベックスはAC3、硬度10、333ヒット・ポイントを持つ。ジ・オベックスに1回ダメージを与えることにより、1体のブラック・シストが出現する(能力については前記参照)。もしキャラクターが祭壇を破壊するなら、寺院を包む闇と冷気の効果は終了する。そして〈エッセンス・オヴ・ショウスラグト〉は攻撃ロール、セーヴィング・スロー、技能判定、能力値判定に−5清浄ペナルティーをこうむる。