2.狂気の嚢胞 Cyst of Madness


  蟲のプリンス、オボクスオブは、エルダー・イーヴルに合流する際に、多くの下僕を護衛として連れて来た。ひとたび異形の中に移り住むや否や、気まぐれな君主はこの拠点を捨て去り、下僕を残してここを立ち去った。
  PCがマップの縁に到達したなら、読み上げろ:

  リン光性の水たまりが、恐ろしげな灰色の光を、部屋に投げかけている。いくつかの不格好な肉塊が、暗がりで震えている。

 

  PCが部屋に入ったなら、彼女らは戦術的遭遇を引き起こす。ドロードヌはトゥルー・シーイング 能力により、不可視や隠れ身中のPCを発見することが出来る。

 


戦術的遭遇:遭遇レベル20

準備

  プレイヤーは各自の位置を示すミニチュアをマップの最下段に置け。彼女らが場所を決めたのであれば、〈オボクスオブの奴隷〉をマップ上に示せ。PCが部屋に入ったなら、読め:

  多数の3本足のクリーチャーが、この不規則な部屋で立ち上がった。彼らの持つ、おびただしい数の目が、うつろにあなたを見つめている。

 

〈オボクスオブの奴隷〉 Slaves of Obox-Ob (8体):ヒット・ポイント187:脅威度14:MMX(精鋭ドロードヌ)

 

戦略

  デーモンはPCを酸だまりに追い込み密集させ、肉鉤攻撃を使ってその場に釘付けにしようとする。デーモンは軽装戦士を攻撃すると《一撃離脱》を使って後退し、部屋の奥深くまで誘い込もうとする。

 

展開

  第5区画のモリデウスはこの区画の戦闘を自動的に聞きつける。第2ラウンドの開始時からそれは80フィート/ラウンドの速度で接近し、3ラウンド後には戦闘に加わる。それはPCと同様に〈オボクスオブの奴隷〉も憎んでいることから、毎ラウンド最も近くにいるクリーチャーを攻撃する。戦略については第5区画の戦術的遭遇を参照しろ。

 

区画の特徴 Features of the Area

  この区域は以下の特徴を持つ。

  酸の水たまり Acid Pool:酸の水たまりは深さ1フィートであり、そのマスに入るためには2倍の移動コストを必要とする。これらのマスにおける〈軽業〉判定は難易度が2時だけ増加する。酸の水たまりを含むマスを通過したクリーチャーは2d6ポイントの[酸]ダメージをこうむり(反応セーヴ難易度15・半減)、キャラクターがそのマスで移動を終えたなら4d6ポイントの[酸]ダメージをこうむる(セーヴ無)。ほぼ等量の水を注ぎ込むことにより、水たまりはダメージを与えない程度に希釈される。

  照明 Lighting:この部屋は酸の水たまりが放つ薄暗い微光に満ちており、すべてのクリーチャーに視認困難を与える(20%の失敗確率)。

  瓦礫 Rubble:瓦礫が散乱するマスに入るには3倍の移動コストを必要とし、このマス内での〈忍び足〉と〈軽業〉判定の難易度は5だけ増加する。