D18.ドラゴンの彫像 Dragon Sculpture

  この部屋には、さまざまな大きさの、石のブロックが積まれている。いくつかのブロックは、完全な立方体のままである。しかし、大半のブロックには、彫刻家がノミを入れた痕跡が残っている;未完成のドラゴンの頭部、爪、牙、途中まで彫られたドラゴンの体などである。この部屋には、未完成の彫刻の他に、北壁沿いに、石のベンチが置かれている。その上には、石工が使う道具が並んでいる。

  彫刻家であるヴァンパイアのケルサミアは、今に至るまでゆっくりと仕事を続けている。もしPCが部屋に入るなら、彼は石のブロックの影から現れ、彼の芸術行為を邪魔するものを攻撃する。
  石のブロックのひとつは、荒削りだが彼の棺桶として使われている ‐ ケルサミアは休息を必要としたときにこの中で眠る。
  石の作業台の上には、多くの道具が置かれている:さまざまな大きさと用途を持つノミ、金槌、仕上げ用の鮫皮である。3つの小さな引き出しには、さまざまな粒をした磨き砂がしまわれている。PCは中央の引き出しを抜き取ることにより、その奥に引き輪があることに気付く(〈捜索〉判定難易度28。PCが実際に引き出しを取り出すと宣言した場合、+10状況ボーナスを与えろ)。
  隠し引き出しには鎌状の刃が仕込まれており、それに気付くことなく引き輪を引いたなら、略奪者は反応セーヴィング・スロー難易度20をしなくてはならない。セーヴに失敗したキャラクターは、自身の手首を切り落とされる(そして2d4ヒット・ポイントを永久に損失する)。頭の回る仲間がいるなら、彼女を止血するには治療用具が必要であることに気付く。もし治療用具が用いないなら、犠牲者は毎ラウンド1ヒット・ポイントを喪失し、やがて失血死する。これは永久損失したヒット・ポイント以上の値だけ、召喚術(治癒)などの回復呪文を発動することで止血することもできる。隠し引き出しには、それぞれ200gp相当の価値を持つ宝石が20個、銀でできた鴉の小像がしまわれている。この小像はフィギュリーン・オヴ・ワンドラス・パワー:シルヴァー・レイヴン であり、合言葉“すべてのものに死と腐敗を”を唱えることで、アニマル・メッセンジャー 呪文の作用を受けたレイヴンとして機能する。この小像がレイヴンの姿になるのは、1週間のうちに24時間までである。

 

罠:鎌状の刃 Scything Blade
脅威度:攻撃ロール:
罠の種類:機械式セーヴ難易度:反応20
作動条件:接触式ダメージ:
再準備条件:手動効果:手首の喪失(2d4ポイントのヒット・ポイント永久喪失)
目標:引き輪を引いた者
難易度:〈捜索〉28、〈装置無力化〉20

 

ヴァンパイアのケルサミア Kelthumiir, Vampire: ヒット・ポイント32:MM28ページ・人間の5レベル・ファイターのヴァンパイアを参照
  属性:混沌にして悪
  装備:+1ドレインド・ロック・ハンマー (性能はヘヴィ・フレイルと同じ。生命力吸収を持つクリーチャーがこの武器を用いた場合、通常のダメージに加えて生命力吸収を行うことができる)