過去の発掘

by Jesse Decker

1章

“過去の発掘”は3から5人の1レベル・キャラクター用の4部作の先の読めない冒険である。この冒険を生き延びたキャラクターは2レベルに成長するだろう。GMはこの冒険を、遭遇毎の敵の数を増すことでより高いレベルのキャラクターに適切になるように容易に修正できる。悪党の多くは人型生物であるため、この冒険の遭遇レベルを修正する別の良い方法は遭遇毎に、より強力な人型生物を代理に使うことだ。

トラヴンスブルグ

NG村

退廃+2;犯罪−2;経済−1;法治+1;情報+0;社交−2;危険+0

欠点貧困

性能

政治体制君主制

人口500(人間475、ハーフリング15、ハーフエルフ5、他の種族5)

著名なNPC

アレクシー・トレイヴン(統治者の貴族)、男性の人間、ファイター・レベル6

ドゥンカム・ローリット(司祭長)、男性の人間アイオーメディの司祭、5レベル

オウドゥン・メラー(粉屋兼商人)、男性の人間エキスパート6

市場

基本価格100gp;購入上限2,500gp;呪文3レベル

下級アイテム1d4;中級アイテム1d2

貧困解消後

退廃+1;犯罪−3;経済−1;法治+1;情報+0;社交−2;危険+0

基本価格200gp;購入上限5,000gp;呪文3レベル

下級アイテム2d4;中級アイテム1d4

冒険の背景

この冒険はトラヴンスブルグ村周辺で起こる。この町の冬は過酷であり、春はやがて来ると約束されてはいても、この町は近隣の村から食料を買わなければならない。この地帯は平和であるが、この冬は人型生物の小さな一団のいくつかを食料を捜させに通常の縄張りの外へと追い出す。価値ある食料の積荷を守るため、数人の護衛が馬車を迎えに送られた。現在食料の積荷は到着が遅れている。

キャラクターのきっかけ

村は食料の積荷を必要としている。キャラクターたちは彼らのうちの1人が著名な村人の世話になったことがある場合、それに巻き込まれるかもしれない。恐らく彼らは食料の奪還に控え目な報酬を求めるか、あるいは単にこの捜索を善意の行動と見なすだろう。

travensburg

地上の冒険

地元民と出会う

冒険が始まると、一行はアレクシー・トレイヴン(男性の人間ファイター6)と遭遇する。集団をこの冒険に連れて行くのにこのきっかけを使うなら、トレイヴンは恐らく報酬を支払うか、一行は彼に恩義があるか、あるいは彼は単にこの旅籠屋にいる一行を探しているかのどれかだろう。

トレイヴンがこの場面に参加した時、以下を大声でプレイヤーに読むか言い換えること:

君たちの前に、心配そうで悩んだ顔をした男が立つ。彼はこの町の長であるアレクシー・トレイヴンと手早く自己紹介し、商談に入る。「私たちの食料の積荷がまだ着かない、」彼は言う。「少年2人をこの朝馬車の迎えに行かせたが、誰も戻って来ないのだ。私はこの朝まで忙しく、誰かを馬車の確認に行かせる必要があったんだが。この村には食料が必要だ――食料の為に金をかき集めるのは簡単なことじゃない。」

馬車にて(遭遇レベル2)

馬車は驚くほど町の近くで横たわっている。道を5マイルちょっと進めば、一行は馬車と、それへの攻撃者と出会う。

小さな丘の上から見下ろすと、食料の馬車の命運が明らかになる。君たちの前で、寒さに耐えるために着込んでいる2つの人影が抗うホースを道の脇に避けようと苦戦している。オーク2人がその見張りに立っている;その1人は馬の世話係を明らかに楽しみながら観察している。雪で覆われた地面はその場所は赤く濡れており、半ダースの体が雪の中で倒れ伏している。

近くのドワーフの廃墟への探索を続行するための補給品を集めようと、魔法の神ネサスに仕える2人兄弟は馬車を待ち伏せし食料を奪う計画を立てた。兄弟であるマーセム・トレンバーとアルディン・トレンバーは、近くの廃墟を隠し作戦基地に変えようと雇った、ネサスの従者である人型生物の労働者を預かっている。ドワーフの共同住宅の探索と準備は順調だが、その場所は兄弟が予想したよりも広く、彼らは被雇用者を食わせていくためにもっと食料が必要となった。

アルディンが廃墟の管理を続けている間、マーセムはオーク数人と共に離れて食料を得に離れた。オークの相棒の助けもあって、マーセムは既に馬車に同行していた護衛と迎えに送られた少年2人を処刑している。彼は未だ馬車に結ばれている恐慌状態の馬車馬を鎮め、新しい基地に頭を向け始めたばかりである。集団は3d6×10ft.離れている時にお互いを視認する最初の機会を得る。個々人は相手の集団を見るためのDC20の視覚による〈知覚〉判定に成功しなければならない。(どちらの一行も相手の存在について頭を巡らしていないため、この視覚による〈知覚〉判定は対抗判定ではない。)

一行が静かに近付こうとする場合、一行はオークの聴覚による〈知覚〉判定との対抗で〈隠密〉判定を行わなければならない(ホースの世話を観察しているオーク1人は自身の判定に−2のペナルティを受ける)。一行が静かに近付こうとしない場合、あるいはオークよりも低いロールをした場合、馬車の近くで立って観察していたオークの1人か2人は彼らを聞きつける。オークたちは喉から警報を叫び、一行の〈隠密〉に対して聴覚および視覚による〈知覚〉の判定を行う。

その時点で、オークたちは動いて攻撃する。

オーク(3) CR1/3

XP135

男性のオーク(野生)・ウォリアー1

CE中型の人型生物(オーク)

イニシアチブ+0;感覚暗視60ft.;〈知覚〉−1

防御

AC17、接触10、立ちすくみ17(+7鎧)

hp7(1d10+1+1)

頑健+2、反応+1、意志−1

防御的能力凶暴性弱点光に過敏

攻撃

移動速度20ft.;荷重66.5lb.

近接バルディッシュ+4(1d10+4/19〜20)あるいはシミター+4(1d6+4/18〜20)

遠隔ライト・クロスボウ+1(1d8/19〜20)

接敵面5ft.;間合い5ft.(バルディッシュ10ft.)

一般データ

【筋】16、【敏】11、【耐】13、【知】7、【判】8、【魅】6

基本攻撃+1;CMB+4;CMD14

特技《早抜き》

技能〈言語学〉−1

言語オーク語

戦闘用装着品高品質クロスボウ・ボルト(10)

他の装着品ファルシオン防寒服ライト・クロスボウ銀貨20枚の入ったポーチスプリント・メイル

マーセム・トレンバー CR1/2

XP200

男性の人間メイガス1

NE中型の人型生物(人間)

イニシアチブ+2;感覚〈知覚〉+2

防御

AC14、接触12、立ちすくみ14(+2鎧、+2【敏】)

hp10(1d8+1+1)

頑健+3、反応+2、意志+2

攻撃

移動速度30ft.;荷重33lb.;体重6ft.1in.

近接ダガー+4(1d6+3/19〜20)

遠隔クロスボウ+3(1d8/19〜20)

特殊攻撃呪文戦闘

準備呪文(CL1;精神集中+2)

1レベル―シールドトゥルー・ストライク

0レベル(回数無制限)―ディテクト・マジックメイジ・ハンドライト

戦術

1ラウンド目マーセムは下がり、準備としてシールドを発動する。即行アクションでクロスボウに秘術集積を使用する。

2〜3ラウンド目戦闘に参加すると、彼はトゥルー・ストライクを発動し、そして次のラウンドに《秘術の打撃》も併用したクロスボウで攻撃する。

一般データ

【筋】17、【敏】14、【耐】13、【知】12、【判】10、【魅】8

基本攻撃+0;CMB+3;CMD15

特技《防御的発動》H《秘術の打撃》

技能〈呪文学〉+5、〈知識:神秘学〉+5、〈知識:ダンジョン探検〉+5、〈知覚〉+1

言語共通語、オーク語

SQ秘術集積

戦闘用装着品クロスボウ・ボルト(10)

所持品15gpの入ったポーチ、呪文構成要素ポーチ高品質レザー・アーマー高品質ライト・クロスボウ高品質ダガー防寒服

呪文書

130gp、3lb.、19ページ

1レベル―シールドトゥルー・ストライクカラー・スプレーマウント

0レベル―15個

up0

先の読めない物語

戦闘が終了した時、一行はこのエリアを捜索できるようになる。DC5の〈知覚〉判定で死体は護衛4人と馬車に送られた十代の少年2人のものであることが明らかになる。加えて、別のオーク死体2つがその大虐殺の中に横たわっている。PCの誰かが馬車の話題を持ってトラヴンスブルグに帰還する場合、村人の集団は彼らPCたちと一緒に食料の馬車に戻り、殺された者の死体を埋葬しようとするだろう。

このエリアをDC10の手探りによる〈知覚〉判定をすることで、大集団の足跡が西から来たことが明らかになる。それらはトレンバーとオークたちが馬車を待ち伏せする準備の際にできた足跡だ。足跡――発見すれば追うのは容易い――は未開の地へと3.5マイル続き、トレンバーたちが探索している廃墟へと遡れる。

足跡は天井の低い洞窟の入口で終わる。洞窟の口周辺のエリアは行き来が激しいようで、複数の異なる靴の大きさで踏み均されている。一行が洞窟に近付きざっと見渡せば、そうした者たちはDC10の視覚による〈知覚〉判定で洞窟の口の中での往来の跡に気付ける。

2章

“過去の発掘”は4人の1レベル・キャラクター用の4部作の先の読めない冒険である。この冒険を生き延びたキャラクターは2レベルに成長するだろう。GMはこの冒険を、遭遇毎の敵の数を増すことでより高いレベルのキャラクターに適切になるように容易に修正できる。悪党の多くは人型生物であるため、したいなら遭遇毎に、より強力な人型生物で代用することでこの冒険内の遭遇レベルを調整できる。

map

冒険の背景

「過去の発掘」の第二章はトレイヴンスブルグ村の北西に数マイル行ったところに位置するドワーフの廃墟で発生する。第一章では、プレイヤーはこれらの廃墟に戻る人間とオークの略奪者の集団の痕跡を追う機会を持つ。

洞窟の口にて

第2部は一行が洞窟の口の外側にいるところから始まる。DC10の視覚による〈知覚〉判定に成功したキャラクターは洞窟の口の中での往来の跡に気付く。

洞窟の口に近付くと、洞窟の外側の範囲は往来が激しいことに気付く。異なる靴の跡がダース単位で薄い雪を踏みつけ、泥になっている。足跡は全てこの洞窟の口を出入りしているようだ。

視覚による〈知覚〉判定に成功したキャラクター用に、君は以下に書いてあることを付与しても良い:

このエリアを凝視すると、君は奥へ続く洞窟の穴に影を見る:何かが明らかに中で動いている。

洞窟の内側

オーク・ウォリアー1(2) CR1/3

XP135

馬車にて参照

hp7

洞窟の内側で、オークが2人クロスボウを持って見張りについている。マーセムは彼らに自分が戻るまで洞窟の入口での見張りを指示している。洞窟が彼らを遮ってくれる一方で一行は拓けた場所にいるため、見張り2人には一行が自分たちに気付く前に彼らを見る十分な機会がある。距離3d6×10ft.の距離から一行を見るには、オークたちはDC20の視覚による〈知覚〉判定に成功する必要がある。一行は逆に完全な闇を見ることになり、暗視を持つ者が洞窟の入り口の60フィート以内に来ない限りオークを見ることはできないだろう。(暗視を持つ者は彼らの60フィート以内に来れば自動的に彼らが見える。)

一行を見た場合、彼らは洞窟の奥へと潜り込んで闇に覆われたところから一行を撃とうとする。オークの片方が倒れた場合、残った方は逃げてエリア1のオークたちへの警告を試みる。

戦闘の後、以下の描写を読むか言い換えること。

この洞窟はごつごつした石でできており、興味を惹く物はない。踏みしめられた道が入り口から洞窟の奥へと続いている。洞窟の奥の壁は実は削られた石のようだ。その加工された道は頑丈そうな扉へと続いている。

map

洞窟内のエリア

1.消耗品の部屋

オーク・ウォリアー1(4) CR1/3

XP135

馬車にて参照

hp7

この時点で、所持品の銀貨はオークに対して最近支払われたばかりであることがPCには明らかになる。

この部屋はトレンバー兄弟とオークたちに足場および消耗品の部屋として使われている。この部屋の壁には様々な形の丸机、箱、そして樽が並んでいる。そこにはピック、シャベル、そして他の掘削と瓦礫運搬用の器具がある。武器もあり、それには60本のクロスボウ・ボルト、ショートスピア5本、破損状態のスケイル・メイル2領、グレートアックス用の柄3つ、そしてライト・クロスボウが含まれる。この部屋の他の便利な装備には150フィートの長さの重い麻のロープ、2ダースのまきびし、3振りの小さ目の金槌、ランタン2つ、そしてランタンの油のビン4個、そして10枚の大きな袋が含まれる。箱や樽の多くは食用に作られているが現在は空っぽだ。堅い保存食も数日分ほどしか残っていない。

オークが4人ここで働いている。扉が開かれるのを聞くには、彼らは聴覚による〈知覚〉判定に成功する必要がある。GMは一行がどれだけ静かに開けられたかに基づいたDCを設定すべきである。一行がこそこそしようと試みない場合、オークたちは扉が開くのを聞くためにDC10の聴覚による〈知覚〉判定に成功しなければならない。キャラクターに気付くやいなや、オークたちは攻撃してくる。彼らがこれまでにこの集団についての警告を受けていた場合、オークの2人はライト・クロスボウを構え、扉を開けた瞬間にPCに撃つ

2.墓所

グール CR1

XP400

hp13

Bestiary参照

この部屋への扉には外側から閂が掛けられている。このドワーフの廃墟には以前はグールが巣食っていたが、ネサスの司祭がそれを支配し、この部屋へと押し入れた。この頑丈な扉を壊すことができないグールはそれを開けてしまうほどの馬鹿者が現れるのを反対側で待ち構えている。

グールは部屋のすぐ内側で待っている。扉の閂を再度掛けることは容易であると知っている為、グールは集団が部屋に入るまで攻撃しない。PCが1人でも部屋に入れば、グールの〈隠密〉判定とPCの視覚による〈知覚〉ロールで対抗ロールを行うこと。部屋に入ったPCだけがグールの視認を試みれる。グールが成功した場合、それは不意討ちアクションを得る。扉を注視しているため、グールが不意討ちされることはない。

グールは宝物を持っていないが、この大きな部屋の奥に施錠された棺が2架ある。棺はドワーフが入れるような大きさで、それぞれに名も無きドワーフ・ウォリアーの遺体が納められている。高品質バトルアックスが1振りずつ遺体と主にある。柄は腐り果てているが、刃は未だ良好な状態だ。新しい柄に変えれば、斧は再び高品質になる。

先の読めない物語

集団がこの部屋から部屋3に向かおうとした時、DC15の聴覚による〈知覚〉判定に成功したキャラクターは部屋3の昇降機が操作されている音を聞く。

通路を進み始めると、鎖が金属を滑っていく鈍いガラガラという音が聞こえてくる。その音は通路を曲がったすぐ先からしている。

3章冒頭

過去の発掘は3から5人の1レベル・キャラクター用の4部作の先の読めない冒険である。この冒険を生き延びたキャラクターは2レベルに成長するだろう。ゲーム・マスターはこの冒険を、遭遇毎の敵の数を増すことでより高いレベルのキャラクターに適切になるように容易に修正できる。悪党の多くは人型生物であるため、したいなら遭遇毎に、より強力な人型生物で代用することでこの冒険内の遭遇レベルを調整できる。

冒険の背景

過去の発掘の第三章はトレイヴンスブルグ村の北西に数マイル行ったところに位置するドワーフの廃墟で発生する。第一章と二章では、プレイヤーは廃墟に戻る人間とオークの略奪者の集団を追跡した。

エリア3:昇降部屋

オーク・ウォリアー1(2) CR1/3

XP135

馬車にて参照

hp7

トレンバー兄弟がこの廃墟を占領して初めてしたことは下の階への道を確保することだ。兄弟はドワーフの独創的な昇降機を見つけ修理した。その昇降機は連なる滑車、軸心を使用することでこの廃墟の2階層下に行き来できるようにしている。

昇降機は階と階の間をとてもゆっくりと移動する。標準アクションで、昇降機に乗っているキャラクター1人はそれを5フィート上昇するか、あるいは昇降機の速度を操作して10フィート降りさせられる試みができる。昇降機を上げるか操作して下に降ろす場合、そのキャラクターはDC10の【筋力】判定に成功しなければならない。昇降機の軸心に干渉する器具は1人だけが使えるような設計になっている。摘めば、1人が手助けすることはできる。

昇降機に近付くと、滑車を鎖が動いている音が聞こえる可能性がある。扉から30フィート以内にいてDC15の聴覚による〈知覚〉判定に成功したキャラクターは鎖がガラガラいうのが聞こえる。ガラガラと鳴ってから5ラウンド後にオークたちは1階に到着し、音は止む。

エリア4:昇降部屋、2階

2階の昇降機部屋には滑車の機構の一部と梁があるが、それ以外に興味を惹く物はない。エリア5のチョーカーを恐れているため、オークたちとトレンバーたちはこのエリアをできるだけ早く通り過ぎる。

エリア5:先の読めない物語(EL2)

この部屋はこの階の昇降機の部屋と同様、トレンバーたちとその人型生物の従者の手が比較的付けられていない。初めてこの階を探検したオークたちは南の通路の端の瓦礫に隠れていたチョーカーに殺された。殺した後、チョーカーはこの部屋まで死体を引き摺った。視覚によるDC5の〈知覚〉判定に成功したキャラクターは死体がそこにあるのに気付く。

この部屋への扉は壊れたまま通路に転がっている。松明の中でも気付けるほどに広がった、古く乾燥した血痕が床にある。1階の部屋部屋とは違い、この小部屋には最近使用されていた痕跡がない:ここまで引き摺られたらしき2つの死体ならあるが。

チョーカー CR2

hp16

Bestiary参照

チョーカーは南の通路の行き止まりの瓦礫に隠れている。一行がこの部屋を離れると、チョーカーは〈隠密〉判定と一行の殿への掴みを試みる。何度も瓦礫を使用しているため、チョーカーはその瓦礫にいる間の〈隠密〉判定に+5の状況ボーナスを得る。

4章

過去の発掘は3から5人の1レベル・キャラクター用の4部作の先の読めない冒険である。この冒険を生き延びたキャラクターは2レベルに成長するだろう。ゲーム・マスターはこの冒険を、遭遇毎の敵の数を増すことでより高いレベルのキャラクターに適切になるように容易に修正できる。悪党の多くは人型生物であるため、したいなら遭遇毎に、より強力な人型生物で代用することでこの冒険内の遭遇レベルを調整できる。

冒険の背景

過去の発掘の第四章はトレイヴンスブルグ村の北西に数マイル行ったところに位置するドワーフの廃墟で発生する。第一章と二章では、キャラクターは廃墟に戻る人間とオークの略奪者の集団を追跡した。第三章では、廃墟の下の階に行ける昇降機の機構を発見する。

エリア6:3階(EL4)

オーク・ウォリアー1(2) CR1/3

XP135

馬車にて参照

hp7

トレンバー兄弟が発見している限りの最下層であるこのエリアは頑丈そうな壁と比較的石の少ない床を誇っており、かつてこの洞窟にドワーフが暮らしていたのだとより実感できる。

オーク2人はエリア7に通じる通路の掃除で忙しい。彼らは、現在エリア7でドワーフの都市に通じる隠し通路がないか捜索しているアルディン・トレンバーの護衛も兼任している。

オークたちは質問に時間を無駄に費やしはしない;昇降機が止まるや否や、オークたちは侵入者を視認し攻撃を始める。彼らはエリア7の統率者を呼ぶ。アルディン・トレンバーがDC5の聴覚による〈知覚〉判定に成功した場合、彼は戦闘から2ラウンド後に現れる。その〈知覚〉判定に失敗した場合、彼は戦闘ラウンド毎に再度試みれる。オークは1ラウンドしか呼ばないため、以降のラウンドの〈知覚〉判定のDCは10になる。

エリア7:大広間

大広間は現在アルディンのこの廃墟の調査の焦点となっている。床の装飾(下記参照)はこの部屋の隠し経路の手掛かりとなっているが、アルディンはその隠し扉の位置を掴めていない。

扉の近くの壁には消耗品が積まれている。仲間が瓦礫をどけ終えると、アルディンはこの部屋をネサスの為に清浄にしようと計画した。消耗品を捜索する者がDC15の〈知識:宗教〉判定に成功すればその消耗品の目的を識別できる。箱に興味を惹く物は殆どないが、良質のつづれ織2枚にはネサスの教義の重要な場面が描かれている。一行が興味を持つ買い手を見つけられた場合、そのつづれ織はそれぞれ50gpの価値を持つ。

隠し扉でエリア7から出れる。DC20の手探りによる〈知覚〉判定に成功したキャラクターは東の壁の中央にそれを見つけられる。アルディンはその扉を見つけているが、開け方までは分かっていない。扉に開く機構は見られず、強固な「謎解き」の施錠装置によって保護されている(下記参照)。

この部屋で最も目を引く特徴の1つは床の模様だ。浅い円形の窪みがこの部屋の中央にあり、6本の浅い刻みがその橋から部屋の端へと続き壁の下へ消えて行く。手探りによるDC25の〈知覚〉判定に成功したキャラクターはその模様に関する手掛かり2つに気付く:(1)床には僅かな亀裂があり、円形の窪みの端は壁の下の溝よりも微妙に高い、(2)溝そのものは壁に近付くほど少しずつ深くなってゆく。

追加の手掛かりがドワーフ語でこの部屋の入口に書かれている。石に明瞭に彫られている文にはこう書いてある:“ドワーフのスピリットは秘密で満たされている。(The dwarven spirit is filled with secrets.)”

その模様はこの様なものだ:

CHPuzzle

謎解きの回答は単純だ:円形の場所を水で満たせばいい。水は溝を流れ、壁の下へ消える。その動きが隠されたつまみを解き、隠し扉が開く。

アルディン・トレンバー CR2

XP600

LE男性の人間オラクル3

中型の人型生物(人間);身長5ft.、10in.

イニシアチブ+5;感覚〈知覚〉+0

防御

AC18、接触11、立ちすくみ17(+5鎧、+1【敏】、+2盾)

hp26(3d8+6+3)

頑健+3、反応+2、意志+3

防御的能力臨死

攻撃

移動速度20ft.;荷重58lb.

近接ヘヴィ・メイス+4(1d8+1)

特殊攻撃不死者の苦役死者の蘇生

修得呪文(CL3;精神集中+6)

1レベル(6/日)―コーズ・フィアーM(DC15)、キュア・ライト・ウーンズBエントロピック・シールドシールド・オヴ・フェイスブレス

0レベル(回数無制限)―ライトディテクト・マジックリード・マジックデイズクリエイト・ウォーター

M神秘呪文;神秘骨;呪い異言

戦術

戦闘前盾を持ち、ヘヴィ・メイスは持っていない。

戦闘中戦闘に気付くと扉を開け、前進しながらシールド・オヴ・フェイスを発動する。コーズ・フィアーを発動する。

一般データ

【筋】12、【敏】13、【耐】14、【知】8、【判】10、【魅】17

基本攻撃+2;CMB+3;CMD14

特技《アンデッド威伏》R《惑わぬ幸運》、《イニシアチブ強化》、《呪文熟練:死霊術》

技能〈呪文額〉+5、〈治療〉+6、〈知識:宗教〉+5、〈真意看破〉+5、〈隠密〉+4、〈言語学〉+0;ACP−3

言語共通語、オーク語、地獄語C

戦闘用装着品スクロール・オヴ・キュア・ライト・ウーンズ

他の装着品高品質スケイル・メイル、高品質ヘヴィ・メイス、ネサスの銀の聖印、13gpの入った小袋、防寒服、呪文構成要素ポーチ、高品質木製ヘヴィ・シールド

廃墟のより奥へ

アルディン・トレンバーの死により、一行はトラヴンスブルグの村付近の住人に対する危険を終わらせられる。しかしながら、一行がこのドワーフの地下都市の捜索を続けることをGMが許可しようと考える場合、この冒険はいくつかの可能性によって続けられる。最高のものの1つはDungeon#60記載のRandy Maxwellによる中レベルの冒険“Shards of the Day”からドワーフの都市の地図の板を取ってくることだ。その冒険の遭遇は過去の発掘を完了したばかりの一行には難し過ぎるが、その板は一行が街全体を探検するのに迅速に有効的な手段を提供する。別の可能性として、エリア7からの通路はD&Dの冒険Sunless Citadelの前置きになっているのかもしれない。

著者について

TopDeckの編集管理者になる前は、Jesse DeckerはDragonの編集管理者の補佐として働いていた。過去の発掘は彼が仕事仲間と現在やっているキャンペーンに触発されたものだ。

訳注

Unearthing the Past
経験点(ストーリー経験点含む) 約5,000XP
4人が次のレベルになるのに必要なXP 8,000XP
実際の宝物 約4,068gp
脅威度から求められる宝物 約4,330gp
宝物価値
名前 単品価格 重量 CL 系統
オーク
バルディッシュ 15 13 14
シミター 15 15 4
スプリント・メイル 15 200 45
ライト・クロスボウ 15 35 4
高品質クロスボウ・ボルト(10) 15 70 1
防寒服 15 8 7
ポーチ 15 1 0.5
チョーカーの部屋のオークの死体
ファルシオン 2 75 8
スタデッド・レザー 2 25 20
ジャヴェリン(4) 2 4 8
マーセム・トレンバー
ボルト(10) 1 1
高品質ライト・クロスボウ 335 4
高品質ダガー 302 1
防寒服 8 7
呪文構成要素ポーチ 5 2
高品質レザー・アーマー 160 15
エリア1
60本のライト・クロスボウ・ボルト 6 6
ショートスピア 5 1 3
スケイル・メイル 2 50 30
ライト・クロスボウ 35 4
150フィートの長さの重い麻のロープ 3 30
まきびし 24 1 2
金槌 3 0.5 2
ランタン 2 7 2
ランタンの油のビン 4 0.1 1
大きな袋 10 0.1 0.5
エリア2
高品質バトルアックス 2 310 6
アルディン
呪文構成要素ポーチ 5 2
スクロール・オヴ・キュア・ライト・ウーンズ 25 1 信仰
高品質スケイル・メイル 200 30
高品質ヘヴィ・メイス 312 8
高品質木製ヘヴィ・シールド 157 10
ネサスの銀の聖印 25 1
防寒服 8 7
名前 単品価格 重量 CL 系統
地形効果
地形 効果
軽度の下生え 水色 軽度の下生えで覆われたマスに入る場合、1マス移動するのに2マス分の移動がかかる。また、軽度の下生えは視認困難を提供する。軽度の下生えは〈軽業〉と〈隠密〉をDC+2する(木の葉や枝が邪魔になるので)。(機会攻撃は受けない)
小さい木 青色 小さい木と同じマスにいるクリーチャーは、部分遮蔽を得、ACに+2のボーナスと反応セーヴに+1のボーナスを与えられる。木はそれ以外の影響を与えない。クリーチャーは木を利用できる時は利用するものとして扱う。普通の木の幹はAC4、硬度5、150hpを有する。木に登るにはDC15〈登攀〉判定に成功しなければならない。(部分遮蔽は機会攻撃を抑止する)
灰色 雪に覆われたマス目に入る場合、1マスあたり2マス分の移動がかかる。1日間の降雪は地面に1d6インチの深さの雪を残す。
ボア・ゾンビ CR―

NE中型のアンデッド

イニシアチブ−1;感覚暗視60ft.;〈知覚〉+0

防御

AC11、接触9、立ちすくみ11(−1【敏】、+2外皮)

hp16(3d8+3)

頑健+1、反応+0、意志+3

DR5/斬撃;完全耐性アンデッドの特性;弱点よろめき状態

攻撃

移動速度40フィート

近接突き刺し+6近接(1d8+6)

一般データ

【筋】19、【敏】8、【耐】―、【知】―、【判】10、【魅】10

基本攻撃+2;CMB+6;CMD15(19対足払い)

特技《追加hp》